税理士法 第47条(懲戒の手続等)
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- 地方公共団体の長は、税理士について、地方税に関し前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、財務大臣に対し、当該税理士の氏名及び税理士事務所又は税理士法人の事務所の所在地並びにその行為又は事実を通知するものとする。
- 2.税理士会は、その会員について、前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、財務大臣に対し、当該会員の氏名及び税理士事務所又は税理士法人の事務所の所在地並びにその行為又は事実を通知しなければならない。
- 3.何人も、税理士について、前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、財務大臣に対し、当該税理士の氏名及びその行為又は事実を通知し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
- 4.財務大臣は、前二条の規定により税理士の懲戒処分をしようとするときは、国税審議会に諮り、その議決に基づいてしなければならない。当該懲戒処分に係る審査請求について、行政不服審査法第四十六条第一項の規定により裁決をしようとするときも、同様とする。
- 5.財務大臣は、前二条の規定により税理士の懲戒処分をするときは、その理由を付記した書面により、その旨を当該税理士に通知しなければならない。
この条文の基本情報
懲戒の手続等とは何ですか?
定義懲戒の手続等とは、税理士法第47条に定められた規定で、「地方公共団体の長は、税理士について、地方税に関し前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、財務大臣に対し、当該税理士の氏名及び税理士事務所又は税理士法人…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第47条(懲戒の手続等)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第47条の条文原文は「地方公共団体の長は、税理士について、地方税に関し前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、財務大臣に対し、当該税理士の氏名及び税理士事務所又は税理士法人…」で始まります。
- 税理士法第47条は第五章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第47条の前の条は税理士法第46条です。
- 税理士法第47条の次の条は税理士法第47条の2です。
- 税理士法第47条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第47条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第47条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/47
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法47条は、自治体の長・税理士会・何人もが税理士の懲戒事由を財務大臣に通知できる仕組みを定め、懲戒処分には国税審議会の議決と理由付記の書面を求める。
Q · 悪質な税理士の懲戒は、一般人でも国に求められるの?
求められる。ただし処分を義務付ける効力はない
税理士法47条3項により、何人も、税理士に懲戒事由(同法45条・46条)があると認めたときは、財務大臣に通知し適当な措置を求めることができます。ただし財務大臣に処分を義務付けるものではなく、結果を通知者に知らせる規定もありません。所属税理士会が懲戒事由ありと認めた場合は、同条2項により財務大臣への通知が義務になります。処分には国税審議会の議決が必要です。
解説
税理士の懲戒(資格者としての制裁。戒告、2年以内の業務停止、業務禁止の三種、税理士法44条)を求める入口は、実は三本ある。第1項は地方税の不正に気付いた自治体の長、第2項は所属の税理士会、第3項は「何人も」、つまりあなた自身だ。ただし三本の重さは違う。自治体は「通知するものとする」、税理士会は「通知しなければならない」、あなたは「求めることができる」。あなたの通知は、財務大臣に処分を義務付けるものではない。一方で、処分する側にも縛りがかかる。財務大臣は国税審議会(国税庁に置かれる、外部有識者による審議機関)に諮り、その議決に基づかなければ懲戒できない。処分するときは理由を書いた書面で本人に通知しなければならない。言い換えると、顧客にとっては「どの入口から入れば動きやすいか」の地図であり、税理士にとっては「手続のどこに穴があれば処分を覆せるか」の点検表になる。
法的な位置づけ
税理士法第47条は、税理士の懲戒手続の端緒と要件を定める規定である。地方公共団体の長による通知、税理士会による義務的通知、何人による措置要求の三経路で懲戒事由を財務大臣に伝え、財務大臣は国税審議会の議決に基づき懲戒処分を行い、理由を付記した書面で当該税理士に通知する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を時系列で保全する 税理士の指示や助言が分かるメール、LINE、面談メモ、申告書控え、税務調査の指摘内容を日付順に整理する。感想ではなく、日付・金額・指示内容を特定できる資料を揃える
- 2.税理士の所属税理士会を確認する 日本税理士会連合会の税理士情報検索で登録情報を確認し、所属税理士会を特定する。税理士会が懲戒事由ありと認めれば、47条2項により財務大臣への通知が義務となる
- 3.税理士会の相談窓口に事実を伝える 所属税理士会の綱紀・相談窓口に、整理した証拠の写しを添えて事実関係を伝える
- 4.財務大臣に47条3項の通知を出す 並行して、税理士の氏名と懲戒事由にあたる行為・事実を記載した書面を、国税庁を窓口として財務大臣宛てに提出し、適当な措置を求める
- 5.損害回収は別ルートで請求する 懲戒は損害を補填しないため、追徴税額や加算税の内訳を整理し、債務不履行(民法415条)または不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1税理士の懲戒処分とは何ですか?
税理士の資格に対する制裁で、戒告、2年以内の業務停止、業務禁止の三種類があります(税理士法44条)。処分は財務大臣が行います。
Q2税理士を通報する方法は?
税理士法47条3項に基づき、財務大臣(実務の窓口は国税庁)に書面で通知します。税理士の氏名と、懲戒事由にあたる行為・事実を具体的に記載します。
Q3税理士の懲戒処分はどこで公表される?
懲戒処分は官報で公告され、国税庁ホームページにも処分内容が掲載されます。通報者に個別の結果連絡はありません。
Q4税理士の業務停止処分 審査請求の期限はいつまで?
処分を知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は処分または裁決を知った日から6か月以内です。
Q5税理士会は会員の不正を報告する義務がある?
あります。税理士法47条2項により、税理士会は会員に懲戒事由があると認めたときは、財務大臣に通知しなければなりません。
Q6国税審議会とは何をする機関ですか?
国税庁に置かれる審議機関で、税理士の懲戒処分について財務大臣の諮問を受け議決します。議決なしの懲戒処分は違法となります。
Q7税理士の懲戒処分に理由は書かれる?
必ず書かれます。税理士法47条5項は、理由を付記した書面での通知を財務大臣に義務付けています。理由の不備は処分取消の争点になります。
Q8市役所が税理士の不正を国に通報することはある?
あります。地方税に関する懲戒事由を認めた自治体の長は、税理士法47条1項により財務大臣に通知するものとされています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税理士を通報したら、処分されたかどうか教えてもらえるんですか?
47条3項には、通知者に結果を知らせる規定がありません。ただし懲戒処分が行われると官報で公告され、国税庁ホームページにも掲載されるため、そこで確認できます。実務のポイント:通知書には、日付、金額、指示内容が特定できる証拠の写しを添付すること。「不誠実だった」という感想だけの通報は、調査の優先順位が上がりにくいのが実情です
Q2業務停止の処分が来ました。もう覆せないですか?
覆せる余地はあります。懲戒処分には47条4項の国税審議会の議決と、5項の理由付記が必要で、いずれかに不備があれば違法になります。審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内です。実務のポイント:争点の多くは事実の有無より、量定、つまり「重すぎないか」です。財務省告示の「懲戒処分等の考え方」と、国税庁が公表している過去の処分例を並べて比較すると、主張の骨格が組みやすくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「財務大臣に通報すれば、悪質な税理士は処分され、自分の損も戻ってくる」と考えがちだが、懲戒と金銭の回収はまったく別の軌道を走る。懲戒は資格への制裁で、あなたの重加算税や延滞税の負担を肩代わりしてはくれない。損を取り戻すには、委任契約の債務不履行(民法415条)または不法行為(民法709条)で別に請求する必要がある。通報だけで終えると、相手は処分されても、あなたの財布は空のまま残る
- 第3項の「何人も」を、弁護士の懲戒請求と同じものだと思っている人は多い。だが弁護士法58条の懲戒請求は弁護士会に調査を開始させる手続だ。税理士法47条3項は、財務大臣に「通知し、適当な措置を求める」ことができると定めるにとどまり、条文上、調査の結果や処分の有無を通知者に知らせる義務は書かれていない。動かす力が弱い分、証拠の質で勝負するしかない
- 税理士の側から見れば、処分通知書は「もう決まったこと」に見える。法律の側から見れば、国税審議会の議決に基づいているか、理由付記が十分か(第4項・第5項)を満たして初めて適法になる処分だ。最判平成23.6.7(一級建築士免許取消事件)は、処分基準のどの部分をどう当てはめたかまで示さない理由提示を違法とした。この落差を知らずに3か月を過ごすと、争う機会そのものを失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 税理士法47条:懲戒の端緒(通知)と処分手続(議決・理由付記) | 税理士法45条:脱税相談等をした場合の懲戒事由 税理士法46条:一般の懲戒事由(法令違反等) |
| 誰が関わるか | 自治体の長・税理士会・何人も/財務大臣・国税審議会 | 財務大臣(処分権者) 財務大臣(処分権者) |
| 処分内容 | 処分そのものは定めず、手続要件を定める | 故意は業務停止・業務禁止、過失は戒告・業務停止 戒告・業務停止・業務禁止(44条の範囲) |
| 争う際の着眼点 | 国税審議会の議決の有無、理由付記の十分性 | 故意か過失かの事実認定 法令違反の有無と量定の相当性 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では税務代理を会計師・記帳士が担い、懲戒は懲戒委員会への移付による。日本のような「何人も」の措置要求規定とは構造が異なる
韓国は企画財政部に置かれる세무사징계위원회の議決を経て징계を行う。委員会議決を要する点で日本の国税審議会と類似
ドイツは税理士会(Steuerberaterkammer)による監督と、裁判所による職業裁判手続の二層構造で、行政庁単独の処分ではない
米国はIRSの職業責任室(OPR)が税務実務者の懲戒を所管し、一般人も苦情を申し立てられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 顧問税理士に「この経費は通りますよ」と言われて従ったら、税務調査で架空計上と指摘され、重加算税まで課された。後で調べると、その税理士は他の顧客にも同じ手口を勧めていたらしい。財務大臣に通知すべきか、税理士会に相談すべきか? 答えは両方だ。ただ、税理士会が懲戒事由ありと認めた場合には財務大臣への通知が義務になる、という違いを知っておくと、入口の順番が変わる
- 財務大臣名の封筒が事務所に届いた。中身は業務停止1年の懲戒処分通知書。あなたは開業税理士で、顧問先は60社ある。審査請求の期限は、処分を知った日の翌日から3か月しかない。理由欄に何が書いてあり、何が書かれていないか。最初に読むべきはそこだ
- 市役所の固定資産税担当が、ある税理士の申告書類に虚偽を見つけた。自治体の長から財務大臣へ。国税の世界の外からも懲戒の通報ルートはつながっている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 税理士の指示や助言が分かるメール、LINE、面談メモ、申告書の控えを時系列で保全する2. 所属税理士会(登録情報は日本税理士会連合会の検索で確認できる)の相談窓口に、証拠を添えて事実を伝える3. 並行して、第3項に基づき財務大臣(実務の窓口は国税庁)へ書面で通知する4. 損害の回収は懲戒とは別に、民法415条・709条で請求を検討する。追徴税額の内訳を整理しておく
訴えられた側:1. 国税庁や税理士会から事情聴取の連絡が来た段階で、税理士の懲戒事件に慣れた弁護士に相談する2. 処分の前に与えられる聴聞または弁明の機会(行政手続法13条)で、事実関係と情状を書面で出す3. 処分通知書の理由が量定基準との当てはめまで示しているか確認する4. 不服があれば財務大臣に審査請求をする。裁決にも国税審議会の議決が必要となる(第4項後段)
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。懲戒処分への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分または裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)に行う。懲戒事由から10年を経過すると懲戒手続を開始できない除斥期間が令和4年改正で設けられた(最新の改正状況をご確認ください)。顧客の損害賠償請求は一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)による
学説
通説:47条3項の通知は懲戒手続の端緒にすぎず、通知者に手続上の地位や処分請求権を与えるものではない。財務大臣は通知に拘束されず、調査の上で懲戒の要否を判断する
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:税理士法(昭和26年法律第237号)の制定により、税理士の懲戒制度とその手続が設けられた
- 税理士法 第44条懲戒処分の三種類を定める
- 税理士法 第45条脱税相談等をした場合の懲戒
- 税理士法 第46条一般の懲戒事由
- 税理士法 第37条信用失墜行為の禁止、懲戒の主要根拠
- 行政手続法 第14条不利益処分の理由提示の一般則
- 行政不服審査法 第46条審査請求認容の裁決、議決を要する対象
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