受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

農地法 第32条(利用意向調査)

クイックジャンプ
  1. 農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、次の各号のいずれかに該当する農地があるときは、農林水産省令で定めるところにより、その農地の所有者(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その者。以下「所有者等」という。)に対し、その農地の農業上の利用の意向についての調査(以下「利用意向調査」という。)を行うものとする。
  2. 一現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地
  3. 二その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農地の利用の程度に比し著しく劣つていると認められる農地(前号に掲げる農地を除く。)
  4. 2.前項の場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであつて、かつ、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行つてもなおその農地の所有者等の一部を確知することができないときは、農業委員会は、その農地の所有者等で知れているものの持分が二分の一を超えるときに限り、その農地の所有者等で知れているものに対し、同項の規定による利用意向調査を行うものとする。
  5. 3.農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、第一項各号のいずれかに該当する農地がある場合において、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行つてもなおその農地の所有者等(その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係る場合には、その農地又は権利について二分の一を超える持分を有する者。第一号、第五十三条第一項及び第五十五条第二項において同じ。)を確知することができないときは、次に掲げる事項を公示するものとする。この場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであつて、かつ、その農地の所有者等で知れているものがあるときは、その者にその旨を通知するものとする。
  6. 一その農地の所有者等を確知できない旨
  7. 二その農地の所在、地番、地目及び面積並びにその農地が第一項各号のいずれに該当するかの別
  8. 三その農地の所有者等は、公示の日から起算して二月以内に、農林水産省令で定めるところにより、その権原を証する書面を添えて、農業委員会に申し出るべき旨
  9. 四その他農林水産省令で定める事項
  10. 4.前項第三号に規定する期間内に同項の規定による公示に係る農地の所有者等から同号の規定による申出があつたときは、農業委員会は、その者に対し、第一項の規定による利用意向調査を行うものとする。
  11. 5.前項の場合において、その農地(その農地について所有権以外の権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その権利)が数人の共有に係るものであるときは、農業委員会は、第三項第三号の規定による申出の結果、その農地の所有者等で知れているものの持分が二分の一を超えるときに限り、その農地の所有者等で知れているものに対し、第一項の規定による利用意向調査を行うものとする。
  12. 6.前各項の規定は、第四条第一項又は第五条第一項の許可に係る農地その他農林水産省令で定める農地については、適用しない。

この条文の基本情報

利用意向調査とは何ですか?

定義利用意向調査とは、農地法第32条に定められた規定で、「農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、次の各号のいずれかに該当する農地があるときは、農林水産省令で定めるところにより、その農地の所有者(その農地…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 農地法第32条(利用意向調査)は、日本の農地法に含まれる条文です。
  2. 農地法第32条の条文原文は「農業委員会は、第三十条の規定による利用状況調査の結果、次の各号のいずれかに該当する農地があるときは、農林水産省令で定めるところにより、その農地の所有者(その農地…」で始まります。
  3. 農地法第32条は第四章 遊休農地に関する措置に置かれています。
  4. 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
  5. 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 農地法第32条の前の条は農地法第31条です。
  7. 農地法第32条の次の条は農地法第33条です。
  8. 農地法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第32条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229
  • 本サイト収録農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/32

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点農地法32条は、利用状況調査で遊休農地と判定された農地の所有者等に、農業委員会が利用意向調査を行うと定める。所有者を確知できない場合は公示し、2か月以内の申出を求める。

Q · 農業委員会から届いた「利用意向調査」は無視しても大丈夫?

罰則はないが、放置すると勧告と税負担増につながりうる

農地法32条の利用意向調査は、遊休農地と判定された農地の所有者等に、自ら耕作するか、農地中間管理機構に貸し付けるか等の意向を尋ねる手続です。回答しないこと自体に直接の罰則はありません。しかし意思を表明しないまま一定期間が過ぎると、36条の勧告の対象となりうるとされ、勧告後は固定資産税の負担が重くなる仕組みがあります。調査の段階で実行可能な選択肢を回答することが重要です。

解説

相続した田んぼを「いずれ考える」と放置している家は珍しくない。だがその農地は、農業委員会が毎年行う利用状況調査(30条)で一筆ずつ確認されている。現に耕作されておらず今後も耕作の見込みがない農地、または周辺と比べて利用の程度が著しく劣る農地と判定されると、本条の利用意向調査が届く。宛先は所有者である。ただし人に貸していれば、届くのは借り手のほうだ。中身は「自分で耕すのか、農地中間管理機構(農地の貸し借りを仲介する都道府県単位の公的機関)に貸すのか、売るのか」という意思の確認である。ただの問い合わせに見えるが、回答の有無と回答後の行動は、次の段階である勧告(36条)につながる。勧告を受けた遊休農地は、固定資産税の負担が重くなる仕組みがある。兄弟で共有していて一部の人と連絡がつかなくても、所在の分かっている共有者の持分が二分の一を超えていれば、その人たちに調査が届く。所有者が分からない場合は公示が出され、2か月以内に申し出がなければ、所有者抜きで手続が進むおそれがある。封筒を開けた時点なら、行き先を選ぶ権利はまだ手元にある。

法的な位置づけ

利用意向調査とは、農地法32条に基づき、農業委員会が利用状況調査の結果、現に耕作されず今後も耕作の見込みがない農地、または周辺に比べ利用の程度が著しく劣る農地について、その所有者等(使用収益権者がいる場合はその者)に対し農業上の利用の意向を確認する調査をいう。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.調査票と対象農地を確認する 農業委員会から届いた封筒を開け、対象農地の地番・地目・面積と、遊休農地のどの区分(1項1号または2号)に該当すると判定されたかを確認する。転用許可を受けた農地なら6項の適用除外に当たるかもあわせて確かめる
  2. 2.共有者・家族と選択肢を比較する 自ら耕作する、農地中間管理機構に貸し付ける、売り渡す等の選択肢を並べ、実行できるものを家族や他の共有者と相談する。共有の場合は各共有者の連絡先と持分を整理する
  3. 3.地域の需要を確認する 機構への貸付けを考えるなら、地元の農地利用最適化推進委員や農地中間管理機構に、借り手が付く見込みがあるかを事前に相談する
  4. 4.回答を提出し、表明どおりに動く 選んだ意向を調査票に記入して農業委員会に提出する。自ら耕作すると答えた場合は、草刈りや作付けの日付入り記録を残し、表明内容どおりの利用を進める
  5. 5.公示を見つけたら2か月以内に申し出る 所有者等を確知できない旨の公示に自分の関係する農地が載っていたら、公示の日から2か月以内に、権原を証する書面を添えて農業委員会に申し出る(3項3号・4項)

よくある質問 AI による整理

Q1遊休農地とは何ですか?

現に耕作されず今後も耕作の見込みがない農地、または周辺と比べて利用の程度が著しく劣る農地のことです。農地法32条1項の各号に該当する農地が対象になります。

Q2利用意向調査の回答期限はいつまで?

期限は調査票に記載されます。意思を表明しないまま一定期間が過ぎると36条の勧告対象となりうるため、届いたら早めに家族で相談し回答するのが安全です。

Q3利用意向調査はどうやって対象が決まる?

農業委員会が毎年行う利用状況調査(30条)の結果、遊休農地と判定された農地が対象です。所有者だけでなく、貸している場合は借り手に調査が届きます。

Q4耕作放棄地を放置すると固定資産税は上がる?

意向調査後も動かず機構との協議の勧告を受けると、固定資産税の評価上の軽減が外れ、負担がおおむね1.8倍になる仕組みがあるとされます。最新の制度を確認してください。

Q5相続登記をしていない農地にも調査は来る?

来ます。政令で定める方法で相続人まで探索されます。探索しても所有者等を確知できない場合は公示に回り、2か月以内に申し出なければ手続が進むおそれがあります。

Q6農業委員会の公示はどこで確認できる?

各市町村の農業委員会の掲示やウェブサイトで公示されます。所在・地番・地目・面積と申出期限が記載されるため、心当たりの地番を定期的に確認すると安心です。

Q7転用許可を受けた農地も調査対象?

対象外です。農地法4条1項・5条1項の転用許可に係る農地などは、32条6項により利用意向調査の規定が適用されません。

Q8遠方に住んでいて耕作できない場合はどうする?

調査票で農地中間管理機構への貸付けを希望する選択肢があります。自ら耕作できないなら、貸付けや売渡しなど実行できる選択肢を回答するのが現実的です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1農業委員会から「利用意向調査」って封筒が来たんだけど、無視していいの?

回答しないこと自体に直接の罰則はない。ただし意思表明がないまま期間が過ぎると、機構と協議するよう勧告される対象になりうる(36条)。勧告を受けた遊休農地は固定資産税の負担が増える。実務のポイント:「機構に貸したい」と回答するのが勧告を避ける現実的な出口になる。ただし借り手が付かない土地もあるので、地元の農地利用最適化推進委員に需要があるか先に聞いておくと話が早い

Q2兄弟三人で共有してる畑で、一人とは音信不通。それでも調査って来るの?

来る。政令で定める方法で探索しても一部の共有者が分からない場合でも、所在の分かっている共有者の持分が二分の一を超えていれば、その人たちに調査が届く(32条2項)。過半に届かなければ公示に進み、分かっている共有者には通知される(3項)。実務のポイント:相続登記を放置して持分が細かく割れている農地ほど、過半を確保できず公示ルートに乗りやすい。登記を整えておくこと自体が、行き先を自分で選ぶための力になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「アンケートのようなものだから放っておいても何も起きない」と考えがちだが、事実は逆である。回答しないこと自体に直接の罰則規定は置かれていない。しかし意思を表明しないまま一定期間が過ぎることが、36条の勧告に進む要件の一つになっている。沈黙は中立ではなく、次の段階へ進む引き金になる。
  • 「共有者の一人と連絡がつかないなら、行政も手を出せないはずだ」と考える人は、問いの立て方そのものがずれている。本条2項と3項は、全員の同意ではなく「二分の一を超える持分」を基準に手続を進めるよう設計されている。行方不明の共有者がいることは盾にならず、むしろ公示ルートに乗る理由になる。
  • 「耕作放棄すると固定資産税が上がる」とは聞いていても、どういう順番で上がるのかまで知っている人は少ない。税負担が増えるのは勧告を受けた後であり、その手前にある唯一の分岐点がこの利用意向調査である。順番を知らなければ、手を打てる期間をそれと気付かないまま使い切ってしまう。
比較の観点この条文ほかの条文
手続の段階32条:利用意向調査(所有者等への意向確認)30条:利用状況調査(農業委員会による毎年の現況確認)
36条:機構との協議の勧告(現行効力を要確認)
誰に向けた手続か所有者等(使用収益権者がいればその者)管内の農地全体
意向表明をしない、または表明どおり利用しない所有者等
所有者側への影響罰則なし。ただし回答と行動が次の段階を左右直接の義務は生じない
固定資産税の負担増につながる仕組みがあるとされる
所有者が取れる手段耕作・機構への貸付け・売渡し等の意向を選んで回答(31条)近隣農業者等による遊休農地の申出
機構との協議に応じる

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
平均地権条例第26条の1・土地法第174条

台湾では遊休の農業用地について主管機関が限期使用を命じ、期限を過ぎても使用しない場合は荒地税を課しうる。意向調査という穏やかな入口を置く日本と異なり、課税による圧力が前面に出る設計

韓国
농지법 제10조・제11조

韓国は耕者有田原則の下、農業経営に利用しない農地に処分義務を課し、処分命令・履行強制金まで進む。日本の意向調査より強制色が濃い

フランス
Code rural et de la pêche maritime art. L125-1 et s.

フランスは未耕作地・明白な過少利用地について、県の手続を経て第三者による耕作(mise en valeur)を認める制度を持つ。所有者への意向確認から始める点は日本と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし親が亡くなって三年、誰も見に行かない実家の田んぼでセイタカアワダチソウが背丈まで伸びていたら、次に何が起こる? 利用状況調査で遊休農地と判定されれば、本条の利用意向調査が届く。名義が亡き親のままでも、政令で定める方法で相続人まで探索される。
  • あなたは借りた畑で野菜を作っていたが、腰を痛めて二年間手をつけていない。この場合、調査票は地主ではなくあなたに届く。使用収益権を持つ者が「所有者等」として扱われるからだ(1項括弧書き)。
  • 農業委員会の公示に、祖父名義の畑の地番と「所有者等を確知できない」旨が載っていた。申出期限は公示の日から2か月で、残りはあと10日しかない。登記事項証明書や遺産分割協議書など権原を証する書面を集めて申し出なければ、あなたが知らないうちに手続が進んでいく。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 隣の耕作放棄地から雑草、害虫、イノシシなどの被害が来ているなら、日付入りの写真で記録を残す2. 農業委員会に対し、その農地について必要な措置を講ずるよう申し出る(31条) 3. その農地を自分で借りたいなら、農地中間管理機構に借受けの希望を伝えておく。所有者が意向調査で「貸す」と回答した時点で、借り手候補として名前が挙がる

訴えられた側:1. 調査票の選択肢(自ら耕作する、機構に貸し付ける、売り渡す等)を家族で比べ、実行できるものだけを回答する2. 「自ら耕作する」と答えるなら、草刈りや作付けの記録を残す3. 共有の農地なら、他の共有者の連絡先と持分を整理する4. 公示を見つけたら、2か月以内に権原を証する書面を添えて申し出る5. 転用許可を受けている農地なら、6項の適用除外に当たるかを確認する

時効(請求できる期限):公示の日から起算して2か月以内に、権原を証する書面を添えて農業委員会へ申し出る(32条3項3号)。意向調査の後に意思を表明しない場合や、表明した内容どおりに利用が進まない場合は、一定期間(6週間、6か月とされる)が過ぎると36条の勧告の対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成25年(2013年)改正(要確認) 農地中間管理機構の創設に伴い遊休農地対策が再編され、利用意向調査が本条に位置付けられたとされる
  • 平成30年(2018年)改正(要確認) 所有者不明農地への対策として、共有者の過半持分を基準とする調査・公示の仕組みが整備されたとされる

改正の年表

  1. 1.平成25年(2013年) 改正:農地中間管理事業の推進に関する法律の制定に伴い遊休農地対策が再編され、利用意向調査が本条に位置付けられたとされる(要確認)
  2. 2.平成30年(2018年) 改正:所有者不明農地への対策として、共有者の過半持分を基準とする調査・公示の仕組みが整備されたとされる(要確認)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

農地法の全文を見る所属する編章節を開く:第四章 遊休農地に関する措置

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›