農地法
昭和二十七年法律第二百二十九号
公布日:1952-07-15
この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえつつ、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農地を効率的に利用する耕作者による地域との調和に配慮した農地についての権利の取得を促進し、及び農地の利用関係を調整し、並びに農地の農業上の利用を確保するための措置を講ずることにより、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。
この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。
②この法律で「世帯員等」とは、住居及び生計を一にする親族(次に掲げる事由により一時的に住居又は生計を異にしている親族を含む。)並びに当該親族の行う耕作又は養畜の事業に従事するその他の二親等内の親族をいう。
③この法律で「農地所有適格法人」とは、農事組合法人、株式会社(公開会社(会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第五号に規定する公開会社をいう。)でないものに限る。以下同じ。)又は持分会社(同法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)で、次に掲げる要件の全てを満たしているものをいう。
④前項第二号ホに規定する常時従事者であるかどうかを判定すべき基準は、農林水産省令で定める。
農地について所有権又は賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利を有する者は、当該農地の農業上の適正かつ効率的な利用を確保するようにしなければならない。
農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合及び第五条第一項本文に規定する場合は、この限りでない。
②前項の許可は、次の各号のいずれかに該当する場合には、することができない。
ただし、民法第二百六十九条の二第一項の地上権又はこれと内容を同じくするその他の権利が設定され、又は移転されるとき、農業協同組合法第十条第二項に規定する事業を行う農業協同組合又は農業協同組合連合会が農地又は採草放牧地の所有者から同項の委託を受けることにより第一号に掲げる権利が取得されることとなるとき、同法第十一条の五十第一項第一号に掲げる場合において農業協同組合又は農業協同組合連合会が使用貸借による権利又は賃借権を取得するとき、並びに第一号、第二号及び第四号に掲げる場合において政令で定める相当の事由があるときは、この限りでない。
③農業委員会は、農地又は採草放牧地について使用貸借による権利又は賃借権が設定される場合において、次に掲げる要件の全てを満たすときは、前項(第二号及び第四号に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、第一項の許可をすることができる。
④農業委員会は、前項の規定により第一項の許可をしようとするときは、あらかじめ、その旨を市町村長に通知するものとする。この場合において、当該通知を受けた市町村長は、市町村の区域における農地又は採草放牧地の農業上の適正かつ総合的な利用を確保する見地から必要があると認めるときは、意見を述べることができる。
⑤第一項の許可は、条件をつけてすることができる。
⑥第一項の許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。
農業委員会は、次の各号のいずれかに該当する場合には、農地又は採草放牧地について使用貸借による権利又は賃借権の設定を受けた者(前条第三項の規定の適用を受けて同条第一項の許可を受けた者に限る。次項第一号において同じ。)に対し、相当の期限を定めて、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
②農業委員会は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第三項の規定によりした同条第一項の許可を取り消さなければならない。
③農業委員会は、前条第三項第一号に規定する条件に基づき使用貸借若しくは賃貸借が解除された場合又は前項の規定による許可の取消しがあつた場合において、その農地又は採草放牧地の適正かつ効率的な利用が図られないおそれがあると認めるときは、当該農地又は採草放牧地の所有者に対し、当該農地又は採草放牧地についての所有権の移転又は使用及び収益を目的とする権利の設定のあつせんその他の必要な措置を講ずるものとする。
農地又は採草放牧地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得した者は、同項の許可を受けてこれらの権利を取得した場合、同項各号(第十二号及び第十六号を除く。)のいずれかに該当する場合その他農林水産省令で定める場合を除き、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
農地を農地以外のものにする者は、都道府県知事(農地又は採草放牧地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に関する施策の実施状況を考慮して農林水産大臣が指定する市町村(以下「指定市町村」という。)の区域内にあつては、指定市町村の長。以下「都道府県知事等」という。)の許可を受けなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
②前項の許可を受けようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、農林水産省令で定める事項を記載した申請書を、農業委員会を経由して、都道府県知事等に提出しなければならない。
③農業委員会は、前項の規定により申請書の提出があつたときは、農林水産省令で定める期間内に、当該申請書に意見を付して、都道府県知事等に送付しなければならない。
④農業委員会は、前項の規定により意見を述べようとするとき(同項の申請書が同一の事業の目的に供するため三十アールを超える農地を農地以外のものにする行為に係るものであるときに限る。)は、あらかじめ、農業委員会等に関する法律(昭和二十六年法律第八十八号)第四十三条第一項に規定する都道府県機構(以下「都道府県機構」という。)の意見を聴かなければならない。
ただし、同法第四十二条第一項の規定による都道府県知事の指定がされていない場合は、この限りでない。
⑤前項に規定するもののほか、農業委員会は、第三項の規定により意見を述べるため必要があると認めるときは、都道府県機構の意見を聴くことができる。
⑥第一項の許可は、次の各号のいずれかに該当する場合には、することができない。
ただし、第一号及び第二号に掲げる場合において、土地収用法第二十六条第一項の規定による告示(他の法律の規定による告示又は公告で同項の規定による告示とみなされるものを含む。次条第二項において同じ。)に係る事業の用に供するため農地を農地以外のものにしようとするとき、第一号イに掲げる農地を農業振興地域の整備に関する法律第八条第四項に規定する農用地利用計画(以下単に「農用地利用計画」という。)において指定された用途に供するため農地以外のものにしようとするときその他政令で定める相当の事由があるときは、この限りでない。
⑦第一項の許可は、申請に係る農地を農地以外のものにする行為が完了するまでの間において当該行為の実施状況について農業委員会を経由して都道府県知事等に報告することその他の必要な条件を付けてしなければならない。
⑧国又は都道府県等が農地を農地以外のものにしようとする場合(第一項各号のいずれかに該当する場合を除く。)においては、国又は都道府県等と都道府県知事等との協議が成立することをもつて同項の許可があつたものとみなす。
⑨都道府県知事等は、前項の協議を成立させようとするときは、あらかじめ、農業委員会の意見を聴かなければならない。
⑩第四項及び第五項の規定は、農業委員会が前項の規定により意見を述べようとする場合について準用する。
⑪第一項に規定するもののほか、指定市町村の指定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。次項及び第四項において同じ。)にするため、これらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を設定し、又は移転する場合には、当事者が都道府県知事等の許可を受けなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
②前項の許可は、次の各号のいずれかに該当する場合には、することができない。
ただし、第一号及び第二号に掲げる場合において、土地収用法第二十六条第一項の規定による告示に係る事業の用に供するため第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとするとき、第一号イに掲げる農地又は採草放牧地につき農用地利用計画において指定された用途に供するためこれらの権利を取得しようとするときその他政令で定める相当の事由があるときは、この限りでない。
③第三条第六項並びに前条第二項から第五項まで及び第七項の規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「申請書が」とあるのは「申請書が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするためこれらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得する行為であつて、」と、「農地を農地以外のものにする行為」とあるのは「農地又はその農地と併せて採草放牧地についてこれらの権利を取得するもの」と、同条第七項中「する行為」とあるのは「する行為又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にする行為」と、「当該行為」とあるのは「これらの行為」と読み替えるものとする。
④国又は都道府県等が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合(第一項各号のいずれかに該当する場合を除く。)においては、国又は都道府県等と都道府県知事等との協議が成立することをもつて第一項の許可があつたものとみなす。
⑤前条第九項及び第十項の規定は、都道府県知事等が前項の協議を成立させようとする場合について準用する。この場合において、同条第十項中「準用する」とあるのは、「準用する。この場合において、第四項中「申請書が」とあるのは「申請書が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするためこれらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得する行為であつて、」と、「農地を農地以外のものにする行為」とあるのは「農地又はその農地と併せて採草放牧地についてこれらの権利を取得するもの」と読み替えるものとする」と読み替えるものとする。
農地所有適格法人であつて、農地若しくは採草放牧地(その法人が第三条第一項本文に掲げる権利を取得した時に農地及び採草放牧地以外の土地であつたものその他政令で定めるものを除く。以下この項において同じ。)を所有し、又はその法人以外の者が所有する農地若しくは採草放牧地(同条第三項の規定の適用を受けて同条第一項の許可を受けてその法人に設定された使用貸借による権利又は賃借権に係るものを除く。)をその法人の耕作若しくは養畜の事業に供しているものは、農林水産省令で定めるところにより、毎年、事業の状況その他農林水産省令で定める事項を農業委員会に報告しなければならない。農地所有適格法人が農地所有適格法人でなくなつた場合(農地所有適格法人が合併によつて解散し、又は分割をした場合において、当該合併によつて設立し、若しくは当該合併後存続する法人又は当該分割によつて当該農地若しくは採草放牧地について同項本文に掲げる権利を承継した法人が農地所有適格法人でない場合を含む。第七条第一項において同じ。)におけるその法人及びその一般承継人についても、同様とする。
②農業委員会は、前項前段の規定による報告に基づき、農地所有適格法人が第二条第三項各号に掲げる要件を満たさなくなるおそれがあると認めるときは、その法人に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
③農業委員会は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた法人からその所有する農地又は採草放牧地について所有権の譲渡しをする旨の申出があつたときは、これらの土地の所有権の譲渡しについてのあつせんに努めなければならない。
第三条第三項の規定により同条第一項の許可を受けて使用貸借による権利又は賃借権の設定を受けた者及び農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定又は移転を受けた同条第五項第三号に規定する者は、農林水産省令で定めるところにより、毎年、事業の状況その他農林水産省令で定める事項を農業委員会に報告しなければならない。
②農業委員会は、農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定又は移転を受けた同条第五項第三号に規定する者が同号に掲げる要件に該当しない場合その他の農林水産省令で定める場合に該当すると認めるときは、その旨を農地中間管理機構に通知するものとする。
農地所有適格法人が農地所有適格法人でなくなつた場合において、その法人若しくはその一般承継人が所有する農地若しくは採草放牧地があるとき、又はその法人及びその一般承継人以外の者が所有する農地若しくは採草放牧地でその法人若しくはその一般承継人の耕作若しくは養畜の事業に供されているものがあるときは、国がこれを買収する。
ただし、これらの土地で、その法人が第三条第一項本文に掲げる権利を取得した時に農地及び採草放牧地以外の土地であつたものその他政令で定めるもの並びに同条第三項の規定の適用を受けて同条第一項の許可を受けてその法人に設定された使用貸借による権利又は賃借権に係るものについては、この限りでない。
②農業委員会は、前項の規定による買収をすべき農地又は採草放牧地があると認めたときは、次に掲げる事項を公示し、かつ、公示の日の翌日から起算して一月間、その事務所で、これらの事項を記載した書類を縦覧に供しなければならない。
③農業委員会は、前項の規定による公示をしたときは、遅滞なく、その土地の所有者に同項各号に掲げる事項を通知しなければならない。
ただし、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行つてもなおその者を確知することができないときは、この限りでない。
④農業委員会は、第一項の規定による買収をすべき農地又は採草放牧地が第六条第二項の規定による勧告に係るものであるときは、当該勧告の日(同条第三項の申出があつたときは、当該申出の日)の翌日から起算して三月間(当該期間内に第三条第一項又は第十八条第一項の規定による許可の申請があり、その期間経過後までこれに対する処分がないときは、その処分があるまでの間)、第二項の規定による公示をしないものとする。
⑤農業委員会は、第一項の規定による買収をすべき農地又は採草放牧地につき第二項の規定により公示をした場合において、その公示の日の翌日から起算して三月以内に農林水産省令で定めるところにより当該法人から第二条第三項各号に掲げる要件のすべてを満たすに至つた旨の届出があり、かつ、審査の結果その届出が真実であると認められるときは、遅滞なく、その公示を取り消さなければならない。
⑥農業委員会は、前項の規定による届出があり、審査の結果その届出が真実であると認められないときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。
⑦第五項の規定により公示が取り消されたときは、その公示に係る農地又は採草放牧地については、国は、第一項の規定による買収をしない。
⑧第二項の規定により公示された農地若しくは採草放牧地の所有者又はこれらの土地について所有権以外の権原に基づく使用及び収益をさせている者が、その公示に係る農地又は採草放牧地につき、第五項に規定する期間の満了の日(その日までに同項の規定による届出があり、これにつき第六項の規定による公示があつた場合のその公示に係る農地又は採草放牧地については、その公示の日)の翌日から起算して三月以内に、農林水産省令で定めるところにより、所有権の譲渡しをし、地上権若しくは永小作権の消滅をさせ、使用貸借の解除をし、若しくは合意による解約をし、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解約をし、若しくは賃貸借の更新をしない旨の通知をし、又はその他の使用及び収益を目的とする権利を消滅させたときは、当該農地又は採草放牧地については、第一項の規定による買収をしない。当該期間内に第三条第一項又は第十八条第一項の規定による許可の申請があり、その期間経過後までこれに対する処分がないときも、その処分があるまでは、同様とする。
⑨農業委員会は、第一項の法人又はその一般承継人からその所有する農地又は採草放牧地について所有権の譲渡しをする旨の申出があつた場合は、前項の期間が経過するまでの間、これらの土地の所有権の譲渡しについてのあつせんに努めなければならない。
農業委員会は、前条第一項の規定により国が農地又は採草放牧地を買収すべき場合には、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書類を農林水産大臣に送付しなければならない。
②農業委員会は、前項の書類を送付する場合において、買収すべき農地若しくは採草放牧地の上に先取特権、質権若しくは抵当権があるとき又はその農地若しくは採草放牧地につき所有権に関する仮登記上の権利若しくは仮処分の執行に係る権利があるときは、これらの権利を有する者に対し、農林水産省令で定めるところにより、対価の供託の要否を二十日以内に農林水産大臣に申し出るべき旨を通知しなければならない。
農林水産大臣は、前条第一項の規定により送付された書類に記載されたところに従い、遅滞なく(同条第二項の規定による通知をした場合には、同項の期間経過後遅滞なく)、次に掲げる事項を記載した買収令書を作成し、これをその農地又は採草放牧地の所有者に、その謄本をその農業委員会に交付しなければならない。
②農林水産大臣は、前項の規定による買収令書の交付をすることができない場合には、その内容を公示して交付に代えることができる。
③農業委員会は、買収令書の謄本の交付を受けたときは、遅滞なく、その旨を公示するとともに、その公示の日の翌日から起算して二十日間、その事務所でこれを縦覧に供しなければならない。
前条第一項第三号の対価は、政令で定めるところにより算出した額とする。
②買収すべき農地若しくは採草放牧地の上に先取特権、質権若しくは抵当権がある場合又はその農地若しくは採草放牧地につき所有権に関する仮登記上の権利若しくは仮処分の執行に係る権利がある場合には、これらの権利を有する者から第八条第二項の期間内に、その対価を供託しないでもよい旨の申出があつたときを除いて、国は、その対価を供託しなければならない。
③国は、前項に規定する場合のほか、次に掲げる場合にも対価を供託することができる。
④前二項の規定による対価の供託は、買収すべき農地又は採草放牧地の所在地の供託所にするものとする。
国が買収令書に記載された買収の期日までにその買収令書に記載された対価の支払又は供託をしたときは、その期日に、その農地又は採草放牧地の上にある先取特権、質権及び抵当権並びにその農地又は採草放牧地についての所有権に関する仮登記上の権利は消滅し、その農地又は採草放牧地についての所有権に関する仮処分の執行はその効力を失い、その農地又は採草放牧地の所有権は国が取得する。
②前項の規定により消滅する先取特権、質権又は抵当権を有する者は、前条第二項又は第三項の規定により供託された対価に対してその権利を行うことができる。
③国が買収令書に記載された買収の期日までにその買収令書に記載された対価の支払又は供託をしないときは、その買収令書は、効力を失う。
④第一項及び前項の規定の適用については、国が、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第二十一条第一項の規定により、対価の支払に必要な資金を日本銀行に交付して送金の手続をさせ、その旨をその農地又は採草放牧地の所有者に通知したときは、その通知が到達した時を国が対価の支払をした時とみなす。
第七条第一項の規定による買収をする場合において、農業委員会がその買収される農地又は採草放牧地の農業上の利用のため特に必要があると認めるときは、国は、その買収される農地又は採草放牧地の所有者の有する土地(農地及び採草放牧地を除く。)、立木、建物その他の工作物又は水の使用に関する権利(以下「附帯施設」という。)を併せて買収することができる。
②第八条から前条までの規定は、前項の規定による買収をする場合に準用する。この場合において、第八条第一項第二号中「その農地又は採草放牧地の所在、地番、地目及び面積」とあるのは、「土地についてはその所在、地番、地目及び面積、立木についてはその樹種、数量及び所在の場所、工作物についてはその種類及び所在の場所、水の使用に関する権利についてはその内容」と読み替えるものとする。
国が第七条第一項又は前条第一項の規定により買収をする場合の土地又は建物の登記については、政令で、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の特例を定めることができる。
農業委員会は、農業委員会等に関する法律第三十五条第一項の規定による立入調査のほか、第七条第一項の規定による買収をするため必要があるときは、委員、推進委員(同法第十七条第一項に規定する推進委員をいう。次項において同じ。)又は職員に法人の事務所その他の事業場に立ち入らせて必要な調査をさせることができる。
②前項の規定により立入調査をする委員、推進委員又は職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
③第一項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第八条第二項(第十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知及び第九条(第十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定による買収令書の交付は、その通知又は交付を受けた者の承継人に対してもその効力を有する。
農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡があつたときは、これをもつてその後その農地又は採草放牧地について物権を取得した第三者に対抗することができる。
農地又は採草放牧地の賃貸借について期間の定めがある場合において、その当事者が、その期間の満了の一年前から六月前まで(賃貸人又はその世帯員等の死亡又は第二条第二項に掲げる事由によりその土地について耕作、採草又は家畜の放牧をすることができないため、一時賃貸をしたことが明らかな場合は、その期間の満了の六月前から一月前まで)の間に、相手方に対して更新をしない旨の通知をしないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものとみなす。
ただし、水田裏作を目的とする賃貸借でその期間が一年未満であるもの、第三十七条から第四十条までの規定によつて設定された農地中間管理権に係る賃貸借及び農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画の定めるところによつて設定され、又は移転された賃借権に係る賃貸借については、この限りでない。
農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、政令で定めるところにより都道府県知事の許可を受けなければ、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解約をし、又は賃貸借の更新をしない旨の通知をしてはならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
②前項の許可は、次に掲げる場合でなければ、してはならない。
③都道府県知事は、第一項の規定により許可をしようとするときは、あらかじめ、都道府県機構の意見を聴かなければならない。
ただし、農業委員会等に関する法律第四十二条第一項の規定による都道府県知事の指定がされていない場合は、この限りでない。
④第一項の許可は、条件をつけてすることができる。
⑤第一項の許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。
⑥農地又は採草放牧地の賃貸借につき解約の申入れ、合意による解約又は賃貸借の更新をしない旨の通知が第一項ただし書の規定により同項の許可を要しないで行なわれた場合には、これらの行為をした者は、農林水産省令で定めるところにより、農業委員会にその旨を通知しなければならない。
⑦前条又は民法第六百十七条(期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ)若しくは第六百十八条(期間の定めのある賃貸借の解約をする権利の留保)の規定と異なる賃貸借の条件でこれらの規定による場合に比して賃借人に不利なものは、定めないものとみなす。
⑧農地又は採草放牧地の賃貸借に付けた解除条件(第三条第三項第一号及び農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第二項第二号ヘに規定する条件を除く。)又は不確定期限は、付けないものとみなす。
削除
借賃等(耕作の目的で農地につき賃借権又は地上権が設定されている場合の借賃又は地代(その賃借権又は地上権の設定に付随して、農地以外の土地についての賃借権若しくは地上権又は建物その他の工作物についての賃借権が設定され、その借賃又は地代と農地の借賃又は地代とを分けることができない場合には、その農地以外の土地又は工作物の借賃又は地代を含む。)及び農地につき永小作権が設定されている場合の小作料をいう。以下同じ。)の額が農産物の価格若しくは生産費の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により又は近傍類似の農地の借賃等の額に比較して不相当となつたときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かつて借賃等の額の増減を請求することができる。
ただし、一定の期間借賃等の額を増加しない旨の特約があるときは、その定めに従う。
②借賃等の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の借賃等を支払うことをもつて足りる。
ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払つた額に不足があるときは、その不足額に年十パーセントの割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。
③借賃等の減額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、減額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の借賃等の支払を請求することができる。
ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払を受けた額が正当とされた借賃等の額を超えるときは、その超過額に年十パーセントの割合による受領の時からの利息を付してこれを返還しなければならない。
農地又は採草放牧地の賃貸借契約については、当事者は、書面によりその存続期間、借賃等の額及び支払条件その他その契約並びにこれに付随する契約の内容を明らかにしなければならない。
強制競売又は担保権の実行としての競売(その例による競売を含む。以下単に「競売」という。)の開始決定のあつた農地又は採草放牧地について、入札又は競り売りを実施すべき日において許すべき買受けの申出がないときは、強制競売又は競売を申し立てた者は、農林水産省令で定める手続に従い、農林水産大臣に対し、国がその土地を買い取るべき旨を申し出ることができる。
②農林水産大臣は、前項の申出があつたときは、次に掲げる場合を除いて、次の入札又は競り売りを実施すべき日までに、裁判所に対し、その土地を第十条第一項の政令で定めるところにより算出した額で買い取る旨を申し入れなければならない。
③前項の申入れがあつたときは、国は、強制競売又は競売による最高価買受申出人となつたものとみなす。この場合の買受けの申出の額は、第十条第一項の政令で定めるところにより算出した額とする。
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)による滞納処分(その例による滞納処分を含む。)により公売に付された農地又は採草放牧地について買受人がない場合に、当該滞納処分を行う行政庁が、農林水産省令で定める手続に従い、農林水産大臣に対し、国がその土地を第十条第一項の政令で定めるところにより算出した額で買い取るべき旨の申出をしたときは、農林水産大臣は、前条第二項第二号から第四号までに掲げる場合を除いて、その行政庁に対し、その土地を買い取る旨を申し入れなければならない。
②前項の申入があつたときは、国は、公売により買受人となつたものとみなす。
農林水産大臣は、前二条の規定により国が農地又は採草放牧地を取得したときは、農業委員会に対し、その旨を通知しなければならない。
農業委員会は、農地又は採草放牧地の利用関係の紛争について、農林水産省令で定める手続に従い、当事者の双方又は一方から和解の仲介の申立てがあつたときは、和解の仲介を行なう。
ただし、農業委員会が、その紛争について和解の仲介を行なうことが困難又は不適当であると認めるときは、申立てをした者の同意を得て、都道府県知事に和解の仲介を行なうべき旨の申出をすることができる。
②農業委員会による和解の仲介は、農業委員会の委員のうちから農業委員会の会長が事件ごとに指名する三人の仲介委員によつて行なう。
仲介委員は、第十八条第一項本文に規定する事項について和解の仲介を行う場合には、都道府県の小作主事の意見を聴かなければならない。
②仲介委員は、和解の仲介に関して必要があると認める場合には、都道府県の小作主事の意見を求めることができる。
仲介委員は、紛争の実情を詳細に調査し、事件が公正に解決されるように努めなければならない。
都道府県知事は、第二十五条第一項ただし書の規定による申出があつたときは、和解の仲介を行う。
②都道府県知事は、必要があると認めるときは、小作主事その他の職員を指定して、その者に和解の仲介を行なわせることができる。
③前条の規定は、前二項の規定による和解の仲介について準用する。
第二十五条から前条までに定めるもののほか、和解の仲介に関し必要な事項は、政令で定める。
農業委員会は、農林水産省令で定めるところにより、毎年一回、その区域内にある農地の利用の状況についての調査(以下「利用状況調査」という。)を行わなければならない。
②農業委員会は、必要があると認めるときは、いつでも利用状況調査を行うことができる。
次に掲げる者は、次条第一項各号のいずれかに該当する農地があると認めるときは、その旨を農業委員会に申し出て適切な措置を講ずべきことを求めることができる。
②農業委員会は、前項の規定による申出があつたときは、当該農地についての利用状況調査その他適切な措置を講じなければならない。
農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、次の各号のいずれかに該当する農地があるときは、農林水産省令で定めるところにより、その農地の所有者(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その者。以下「所有者等」という。)に対し、その農地の農業上の利用の意向についての調査(以下「利用意向調査」という。)を行うものとする。
②前項の場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであつて、かつ、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行つてもなおその農地の所有者等の一部を確知することができないときは、農業委員会は、その農地の所有者等で知れているものの持分が二分の一を超えるときに限り、その農地の所有者等で知れているものに対し、同項の規定による利用意向調査を行うものとする。
③農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、第一項各号のいずれかに該当する農地がある場合において、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行つてもなおその農地の所有者等(その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係る場合には、その農地又は権利について二分の一を超える持分を有する者。第一号、第五十三条第一項及び第五十五条第二項において同じ。)を確知することができないときは、次に掲げる事項を公示するものとする。この場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであつて、かつ、その農地の所有者等で知れているものがあるときは、その者にその旨を通知するものとする。
④前項第三号に規定する期間内に同項の規定による公示に係る農地の所有者等から同号の規定による申出があつたときは、農業委員会は、その者に対し、第一項の規定による利用意向調査を行うものとする。
⑤前項の場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであるときは、農業委員会は、第三項第三号の規定による申出の結果、その農地の所有者等で知れているものの持分が二分の一を超えるときに限り、その農地の所有者等で知れているものに対し、第一項の規定による利用意向調査を行うものとする。
⑥前各項の規定は、第四条第一項又は第五条第一項の許可に係る農地その他農林水産省令で定める農地については、適用しない。
農業委員会は、耕作の事業に従事する者が不在となり、又は不在となることが確実と認められるものとして農林水産省令で定める農地があるときは、その農地の所有者等に対し、利用意向調査を行うものとする。
②前条第二項から第五項までの規定は、前項に規定する農地がある場合について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「次条第一項」と、同条第三項第二号中「面積並びにその農地が第一項各号のいずれに該当するかの別」とあるのは「面積」と、同条第四項及び第五項中「第一項」とあるのは「次条第一項」と読み替えるものとする。
③前二項の規定は、第四条第一項又は第五条第一項の許可に係る農地その他農林水産省令で定める農地については、適用しない。
農業委員会は、第三十二条第一項又は前条第一項の規定による利用意向調査を行つたときは、これらの利用意向調査に係る農地の所有者等から表明されたその農地の農業上の利用の意向についての意思の内容を勘案しつつ、その農地の農業上の利用の増進が図られるよう必要なあつせんその他農地の利用関係の調整を行うものとする。
農業委員会は、第三十二条第一項又は第三十三条第一項の規定による利用意向調査を行つた場合において、これらの利用意向調査に係る農地(農業振興地域の整備に関する法律第六条第一項の規定により指定された農業振興地域の区域内のものに限る。次条第一項及び第四十一条第一項において同じ。)の所有者等から、農地中間管理事業を利用する意思がある旨の表明があつたときは、農地中間管理機構に対し、その旨を通知するものとする。
②前項の規定による通知を受けた農地中間管理機構は、速やかに、当該農地の所有者等に対し、その農地に係る農地中間管理権の取得に関する協議を申し入れるものとする。
ただし、その農地が農地中間管理事業の推進に関する法律第八条第一項に規定する農地中間管理事業規程において定める同条第二項第一号に規定する基準に適合しない場合において、その旨を農業委員会及び当該農地の所有者等に通知したときは、この限りでない。
農業委員会は、第三十二条第一項又は第三十三条第一項の規定による利用意向調査を行つた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、これらの利用意向調査に係る農地の所有者等に対し、農地中間管理機構による農地中間管理権の取得に関し当該農地中間管理機構と協議すべきことを勧告するものとする。
ただし、当該各号に該当することにつき正当の事由があるときは、この限りでない。
②農業委員会は、前項の規定による勧告を行つたときは、その旨を農地中間管理機構(当該農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、農地中間管理機構及びその農地の所有者)に通知するものとする。
農業委員会が前条第一項の規定による勧告をした場合において、当該勧告があつた日から起算して二月以内に当該勧告を受けた者との協議が調わず、又は協議を行うことができないときは、農地中間管理機構は、当該勧告があつた日から起算して六月以内に、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、当該勧告に係る農地について、農地中間管理権(賃借権に限る。第三十九条第一項及び第二項並びに第四十条第二項において同じ。)の設定に関し裁定を申請することができる。
都道府県知事は、前条の規定による申請があつたときは、農林水産省令で定める事項を公告するとともに、当該申請に係る農地の所有者等にこれを通知し、二週間を下らない期間を指定して意見書を提出する機会を与えなければならない。
②前項の意見書を提出する者は、その意見書において、その者の有する権利の種類及び内容、その者が前条の規定による申請に係る農地について農地中間管理機構との協議が調わず、又は協議を行うことができない理由その他の農林水産省令で定める事項を明らかにしなければならない。
③都道府県知事は、第一項の期間を経過した後でなければ、裁定をしてはならない。
都道府県知事は、第三十七条の規定による申請に係る農地が、前条第一項の意見書の内容その他当該農地の利用に関する諸事情を考慮して引き続き農業上の利用の増進が図られないことが確実であると見込まれる場合において、農地中間管理機構が当該農地について農地中間管理事業を実施することが当該農地の農業上の利用の増進を図るため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、農地中間管理権を設定すべき旨の裁定をするものとする。
②前項の裁定においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
③第一項の裁定は、前項第一号から第三号までに掲げる事項については申請の範囲を超えてはならず、同号に規定する存続期間については四十年を限度としなければならない。
④都道府県知事は、第一項の裁定をしようとするときは、あらかじめ、都道府県機構の意見を聴かなければならない。
ただし、農業委員会等に関する法律第四十二条第一項の規定による都道府県知事の指定がされていない場合は、この限りでない。
都道府県知事は、前条第一項の裁定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を農地中間管理機構及び当該裁定の申請に係る農地の所有者等に通知するとともに、これを公告しなければならない。当該裁定についての審査請求に対する裁決によつて当該裁定の内容が変更されたときも、同様とする。
②前条第一項の裁定について前項の規定による公告があつたときは、当該裁定の定めるところにより、農地中間管理機構と当該裁定に係る農地の所有者等との間に当該農地についての農地中間管理権の設定に関する契約が締結されたものとみなす。
③民法第二百七十二条ただし書(永小作権の譲渡又は賃貸の禁止)及び第六百十二条(賃借権の譲渡及び転貸の制限)の規定は、前項の場合には、適用しない。
農業委員会は、第三十二条第三項(第三十三条第二項において読み替えて準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による公示をした場合において、第三十二条第三項第三号に規定する期間内に当該公示に係る農地(同条第一項第二号に該当するものを除く。)の所有者等から同条第三項第三号の規定による申出がないとき(その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものである場合において、当該申出の結果、その農地の所有者等で知れているものの持分が二分の一を超えないときを含む。)は、農地中間管理機構に対し、その旨を通知するものとする。この場合において、農地中間管理機構は、当該通知の日から起算して四月以内に、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、当該農地を利用する権利(以下「利用権」という。)の設定に関し裁定を申請することができる。
②第三十八条及び第三十九条の規定は、前項の規定による申請があつた場合について準用する。この場合において、第三十八条第一項中「にこれを」とあるのは「で知れているものがあるときは、その者にこれを」と、第三十九条第一項及び第二項第一号から第三号までの規定中「農地中間管理権」とあるのは「利用権」と、同項第四号中「借賃」とあるのは「借賃に相当する補償金の額」と、同項第五号中「借賃の支払の相手方及び」とあるのは「補償金の支払の」と読み替えるものとする。
③都道府県知事は、前項において読み替えて準用する第三十九条第一項の裁定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を農地中間管理機構(当該裁定の申請に係る農地の所有者等で知れているものがあるときは、その者及び農地中間管理機構)に通知するとともに、これを公告しなければならない。当該裁定についての審査請求に対する裁決によつて当該裁定の内容が変更されたときも、同様とする。
④第二項において読み替えて準用する第三十九条第一項の裁定について前項の規定による公告があつたときは、当該裁定の定めるところにより、農地中間管理機構は、利用権を取得する。
⑤農地中間管理機構は、第二項において読み替えて準用する第三十九条第一項の裁定において定められた利用権の始期までに、当該裁定において定められた補償金を当該農地の所有者等のために供託しなければならない。
⑥前項の規定による補償金の供託は、当該農地の所在地の供託所にするものとする。
⑦第十六条の規定は、第四項の規定により農地中間管理機構が取得する利用権について準用する。この場合において、同条中「その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡があつた」とあるのは、「その設定を受けた者が当該農地の占有を始めた」と読み替えるものとする。
市町村長は、第三十二条第一項各号のいずれかに該当する農地における病害虫の発生、土石その他これに類するものの堆積その他政令で定める事由により、当該農地の周辺の地域における営農条件に著しい支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認める場合には、必要な限度において、当該農地の所有者等に対し、期限を定めて、その支障の除去又は発生の防止のために必要な措置(以下この条において「支障の除去等の措置」という。)を講ずべきことを命ずることができる。
②前項の規定による命令をするときは、農林水産省令で定める事項を記載した命令書を交付しなければならない。
③市町村長は、第一項に規定する場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、自らその支障の除去等の措置の全部又は一部を講ずることができる。この場合において、第二号に該当すると認めるときは、相当の期限を定めて、当該支障の除去等の措置を講ずべき旨及びその期限までに当該支障の除去等の措置を講じないときは、自ら当該支障の除去等の措置を講じ、当該措置に要した費用を徴収する旨を、あらかじめ、公告しなければならない。
④市町村長は、前項の規定により同項の支障の除去等の措置の全部又は一部を講じたときは、当該支障の除去等の措置に要した費用について、農林水産省令で定めるところにより、当該農地の所有者等に負担させることができる。
⑤前項の規定により負担させる費用の徴収については、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)第五条及び第六条の規定を準用する。
農林水産省令で定めるところにより農業委員会に届け出て農作物栽培高度化施設の底面とするために農地をコンクリートその他これに類するもので覆う場合における農作物栽培高度化施設の用に供される当該農地については、当該農作物栽培高度化施設において行われる農作物の栽培を耕作に該当するものとみなして、この法律の規定を適用する。この場合において、必要な読替えその他当該農地に対するこの法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
②前項の「農作物栽培高度化施設」とは、農作物の栽培の用に供する施設であつて農作物の栽培の効率化又は高度化を図るためのもののうち周辺の農地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがないものとして農林水産省令で定めるものをいう。
農業委員会は、前条第一項の規定による届出に係る同条第二項に規定する農作物栽培高度化施設(以下「農作物栽培高度化施設」という。)において農作物の栽培が行われていない場合には、当該農作物栽培高度化施設の用に供される土地の所有者等に対し、相当の期限を定めて、農作物栽培高度化施設において農作物の栽培を行うべきことを勧告することができる。
国が第七条第一項若しくは第十二条第一項の規定により買収し、又は第二十二条第一項若しくは第二十三条第一項の規定に基づく申出により買い取つた土地、立木、工作物及び権利は、政令で定めるところにより、農林水産大臣が管理する。
②前項の規定により農林水産大臣が管理する国有財産につき国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第三十二条第一項の規定により備えなければならない台帳の取扱いについては、政令で特例を定めることができる。
農林水産大臣は、前条第一項の規定により管理する農地及び採草放牧地について、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の取得後において耕作又は養畜の事業に供すべき農地又は採草放牧地の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うと認められる者、農地中間管理機構その他の農林水産省令で定める者(農業経営基盤強化促進法第二十二条の四第一項に規定する地域計画の区域内にある農地又は採草放牧地については、農地中間管理機構)に売り払うものとする。
ただし、次条の規定により売り払う場合は、この限りでない。
②前項の規定により売り払う農地又は採草放牧地について、その農業上の利用のため第十二条第一項の規定により併せて買収した附帯施設があるときは、これをその農地又は採草放牧地の売払いを受ける者に併せて売り払うものとする。