出入国管理及び難民認定法 第18条(遭難による上陸の許可)
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- 入国審査官は、遭難船舶等がある場合において、当該船舶等に乗つていた外国人の救護のためその他緊急の必要があると認めたときは、水難救護法(明治三十二年法律第九十五号)の規定による救護事務を行う市町村長、当該外国人を救護した船舶等の長、当該遭難船舶等の長又は当該遭難船舶等に係る運送業者の申請に基づき、当該外国人に対し遭難による上陸を許可することができる。
- 2.入国審査官は、警察官又は海上保安官から前項の外国人の引渡しを受けたときは、同項の規定にかかわらず、直ちにその者に対し遭難による上陸を許可するものとする。
- 3.入国審査官は、第一項の許可に係る審査のために必要があると認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、電磁的方式によつて個人識別情報を提供させることができる。前項の規定による引渡しを受ける場合において必要があると認めるときも、同様とする。
- 4.第一項又は第二項の許可を与える場合には、入国審査官は、当該外国人に遭難による上陸許可書を交付しなければならない。
- 5.第一項又は第二項の許可を与える場合には、入国審査官は、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、上陸期間、行動の範囲その他必要と認める制限を付することができる。
この条文の基本情報
遭難による上陸の許可とは何ですか?
定義遭難による上陸の許可とは、出入国管理及び難民認定法第18条に定められた規定で、「入国審査官は、遭難船舶等がある場合において、当該船舶等に乗つていた外国人の救護のためその他緊急の必要があると認めたときは、水難救護法(明治三十二年法律第九十五号…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第18条(遭難による上陸の許可)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第18条の条文原文は「入国審査官は、遭難船舶等がある場合において、当該船舶等に乗つていた外国人の救護のためその他緊急の必要があると認めたときは、水難救護法(明治三十二年法律第九十五号…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第18条は第四節 上陸の特例に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第18条の前の条は出入国管理及び難民認定法第17条です。
- 出入国管理及び難民認定法第18条の次の条は出入国管理及び難民認定法第18条の2です。
- 出入国管理及び難民認定法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
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- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法18条は、遭難船舶等に乗っていた外国人に入国審査官が遭難による上陸を許可できると定める。警察官・海上保安官から引渡しを受けた場合は直ちに許可するものとされる。
Q · 海で助けた外国人は、パスポートがなくても日本に上陸できるの?
許可が必要。海保経由なら入国審査官は必ず許可する
入管法18条により、遭難船舶等に乗っていた外国人は、入国審査官の「遭難による上陸の許可」を受けて上陸できます。1項は水難救護法上の市町村長、救護した船舶等の長、遭難船舶等の長、運送業者の申請に基づく裁量許可です。2項は警察官・海上保安官から引渡しを受けた場合で、入国審査官は直ちに許可するものとされます。許可には上陸期間や行動範囲の制限が付されます(5項)。
解説
旅券も査証も持たない外国人を、入国審査官が合法的に日本へ上げる条文が入管法にある。それが18条の遭難による上陸の許可だ。海難で救助された外国人は、通常の上陸審査(入管法7条)を一切通らずに日本の地面に立てる。あなたが押さえるべき分岐点は二つある。一つ目、1項ルートには申請が要る。申請できるのは水難救護法で救護事務を行う市町村長、救護した船舶等の長、遭難した船舶等の長、その運送業者の四者だけであり、救助された本人に申請権はない。二つ目、2項ルートは性質が違う。警察官または海上保安官から引渡しを受けたとき、入国審査官は「直ちに許可するものとする」。裁量ではなく義務である。そして許可には上陸期間と行動範囲の制限が付され(5項)、その日数の上限は条文のどこにも書かれていない。許可書に何日と書かれるか、それがそのまま相手の自由の外枠になる。
法的な位置づけ
遭難による上陸の許可とは、出入国管理及び難民認定法第18条に基づき、遭難船舶等に乗っていた外国人に対し、入国審査官が通常の上陸審査によらずに上陸を認める特例上陸許可である。申請に基づく裁量許可(1項)と、警察官・海上保安官からの引渡しに基づく義務的許可(2項)の二類型があり、上陸期間・行動範囲等の制限を付すことができる。
手順
- 1.海上保安庁へ通報する 海上で遭難者を収容したら、独断で岸壁に降ろさず、まず海上保安庁(118番)へ通報する。警察官・海上保安官への引渡しの形を作れば、入国審査官は18条2項により直ちに許可するものとされる
- 2.必要に応じて1項の申請を行う 引渡しルートによらない場合、救護した船舶等の長、遭難船舶等の長、運送業者、または水難救護法の救護事務を行う市町村長が、入国審査官に遭難による上陸の許可を申請する
- 3.許可書の交付を受け記載を確認する 入国審査官から遭難による上陸許可書の交付を受け(18条4項)、上陸期間と行動範囲の記載をその場で確認する。治療見込みや帰国便の日程は交付の場で伝える
- 4.期間内に延長や次の手続を相談する 治療や帰国手配に日数が足りない場合は、上陸期間が切れる前に入国審査官へ申し出る。帰国できない事情がある場合は一時庇護のための上陸(18条の2)等について早期に専門家へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1遭難による上陸許可とは何ですか?
海難などで遭難した船舶等に乗っていた外国人を、通常の上陸審査を経ずに上陸させる特例の許可です。入管法18条が根拠です。
Q2遭難による上陸許可を申請できるのは誰?
水難救護法の救護事務を行う市町村長、救護した船舶等の長、遭難船舶等の長、その運送業者の四者です。救助された外国人本人は含まれません。
Q3遭難上陸許可の上陸期間は何日まで?
入管法18条自体に上限日数の定めはありません。許可の際に入国審査官が法務省令に従い上陸期間を付し、許可書に記載されます。
Q4遭難上陸許可で日本で働くことはできる?
できません。遭難による上陸許可は在留資格の付与ではなく、上陸期間や行動範囲の制限付きで一時的に上陸を認めるものにとどまります。
Q5遭難上陸許可の期間を過ぎたらどうなる?
許可された上陸期間を超えて残留すると、退去強制事由(入管法24条)や罰則(同70条)の対象となり得ます。期間内の相談が重要です。
Q6海上保安庁に引き渡すと何が変わる?
警察官・海上保安官から引渡しを受けた場合、入国審査官は申請を待たず直ちに許可するものとされ(18条2項)、裁量による不許可の余地がなくなります。
Q7遭難上陸許可で指紋を取られるのはなぜ?
審査に必要と認めるとき、入国審査官は電磁的方式で個人識別情報を提供させることができます(18条3項)。本人確認のための手続です。
Q8漂着した外国人の救護は誰の仕事?
水難救護法に基づき市町村長が救護事務を行います。市町村長は入管法18条1項の申請権者でもあり、上陸許可の申請を担います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1外国人を海で助けたんですが、そのまま港に降ろしても大丈夫ですか?
降ろす前に海上保安庁へ通報するのが安全である。入管法18条の許可を経ない上陸は、形式上は不法上陸の問題を生む。船舶等の長は18条1項の申請権者なので自ら申請もできるが、2項の引渡しルートなら入国審査官は「直ちに許可するものとする」で拒めない。実務のポイント:海保に引き渡す形を取った瞬間、審査官の裁量判断そのものが外れる。現場で速いのは直接申請ではなく海保経由である。
Q2上陸許可書って、口頭の説明だけで済ませてもいいものですか?
済ませられない。18条4項は「交付しなければならない」と定める義務規定である。許可書は上陸期間と行動範囲(5項)を証明する唯一の書面で、職務質問や医療機関での手続で身分を示す根拠になる。実務のポイント:記載される期間の上限は法律に書かれておらず、現場の判断で決まる。交付の場が実質的な交渉の場であり、治療見込みや帰国便の日程を伝えるかどうかで日数が変わることがある。
Q3遭難者なのに指紋を取られたと聞きました。犯罪者扱いということですか?
犯罪捜査ではない。18条3項は、審査に必要と認めるときに電磁的方式で個人識別情報(指紋と顔写真)を提供させることができると定めており、入管手続上の本人確認である。実務のポイント:通常の上陸申請(入管法6条3項)では提供が義務として組まれているのに対し、18条3項は「提供させることができる」という現場裁量の建て付けになっている。救護の即時性を優先した差だが、この違いを説明できる人は実務でも多くない。
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば人命救助の当然の延長だが、法律から見れば遭難による上陸は「上陸の許可」であって在留資格の付与ではない。就労も長期滞在も一切含まれず、許可書の期間が切れた瞬間に退去強制事由の側へ移る。救った側の善意の射程と、許可の法的射程は別物である
- 2項で入国審査官に裁量がないことは知られ始めているが、その深刻度が理解されていない。警察官・海上保安官からの引渡しという形式を経るかどうかで、条文が「許可することができる」から「許可するものとする」へ入れ替わる。同じ人間、同じ遭難でも、誰の手を経由したかで法的性質が変わる
- 「救助された外国人はどうやって上陸を申請するのか」という問いの立て方自体が成り立たない。1項の申請権者に本人は含まれていない。市町村長、船舶等の長、遭難船舶等の長、運送業者のいずれかが動かなければ、1項ルートは起動しない。本人が声を上げて始まる制度ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 18条:遭難船舶等に乗っていた外国人の救護等 | 17条:船舶等に乗っている外国人の疾病その他の事故による緊急上陸 18条の2:迫害のおそれ等がある外国人の一時庇護のための上陸 |
| 申請者 | 市町村長・救護した船舶等の長・遭難船舶等の長・運送業者(本人は不可) | 船舶等の長または運送業者 外国人本人 |
| 入国審査官の判断 | 1項は裁量許可、2項(警察官・海上保安官からの引渡し)は直ちに許可する義務 | 要件を満たすと認めるときに許可できる 要件を満たすと認めるときに許可できる |
| 許可の性質 | 在留資格ではなく、上陸期間・行動範囲の制限付き特例上陸 | 在留資格ではなく、治療等のための特例上陸 在留資格ではなく、庇護のための特例上陸 |
他国ではどう定めているか 2 か国
韓国も遭難船舶等の外国人について、船長や運送業者等の申請による災難上陸許可の制度を置いており、日本と構造が近い
中国は不可抗力その他の緊急事由による臨時入境手続を出入境辺防検査機関で扱う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜、あなたの漁船が転覆したゴムボートから外国人6人を引き上げた。港に着いたら、そのまま岸壁に降ろしていいのか? 答えは否である。入国審査官の遭難上陸許可がない限り、その上陸は法的には不法上陸(入管法3条)の問題を抱え込む。あなたが最初に取るべき手順は自力の判断ではなく、海上保安庁への通報である
- 外国籍クルーズ船が座礁し、乗客が救命艇で近隣の漁港に上がった。運送業者が18条1項でまとめて申請する。乗客一人ひとりが窓口に並ぶ制度ではない
- 許可書に書かれた上陸期間は残り3日。骨折の治療はまだ終わらず、帰国便も取れていない。1日でも超えれば、救助された被害者が一転して退去強制手続(入管法24条)の対象側に回る。延長の申し出は期間が切れる前に、入国審査官へ
- 自治体の防災担当として、漂着した外国人の救護事務を担当することになった。水難救護法に基づくあなたの立場は単なる救護者ではなく、18条1項の申請権者そのものである。あなたが申請書を出さなければ、彼らを合法的に上陸させる者が誰もいない場面が現実に起こる
- 救助した外国人が船上で「国に帰されたら殺される」と言い出した。遭難による上陸(18条)で処理するのか、一時庇護のための上陸(18条の2)へ切り替えるのか。入口の選択を誤ると、その後の手続は全く別の線路に乗る。甲板で聞き取った一言が、数か月後の結論を左右する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 海上で人を収容したら自力で上陸させず、まず海上保安庁(118番)へ通報し、引渡しの形を作る。2項ルートなら入国審査官に拒否の裁量がない。2. 並行して、救護した船舶等の長として18条1項の申請も可能である。3. 許可書の交付を必ず受ける(4項)。上陸期間と行動範囲の記載をその場で読み、写真に残す。4. 治療や帰国手配に日数が足りなければ、期間内に入国審査官へ延長を申し出る。
訴えられた側:1. 上陸期間を超えた、または行動範囲の制限を破った時点で、退去強制事由(入管法24条)と罰則(同70条)の射程に入る。まず許可書の記載を確認し、超過日数を正確に把握する。2. 摘発を待たず自ら入国管理官署へ出頭する。出頭の事実は、その後の手続の選択肢を広げる方向に働きうる。3. 帰国できない事情があるなら、一時庇護のための上陸(18条の2)や在留特別許可の主張を早い段階で組み立て、弁護士または入管業務に精通した行政書士に相談する。
時効(請求できる期限):本条に請求権の消滅時効はない。実際に効くのは許可書に記載された上陸期間であり、上限日数は法律に定めがなく個別の裁量で決まる。1日でも超過すれば退去強制事由(入管法24条)に該当しうる。不許可処分などに不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)が原則である。
改正沿革 AI による整理
- 個人識別情報規定の追加(年次は要人的検証) 3項の電磁的方式による個人識別情報の提供は、入管手続へのバイオメトリクス導入に伴い後年追加されたものと解されるが、追加された改正年および特例上陸各条への波及範囲について確証がないため、人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)の制定により、遭難による上陸の許可が特例上陸の一類型として設けられた
- 2.昭和56年(1981年) 改正:難民条約等への加入に伴う改正で、題名が「出入国管理及び難民認定法」に改められた
- 出入国管理及び難民認定法 第17条疾病等による緊急上陸、遭難以外の緊急類型
- 出入国管理及び難民認定法 第18条の2難民性がある者への一時庇護上陸ルート
- 出入国管理及び難民認定法 第14条寄港地上陸、特例上陸許可の原型規定
- 出入国管理及び難民認定法 第24条許可された上陸期間の徒過は退去強制事由
- 出入国管理及び難民認定法 第70条期間経過後の残留に対する刑事罰
- 水難救護法 第1条市町村長が救護事務を行う根拠、申請権者の由来
- 船員法 第14条船長の遭難船舶等に対する人命救助義務
- 海上保安庁法 第2条海上保安官の海難救助所掌、2項引渡しの前提
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