出入国管理及び難民認定法 第27条(違反調査)
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入国警備官は、第二十四条各号の一に該当すると思料する外国人があるときは、当該外国人(以下「容疑者」という。)につき違反調査をすることができる。
この条文の基本情報
違反調査とは何ですか?
定義違反調査とは、出入国管理及び難民認定法第27条に定められた規定で、「入国警備官は、第二十四条各号の一に該当すると思料する外国人があるときは、当該外国人(以下「容疑者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第27条(違反調査)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第27条の条文原文は「入国警備官は、第二十四条各号の一に該当すると思料する外国人があるときは、当該外国人(以下「容疑者」という。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第27条は第一節 違反調査に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第27条の前の条は出入国管理及び難民認定法第26条の3です。
- 出入国管理及び難民認定法第27条の次の条は出入国管理及び難民認定法第28条です。
- 出入国管理及び難民認定法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第27条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点出入国管理及び難民認定法27条は、24条の退去強制事由に該当すると思料する外国人を「容疑者」として、入国警備官が違反調査できると定める。開始要件は主観的な疑いで足りる。
Q · 入管職員に「話を聞かせて」と言われたら、それはもう正式な調査なんですか?
疑われた時点で違反調査は始まりうる。記録は後まで残る
入管法27条により、入国警備官は24条各号の退去強制事由に該当すると思料する外国人を「容疑者」として違反調査できます。開始に必要なのは職員の疑いだけで、刑事手続のような「相当な理由」は求められません。調査自体は原則任意ですが、ここで作られた供述調書は違反審査・口頭審理・在留特別許可の判断まで引き継がれます。署名の前に内容を確認し、早い段階で専門家に相談することが重要です。
解説
在留カードを持って日本で暮らす人にとって、入管の職員が「話を聞かせてください」と接触してきた瞬間から、法的には何が始まっているのか。その答えが入管法27条にある。入国警備官は、24条各号(退去強制事由)に該当すると「思料する」外国人がいるとき、その人を「容疑者」として違反調査ができる。ここで押さえるべきは二点。第一に、必要なのは「思料する」だけ、つまり職員の主観的な疑いで足り、刑事事件の「相当な理由」のような高いハードルではない。第二に、この瞬間からあなたの法的身分は「外国人」から「容疑者」に変わる。まだ何も処分は出ていない、収容もされていない、それでも違反調査という手続のレールには既に乗っている。オーバーステイだけでなく、資格外活動(在留資格と違う仕事)、刑罰法令違反、虚偽申請、これらすべてが24条の入口であり、27条がその調査権限のスイッチだ。任意の聞き取りに見える最初の接触が、退去強制手続の第一歩であることを知らないまま、その場で不利な供述をしてしまう人が圧倒的に多い。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法27条は、入国警備官の違反調査権限を定める規定である。同法24条各号の退去強制事由のいずれかに該当すると思料される外国人を「容疑者」と定義し、その者について違反調査を行うことを認める。違反調査は退去強制手続の第一段階であり、その結果は入国審査官による違反審査(45条)へと引き継がれる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.手続の段階を確認する 入管職員から接触を受けたら、まず違反調査(27条)の段階か、収容令書(39条)が発付済みかを確かめる。段階によって取れる対応がまったく違う
- 2.専門家に連絡する 供述調書に署名する前に、入管実務に詳しい弁護士か申請取次行政書士へ連絡する。家族や雇用主も同時に連絡体制を整えておく
- 3.供述調書を確認・訂正する 通訳を介した調書は読み聞かせを受け、実際の供述と食い違う箇所があれば訂正を求める。納得できない記載があるうちは署名しない
- 4.生活実態の資料を保全する 在留特別許可を視野に、家族関係・同居・送金・納税・就労・通院などの記録を時系列にまとめる。資料は早い段階から積み上げた方が効く
- 5.収容された場合の対応を準備する 収容令書で収容されたときは、仮放免許可申請(54条)や監理措置の利用を検討する。口頭審理の判定に不服があれば、通知から3日以内に異議を申し出る(49条)
よくある質問 AI による整理
Q1入管の違反調査とは何ですか?
退去強制事由に該当する疑いのある外国人について、入国警備官が事実関係を調べる手続です。入管法27条が根拠で、退去強制手続の第一段階にあたります。
Q2入国警備官と入国審査官の違いは?
入国警備官は違反調査や収容・送還の執行を担います。入国審査官は上陸審査のほか、違反調査の後で退去強制事由に該当するかを審査します(45条)。
Q3違反調査を受けたらすぐ収容されますか?
必ずではありません。収容には主任審査官が発付する収容令書が必要です(39条)。ただ、調査の途中で収容令書が発付されて収容に移る場合はあります。
Q4入管の取調べに弁護士は同席できますか?
法律で立会権が明記されているわけではありません。それでも弁護士への相談や依頼はでき、調書に署名する前に内容を確認してもらうのが実務上有効です。
Q5退去強制事由にはどんなものがありますか?
不法入国、オーバーステイ、資格外活動、一定の刑罰法令違反、不法就労助長などが24条各号に並んでいます。在留期限内でも該当することがあります。
Q6入管が家に入るのに令状は必要ですか?
臨検・捜索・押収には、地方裁判所または簡易裁判所の裁判官の許可状が必要です(31条)。任意の訪問なら、室内に入れるかどうかは住人の判断です。
Q7外国人を雇っている会社も調べられますか?
従業員の違反調査に関連して、雇用主が参考人として事情を聴かれることがあります。さらに不法就労助長罪(73条の2)の捜査に発展するおそれもあります。
Q8違反調査の後はどんな流れになりますか?
違反審査(45条)、口頭審理(48条)、法務大臣への異議の申出(49条)と進みます。異議の申出は通知から3日以内と、期限が非常に短くなっています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入管の人に呼び止められたとき、黙っていてもいいんですか?
27条の違反調査は任意手続なので、供述を強制されることはない。ただし刑事手続のような明文の黙秘権告知の仕組みとは異なり、非協力的な態度が収容や在留特別許可の判断に事実上影響する可能性はある。実務のポイント:実務で決定的なのは、黙るか話すかではなく「通訳の質」である。母語が主要言語でない場合、通訳を介した調書の内容が実際の供述とずれることがある。納得できない記載には署名せず訂正を求めること、この一手を知っているかどうかで後の口頭審理の土俵が変わる
Q2オーバーステイしてるんですが、自分から入管に行ったら即収容ですか?
必ずしもそうではない。自ら出頭し、一定の要件(速やかに出国する意思がある、過去に退去強制歴がない、一定の犯罪歴がないなど)を満たせば、出国命令制度(入管法24条の3)により収容されずに出国できる。実務のポイント:この制度の最大の実益は上陸拒否期間で、退去強制なら原則5年、出国命令なら1年である。摘発されてからでは対象外になる。自ら動くか待つかで、再来日できる時期が4年違う
Q3違反調査のあと、必ず強制送還されるんですか?
されない。違反調査(27条)の後、入国審査官の違反審査、特別審理官の口頭審理、法務大臣の裁決という段階があり、最終段階で在留特別許可(入管法50条)が出れば日本に残れる。家族関係、在留期間の長さ、素行などが考慮される。実務のポイント:在留特別許可のガイドラインは出入国在留管理庁が公表しており、積極要素と消極要素が列挙されている。何が評価されるかは公開情報なのに、読んだことがある当事者はほとんどいない
間違えやすい点 AI による整理
- 「違反調査は任意だから断れる」と理解している人がいるが、問いの立て方自体がずれている。27条の違反調査そのものは強制力を伴わない任意手続だが、入国警備官は28条以下で臨検・捜索・押収(裁判官の許可状が必要)、収容令書による収容(39条)という強制手続に移行できる。「断れるかどうか」ではなく「断った先に何が控えているか」を見るべきだ
- オーバーステイだけが退去強制事由だと思われているが、24条には資格外活動、刑罰法令違反(一定の刑に処せられた場合)、虚偽申請、売春関係、不法就労助長など多数の類型がある。在留期限を守っていても、在留資格と違う活動を専ら行っていれば24条の射程内。「期限は切れていないから大丈夫」は前提から誤っている
- 「思料する」は軽い言葉に見えるが、その軽さこそが深刻だ。刑事手続の逮捕には「相当な理由」が要るのに対し、違反調査の開始要件は入国警備官の主観的な疑いで足りる。つまり、あなたがまったく違反していなくても、疑われた時点で調査は適法に開始される。無実であることは調査を止める理由にならない
- 調査を受ける側から見れば「事実を正直に話せば分かってもらえる」場面だが、入管から見れば供述調書という証拠を作る手続である。この落差が人を潰す。通訳の精度が十分でないまま署名した調書が、後の口頭審理で覆せない前提事実になるケースは実務上少なくない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 27条:入国警備官による違反調査の開始 | 39条:収容令書による容疑者の収容 45条:入国審査官による違反審査 |
| 担い手 | 入国警備官 | 主任審査官が令書を発付し、入国警備官が執行 入国審査官 |
| 開始の要件 | 24条各号に該当すると「思料する」こと | 24条各号に該当すると疑うに足りる相当の理由 容疑者の引渡しを受けたこと |
| 身体への影響 | 原則任意(強制処分は31条等の特別の規定による) | 身柄の拘束(原則30日、延長あり:41条) 退去強制事由に該当するかの認定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では内政部移民署が調査と強制出国を一体で担う。日本のように調査・審査・裁決を別々の官職に分ける多段構造ではない
韓国の条文も「該当すると疑われる外国人を調査できる」という構造で、日本の27条とほぼ同じ形になっている
ドイツは出国義務の発生と強制送還の執行を分けて定め、各州の外国人局が所管する
米国では移民官の調査権限と deportable aliens の類型を別々の条文で定め、移民裁判所での審理を経る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 留学の在留資格で来日し、資格外活動許可の週28時間を超えてアルバイトをしていた。コンビニに入管職員が来て店長に雇用状況を聞いている。あなたはまだ何も言われていないが、法的にはもう24条4号イの「容疑者」候補として違反調査の射程に入っている。この段階で何を話すかが、その後の在留特別許可の可能性を左右する
- 技能実習先から失踪した友人があなたの部屋に泊まっている。ある朝、入管職員が訪ねてきた。あなた自身は在留資格に問題がなくても、参考人として調査の対象になりうる。友人をかくまう行為自体が別の問題になる可能性もある。あなたはドアを開けるべきか、何を答えるべきか、その場で判断を迫られる
- もし、あなたが日本人配偶者と離婚して、在留資格「日本人の配偶者等」のまま半年以上が経っていたら? 24条4号の在留資格取消・退去強制事由に触れる可能性があり、入管に相談に行った窓口で、そのまま違反調査に切り替わることがある。相談と調査の境界線は、あなたが思っているほどはっきりしていない
- 雇用している外国人スタッフに入管の調査が入った。企業側としては、不法就労助長罪(入管法73条の2)の可能性も含めて調査が及ぶ。人事の記録と在留カードのコピーが揃っているかを、今日中に確認する必要がある
- 在留期間の更新申請中に前の期限が切れ、特例期間の計算を間違えて数日オーバーした。あと数日で出国予定だったが、空港で止められた。この時点で入国警備官の違反調査が始まる
取るべき行動
被害を受けた側:雇用主・配偶者・支援者の立場で調査に直面した場合。1. 在留カード、旅券、雇用契約書、在留資格認定関係書類の写しを即日揃える2. 本人と連絡が取れるうちに、家族関係や生活実態を示す資料(同居の記録、送金履歴、写真、通院記録)を時系列で保全する3. 入管業務に精通した弁護士または申請取次行政書士に相談、在留特別許可を狙うなら初期段階の資料の質が決定的4. 参考人として聴取される場合も、答える範囲を事前に整理しておく
訴えられた側:1. まず今が違反調査(27条)の段階か、既に収容令書(39条)が出ているかを確認する。段階によって取れる手が全く違う2. 供述調書は通訳の内容を必ず確認し、納得できない記載には署名しない、訂正を求める権利がある3. 弁護士または申請取次行政書士に連絡、収容された場合は仮放免許可申請(54条)を検討4. 在留特別許可を目指すなら、日本での生活実態、家族関係、納税記録、素行を示す資料を早期から積む5. 自ら出頭できる段階なら出国命令制度(24条の3)の適用可能性を先に検討する
時効(請求できる期限):違反調査そのものに法定の期間制限はない。ただし収容令書による収容は原則30日、やむを得ない事由があるとき30日延長(入管法41条)。退去強制令書の発付に対する異議の申出は、口頭審理の判定通知を受けた日から3日以内(同49条)という極端に短い期限であり、ここを逃すと不服申立ての道が閉じる。関連する在留資格取消や収容の制度は近年改正が続いているため、最新の改正状況をご確認いただきたい
学説
通説:違反調査は刑事捜査ではなく行政調査であり、任意調査が原則である(28条)。強制処分は裁判官の許可状を要する臨検・捜索・押収(31条)など、法律に特別の定めがある場合に限られる。
適正手続論:開始要件が低く、行政手続法の適用も除外されている(同法3条)ため、憲法31条の適正手続の趣旨を初期段階の供述録取や通訳の質の確保にまで及ぼすべきだとする見解がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:ポツダム政令である出入国管理令(政令第319号)として制定。違反調査の規定が置かれた
- 2.昭和57年(1982年) 改正:難民条約への加入に伴い、法令名が「出入国管理及び難民認定法」に改められた
- 3.令和5年(2023年) 改正:監理措置の創設や在留特別許可の申請手続化など、退去強制手続全体が見直された(本条の文言は維持)
- 出入国管理及び難民認定法 第24条退去強制事由、違反調査の対象範囲を画定
- 出入国管理及び難民認定法 第28条違反調査における強制手続の制限原則
- 出入国管理及び難民認定法 第29条容疑者の出頭要求と取調べの根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第39条収容令書による容疑者の収容
- 出入国管理及び難民認定法 第45条入国審査官による違反審査への引継ぎ
- 出入国管理及び難民認定法 第50条法務大臣による在留特別許可
- 行政手続法 第3条外国人の出入国に関する処分の適用除外
- 行政事件訴訟法 第3条退去強制令書発付処分の取消訴訟の根拠
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