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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

出入国管理及び難民認定法 第24条(退去強制)

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  1. 次の各号のいずれかに該当する外国人については、次章に規定する手続により本邦からの退去を強制し、又は第五十五条の二第一項の規定による命令により本邦から退去させることができる。
  2. 一第三条の規定に違反して本邦に入つた者
  3. 二入国審査官から上陸の許可等を受けないで本邦に上陸した者
  4. 2.2_2 第二十二条の四第一項(第一号又は第二号に係るものに限る。)の規定により在留資格を取り消された者
  5. 3.2_3 第二十二条の四第一項(第五号に係るものに限る。)の規定により在留資格を取り消された者(同条第七項本文の規定により期間の指定を受けた者を除く。)
  6. 4.2_4 第二十二条の四第七項本文(第六十一条の二の十一第二項において準用する場合を含む。)の規定により期間の指定を受けた者で、当該期間を経過して本邦に残留するもの
  7. 三他の外国人に不正に前章第一節若しくは第二節の規定による証明書の交付、上陸許可の証印(第九条第四項の規定による記録を含む。)若しくは許可、同章第四節の規定による上陸の許可又は前二節、第五十条第一項若しくは第六十一条の二の五第一項の規定による許可を受けさせる目的で、文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書若しくは図画を作成し、若しくは電磁的記録を不正に作り、若しくは偽造され、若しくは変造された文書若しくは図画若しくは虚偽の文書若しくは図画を行使し、所持し、若しくは提供し、若しくは不正に作られた電磁的記録を人の事務処理の用に供し、若しくは行使し、又はこれらの行為を唆し、若しくはこれを助けた者
  8. 5.3_2 公衆等脅迫目的の犯罪行為等のための資金等の提供等の処罰に関する法律(平成十四年法律第六十七号)第一条第一項に規定する公衆等脅迫目的の犯罪行為若しくは同条第二項に規定する特定犯罪行為(以下この号において「公衆等脅迫目的の犯罪行為等」という。)、公衆等脅迫目的の犯罪行為等の予備行為又は公衆等脅迫目的の犯罪行為等の実行を容易にする行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として法務大臣が認定する者
  9. 6.3_3 国際約束により本邦への入国を防止すべきものとされている者
  10. 7.3_4 次のイからハまでに掲げるいずれかの行為を行い、唆し、又はこれを助けた者
  11. 一事業活動に関し、外国人に不法就労活動(第十九条第一項若しくは第六十一条の二の七第一項の規定に違反する活動又は第七十条第一項第一号、第二号、第三号から第三号の三まで、第五号、第七号から第七号の三まで若しくは第八号の二から第八号の四までに掲げる者が行う活動(第四十四条の五第一項の規定による許可を受けて行う活動を除く。)であつて報酬その他の収入を伴うものをいう。以下同じ。)をさせること。
  12. 二外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置くこと。
  13. 三業として、外国人に不法就労活動をさせる行為又はロに規定する行為に関しあつせんすること。
  14. 8.3_5 次のイからホまでに掲げるいずれかの行為を行い、唆し、又はこれを助けた者
  15. 一行使の目的又は人の事務処理を誤らせる目的で、在留カード若しくは在留カード電磁的記録(以下この号において「在留カード等」という。)若しくは特例法第七条第一項に規定する特別永住者証明書若しくは特例法第十四条第一項に規定する特別永住者証明書電磁的記録(ホにおいて単に「特別永住者証明書電磁的記録」という。)(以下この号において「特別永住者証明書等」という。)を偽造し、変造し、若しくは不正に作り、又は偽造され、変造され、若しくは不正に作られた在留カード等若しくは特別永住者証明書等を提供し、収受し、所持し、若しくは保管すること。
  16. 二行使の目的で、他人名義の在留カード若しくは特別永住者証明書を提供し、収受し、若しくは所持し、又は自己名義の在留カードを提供すること。
  17. 三偽造され、変造され、若しくは不正に作られた在留カード等若しくは特別永住者証明書等を行使し、若しくは人の事務処理の用に供し、又は他人名義の在留カード若しくは特別永住者証明書を行使すること。
  18. 四在留カード等若しくは特別永住者証明書等を偽造し、変造し、又は不正に作る行為の用に供する目的で、器械又は原料を準備すること。
  19. 五ニの目的で、在留カード電磁的記録又は特別永住者証明書電磁的記録(以下このホにおいて「在留カード電磁的記録等」という。)の情報を取得し、若しくは提供し、又は不正に取得された在留カード電磁的記録等の情報を保管すること。
  20. 四本邦に在留する外国人(仮上陸の許可、寄港地上陸の許可、船舶観光上陸の許可、通過上陸の許可、乗員上陸の許可又は遭難による上陸の許可を受けた者を除く。)で次のイからヨまでに掲げる者のいずれかに該当するもの
  21. 一第十九条第一項の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を専ら行つていると明らかに認められる者(人身取引等により他人の支配下に置かれている者を除く。)
  22. 二在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間(第二十条第六項の規定により本邦に在留することができる期間を含む。第二十六条第一項及び第二十六条の二第二項(第二十六条の三第二項において準用する場合を含む。)において同じ。)を経過して本邦に残留する者
  23. 三人身取引等を行い、唆し、又はこれを助けた者
  24. 四旅券法(昭和二十六年法律第二百六十七号)第二十三条第一項(第六号を除く。)から第三項までの罪により刑に処せられた者
  25. 五第七十四条から第七十四条の六の三まで又は第七十四条の八の罪により刑に処せられた者
  26. 六第七十三条の罪により拘禁刑に処せられた者
  27. 七少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)に規定する少年で昭和二十六年十一月一日以後に長期三年を超える拘禁刑に処せられたもの
  28. 八昭和二十六年十一月一日以後に麻薬及び向精神薬取締法、大麻草の栽培の規制に関する法律(昭和二十三年法律第百二十四号)、あへん法、覚醒剤取締法、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号)又は刑法第二編第十四章の規定に違反して有罪の判決を受けた者
  29. 九ニからチまでに掲げる者のほか、昭和二十六年十一月一日以後に無期又は一年を超える拘禁刑に処せられた者。ただし、刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた者及び刑の一部の執行猶予の言渡しを受けた者であつてその刑のうち執行が猶予されなかつた部分の期間が一年以下のものを除く。
  30. 十売春又はその周旋、勧誘、その場所の提供その他売春に直接に関係がある業務に従事する者(人身取引等により他人の支配下に置かれている者を除く。)
  31. 十一次に掲げる行為をあおり、唆し、又は助けた者
  32. 十二日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入している者
  33. 十三次に掲げる政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入し、又はこれと密接な関係を有する者
  34. 十四オ又はワに規定する政党その他の団体の目的を達するため、印刷物、映画その他の文書図画を作成し、頒布し、又は展示した者
  35. 十五イからカまでに掲げる者のほか、法務大臣が日本国の利益又は公安を害する行為を行つたと認定する者
  36. 9.4_2 別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者で、刑法第二編第十二章、第十六章から第十九章まで、第二十三章、第二十六章、第二十七章、第三十一章、第三十三章、第三十六章、第三十七章若しくは第三十九章の罪、暴力行為等処罰に関する法律第一条、第一条ノ二若しくは第一条ノ三(刑法第二百二十二条又は第二百六十一条に係る部分を除く。)の罪、盗犯等の防止及び処分に関する法律の罪、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律第十五条若しくは第十六条の罪、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第二条若しくは第六条第一項の罪又は盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律第二十二条の罪により拘禁刑に処せられたもの
  37. 10.4_3 短期滞在の在留資格をもつて在留する者で、本邦において行われる国際競技会等の経過若しくは結果に関連して、又はその円滑な実施を妨げる目的をもつて、当該国際競技会等の開催場所又はその所在する市町村の区域内若しくはその近傍の不特定若しくは多数の者の用に供される場所において、不法に、人を殺傷し、人に暴行を加え、人を脅迫し、又は建造物その他の物を損壊したもの
  38. 11.4_4 中長期在留者で、第七十一条の二又は第七十五条の二の罪により拘禁刑に処せられたもの
  39. 五仮上陸の許可を受けた者で、第十三条第三項の規定に基づき付された条件に違反して、逃亡し、又は正当な理由がなくて呼出しに応じないもの
  40. 12.5_2 第十条第七項若しくは第十一項又は第十一条第六項の規定により退去を命ぜられた者で、遅滞なく本邦から退去しないもの
  41. 六寄港地上陸の許可、船舶観光上陸の許可、通過上陸の許可、乗員上陸の許可、緊急上陸の許可、遭難による上陸の許可又は一時庇護のための上陸の許可を受けた者で、旅券又は当該許可書に記載された期間を経過して本邦に残留するもの
  42. 13.6_2 船舶観光上陸の許可を受けた者で、当該許可に係る指定旅客船が寄港する本邦の出入国港において下船した後当該出入国港から当該指定旅客船が出港するまでの間に帰船することなく逃亡したもの
  43. 14.6_3 第十四条の二第九項の規定により期間の指定を受けた者で、当該期間内に出国しないもの
  44. 15.6_4 第十六条第九項の規定により期間の指定を受けた者で、当該期間内に帰船し又は出国しないもの
  45. 七第二十二条の二第一項に規定する者で、同条第三項において準用する第二十条第三項本文の規定又は第二十二条の二第四項において準用する第二十二条第二項の規定による許可を受けないで、第二十二条の二第一項に規定する期間を経過して本邦に残留するもの
  46. 八第五十五条の八十五第一項の規定により出国命令を受けた者で、当該出国命令に係る出国期限を経過して本邦に残留するもの
  47. 九第五十五条の八十八の規定により出国命令を取り消された者
  48. 十第六十一条の二第一項に規定する難民の認定又は同条第二項に規定する補完的保護対象者の認定を受け、第五十条第一項、第六十一条の二の二第一項又は第六十一条の二の三の規定による許可を受けて在留する者で、第六十一条の二の十第一項(第一号又は第三号に係るものに限る。)の規定により難民の認定を取り消されたもの又は同条第二項(第一号又は第三号に係るものに限る。)の規定により補完的保護対象者の認定を取り消されたもの

この条文の基本情報

退去強制とは何ですか?

定義退去強制とは、出入国管理及び難民認定法第24条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する外国人については、次章に規定する手続により本邦からの退去を強制し、又は第五十五条の二第一項の規定による命令により本邦から退去させるこ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 出入国管理及び難民認定法第24条(退去強制)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
  2. 出入国管理及び難民認定法第24条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する外国人については、次章に規定する手続により本邦からの退去を強制し、又は第五十五条の二第一項の規定による命令により本邦から退去させるこ…」で始まります。
  3. 出入国管理及び難民認定法第24条は第四章 在留及び出国に置かれています。
  4. 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
  5. 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 出入国管理及び難民認定法第24条の前の条は出入国管理及び難民認定法第23条です。
  7. 出入国管理及び難民認定法第24条の次の条は出入国管理及び難民認定法第24条の2です。
  8. 出入国管理及び難民認定法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第24条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319
  • 本サイト収録出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/24

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点入管法24条は、不法入国、在留資格取消、オーバーステイ、一定の罪による拘禁刑などを退去強制事由と定める。刑事の有罪判決がなくても該当しうる。

Q · 執行猶予がついたなら、入管の退去強制は心配しなくていい?

心配は残る。拘禁刑なら執行猶予でも該当しうる

出入国管理及び難民認定法24条は、別表第一の在留資格(就労・留学など)で在留する者が、傷害・窃盗・詐欺など刑法の特定の章の罪等で拘禁刑に処せられた場合を退去強制事由としています。この類型は実刑か執行猶予かを区別していません。刑事裁判と入管手続は別の手続であるため、判決確定後に違反調査が始まることがあります。救済は法務大臣の在留特別許可(同法50条)の判断に委ねられます。

解説

在留カードを持って日本で働いている人の多くは、「犯罪を犯さなければ強制送還はない」と信じている。入管法24条を読むと、その前提が崩れる。本条が列挙する退去強制事由には、刑事裁判で有罪になっていない行為が大量に含まれる。在留資格を取り消された、在留期間の指定を過ぎて残った、上陸許可書に書かれた期間を一日超えた、出国命令の期限を守らなかった。どれも「犯罪者」ではないが、本条の入口に立たされる。さらに本条の後半にある「別表第一の在留資格を持つ者が一定の罪で拘禁刑に処せられたとき」という号は、執行猶予付きでも拘禁刑であれば該当しうる。つまり刑事事件で執行猶予を勝ち取って安心した翌週に、入管から呼び出しが来る。あなたが押さえるべきは、本条は「処罰」ではなく「行政処分」(役所が直接下す決定)であり、刑事裁判とは別の線路を走っているという一点だ。無罪判決でも退去強制はありうるし、有罪でも在留特別許可で残れることがある。二本の線路は、別々に進む。

法的な位置づけ

退去強制事由とは、出入国管理及び難民認定法第24条が列挙する、外国人を本邦から強制的に退去させることができる法定の事由をいう。不法入国・不法上陸、在留資格の取消し、在留期間を経過した残留、出国命令の期限徒過、一定の罪による拘禁刑などが含まれ、該当性の認定は刑事手続とは別個の行政手続により行われる。

手順

  1. 1.在留カードと在留期限の現状を確認する 在留カードの在留資格・在留期限・資格外活動許可欄と、パスポートの証印を確認し、24条のどの事由に当たりうるか(不法残留、在留資格取消、刑事事件の有無)を整理する
  2. 2.期限前の申請か自主出頭かを判断する 在留期限前であれば更新・変更申請を最優先する。すでに期限を過ぎている場合は、摘発される前に自ら地方出入国在留管理官署へ出頭し、出国命令制度の要件を満たすかを確認する
  3. 3.入管業務に実績のある専門家へ相談する 違反調査や意見聴取で話す内容は後の手続全体に影響するため、出席前に入管事件を扱う弁護士または申請取次行政書士に相談する。刑事事件が併存する場合は刑事弁護人とも情報を共有する
  4. 4.在留特別許可のための資料を束ねる 婚姻の実体、子の就学、就労・納税・社会保険の実績など、日本社会との結び付きを示す資料を時系列で整理する。第三者が作成した公的記録を中心に据える
  5. 5.退去強制令書発付後は取消訴訟と執行停止を検討する 退去強制令書が発付された場合、取消訴訟の提起と同時に執行停止の申立てを検討する。送還が執行されると争う実益が大きく失われるため、発付を知った時点で直ちに弁護士と方針を決める

よくある質問 AI による整理

Q1退去強制事由とは何ですか?

外国人を日本から強制的に退去させることができる理由として、入管法24条が列挙したものです。不法入国、不法残留、在留資格の取消し、一定の罪による拘禁刑などが含まれます。

Q2オーバーステイは何日から退去強制の対象になりますか?

在留期間を1日でも過ぎれば、不法残留として24条の退去強制事由に当たります。日数の長さは該当するかどうかではなく、在留特別許可の判断などに影響します。

Q3退去強制事由に当たると必ず送還されますか?

必ずではありません。該当しても、法務大臣が在留特別許可(入管法50条)を出せば在留が認められます。家族関係や在留歴、素行などが総合的に考慮されます。

Q4退去強制手続の流れはどうなっていますか?

入国警備官の違反調査、入国審査官の違反審査、特別審理官の口頭審理、法務大臣への異議の申出を経て、退去強制令書が発付されます。在留特別許可の申請はこの手続の中で行います。

Q5退去強制と強制送還は同じ意味ですか?

ほぼ同じです。法律上の用語は「退去強制」で、報道でいう強制送還はその執行を指すことが多いです。退去強制令書に基づき送還先へ送られます。

Q6留学生がアルバイトの時間制限を超えたら退去強制ですか?

超過した時点で直ちに該当するとは限りませんが、資格外の就労を専ら行っていると明らかに認められれば退去強制事由に当たりえます。在留期間更新の不許可にもつながります。

Q7不法就労の外国人を雇った会社はどうなりますか?

雇用主は不法就労助長罪(入管法73条の2)で処罰されうる一方、働いた外国人本人は24条の退去強制事由に当たりえます。在留カードの確認は雇用側の基本的な備えです。

Q8退去強制令書が出た後でも取り消せますか?

行政処分なので、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を提起できます。送還を止めるには執行停止の申立ても必要です。出訴期間は処分を知った日から6か月です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1執行猶予がついたのに、なんで国に帰らされるんですか?

刑事の執行猶予は刑の執行を猶予するだけで、「拘禁刑に処せられた」という事実は残るためである。本条は別表第一の在留資格者について、刑法の特定の章の罪等で拘禁刑に処せられたことを退去強制事由としており、実刑か執行猶予かで区別していない類型がある。実務のポイント:刑事弁護人の多くは入管手続を扱わない。示談で罰金や不起訴に落とせるかどうかが在留の生死を決める場面があるため、逮捕直後の段階で「入管への影響も踏まえた弁護を」と明示的に依頼することが差を生む

Q2オーバーステイしてしまいました。自分から入管に行ったら即収容ですか?

自ら出頭した場合、一定の要件(自ら出頭した、入国後に特定の罪で処罰されていない、速やかに出国する意思がある等)を満たせば出国命令制度の対象となり、収容されずに出国できる道がある。この場合の上陸拒否期間は1年である。実務のポイント:摘発されてからでは出国命令は原則として使えない。同じ「出国する」という結論でも、自主出頭と摘発では次に日本へ入れるまでの年数が1年と5年に分かれる。先延ばしそのものが、最も高くつく選択肢になっている

Q3日本人と結婚していれば、退去強制されないですよね?

自動的には守られない。婚姻は在留特別許可(50条)の判断で重視される要素だが、婚姻の実体があるかどうかが審査される。同居の実態、生計の共同、交流の継続性が問われ、形式だけの婚姻は考慮されない。実務のポイント:実務では、写真や LINE 履歴より、家賃・光熱費の名義と支払記録、住民票の世帯、健康保険の被扶養者記録といった第三者が作った書類のほうが強い。関係が良好なうちから、そうした記録を自然に積み上げておくかどうかで、いざというときの手札が変わる

Q4退去強制されたら、もう二度と日本に入れませんか?

永久ではない。退去強制を受けた者の上陸拒否期間は原則5年、過去に退去強制歴がある場合は10年と定められている(入管法5条1項9号)。期間経過後は、通常の手続で査証・在留資格の審査を受けることになる。実務のポイント:上陸拒否期間中でも、法務大臣の上陸特別許可(12条)という例外の道がある。日本人配偶者や子の事情がある場合に使われることがあり、期間経過を待つだけが選択肢ではない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「退去強制は犯罪者だけの話」という理解は、条文の構造を見れば成り立たない。列挙された事由の大半は在留資格の管理違反であり、刑事手続を一度も経ずに退去強制手続へ入る。行政手続であるため、刑事裁判のような証拠法則も弁護人の国選も原則としてない
  • オーバーステイを「いつか捕まるかもしれないリスク」として認識している人は多いが、深刻度の見積もりが甘い。退去強制されると上陸拒否期間は原則5年、過去に退去強制歴があれば10年、そして日本人配偶者や子がいても自動的には覆らない。一方、自ら出頭して出国命令の対象となれば1年で済む場合がある。同じ事実状態から、4年から9年の差が生まれる
  • 「退去強制事由に当たるかどうか」を最大の争点だと考える相談者が多いが、実務ではその問いの立て方自体がずれている。事由に該当すること自体は争いにくいケースが大半で、勝負は法務大臣の在留特別許可(50条)の裁量をどう動かすか、その一点に集約される。何を争うかを間違えた時間は戻ってこない
  • 入管の判断は「役所の決定だから不服申立てできない」と思われがちだが、法律から見れば退去強制令書発付処分は行政処分であり、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟と執行停止の申立てが可能である。この落差を知らずに諦めた人と、執行停止を申し立てた人では、送還されるかどうかが変わる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面入管法24条:入国後の外国人を国外へ退去させる事由入管法22条の4:在留資格そのものを取り消す事由
入管法5条:上陸の段階で入国を拒む事由
手続違反調査、違反審査、口頭審理、異議の申出(第5章)意見聴取を経て法務大臣が取消しを決定
入国審査官による上陸審査
効果退去強制令書による送還、上陸拒否期間(原則5年)出国準備期間の指定を受けるか、24条の退去強制事由へ移行
上陸不許可、退去命令
救済の道在留特別許可(50条)、取消訴訟・執行停止取消処分に対する取消訴訟
上陸特別許可(12条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
入出國及移民法 第36条

台湾も外国人の強制出国事由を列挙する構造をとり、入出國及移民署が処分を行う。処分前に意見陳述の機会を与える手続が整備されている

韓国
출입국관리법 제46조

韓国も強制退去の対象者を列挙する日本と類似の構造をとり、出入国管理当局による行政処分として運用される

ドイツ
AufenthG §§ 53 ff., § 58

ドイツは在留を終了させるAusweisungと、実際の送還であるAbschiebungを区別し、在留利益と退去利益の衡量を法律で明文化している

アメリカ
Immigration and Nationality Act § 237(8 U.S.C. § 1227)

米国は deportable aliens の類型を詳細に列挙し、移民裁判所での審理を経る。刑事有罪が移民法上の効果を持つ点は日本と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 留学生のあなたが資格外活動許可の週28時間を超えて働き続けた。刑事罰を受けなくても、在留資格取消(22条の4)を経て本条の退去強制事由に落ちる。取消時に「出国準備期間」の指定を受けられるかどうかで、強制退去(上陸拒否期間5年)か自主出国(1年)かが分かれる。その指定は取消手続の意見聴取でどう答えたかで変わる
  • 技術・人文知識・国際業務で在留中、同僚との喧嘩で傷害罪(刑法204条)により執行猶予付き拘禁刑。刑事は終わったと思った矢先、入管から出頭要請。別表第一の在留資格者が刑法第二編第二十七章(傷害の罪)で拘禁刑に処せられた場合が本条の事由に当たる。刑事弁護人が「執行猶予だから大丈夫」と言ったなら、その助言は入管手続を見ていない
  • 友人の外国籍の配偶者が在留期限を2か月過ぎたまま暮らしていると相談してきた。あなたが伝えるべきは「自分から入管に出頭すれば出国命令制度(55条の85)の対象になりうるが、摘発されてからでは使えない」という順序の話。自主出頭と摘発では、次に日本へ戻れるまでの年数が違う
  • 退去強制令書が出た。収容されるか、仮放免されるか。退去強制令書の発付を知った日から異議の機会は極めて短く、在留特別許可を求める道は事実上この手続の中にしかない。残り日数を数えながら、婚姻関係の実体を示す証拠、子の就学記録、納税証明を集めることになる
  • 難民認定を受けて在留していたが、認定が取り消された(61条の2の10)。難民という身分そのものが消えた瞬間、本条の退去強制事由に移る。ただし送還先での迫害のおそれがあれば、ノン・ルフールマン原則(難民条約33条、入管法53条3項)により送還先が制限される。「退去強制できる」と「どこへ送還できる」は別問題

取るべき行動

被害を受けた側:在留資格を不当に取り消された、または退去強制手続に置かれた側として動く場合。1. 在留カード、パスポート全ページ、これまでの許可通知をすべてコピーして手元に置く2. 在留資格取消手続の意見聴取や、入国警備官の違反調査で話す内容は後の全手続に影響するため、出席前に入管業務に実績のある弁護士または申請取次行政書士へ相談する3. 在留特別許可を求める場合、婚姻の実体(写真、送金記録、同居の証明)、子の就学記録、納税・社会保険の納付実績を時系列で束ねる4. 退去強制令書が出たら、取消訴訟と執行停止の申立てを同時に検討する

訴えられた側:退去強制事由に該当すると通知された側の防御。1. 該当性そのものを争える事案か(事実誤認、在留期間の計算違い等)をまず精査する2. 争えない場合は在留特別許可(50条)に全力を振り、日本社会との結び付きを示す資料を積む3. 刑事事件が併存するなら、刑事弁護人と入管手続の担当者を同じテーブルに座らせ、量刑と在留への影響を一体で設計する4. 送還先で迫害のおそれがあるなら、難民認定申請または補完的保護の可能性を検討し、送還先の制限(53条3項)を主張する

時効(請求できる期限):退去強制手続には段階ごとに極めて短い不服申立期間が設定されており(入国審査官の認定に対する口頭審理の請求、特別審理官の判定に対する法務大臣への異議の申出)、いずれも数日単位である。処分の取消訴訟は、処分があったことを知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。在留資格の期限そのものは満了日で確定するため、期限前の変更・更新申請が事実上の最終防衛線となる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

判例・実務の立場:退去強制事由への該当性は法定の列挙に従って判断され、該当者の在留を認めるかどうかは法務大臣の広い裁量に属する。裁量の逸脱・濫用がある場合に限り違法となる。

裁量統制強化説:自由権規約や児童の権利条約が定める家族生活の尊重、子の最善の利益に照らし、在留特別許可の裁量判断をより厳格に審査すべきとする学説上の有力な主張。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)として制定され、退去強制事由の列挙規定が置かれた
  2. 2.昭和56年(1981年) 改正:難民条約等への加入に伴い難民認定手続が加わり、法令名が出入国管理及び難民認定法に改められた(1982年施行)
  3. 3.平成16年(2004年) 改正:出国命令制度が創設され、出国命令の期限を過ぎた残留等が本条の事由に加わった
  4. 4.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正により懲役・禁錮が拘禁刑に一本化され、本条の文言も「拘禁刑に処せられた」に改められた(2025年施行)
  5. 5.令和5年(2023年) 改正:補完的保護対象者の認定制度が創設され、その認定取消しを受けた者に関する事由が本条に加わった

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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