農地法 第17条(農地又は採草放牧地の賃貸借の更新)
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農地又は採草放牧地の賃貸借について期間の定めがある場合において、その当事者が、その期間の満了の一年前から六月前まで(賃貸人又はその世帯員等の死亡又は第二条第二項に掲げる事由によりその土地について耕作、採草又は家畜の放牧をすることができないため、一時賃貸をしたことが明らかな場合は、その期間の満了の六月前から一月前まで)の間に、相手方に対して更新をしない旨の通知をしないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものとみなす。ただし、水田裏作を目的とする賃貸借でその期間が一年未満であるもの、第三十七条から第四十条までの規定によつて設定された農地中間管理権に係る賃貸借及び農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画の定めるところによつて設定され、又は移転された賃借権に係る賃貸借については、この限りでない。
この条文の基本情報
農地又は採草放牧地の賃貸借の更新とは何ですか?
定義農地又は採草放牧地の賃貸借の更新とは、農地法第17条に定められた規定で、「農地又は採草放牧地の賃貸借について期間の定めがある場合において、その当事者が、その期間の満了の一年前から六月前まで(賃貸人又はその世帯員等の死亡又は第二条第二項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第17条(農地又は採草放牧地の賃貸借の更新)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第17条の条文原文は「農地又は採草放牧地の賃貸借について期間の定めがある場合において、その当事者が、その期間の満了の一年前から六月前まで(賃貸人又はその世帯員等の死亡又は第二条第二項…」で始まります。
- 農地法第17条は第三章 利用関係の調整等に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第17条の前の条は農地法第16条です。
- 農地法第17条の次の条は農地法第18条です。
- 農地法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法17条は、期間の定めのある農地賃貸借で満了の1年前から6か月前までに更新拒絶の通知がなければ、従前と同一条件で更新されたものとみなす。通知には原則として知事許可が要る。
Q · 農地を貸していて契約期間が終わったら、自然に返してもらえるの?
通知期限を過ぎると同じ条件で自動更新され、返ってこない
農地法17条により、期間の定めのある農地の賃貸借では、満了の1年前から6か月前までに「更新しない」と通知しなければ、従前と同一の条件で更新されたものとみなされます。さらに農地法18条により、この通知には原則として都道府県知事の許可が必要です。許可のない通知は効力を生じません。ただし、10年以上の期間を定めた賃貸借や書面による合意解約など、許可が不要な類型もあります。
解説
農地を貸している側が「契約期間が来たら返してもらえる」と思っていても、そのとおりにはならないことが多い。期間の定めのある農地の賃貸借では、期間満了の1年前から6か月前までの間に「更新しない」と相手に通知しなければ、前と同じ条件で契約を結び直したものとみなされる。通知を忘れても、時期を間違えても、契約は自動で続く。さらに見落としやすいのが次の18条である。この「更新しない旨の通知」は、原則として都道府県知事の許可を受けてからでないと効力がない。期限内に内容証明を出しても、許可がなければ出していないのと同じ扱いになる。逆に借りて耕している側から見ると、17条は黙っていても耕作を続けられる仕組みである。貸す側は期限から逆算して許可申請の準備を進め、借りる側は届いた通知に許可があるかを確かめる。期間をどう数えるかが両者の立場を分ける。なお、農地バンク(農地中間管理機構)を通した貸借など、ただし書の例外にはこの自動更新が及ばない。
法的な位置づけ
農地法17条は、期間の定めのある農地又は採草放牧地の賃貸借について、期間満了の1年前から6か月前まで(一時賃貸が明らかな場合は6か月前から1か月前まで)に更新拒絶の通知がないとき、従前と同一条件で賃貸借をしたものとみなす法定更新の規定である。水田裏作を目的とする1年未満の賃貸借、農地中間管理権に係る賃貸借及び農用地利用集積等促進計画による賃借権は適用除外とされる。
手順
- 1.満了日から通知期間を逆算する 契約書(21条の書面)で満了日を確認し、満了の1年前と6か月前の日付を割り出してカレンダーに記入する。一時賃貸に当たる場合は6か月前と1か月前を基準にする
- 2.農業委員会に事前相談する 通知期間に入る前に市町村の農業委員会へ相談し、18条の許可要件に当たるか、あるいは10年以上の期間の賃貸借など許可不要の類型かを確認する
- 3.許可申請または合意解約を進める 許可を受けて更新拒絶する場合は申請書を提出する。許可が難しい場合は借り手と話し合い、引渡し期限の6か月前以内に書面で合意解約を成立させるか、農事調停を申し立てる
- 4.期間内に内容証明で通知する 許可を得たら、満了の6か月前(一時賃貸なら1か月前)までに相手方へ届くよう、内容証明郵便で更新をしない旨を通知し、許可書の写しを添える
よくある質問 AI による整理
Q1農地の賃貸借の法定更新とは?
期間の定めのある農地の賃貸借で、満了の1年前から6か月前までに更新拒絶の通知がないと、前と同じ条件で契約が続くとみなされる仕組みです(農地法17条)。
Q2農地の更新拒絶の通知はいつまでに出す?
原則として期間満了の1年前から6か月前までに相手方へ届いている必要があります。一時賃貸が明らかな場合は満了の6か月前から1か月前までです。
Q3農地の更新拒絶に知事の許可は必要?
原則必要です。農地法18条により、許可を受けない更新拒絶の通知は効力を生じません。窓口は実務上、市町村の農業委員会です。
Q4相続した農地の賃貸借はどうなる?
貸主の地位はそのまま相続人に引き継がれます。相続手続中に通知期限を過ぎると、契約は同じ条件で更新されたものとみなされます。
Q5農地バンクに貸した農地は返ってくる?
農用地利用集積等促進計画による賃借権は17条ただし書で自動更新の対象外です。期間が満了すれば原則として終了します。
Q6口頭で更新しないと伝えたら有効?
口頭の伝達は到達や時期の証明が難しく、知事許可がなければ効力も生じません。実務では許可を得たうえで内容証明郵便による通知が一般的です。
Q7水田裏作の賃貸借も自動更新される?
されません。水田裏作を目的とする期間1年未満の賃貸借は、17条ただし書により法定更新の対象から除外されています。
Q8農地の賃貸借で期間の定めがない場合は?
17条は期間の定めがある賃貸借についての規定です。期間の定めがない場合の解約の申入れは、別途18条の許可制の対象となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1期間内にちゃんと通知したのに、契約が続いてるって言われました。なんで?
農地法18条により、更新拒絶の通知には原則として都道府県知事の許可が必要で、許可のない通知は効力を生じません。そのため17条の自動更新が働きます。実務のポイント:許可の窓口は実務上、市町村の農業委員会です。期限ぎりぎりに申請すると、審査の日程の都合で間に合わないことがあります。
Q2自動更新されたら、次の契約期間は何年になるんですか?
17条は「従前の賃貸借と同一の条件」で更新されたものとみなすと定めており、実務では前と同じ期間で更新されたものとして扱うことが多いとされます。ただし期間まで同一になるかには解釈の余地があり、実務上も判断が分かれる場合があります。実務のポイント:争いを避けるため、更新後の期間を書面(21条)で確認し合う当事者もいます。
Q3知事の許可なしで農地を返してもらう方法ってないんですか?
あります。18条1項ただし書は、引渡し期限の6か月前以内に書面で成立した合意解約、民事調停法による農事調停、10年以上の期間を定めた賃貸借の更新拒絶などを許可の対象外にしています(なお農業委員会への通知が必要な類型があります)。実務のポイント:これから貸すなら、最初から10年以上の期間にしておくと、満了時の出口がはっきりします。
Q4農地バンクに貸した田んぼも自動で更新されちゃうんですか?
されません。17条ただし書は、農地中間管理事業の推進に関する法律18条7項の公告があった農用地利用集積等促進計画で設定・移転された賃借権を、自動更新の対象から外しています。期間が満了すれば終わるのが原則です。実務のポイント:貸したら返ってこないと心配して貸し渋る地主ほど、農地バンクを使ったほうが安心できます。
間違えやすい点 AI による整理
- 「契約書に期間を書いたのだから、満了すれば自然に終わる」と思われがちだが、農地では逆である。期間の定めは終わる日を決めるものではなく、更新拒絶の通知期間を決める基準にすぎない。通知がなければ、前と同じ条件で賃貸借が続く
- 期限内に通知すればよいことは知っていても、その通知に知事許可が要ること(農地法18条)を知らない人は多い。許可のない通知は効力を生じないため、内容証明を送って安心していた貸主が、期間が過ぎてから契約の更新に気づくことになる。しかも許可は申請すればすぐ出るものではなく、借り手の信義違反や貸主の自作の相当性など、18条の要件を満たす必要がある
- 「どうすれば借り手を追い出せるか」と考えること自体が出発点として誤っている。18条1項ただし書には、10年以上の期間を定めた賃貸借の更新拒絶、引渡し期限の6か月前以内に書面で成立した合意解約、農事調停による合意解約など、知事許可が要らない道がある。対立して追い出すより、合意と書面で終わらせるほうが早く確実である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 農地法17条:期間満了時の法定更新 | 農地法18条:更新拒絶・解約等に対する知事許可 農地法21条:賃貸借契約の書面化 |
| 当事者に求める行為 | 満了1年前〜6か月前の更新拒絶通知 | 通知・解約の前に都道府県知事の許可を受ける 存続期間・借賃などを書面で明らかにする |
| 怠った場合の効果 | 従前と同一の条件で更新されたものとみなす | 許可のない通知・解約は効力を生じない 規定上の罰則はなく、紛争時の立証が困難になる |
| 例外 | 水田裏作の1年未満、農地中間管理権、促進計画による賃借権 | 10年以上の期間の更新拒絶、書面の合意解約、農事調停など — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は耕地租約の期満時に出租人の収回を制限し、承租人が続けて耕作を望めば続訂を求める構造で、日本より耕作者寄りの面がある
韓国も農地賃貸借に黙示の更新を定め、期間満了前の通知がなければ同一条件で更新したものとみなす
ドイツは農地用益賃貸借(Landpacht)について、延長の照会に一定期間内に拒絶しなければ契約が継続する仕組みを設けている
米国は州法で規律され、アイオワ州では期限までに書面の終了通知がなければ農地賃貸借が翌年度も継続する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 亡くなった父が近所の農家に田んぼを10年契約で貸していた。相続したあなたは「契約書に満了日が書いてあるから、その日に返してもらえる」と考えている。だが満了日まであと5か月しかない。更新拒絶の通知期限はもう過ぎており、知事許可の申請も間に合わない。契約は前と同じ条件で続いていく
- 通知の期限内に「更新しません」という内容証明が届いたら、借りている側はもう出ていくしかないのか? まず、その通知に都道府県知事の許可があるかを確かめる。許可がなければ通知は効力を生じず、あなたはこれまでどおり耕作を続けられる
- 農地を貸している側が、満了の8か月前に口頭で「次はないよ」と伝えただけで、そのまま期間が過ぎた。証拠も許可もない。法的には何もしていないのと同じである
- あなたは借りている側で、規模を広げるために近所の畑を借りた。その畑が農地バンク経由の貸借だったとしたら、17条の自動更新は働かない。満了日に何もしなければ契約は終わり、収穫計画ごと土地を失う。満了の1年前から更新交渉を始めておくべき案件である
- 兄が病気で耕せなくなったため、一時的に親戚へ畑を貸した。この一時賃貸が明らかなら、通知期間は満了の6か月前から1か月前までに変わる。ただし一時賃貸だったことを書面などで示せなければ通常の1年前ルールが適用され、気づいたときには期限が過ぎている
取るべき行動
被害を受けた側:(貸主として土地を返してほしい場合)1. 契約書の満了日を確認し、1年前と6か月前の日付を割り出す2. その前に市町村の農業委員会へ相談し、18条の許可要件(信義違反、自作の相当性など)に当てはまるかを確かめる3. 許可が難しければ、借り手との合意解約を書面にし、引渡し期限の6か月前以内に成立させる。または農事調停を申し立てる4. 許可を得たら、期間内に内容証明で通知する
訴えられた側:(借り手として更新拒絶の通知を受けた場合)1. 通知の到達日が期間内か、知事許可を受けたものかを確認する。どちらかが欠けていれば効力はなく、契約は更新される2. 許可申請の段階なら、農業委員会での手続で耕作の実績や投資を示して反論する3. 合意解約に応じる場合は、離作料や作物の収穫時期を書面に盛り込む4. その契約が農地バンク経由か、10年以上の期間か(許可不要の類型か)を必ず確かめる
時効(請求できる期限):更新拒絶の通知は、期間満了の1年前から6か月前までに相手方へ届いている必要がある。一時賃貸であることが明らかな場合は、6か月前から1か月前まで。原則として通知の前に都道府県知事の許可(農地法18条)が要るため、許可申請はこれより前から逆算して始める(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:17条は民法619条の更新推定を農地について強化した特則であり、更新拒絶の通知期間を法定するとともに、18条の許可制と一体となって耕作者の地位を安定させる趣旨と解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)改正 農地法の大改正に伴い条番号が整理され、法定更新の規定が現行の17条に置かれたとみられる。旧条番号との対応は要検証
- 令和5年(2023年)施行の関連改正 農業経営基盤強化促進法等の改正に伴い、ただし書の除外対象が農地中間管理事業法の農用地利用集積等促進計画による賃借権へ整理されたとみられる。施行日と経過措置は要検証
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:農地法制定。期間の定めのある農地賃貸借の法定更新を規定(制定時は旧19条)
- 2.平成21年(2009年) 改正:農地法の大改正に伴い条番号が整理され、法定更新の規定が現行17条に移された
- 農地法 第18条更新拒絶通知等の知事許可制
- 農地法 第16条引渡しによる農地賃借権の対抗力
- 農地法 第21条賃貸借契約内容の書面化義務
- 農地法 第3条賃借権設定の許可、無許可は無効
- 民法 第619条賃貸借の更新推定の一般規定
- 農地中間管理事業の推進に関する法律 第18条促進計画による賃借権は更新対象外
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