税理士法 第8条
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- 次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申請により、税理士試験において当該各号に掲げる科目の試験を免除する。
- 一大学等(学校教育法の規定による大学若しくは高等専門学校又は同法第百四条第七項第二号に規定する大学若しくは大学院に相当する教育を行う課程が置かれる教育施設をいう。次号において同じ。)において税法に属する科目等の教授、准教授又は講師の職にあつた期間が通算して三年以上になる者及び税法に属する科目等に関する研究により博士の学位を授与された者については、税法に属する科目
- 二大学等において会計学に属する科目等の教授、准教授又は講師の職にあつた期間が通算して三年以上になる者及び会計学に属する科目等に関する研究により博士の学位を授与された者については、会計学に属する科目
- 三公認会計士法第三条に規定する公認会計士試験に合格した者又は同法第十条第二項の規定により公認会計士試験の論文式による試験において会計学の科目について公認会計士・監査審査会が相当と認める成績を得た者については、会計学に属する科目
- 四官公署における事務のうち所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税若しくは酒税の賦課又はこれらの国税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して十年以上になる者については、税法に属する科目のうち国税に関するもの
- 五官公署における国税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者については、税法に属する科目のうち国税に関するもの
- 六官公署における事務のうち道府県民税(都民税を含む。)、市町村民税(特別区民税及び森林環境税を含む。)、事業税(特別法人事業税を含む。)若しくは固定資産税の賦課又はこれらの地方税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して十年以上になる者については、税法に属する科目のうち地方税に関するもの
- 七官公署における地方税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者については、税法に属する科目のうち地方税に関するもの
- 八第六号に規定する事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者については、税法に属する科目
- 九第七号に規定する事務に従事した期間が通算して二十年以上になる者については、税法に属する科目
- 十次に掲げる者で、官公署における国税若しくは地方税に関する事務を管理し、若しくは監督することを職務とする職又は国税若しくは地方税に関する高度の知識若しくは経験を必要とする事務を処理することを職務とする職として財務省令で定めるものに在職した期間が通算して五年以上になるもののうち、国税審議会の指定した研修(財務省令で定める要件を満たす研修のうち、国税審議会が税理士試験の試験科目のうち会計学に属する科目について前条第一項に規定する成績を得た者が有する学識と同程度のものを習得することができるものと認めて指定したものをいう。)を修了した者については、会計学に属する科目
- 2.前項第一号又は第四号から第九号までに規定する職又は事務のうち、試験の免除科目を同じくする職又は事務の二以上に従事した者に対しては、それぞれ当該職又は事務についてこれらの号に規定する年数を十年とする割合により年数を換算してこれらの職又は事務の二以上に従事した期間を通算した場合に、その期間が十年以上になるときは、その申請により、税理士試験において当該科目の試験を免除する。この場合において、第一号又は第八号若しくは第九号に規定する職又は事務に従事した者については、当該職又は事務に従事した期間を税法に属する科目のうち国税に関するもの又は地方税に関するもののいずれかを免除する他の事務に従事した期間に通算することができるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第8条は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第8条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申請により、税理士試験において当該各号に掲げる科目の試験を免除する。」で始まります。
- 税理士法第8条は第二章 税理士試験に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第8条の前の条は税理士法第7条です。
- 税理士法第8条の次の条は税理士法第9条です。
- 税理士法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法8条は、大学教員・博士、公認会計士試験合格者、税務職員などに対し、申請により税理士試験の税法科目または会計学科目を免除すると定める。
Q · 税務署や大学で長く働いた人は、税理士試験を受けなくていいの?
申請すれば、経歴に応じた科目だけ免除される
税理士法8条により、大学で税法・会計学を通算3年以上教えた者や博士の学位取得者、公認会計士試験合格者、国税・地方税の賦課事務に10年以上(その他の税務事務は15年以上)従事した職員などは、申請により該当科目の試験が免除されます。免除されるのは経歴に対応する科目に限られ、会計学科目の職歴免除には管理職等5年以上の在職と国税審議会指定研修の修了が必要です。
解説
税理士試験に合格するには、会計学2科目(簿記論・財務諸表論)と税法3科目、合わせて5科目に受からなければならない。ところが本条を読むと、その5科目を「受けなくてよい」人の一覧が書いてある。対象は三つに分かれる。第一に大学で税法や会計学を通算3年以上教えた教授・准教授・講師と、その分野の研究で博士号を取った人。第二に公認会計士試験の合格者。第三に、国や自治体で税務の仕事を長く続けた職員である。とくに第三の道では、国税の賦課(課税額を決める仕事)を10年続けると国税の税法科目が免除され、さらに一定の管理職を5年経験して国税審議会の指定研修を修了すると、会計学の科目も免除される。二つを重ねれば、試験を一度も受けずに税理士資格へ届く。あなたの目の前にいる税理士が「何科目に合格したか」は、肩書を見ても分からない。しかも免除は自動ではなく、「その申請により」と条文にある。資格を持っていても、申請しなければ免除は受けられない。
法的な位置づけ
税理士法第8条は税理士試験の科目免除を定める規定であり、大学等での教授・准教授・講師の経歴または博士の学位、公認会計士試験の合格、官公署での国税・地方税事務への長期従事、管理監督職等の在職と指定研修の修了を要件として、申請により税法に属する科目または会計学に属する科目の試験を免除する。
よくある質問 AI による整理
Q1税理士試験の科目免除とは?
一定の学歴・職歴・資格試験の実績がある人について、申請により税理士試験の税法科目や会計学科目の受験を不要とする制度です。根拠は税理士法8条です。
Q2税理士試験の科目免除は何科目まで受けられる?
経歴によっては全科目に及びます。税法科目の職歴免除と、指定研修修了による会計学科目の免除を組み合わせれば、試験を受けずに全科目の免除に届く道が条文上あります。
Q3地方公務員でも税理士試験は免除される?
免除されえます。住民税・事業税・固定資産税の賦課事務に通算10年以上従事すると地方税の税法科目、15年以上で税法科目全体が免除対象になります(8条1項6号・8号)。
Q4大学の講師は税理士試験が免除される?
大学等で税法または会計学の科目の教授・准教授・講師の職に通算3年以上あれば、該当分野の科目が免除対象です。非常勤が含まれるかは申請前に取扱いの確認が必要です。
Q5博士号で税理士試験は免除される?
税法または会計学に属する科目の研究で博士の学位を授与された場合、その分野の科目が免除されます。修士は本条ではなく7条の制度で、条件が異なります。
Q6税理士試験の免除申請はいつまで?
免除申請自体に法定の期限はありません。実務上は受験申込みと同じ時期に申請するのが通例で、毎年度の国税審議会の案内で日程を確認するのが確実です。
Q7試験を一度も受けずに税理士になれる?
条文上ありえます。国税の職歴で税法科目、管理職等5年以上と指定研修修了で会計学科目の免除を受ければ全科目免除となり、税理士となる資格に届きます。
Q8免除申請が却下されたらどうする?
却下理由が年数不足か事務区分の違いかを確認します。不服があれば審査請求(原則3か月以内)や取消訴訟(原則6か月以内)の可否と期限を確かめます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1大学院で修士を取ったら、税理士試験って全部免除になるんですか?
全部にはならない。修士による免除は本条ではなく税理士法第7条の制度で、税法の修士なら先に税法科目を1つ、会計学の修士なら会計学科目を1つ合格したうえで、国税審議会の認定を受けると同じ系統の残りの科目が免除される。本条の学位免除は「博士」が対象である。実務のポイント:認定は修士論文の中身で判断されるため、テーマが税法・会計学の研究といえるかどうかを入学前に指導教員と詰めておく人と、そうでない人とで、2年後の結果が分かれる
Q2税務署OBの税理士って、やっぱり税務調査に強いんですか?
調査の進め方や組織の考え方に詳しい人は多い。ただし法律上の特権は一切ない。むしろ税理士法第42条により、離職後1年間は、離職前1年以内に就いていた職の所掌に属する事件を扱えない。本条は試験科目の免除を定めるだけで、能力を保証するものではない。実務のポイント:OB税理士にも、調査の対応は得意でも、節税の仕組み作りや会計の仕組み作りは不得手という人がいる。依頼したい内容と相手の職歴が合っているかを確かめるのが、選ぶ側の仕事である
Q3公認会計士試験に受かったけど、まだ会計士登録してません。税理士試験はどうなりますか?
公認会計士試験の合格者は、本条第1項第3号により会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)の免除を申請できる。税法科目は残る。公認会計士として登録すれば、税理士法第3条により、所定の研修を修了することで試験を受けずに税理士となる資格を得られる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:会計士の登録まで待つのか、税法科目を受験して先に税理士登録するのかで、独立できる時期が数年ずれることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「税理士はみんな難しい5科目に合格している」と思われがちだが、本条は職歴や学歴によって科目を免除する道を正面から定めている。国税職員としての経歴を積み、指定研修を修了すれば、一度も試験を受けずに税理士になる道も条文上ありうる。資格の名前は同じでも、そこに至った道筋は一人ひとり違う
- 大学院で修士を取れば税法科目が免除される、という知識は広まっている。ただ、それが本条ではなく第7条の制度で、先に1科目合格しなければ使えない仕組みだと知る人は少ない。本条で免除される学位は「博士」であり、修士とは条件がまったく違う。制度を混同したまま進学すると、2年と数百万円をかけたのに試験の負担がほとんど減らない、という事態も起こりうる
- 職員の側から見れば「長年まじめに働いてきたのだから当然の資格」かもしれない。だが法律が数えているのは在職年数ではなく、所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・酒税の賦課や立案のように、条文が指定した事務に従事した期間である。同じ税務署勤務でも、どの事務を担当したかで10年基準なのか15年基準なのかが分かれる。異動の記録が残っていなければ、何年働いたかを立証できない
- そもそも「税理士になれるか」だけを問うのは視野が狭い。弁護士や公認会計士は第3条により試験なしで税理士となる資格を持つ(公認会計士は所定の税法研修の修了が必要、最新の改正状況をご確認ください)。どの免除科目を取るかより、どの資格ルートを選ぶかのほうが、人生全体で見るとはるかに大きな分かれ目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 免除の根拠 | 税理士法8条:学歴(博士)・教歴・会計士試験・税務職歴 | 税理士法7条:科目合格の持越しと修士等の認定 税理士法3条:試験を経ずに資格を得る弁護士・公認会計士 |
| 受験の要否 | 経歴に対応する科目のみ免除、残りは受験 | 1科目合格が前提、同系統の残り科目を免除 税理士試験自体が不要 |
| 学位の扱い | 博士の学位で該当分野の科目を免除 | 修士の学位は認定制度で一部免除 学位は要件とならない |
| 手続き | 本人の申請が必要、自動適用なし | 国税審議会の認定申請が必要 資格要件の充足で足りる(公認会計士は所定研修等、要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には日本の税理士に相当する独立資格がなく、税務代理は会計師や記帳及報稅代理人が担う。考試法上の免試制度はあるが、税務職歴による科目免除の構造は日本ほど細分化されていない
韓国も国税の実務経歴を持つ公務員に税理士試験の一部科目免除を認めており、日本と同様に官から民への資格移動が制度化されている
ドイツは税法の教授や長年勤務した財務官吏について Steuerberater 試験の免除を認める。職歴による資格取得という発想は日本と共通する
米国では一定期間 IRS で税務に従事した元職員が、試験を経ずに Enrolled Agent として登録できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所の税務課で固定資産税の課税担当を12年続けてきたあなた。条文を数えてみると、地方税の賦課に10年従事した時点で、税法科目のうち地方税に関するものはすでに免除の対象になっている。さらに3年続けて通算15年に届けば、第8号によって税法科目全体が免除の対象に広がる。転職するか残るかを決める前に、この年数を計算したかどうかで、その後のキャリア設計はまったく変わってくる
- 大学院で修士号を取れば税理士試験が免除される、と聞いて入学を決めた。ところが修士による免除は本条ではなく第7条の制度で、先に税法または会計学の科目を1つ合格しなければ免除の認定を受けられない。入学願書の締切まであと2週間。その前に7条と8条の違いを確かめておかなければ、2年分の学費の意味が変わってしまう
- 公認会計士試験の論文式で、会計学だけ相当の成績を取れたが総合では不合格だった。この場合も、簿記論・財務諸表論の免除を申請できる可能性がある(第1項第3号、公認会計士法第10条第2項)。
- 顧問税理士を選ぶ立場で考えてみると、どうなるか。面談に来た元税務署幹部の先生は、試験科目の大半を職歴による免除で通過しているかもしれない。それ自体は違法でも劣っているわけでもない。ただし、その先生が得意なのは調査の手順なのか、会計と税務の設計なのか。経歴の中身を一歩踏み込んで質問できるかどうかが、顧問料の使い道を左右する
- 税務署を退職して税理士登録をしたばかりの元職員。かつて自分が担当していた署の調査案件を元同僚から紹介され、受けようとしている。離職後1年間は、離職前1年以内に就いていた職の所掌に属する事件を扱えない(税理士法第42条)。肩書が変わっても、職歴は1年間ついて回る
取るべき行動
被害を受けた側:免除を受けたい側の打ち手は次のとおり。1. 在職期間のうち、条文が指定する事務(賦課・立案か、それ以外か)に何年従事したかを、辞令や人事記録で事務の種類ごとに集計する2. 免除の対象となる職や事務を複数経験しているなら、第2項の10年換算で合算する3. 免除は申請しなければ受けられないので、国税審議会の様式で証明書類をそろえて申請する4. 却下された場合は、不服申立ての手段と期限を確認する
訴えられた側:免除が認められなかった側、あるいは免除組の税理士を選ぶ側の打ち手は次のとおり。1. 却下の理由が年数不足なのか、従事した事務の区分が違うのかを、理由の記載から確かめる2. 異動の記録を補えば、10年基準と15年基準のどちらで数えるかが変わることがある3. 顧問税理士を選ぶ立場なら、資格取得の経緯と、調査対応・申告設計・相続のどれを得意とするかを面談で直接たずねる
時効(請求できる期限):免除申請そのものに法定の期限はない。ただし実務上は、税理士試験の受験申込みと同じ時期に申請するのが通例である(年度ごとの案内をご確認ください)。免除申請の却下に不服がある場合、行政不服審査法による審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(同法第18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法第14条)が原則である(国税審議会の決定にこれらが適用されるかの実務上の取扱いは要確認)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正(要人的検証) 大学院の学位による免除制度が見直され、修士については第7条の認定制度へ移行したとされる。第1項第10号の指定研修による会計学免除もこの時期の整備とされるが、新設か改正かを含めて確認が必要である
- 令和期の税目追加(要人的検証) 第6号の地方税の範囲に、特別法人事業税と森林環境税が括弧書きで加えられた。新しい税目の創設に合わせた文言の改正とみられるが、施行年は要確認
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:税理士法制定(昭和26年法律第237号)。税理士試験制度が創設され、資格取得の基本枠組みが置かれた
- 2.平成13年(2001年) 改正:大学院の学位による試験免除制度が見直され、修士については1科目合格を前提とする認定制度として整理された。本条の学位免除は博士に限られる構造となった(施行時期・条項移動の詳細は要確認)
- 税理士法 第3条税理士資格の取得ルート全体
- 税理士法 第6条試験の目的と試験科目の定め
- 税理士法 第7条合格科目と修士等による一部免除
- 税理士法 第42条元税務職員の離職後の業務制限
- 公認会計士法 第3条会計学免除の前提となる試験
- 公認会計士法 第10条論文式会計学の相当成績の根拠
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