出入国管理及び難民認定法 第55条の34(出所者の遺留物)
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- 出所した被収容者の遺留物(入国者収容所等に遺留した金品をいう。以下この節及び第五十五条の八十二において同じ。)は、その出所の日から起算して六月を経過する日までに、その者からその引渡しを求める申出がなく、又はその引渡しに要する費用の提供がないときは、国庫に帰属する。
- 2.前項の期間内でも、入国者収容所長等は、腐敗し、又は滅失するおそれが生じた遺留物は、廃棄することができる。
この条文の基本情報
出所者の遺留物とは何ですか?
定義出所者の遺留物とは、出入国管理及び難民認定法第55条の34に定められた規定で、「出所した被収容者の遺留物(入国者収容所等に遺留した金品をいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34(出所者の遺留物)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34の条文原文は「出所した被収容者の遺留物(入国者収容所等に遺留した金品をいう。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34は第三節 金品の取扱い等に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の33です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の35です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の34には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の34 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の34(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の34は、出所した被収容者の遺留物について、出所日から6か月以内に引渡しの申出がないか、費用の提供がないときは国庫に帰属すると定める。
Q · 入管の施設に荷物を置いてきたけど、あとから返してもらえるの?
出所から6か月以内に申出と費用負担が必要です
入管法55条の34第1項により、入国者収容所等に残した金品は、出所日から6か月以内に引渡しの申出がないか、送料など引渡しに要する費用の提供がないと国庫に帰属します。申出だけでは足りず、費用の負担も期間内に必要です。起算点は出所日で、遺留物に気づいた日ではありません。また同条2項により、腐敗・滅失のおそれがある物は6か月を待たずに廃棄されることがあります。
解説
入管施設から出た日、あなたの手元に戻らなかった財布、スマホ、現金、指輪。それらは施設の保管庫に残ったままだ。この条文が定めているのは、そこから先の時計である。出所した日から数えて六か月、その間に「返してください」という申出をせず、あるいは送料や輸送費といった引渡しに必要な費用を出さなければ、その金品は国庫に帰属する。つまり国のものになり、あなたの所有権は消える。ここで見落とされやすいのは二点。第一に、起算点は「出所の日」であって、あなたが遺留物の存在を思い出した日ではない。強制送還で母国に戻された人にとって、六か月は驚くほど短い。第二に、申出をしても費用を用意できなければ同じ結末になる。国際送金で数千円の送料が払えないという理由で、十万円の現金が国庫に消える構造が、条文上ありうる。さらに二項は、腐敗や滅失のおそれがある物については、六か月を待たずに廃棄できると定めている。食品や生鮮品だけでなく、劣化しうる物全般が射程に入る。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の34は、出所した被収容者の遺留物、すなわち入国者収容所等に遺留された金品の帰属を定める規定である。出所日から起算して6か月以内に、引渡しの申出がないか引渡し費用の提供がない場合に当該遺留物を国庫に帰属させ、腐敗・滅失のおそれがある物については期間内の廃棄を入国者収容所長等に認める。
手順
- 1.出所日と満了日を特定する 出所日を確認し、そこから起算して6か月を経過する日を満了日としてカレンダーに書き込む。遺留物の存在に気づいた日ではなく出所日が起点になる
- 2.施設へ遺留物を書面で照会する 収容されていた施設に、氏名・生年月日・国籍・出所日を添えて、遺留物の品目・数量・保管状況を書面で照会する。送付記録と控えを必ず残す
- 3.引渡し方法と費用を確定させる 本人受取・代理人受取・送付のどれにするかを決め、必要な費用の額と支払方法を施設と書面で確認する。申出だけでなく、期限内に費用の提供まで済ませる
- 4.国外在住なら代理受領の委任状を整える 本人が帰国済みの場合は、日本国内の支援者や弁護士を代理人とする委任状を用意する。翻訳や認証に時間がかかるので、満了日の2か月前には着手する
よくある質問 AI による整理
Q1入管の遺留物とは何ですか?
出所した被収容者が入国者収容所等に残した金品のことです。入管法55条の34第1項が定義し、現金や財布、スマホなどの所持品が含まれます。
Q2入管に置いてきた荷物を返してもらう方法は?
収容されていた施設に、氏名・生年月日・出所日を示して書面で引渡しを申し出て、受取方法と費用を確認します。期限内に費用の負担まで済ませることが必要です。
Q3入管の遺留物はいつまで保管される?
出所日から起算して6か月を経過する日までです。その間に申出と費用の提供がそろわなければ、遺留物は国庫に帰属します。
Q4本人の代わりに家族や支援者が受け取れる?
本人の委任があれば代理受領の相談ができます。委任状の書式や本人確認の方法は施設ごとに確認し、翻訳などの時間を見込んで早めに準備します。
Q5遺留物の着払いを断るとどうなる?
引渡しに要する費用の提供がない状態が続くことになり、6か月の期間が満了すると国庫に帰属するおそれがあります。断る前に代わりの受取方法を決めておきましょう。
Q6申出はしたけれど送料が払えない場合は?
条文上、費用の提供がなければ国庫に帰属します。期限内に代理受領など安い受取方法を施設と協議し、そのやり取りを書面で残しておくことが大切です。
Q7パスポートや書類も国庫帰属の対象になる?
条文上の対象は「遺留した金品」です。書類の扱いは物の性質によって異なりうるため、再発行が難しい書類は期限を待たずに最優先で施設へ照会してください。
Q8遺留物の照会先はどこですか?
収容されていた入国者収容所、または地方出入国在留管理局の収容場です。どの施設に収容されていたかを特定してから、書面で照会します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1帰国したあとに気づいたんですが、外国から申出するにはどうすればいいんですか?
収容されていた施設に対し、本人を特定できる情報(氏名、生年月日、収容番号、出所日)を添えて書面で引渡しを求めるのが基本である。送付を希望する場合は国際送料の負担が前提になる(本条一項)。実務のポイント:本人が国外にいるケースでは、日本国内の支援者や弁護士を代理人に立てて受領し、まとめて後送する形が実務上いちばん現実的である。国際送金の手数料だけで数千円かかることを考えると、代理受領のほうが総コストが低くなる場合が多い
Q2六か月を過ぎてしまったら、もう一切戻ってこないんですか?
一項の要件を満たせば国庫に帰属するため、原則として所有権は失われる(本条一項)。ただし起算点である出所日の認定や、申出の有無・費用提供の有無という事実関係には争う余地がありうる。実務のポイント:争う材料になるのは施設側の記録である。照会をしたのに回答がなかった、連絡先を届け出ていたのに通知が来なかった、といった事実は、本人の記憶ではなく書面と受付記録で立証する。だから早い段階で全て書面にしておく意味がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の物なのだから、いつ取りに行っても返してもらえる」と考えるのが自然だが、本条は所有権を時間で切る仕組みを持っている。民法上の所有権は原則として時の経過で消えないのに、本条は六か月という行政上の期間で国庫帰属という結論を出す。あなたの常識と条文の設計が、ここで正面からずれている
- 六か月という期間の存在自体は知っている人でも、「申出さえすれば足りる」と思い込んでいることが多い。条文は「引渡しを求める申出がなく、又はその引渡しに要する費用の提供がないとき」と書いている。申出をしたうえで費用も出す、この二つが揃わなければ同じ結末になる。深刻なのは、費用を出せない経済状況にある人ほど、この条文で財産を失う側に立つという点だ
- 「廃棄されたなら国が賠償してくれるはずだ」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。二項は腐敗・滅失のおそれがある場合の廃棄を明文で認めている。争点は「賠償されるか」ではなく「その物に本当に腐敗・滅失のおそれがあったのか」であり、施設側の判断の合理性を事後に検証する話になる。そして検証の材料は施設側の記録にしかない
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も外国人収容の枠組みの中で被収容者の保管物品の取扱いを定める。出所後の期間制による国庫帰属規定の有無と詳細は要確認
韓国も外国人保護施設における保管金品の処理を下位規則で定める。期間と帰属の細目は要確認
米国は法律ではなく拘禁基準(detention standards)で所持品の保管・返還・未請求品の処理を定める運用型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在留資格を失って収容され、退去強制で帰国した知人から「ロッカーに財布とスマホを置いてきた」と相談された。帰国してから三か月が経っている。残りは三か月。誰が、どの施設に、どういう文面で申出をするのか。本人は日本語が書けず、国際電話もかけられない。あなたが代わりに動けるか動けないかで、その財産が残るか消えるかが決まる
- もし、出所したその日に別の事件で警察に身柄を取られたとしたら? 遺留物の六か月時計は止まらない。刑事手続で勾留されている間に期間が満了し、出てきたときには何も残っていないという事態が現実に起きうる
- 入管施設の職員から「遺留品があるので取りに来てください、送付を希望する場合は着払いになります」と連絡を受けた。着払いを断ると、その瞬間から「引渡しに要する費用の提供がない」状態が続く。断りの電話一本が、六か月後の国庫帰属につながる
- 収容中に差し入れられた食品や、持ち込んだ化粧品が保管庫にある。あなたが出所して二週間後、施設はそれらを二項に基づいて廃棄した。六か月経っていないのに、と抗議しても、腐敗や滅失のおそれがあれば条文上は適法である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 出所日を特定し、六か月後の満了日をカレンダーに記入する。ここが全ての起点になる2. 収容されていた入国者収容所または収容場に、遺留物の品目・数量・保管状況の照会を文書で行い、控えを残す3. 引渡し方法(本人受取、代理人受取、送付)と必要費用の額を確認し、支払方法を書面で合意する4. 本人が国外にいる場合は、代理受領の委任状を早期に整える。翻訳や領事認証に時間がかかるため、逆算して二か月前には着手する5. 生鮮品や劣化しうる物がある場合は、二項による廃棄が先に来るため、優先的に引き取る
訴えられた側:施設側の立場にある場合、1. 出所時に遺留物の存在と六か月の期間、引渡しに費用がかかることを本人が理解できる言語で告知し、告知の事実を記録する2. 二項による廃棄は、腐敗・滅失のおそれを具体的に記録したうえで行う。写真、状態の記載、判断者名を残す3. 期間満了前に連絡可能な宛先が判明している場合は、通知の試行記録を残す。後に争われたとき、記録の有無が判断の分かれ目になる
時効(請求できる期限):出所の日から起算して六か月。この期間内に引渡しの申出と引渡しに要する費用の提供の双方がなければ国庫に帰属する。腐敗または滅失のおそれが生じた物は、六か月の経過を待たずに廃棄されうる(二項)
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の33死亡した被収容者の遺留物の取扱い(現行効力を要確認)
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の82遺留物の定義を共有する条項(現行効力を要確認)
- 出入国管理及び難民認定法 第61条処遇に関する省令等への委任の基礎(現行効力を要確認)
- 民法 第239条無主物の国庫帰属という一般法理との対比
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第55条刑事施設における遺留物処理との並行構造
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