出入国管理及び難民認定法 第45条(入国審査官の審査)
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- 入国審査官は、第四十四条の規定による容疑者の引渡し又は第四十四条の七の規定による違反事件の引継ぎを受けたときは、容疑者が退去強制対象者(第二十四条各号のいずれかに該当し、かつ、出国命令対象者に該当しない外国人をいう。以下同じ。)に該当するかどうかを速やかに審査しなければならない。
- 2.入国審査官は、前項の審査を行つた場合には、審査に関する調書を作成しなければならない。
この条文の基本情報
入国審査官の審査とは何ですか?
定義入国審査官の審査とは、出入国管理及び難民認定法第45条に定められた規定で、「入国審査官は、第四十四条の規定による容疑者の引渡し又は第四十四条の七の規定による違反事件の引継ぎを受けたときは、容疑者が退去強制対象者(第二十四条各号のいずれか…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第45条(入国審査官の審査)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第45条の条文原文は「入国審査官は、第四十四条の規定による容疑者の引渡し又は第四十四条の七の規定による違反事件の引継ぎを受けたときは、容疑者が退去強制対象者(第二十四条各号のいずれか…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第45条は第三節 審査、口頭審理及び異議の申出に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第45条の前の条は出入国管理及び難民認定法第44条の9です。
- 出入国管理及び難民認定法第45条の次の条は出入国管理及び難民認定法第46条です。
- 出入国管理及び難民認定法第45条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第45条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第45条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/45
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法45条は、入国警備官から容疑者の引渡しを受けた入国審査官に、退去強制対象者に当たるかを速やかに審査し、その調書を作成するよう義務づける。
Q · 入国審査官に「退去強制対象者に該当する」と言われたら、もう終わりですか?
該当と認定されても3日以内に口頭審理を請求できる
入管法45条の審査は退去強制手続の第二段階にすぎません。退去強制対象者に該当すると認定されても、通知を受けた日から3日以内に特別審理官への口頭審理を請求でき(48条)、判定にも3日以内に法務大臣へ異議を申し出られます(49条)。在留特別許可(50条)はこの流れの中で判断されるため、認定に「服する」と即答すると、その検討の機会が失われます。
解説
入管の施設で最初に机を挟んで向き合う相手は、身柄を取った入国警備官ではなく入国審査官である。入管法45条は、44条による引渡し、または44条の7による事件の引継ぎを受けた入国審査官に、あなたが「退去強制対象者」に当たるかを速やかに審査せよと命じる。見落とされているのは、この条文が箱を二つ用意している点だ。24条各号のいずれかに当たり、かつ出国命令対象者ではない者だけが退去強制対象者になる。裏を返せば、自ら入管に出頭した在留期限切れで、退去強制歴も一定の前科もなければ、出国命令の箱に残る。箱が違えば上陸拒否期間は5年と1年に分かれる。そして2項の調書は、その後の口頭審理でも法務大臣の裁決でも、さらに取消訴訟でも読み返される唯一の公式記録になる。その場で口にした一言が、数年後の法廷で引用される。
法的な位置づけ
入国審査官の審査とは、出入国管理及び難民認定法45条に基づき、入国警備官から容疑者の引渡しを受け、又は違反事件の引継ぎを受けた入国審査官が、容疑者が退去強制対象者に該当するか否かを判断する退去強制手続の第二段階である。審査結果は調書に記録され、口頭審理及び法務大臣の裁決の基礎資料となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.審査前に本人と家族の資料をそろえる 在留カード、旅券、給与明細、戸籍謄本・住民票、子の在学証明など、日本での生活実態と家族関係を示す資料を家族か代理人に預けておく。後の在留特別許可の判断材料になる
- 2.審査では通訳の読み上げを確認し調書を訂正させる 45条2項の調書は後の口頭審理や裁決、取消訴訟でも読まれる。通訳を介した読み上げで事実と違う部分があれば、署名前にその場で訂正を求め、訂正を求めた経緯も記録に残させる
- 3.認定の通知を受けたら即答せず日付を確認する 退去強制対象者に該当すると認定されても「服します」とその場で答えない。通知書に書かれた日付と、3日以内に口頭審理を請求できる旨の教示部分を確認する
- 4.3日以内に口頭審理を請求する 入管業務の実績がある弁護士に連絡し、認定の通知を受けた日から3日以内に特別審理官への口頭審理を請求する(48条)。金曜に通知を受けた場合、実際に動ける日は1日しかない
- 5.判定に不服があれば3日以内に異議を申し出る 口頭審理の判定の通知から3日以内に法務大臣へ異議を申し出る(49条)。在留特別許可(50条)の判断はこの段階で行われる
よくある質問 AI による整理
Q1退去強制対象者とは何ですか?
入管法24条各号の退去強制事由のいずれかに該当し、かつ出国命令対象者に該当しない外国人をいいます。入管法45条1項の括弧書きで定義されています。
Q2入国審査官の審査はどのくらいの期間で終わりますか?
入管法45条は「速やかに」と定めるだけで、日数の上限はありません。期限が厳しいのは審査後の不服申立てで、口頭審理の請求は認定の通知から3日以内です。
Q3入国審査官と入国警備官の違いは?
入国警備官は違反調査や身柄の確保を担い(27条以下)、入国審査官は引き渡された容疑者が退去強制対象者に当たるかを審査して認定します(45条・47条)。
Q4審査で退去強制対象者に該当しないとされたらどうなりますか?
24条各号に該当しないと認められれば放免されます。出国命令対象者に当たると認められた場合は、出国命令の手続に移ります(47条)。
Q5オーバーステイで退去強制されると何年日本に入国できませんか?
退去強制の場合、上陸拒否期間は原則5年で、2回目以降は10年です。出国命令で出国した場合は1年です(5条1項9号)。
Q6入管の審査に弁護士は立ち会えますか?
45条の審査には弁護士の立会権は定められていません。48条の口頭審理では代理人の出頭が認められているため、認定後の3日間で弁護士とつながることが重要です。
Q7審査調書は後から見られますか?
退去強制令書発付処分の取消訴訟では証拠として提出されることがあります。本人が開示を求める場合は個人情報保護法に基づく開示請求が考えられますが、範囲には制限があります。
Q8難民申請中でも入国審査官の審査は行われますか?
行われます。難民認定申請は退去強制手続と並行して進み、2023年改正後は3回目以降の申請者などが送還停止効の例外とされています(最新の改正状況をご確認ください)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1オーバーステイに気づいたんですが、自分から入管に行ったらその場で収容されますか?
出国命令の要件(24条の3、自ら出頭した、退去強制歴や出国命令歴がない、一定の犯罪歴がない、速やかな出国が確実)を満たす場合、収容されずに出国準備の期間が与えられる扱いが一般的です。実務のポイント:出国命令なら上陸拒否期間は1年、退去強制なら5年、2回目以降は10年。同じ8か月の超過滞在でも、出頭か摘発かで4年分の差がつく。帰国便を先に押さえてから出頭する人が多いのは、「速やかな出国が確実」を目に見える形にするためです
Q2調書にサインしないとどうなりますか?
署名を拒んでも審査は進み、拒んだ旨が記載されるだけです。意味があるのは拒否ではなく訂正で、45条2項の調書は48条の口頭審理でも49条の異議の申出でも読まれ、後から「そんなことは言っていない」と述べても、署名済みの記載を覆すのは極めて困難です。実務のポイント:通訳を介した審査では、母語の言い回しが日本語の調書に落ちる段階で意味がずれることがある。読み上げに違和感があればその場で訂正を求め、訂正を求めた経緯自体も記録に残す
間違えやすい点 AI による整理
- 当事者から見れば「退去強制対象者に該当すると認定された」は敗北の宣告に見える。だが法律から見ると、在留特別許可(50条)はその認定を前提にしか存在しない制度である。この落差を知らずに認定へ「服します」と答えてしまうと、日本人の配偶者や子がいても、特別許可を審理してもらう手続そのものが消える
- 「入管の処分に納得できないなら審査請求をすればいい」という問いの立て方自体が成り立たない。外国人の出入国に関する処分は行政不服審査法7条1項で審査請求の対象から外され、行政手続法3条1項でも聴聞や理由提示を定める章の適用外とされている(役所が下す決定に事前に言い分を述べる一般ルールが、そもそも働かない)。不服の受け皿は入管法自身が置いた48条の口頭審理と49条の異議の申出しかなく、どちらも3日以内だ
- 調書が形式的な記録ではないことを知っている人でも、その寿命までは知らない。45条2項の調書は口頭審理でも法務大臣の裁決でも参照され、退去強制令書発付処分の取消訴訟でも証拠として提出される。通訳を介した一往復の受け答えが、数年後に「本人はこう述べていた」として読み上げられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担当する職員 | 45条:入国審査官 | 44条:入国警備官(容疑者を引き渡す側) 48条:特別審理官 |
| 手続の段階 | 第二段階:退去強制対象者に当たるかの審査 | 第一段階の終わり:違反調査後の身柄の引渡し 第三段階:認定に対する口頭審理 |
| 期限 | 「速やかに」、日数の定めなし | 収容から48時間以内に引き渡す 認定の通知を受けた日から3日以内に請求 |
| 作成される記録・結果 | 審査に関する調書(2項)、47条の認定につながる | 違反調査の書類と証拠物を添えて引き渡す 口頭審理の調書、判定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は移民署が強制出国と暫予収容を一体で運用し、日本のように警備官・審査官・特別審理官の三段階に分かれた手続は置いていない
韓国も出入国管理公務員が調査後に強制退去事由への該当性を審査・決定する構造で、日本の違反審査と近い
ドイツは出国義務の発生と強制送還を外国人官庁が行政行為として処理し、不服は行政裁判所で争う
米国は退去の判断を移民裁判官による準司法的な審理で行い、代理人選任権(自費)が法律で明示されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在留期限が切れて8か月、職務質問から入管の施設へ。審査で「退去強制対象者に該当する」と告げられたら、次に何が起きるのか。認定に服せばその場で退去強制令書に向かい、服さなければ通知を受けた日から3日以内に口頭審理の請求(48条)。この3日を落とすと、日本人の妻と小学生の子がいても、在留特別許可(50条)を検討してもらう土俵に上がれない
- 居酒屋の店長として、在留カードの期限をろくに見ずに雇っていた留学生が摘発された。45条2項の調書には、誰にいつ雇われ、週に何時間働いたかが記録される。その調書は、あなたの不法就労助長罪(73条の2、3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金、又は併科)の捜査資料に姿を変える
- 技能実習先から失踪して2年、自分から出頭するか動かずにいるかで迷っている。自ら出頭した事実そのものが、出国命令(24条の3)の唯一の入口である。摘発された翌日には、同じ事実でもその入口は閉じている
取るべき行動
被害を受けた側:審査を受ける本人の側。1. 審査前に在留カード、旅券、給与明細、家族関係の資料(戸籍、住民票、子の在学証明)を家族か代理人に預けておく。2. 調書は通訳を通して読み上げを確認し、違う部分は必ずその場で訂正を求めてから署名する。3. 認定されても「服します」と即答しない。3日以内に口頭審理を請求(48条)、さらに3日以内に異議の申出(49条)へ進んで初めて在留特別許可(50条)の判断が受けられる。
訴えられた側:雇用主や身元保証人など、責任を問われうる側。1. 従業員が45条の審査に回った時点で、その調書に採用経緯と勤務実態が記録されると前提を置く。2. 在留カードの番号、期限、資格外活動許可の有無を確認した記録(写しと確認日)を揃える。確認していた事実は、不法就労助長罪の「過失のないとき」の主張を支える。3. 口裏合わせは最悪手で、調書と食い違えば故意を裏づける材料になる。
時効(請求できる期限):45条の審査自体に法定の日数はなく「速やかに」とのみ定める。時間圧は次段階に集中する。認定の通知を受けた日から3日以内に口頭審理の請求(48条1項)、判定の通知を受けた日から3日以内に法務大臣への異議の申出(49条1項)。退去強制令書発付処分の取消訴訟は、処分を知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)改正 出国命令制度(24条の3)の創設に伴い、1項の審査対象が「24条各号のいずれかに該当するか」から「退去強制対象者に該当するか」へ改められ、出国命令対象者を除外する括弧書き定義が置かれた(要検証)
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年6月10日)施行 収容に代わる監理措置の導入に伴い、1項に44条の7による違反事件の引継ぎを受けた場合が追加され、身柄を収容していない容疑者についても審査の起点が明文化された(要検証)
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)として制定され、退去強制手続における入国審査官の審査が置かれた
- 2.昭和56年(1981年) 改正:難民条約への加入に伴い、法令名が「出入国管理及び難民認定法」に改められた(1982年1月1日施行)
- 3.平成16年(2004年) 改正:出国命令制度の創設に伴い、審査の対象が出国命令対象者を除いた「退去強制対象者」に改められた(要検証)
- 4.令和5年(2023年) 改正:監理措置の導入に伴い、44条の7による違反事件の引継ぎを受けた場合も審査の起点に加えられた。2024年6月10日施行(要検証)
- 出入国管理及び難民認定法 第24条本条審査の判断対象となる退去強制事由
- 出入国管理及び難民認定法 第24条の3退去強制対象者から外れる出国命令対象者
- 出入国管理及び難民認定法 第44条入国警備官からの引渡し、審査の起点
- 出入国管理及び難民認定法 第47条審査後の認定、放免、令書発付の分岐
- 出入国管理及び難民認定法 第48条認定に対する三日以内の口頭審理請求
- 行政手続法 第3条外国人の出入国処分を聴聞等の適用外とする
- 行政不服審査法 第7条出入国処分を審査請求の対象から除外
- 行政事件訴訟法 第14条退去強制令書発付処分の出訴期間
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