出入国管理及び難民認定法 第44条(容疑者の引渡し)
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入国警備官は、第三十九条の二第二項又は前条第一項の規定により容疑者を収容したときは、次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き、容疑者の身体を拘束した時から四十八時間以内に、調書及び証拠物とともに、当該容疑者を入国審査官に引き渡さなければならない。
この条文の基本情報
容疑者の引渡しとは何ですか?
定義容疑者の引渡しとは、出入国管理及び難民認定法第44条に定められた規定で、「入国警備官は、第三十九条の二第二項又は前条第一項の規定により容疑者を収容したときは、次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き、容疑者の身…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第44条(容疑者の引渡し)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第44条の条文原文は「入国警備官は、第三十九条の二第二項又は前条第一項の規定により容疑者を収容したときは、次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き、容疑者の身…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第44条は第二節 容疑者の身柄に関する措置に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第44条の前の条は出入国管理及び難民認定法第43条です。
- 出入国管理及び難民認定法第44条の次の条は出入国管理及び難民認定法第44条の2です。
- 出入国管理及び難民認定法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法44条は、入国警備官が容疑者を収容したとき、身体拘束から48時間以内に調書・証拠物とともに入国審査官へ引き渡す義務を定める。監理措置決定時は除く。
Q · 入管に収容されたら、そのあと何が起きるの?
48時間以内に入国審査官へ引き渡され、違反審査が始まる
出入国管理及び難民認定法第44条により、入国警備官は容疑者を収容したとき、身体を拘束した時から48時間以内に、調書と証拠物を添えて入国審査官に引き渡さなければなりません。引渡しを受けた入国審査官が退去強制事由への該当性を審査し(同法45条)、その後も口頭審理や法務大臣への異議申出と手続が続きます。監理措置に付する旨の決定がされた場合は、この引渡しは不要です。
解説
入管の収容施設に入れられた瞬間、時計が動き出す。入国警備官があなたを収容したら、身体を拘束した時から48時間以内に、調書と証拠物を添えて入国審査官に引き渡さなければならない。この48時間は「取り調べの猶予期間」ではなく、警備官(捜査・収容を担当する側)の手からあなたを離し、審査官(違反該当性を判断する側)に移すための上限時間である。つまり日本の入管手続には、捕まえる人と判断する人を分離する設計思想が組み込まれている。さらに2023年改正で入った「次条第六項の監理措置決定がされた場合を除き」という除外句が効く。収容ではなく監理措置(収容せず監理人の下で社会内に置く措置)に付す決定が出れば、引渡し自体が不要になる。あなたが覚えておくべきは二点。48時間の起算点は収容令書の執行時ではなく「身体を拘束した時」であること、そして引渡しを受けた入国審査官がさらに違反審査を行うという二段構えになっていることだ。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第44条は、入国警備官が同法第39条の2第2項または第43条第1項により容疑者を収容した場合に、監理措置に付する旨の決定がされたときを除き、身体拘束時から48時間以内に調書及び証拠物とともに容疑者を入国審査官へ引き渡す義務を定める規定である。収容の担当と違反審査の担当を組織的に分離する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.身体拘束の日時を記録する 家族や本人から聞き取り、身体を拘束された日時と場所を正確にメモする。44条の48時間はこの時点から起算されるため、後の手続で時系列を再構成する基礎になる
- 2.収容先の地方出入国在留管理局を特定する 拘束地を管轄する地方出入国在留管理局に連絡し、収容の有無と面会・差入れの手続・受付時間を確認する
- 3.入管手続に詳しい弁護士へ依頼する 48時間の経過前に、入管事件を扱う弁護士に連絡し、受任通知の送付・面会・意見書の提出を依頼する。弁護士会や外国人支援団体の相談窓口も活用する
- 4.監理措置・在留継続のための資料を揃える 監理人候補(配偶者・雇用主・支援団体関係者)の情報と、生活基盤を示す資料を即日集め、弁護士を通じて提出できる状態にする
- 5.調書の内容を署名前に確認する 本人に、調書は読み上げを求め、通訳が理解できない場合や事実と異なる部分はその場で訂正を申し立てるよう伝える。調書は後続の審査すべてで基礎資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1入管法44条とは何ですか?
入国警備官が収容した容疑者を、身体拘束から48時間以内に調書・証拠物とともに入国審査官へ引き渡すよう義務付ける規定です。
Q2入管 収容48時間 いつから数える?
収容令書の発付時や施設到着時ではなく、「容疑者の身体を拘束した時」から起算します。拘束時刻を正確に記録しておくことが重要です。
Q3入国警備官と入国審査官の違いは?
入国警備官は違反調査や収容・送還を担当し、入国審査官は退去強制事由に該当するかを審査します。44条はこの二者の役割を分けています。
Q4入管 収容 何日まで?
収容令書による収容は原則30日以内で、やむを得ない事由があれば主任審査官が30日延長できます(同法41条)。退去強制令書による収容は別の規律です。
Q5家族が入管に収容されたか調べる方法は?
拘束された地域を管轄する地方出入国在留管理局に問い合わせます。本人からの連絡や弁護士を通じた照会で収容先が判明することが多いです。
Q6違反審査とは何をする手続ですか?
引渡しを受けた入国審査官が、容疑者が退去強制事由(同法24条各号)に該当するかを審査する手続です(同法45条)。結果は「認定」として通知されます。
Q7収容令書なしで収容されることはある?
あります。要急事件として同法43条に基づき、入国警備官が収容令書なしで収容できる場合があります。その場合も44条の48時間ルールが適用されます。
Q8入管の48時間ルール 違反したら違法?
48時間を超えて引き渡さないことは職務上の義務違反となり得ます。自動釈放の規定はないものの、国家賠償請求などで手続の違法性を争う材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q148時間を過ぎても引き渡されなかったら、釈放されるんですか?
自動的に釈放される規定ではない。本条は入国警備官に課された職務上の義務であり、違反があれば手続の違法性として後の訴訟や国家賠償請求(国家賠償法1条)で争う材料になる。実務のポイント:実務では48時間超過そのものより、起算点をどこに置いたかが争点になりやすい。面会時に「何時に身体を拘束されたか」を本人から直接聞き取ってメモしておくと、後から時系列を再構成できる
Q2収容されたら必ず入管の施設に入れられるんですか?
2023年改正で導入された監理措置(同法44条の2以下)により、監理人の監督の下で収容せずに手続を進める道がある。本条の「次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き」がその接続点である。実務のポイント:監理人になれるのは親族や雇用主に限られず、支援団体の関係者が就く例もある。候補者を先に用意しているかどうかで、決定のスピードが大きく変わる
Q3取り調べで話した内容は、あとで変えられますか?
供述調書は署名押印前なら訂正を申し立てられるし、後から別の陳述書を出すこともできる。ただし最初の調書と食い違えば、なぜ変わったのかを説明する負担が生じる。実務のポイント:通訳を介した調書は、通訳の質で内容が変わる。母語の通訳が付いているか、理解できない表現がなかったかを確認し、疑問があればその場で「通訳の内容が分からない」と述べて記録に残す
Q4弁護士は48時間の間に会えるんですか?
収容中の面会は認められており、弁護士との面会は一般面会より優先的に扱われるのが通例である。ただし夜間・休日は施設の運用に左右される。実務のポイント:入管収容には刑事事件の当番弁護士のような公的制度が整っていない。日弁連や各地の弁護士会、外国人支援団体が独自の相談窓口を持っているので、平日夜間でもつながる連絡先を事前に控えておく価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「入管に収容されたら、そのまま強制送還される」と信じられているが、44条の構造はそうなっていない。警備官はあくまで引き渡す役であり、退去強制事由に該当するかを審査するのは入国審査官、さらに不服があれば特別審理官の口頭審理、法務大臣への異議申出(同法47条以下)と段階が続く。入口を出口と誤認することが、最初の抵抗を放棄させる
- 48時間という数字は多くの人が知っている。だが知られていないのは、その深刻さの中身である。この48時間で作成される調書は、後の違反審査・口頭審理・在留特別許可の判断まで一貫して使われる基礎資料になる。「早く終わらせたいから」と内容を確認せず署名した供述が、数年後の判断を縛る
- あなたから見れば「不法滞在だから仕方ない、抵抗しても無駄」に見える。だが法律から見れば、この段階は退去強制事由への該当性を審査する手続の入口でしかなく、在留特別許可という出口も制度上開いている。この落差に気付かないまま調書に署名を重ねると、争える余地を自分で塞ぐことになる
- 「収容されない選択肢はない」と思われがちだが、2023年改正で導入された監理措置(同法44条の2以下、2024年6月施行)により、収容せず監理人の監督下で社会内に置く道が制度化された。44条本文の除外句はまさにその接続点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担当者 | 44条:入国警備官(収容した側)が引き渡す | 44条の2:主任審査官が監理措置を決定 45条:入国審査官(判断する側)が違反審査 |
| 手続の段階 | 収容直後の引渡し(入口) | 収容に代わる社会内での監理(分岐) 退去強制事由該当性の審査(次段階) |
| 期限・要件 | 身体拘束時から48時間以内、調書・証拠物を添付 | 監理人の選定と監理措置条件の設定 引渡しを受けたときは速やかに審査 |
| 本人側が取れる動き | 拘束時刻の記録、調書内容の確認・訂正申立て | 監理人候補と生活基盤資料の提示 認定に不服なら3日以内に口頭審理請求(48条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も外国人の暫予収容を行政処分として定め、収容の要件・期間・司法審査の手続を別途規律している。収容と判断の分離の設計は日本と比較の余地がある
韓国も出入国管理上の「보호(保護)」として行政上の身体拘束を定め、緊急保護の場合の時間制限を置いている
ドイツでは送還のための拘束(Abschiebungshaft)に裁判官の命令を要し、行政機関のみで拘束を継続できない点で日本と対照的である
米国では逮捕後原則48時間以内に拘束継続の可否を判断する規則があり、時間制限の発想が共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在留期限を数週間過ぎていた知人が職務質問から入管に連れて行かれた。家族に連絡が入ったのは翌朝。このとき家族が真っ先に確認すべきは「何時に身体を拘束されたか」である。その時刻から48時間が、警備官の手元に置ける法的な限界だからだ
- 技能実習先から失踪した実習生が摘発された。本人は「不法就労もしていた」と怯えている。だが44条が命じているのは、証拠物と調書を揃えて審査官に渡すことまで。有罪無罪を決める手続ではなく、退去強制事由に該当するかを審査官が判断する入口に過ぎない
- もし逮捕(刑事)と収容(入管)が連続したら、48時間はいつから数える? 刑事手続で警察に逮捕され、釈放後すぐ入管が収容したケースでは、入管の48時間は入管が身体を拘束した時点から起算される。刑事の72時間とは別カウントである。この区別を知らずに「もう3日経ったから違法だ」と主張すると、的外れになる
- 夫が収容された。面会に行けるのは平日の限られた時間だけ。あと48時間で夫は審査官に引き渡され、その後の手続段階が変わる。今夜のうちに入管専門の弁護士・行政書士に連絡し、在留特別許可を求める資料(婚姻の実態、子の就学状況)の準備に入らないと間に合わない
- 会社が雇っていた外国人スタッフが突然出勤しなくなり、後日入管収容が判明した。雇用主として何ができるか。身元保証の意思と就労実態の説明書面は、後続の監理措置や仮放免の判断材料になる。48時間の間に動けば審査官への引渡し時点で資料が揃う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被収容者本人・家族は、まず身体拘束の日時を正確に記録する(44条の48時間の起算点) 2. 収容先の地方出入国在留管理局を特定し、面会・差入れの手続を確認3. 48時間以内に入管手続に慣れた弁護士へ連絡、受任通知と意見書の提出を依頼4. 監理措置を求めるなら、監理人候補の氏名・住所・関係を示す資料(婚姻証明、在職証明、住民票)を即日揃える5. 調書の内容は読み上げを求め、事実と違う部分は署名前に訂正を申し立てる
訴えられた側:1. 事業主側の立場であれば、従業員の在留資格・就労資格の確認記録(在留カードの写し、雇入れ時の確認記録)を直ちに整理2. 不法就労助長罪(同法73条の2)の疑いが向く可能性を前提に、弁護士に相談してから任意の事情聴取に応じる3. 従業員の監理措置や在留継続を支援する場合、身元保証の意思表明は書面で行い、控えを保管4. 入管への提出書類は事実のみを記載、推測や誇張は後続手続で不利に働く
時効(請求できる期限):身体を拘束した時から48時間以内に入国審査官への引渡し(本条)。これは行政側に課された義務の期限であり、被収容者側の権利行使期限ではない。その後の手続では、違反審査の結果に対する口頭審理の請求が認定通知を受けた時から3日以内、法務大臣への異議の申出が判定通知を受けた時から3日以内(同法48条、49条)と、極端に短い期限が続く(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正(令和6年(2024年)6月施行) 監理措置制度の導入に伴い、本条に「次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き」との除外句および第三十九条の二第二項の引用が加えられたとみられる。改正前後の条文対照は人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)の制定により、入国警備官による容疑者の入国審査官への引渡しと48時間の期限を定める規定として設けられた
- 2.令和5年(2023年) 改正:監理措置制度の導入に伴い、「次条第六項の規定による監理措置に付する旨の決定がされた場合を除き」との除外句等が加えられたとみられる(令和6年(2024年)6月施行)。改正前後の条文対照は要確認
- 出入国管理及び難民認定法 第39条収容令書による容疑者の収容の根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第39条の2本条が引用する収容の一類型、48時間の起点
- 出入国管理及び難民認定法 第43条要急事件における収容、前条として本条が引用
- 出入国管理及び難民認定法 第44条の2監理措置決定、本条の除外事由の受け皿
- 出入国管理及び難民認定法 第45条引渡しを受けた入国審査官の違反審査義務
- 出入国管理及び難民認定法 第48条認定に対する口頭審理の請求、後続の争訟段階
- 刑事訴訟法 第203条刑事逮捕における48時間制限との並行構造、別カウント
- 行政手続法 第3条退去強制手続への行政手続法一部適用除外
- 国家賠償法 第1条違法な身体拘束に対する損害賠償の根拠
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