出入国管理及び難民認定法 第37条の4(移転された電磁的記録に係る記録媒体の交付等)
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- 入国警備官は、第三十一条の四の規定により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた記録媒体について留置の必要がなくなつた場合において、差押えを受けた者と当該記録媒体の所有者、所持者又は保管者とが異なるときは、当該差押えを受けた者に対し、当該記録媒体を交付し、又は当該電磁的記録の複写を許さなければならない。
- 2.前条第二項の規定は、前項の規定による交付又は複写について準用する。
- 3.前項において準用する前条第二項の規定による公告の日から六月を経過しても前項の交付又は複写の請求がないときは、その交付をし、又は複写をさせることを要しない。
この条文の基本情報
移転された電磁的記録に係る記録媒体の交付等とは何ですか?
定義移転された電磁的記録に係る記録媒体の交付等とは、出入国管理及び難民認定法第37条の4に定められた規定で、「入国警備官は、第三十一条の四の規定により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた記録媒体について留置の必要がなくなつた場合において、差押えを受けた者と当…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4(移転された電磁的記録に係る記録媒体の交付等)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4の条文原文は「入国警備官は、第三十一条の四の規定により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた記録媒体について留置の必要がなくなつた場合において、差押えを受けた者と当…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4は第一節 違反調査に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4の前の条は出入国管理及び難民認定法第37条の3です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4の次の条は出入国管理及び難民認定法第37条の5です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第37条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第37条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/37_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法37条の4は、電磁的記録を移して差し押さえた媒体の留置が不要となったとき、差押えを受けた者へ媒体の交付か記録の複写を義務づける。公告から六月で義務は消える。
Q · 入管にデータを移した媒体ごと差し押さえられたら、中身は取り戻せるの?
請求すれば交付か複写を受けられるが、公告から六月で終わる
入管法37条の4第1項により、電磁的記録を別の媒体へ移して差し押さえた場合に留置の必要がなくなり、差押えを受けた者と媒体の所有者等が異なるときは、入国警備官は差押えを受けた者に媒体を交付するか、電磁的記録の複写を許さなければなりません。ただし同条2項で準用する前条2項の公告の日から六月以内に請求がなければ、交付・複写の義務はなくなります(同条3項)。
解説
入国警備官があなたのパソコンやスマホを丸ごと持ち去るとは限らない。第三十一条の四が用意しているのは、中身のデータだけを別の記録媒体に移し、その媒体のほうを差し押さえるという方式である。つまり差し押さえられた「物」の所有者は国やレンタル業者で、その中に入っているのはあなたの仕事のファイルと家族の写真。この食い違いが本条の出発点だ。留置の必要が消えたとき、法は「媒体の持ち主に返せば足りる」では不十分だと考え、差押えを受けたあなたに対し、その媒体を交付するか、電磁的記録の複写を許すことを義務づけた。「できる」ではなく「しなければならない」である。ただし第三項に時限装置がある。公告の日から六月、あなたが請求しなければ、入管はもう渡さなくてよい。収容や送還で日本を離れている間も、その六月は静かに進む。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第37条の4は、違反調査において電磁的記録を他の記録媒体に移転して差し押さえた場合の事後処理を定める規定である。留置の必要が消滅し、差押えを受けた者と媒体の所有者・所持者・保管者が異なるとき、入国警備官は差押えを受けた者に対し媒体の交付または電磁的記録の複写を許す義務を負う。公告後六月の請求期限が付される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.押収品目録で対象媒体を特定する 押収時に交付された目録で、差し押さえられたのが自分の端末か、電磁的記録を移転した別媒体かを確認する。移転媒体であれば本条の対象となる。
- 2.交付・複写の請求を事前に書面で出す 違反調査の担当部署に対し、留置の必要がなくなり次第、媒体の交付または電磁的記録の複写を求める旨を書面で提出し、控えを保管する。
- 3.代理人に委任状を残す 収容や送還の見込みがある場合、弁護士または申請取次資格を持つ行政書士に、押収物の交付・複写に関する一切の件を含む委任状を出国前に渡す。
- 4.公告日を確認し期限を管理する 担当官署に公告の有無と日付を照会し、公告日から六月の満了日を記録する。満了前に交付または複写の請求を確定させる。
- 5.受領時にデータの欠落を確認する 交付・複写を受けたらその場で内容の欠落を確認し、欠落があれば受領書に留保を記載する。拒否された場合は理由の書面を求め、審査請求や国家賠償を検討する。
よくある質問 AI による整理
Q1入管法37条の4とは何ですか?
入管の違反調査で電磁的記録を別媒体に移して差し押さえた後、留置が不要になったら差押えを受けた者に媒体の交付か複写を認めるよう義務づけた規定です。
Q2入管に押収されたデータ いつまで請求できる?
本条3項により、準用される前条2項の公告の日から六月以内です。押収日や留置不要となった日からではない点に注意が必要です。
Q3入管 押収 データ 複写 できる?
差押えを受けた者と媒体の所有者等が異なる場合、留置が不要となれば入国警備官は複写を許さなければなりません。義務規定です。
Q4入管の差押えで媒体の所有者が別人のときはどうなる?
所有者への処理とは別に、差押えを受けた者に対する交付または複写が必要です。所有者に返しただけでは本条の義務は果たされません。
Q5送還後でも入管に押収物の交付を請求できる?
期間内であれば代理人を通じて請求できると考えられます。六月の期間は送還や所在にかかわらず公告日から進行します。
Q6入管の押収物の公告はどこで確認する?
公告は本人に個別送付されるものではありません。担当の地方出入国在留管理局に対し、公告の有無と日付を書面で照会するのが確実です。
Q7入管が複写を拒否したら違法?
要件を満たし期間内の請求であれば、拒否は本条違反となり得ます。救済手段は審査請求や国家賠償請求が検討されますが、処分性の扱いは確立していません。
Q8差押えを受けた者でない第三者はデータを取り戻せる?
本条は差押えを受けた者を対象とするため、媒体に混在していただけの第三者は直接の請求権者ではありません。差押えを受けた者を通じた対応が現実的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1パソコンは返ってきたのに、データは返してもらえないんですか?
端末の還付と、移転先媒体の交付・複写はまったく別の手続です。第三十七条の四は、差押えを受けたあなたと媒体の所有者・所持者・保管者が異なる場合に、媒体の交付または電磁的記録の複写を入管に義務づけています。端末が戻ったことで手続が終わったわけではありません。実務のポイント:押収物件の目録には移転の事実と媒体の特定が記載されます。この記載の有無で本条の対象か否かが決まるので、目録は必ず控えを取り、記載文言をそのまま写しておく
Q2もう送還されて日本にいないんですが、まだ請求できますか?
六月の期間内であれば、代理人を通じて請求できます。期限は本条第三項の公告日から起算され、あなたの所在や送還の有無では止まりません。第五十二条の退去強制令書の執行と、押収物の処理は別々に進行します。実務のポイント:出国直前に「押収物の交付及び複写に関する一切の件」を含めた委任状を残していく人はほとんどいない。この一通の有無が、海外から記録を取り戻せるかどうかを分ける
間違えやすい点 AI による整理
- 「返してもらえるのか」という問いの立て方そのものがずれている。移転先の媒体はもともとあなたの物ではないことが多く、動くのは還付ではなく交付または複写の許可という別制度である。だから入管が媒体の所有者に返しただけでは手続は終わらず、差押えを受けたあなたに対する交付・複写が別途必要になる
- 六月の期限があること自体は条文を読めば分かる。見落とされるのは、その起算点が押収日でも留置の必要が消滅した日でもなく、前条第二項を準用した公告の日だという点だ。公告はあなたのポストには届かない。気付かないまま時計が回り続ける構造こそが、この期限の本当の怖さである
- あなたから見ればデータの返却は当然の原状回復だが、法から見れば「所有者への還付」と「差押えを受けた者への交付・複写」は別個の義務である。前者だけ済ませて後者を怠っても、外形上は手続が完了したように見える。この落差に気付ける者だけが請求できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 入管法37条の4:移転媒体の交付・複写 | 入管法31条の4:電磁的記録を移転した上での差押え 入管法37条の3:押収物の還付と公告 |
| 義務の相手方 | 差押えを受けた者(媒体の所有者等と異なる場合) | 差押えの対象となる記録の保管者等 還付を受けるべき者 |
| 発動の時点 | 留置の必要がなくなったとき | 差押えを実施するとき 留置の必要がなくなったとき |
| 期限 | 公告の日から六月で義務消滅(3項) | 期限の定めなし 所在不明等の場合に公告(2項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
留存の必要がない扣押物は発還するのが原則。電磁的記録を移転媒体で差し押さえた場合の交付・複写を独立に定めた入管規定は確認できない
留置の必要がない押収物の還付・仮還付を定める。行政上の出入国調査に同種規定があるかは要確認
押収物の返還先を定める刑事手続規定。データの複写交付は個別規定と実務で処理される
違法な押収または財産の留置で不利益を受けた者が返還を申し立てる制度。電子データの複製返還も争点となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし退去強制令書で送還された三週間後に、押収物の公告がすでに出ていたと知ったらどうなるか。六月の起算はその公告日であって、あなたが帰国した日ではない。海外から代理人を立てて請求しない限り、会社の帳簿も家族の写真も、渡されないまま権利が消える
- 不法就労助長を疑われた飲食店の側に立ってみる。入国警備官は店のクラウド会計を別の媒体へ移して差し押さえた。媒体は入管が用意したもの、中身はあなたの五年分の売上データ。留置の必要が消えた時点で、あなたには媒体の交付か複写かを選んで請求する権利が立ち上がる
- 同居していた友人が差押えを受け、その媒体にあなたの写真も混ざっていた。あなたは「差押えを受けた者」ではない。本条はあなたを直接には救わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 押収時に交付された目録で、差し押さえられたのが自分の媒体か、移転先として用意された媒体かを確認する。後者なら本条の対象2. 違反調査の担当部署へ、留置の必要が消えた時点で交付または複写を求める旨を書面で先に出しておく3. 公告が出たら日付を必ず記録し、六月の満了日を控える4. 収容や送還の見込みがあるなら、出国前に弁護士または申請取次の資格を持つ行政書士へ委任状を残す5. 拒否されたら理由を書面で求め、その上で不服申立てと国家賠償の検討へ進む
訴えられた側:1. 移転された媒体には違反事実と無関係な私的データや第三者の個人情報も混在する。目録と対照して範囲を特定する2. 範囲外の記録については留置の必要がないと主張し、早期の交付・複写を求める3. 複写を受ける際は、渡されたデータに欠落がないかその場で確認し、受領書に留保を書き込む4. 交付・複写の拒否に処分性が認められるかは実務上、解釈が分かれている。審査請求と国家賠償請求の二本立てで検討するのが安全である
時効(請求できる期限):本条第三項により、前条第二項を準用した公告の日から六月を経過すると、入管は交付も複写も行う必要がなくなる。起算点は押収日でも留置の必要が消滅した日でもなく、公告の日である。なお違法な拒否を理由とする国家賠償請求は、損害及び加害者を知った時から三年、行為時から二十年(国家賠償法第四条、民法第七百二十四条)。
- 出入国管理及び難民認定法 第31条の4電磁的記録を移転した上での差押え、本条の前提
- 出入国管理及び難民認定法 第37条の3準用元、公告による処理手続
- 出入国管理及び難民認定法 第31条許可状による臨検・捜索・押収の根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第27条入国警備官の違反調査権限の根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第52条退去強制令書の執行、六月と並走する手続
- 刑事訴訟法 第110条の2記録媒体への移転による差押えの原型
- 刑事訴訟法 第123条移転媒体の交付・複写の刑事手続版
- 国家賠償法 第1条違法な交付・複写拒否に対する賠償責任
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