農地法 第30条(利用状況調査)
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- 農業委員会は、農林水産省令で定めるところにより、毎年一回、その区域内にある農地の利用の状況についての調査(以下「利用状況調査」という。)を行わなければならない。
- 2.農業委員会は、必要があると認めるときは、いつでも利用状況調査を行うことができる。
この条文の基本情報
利用状況調査とは何ですか?
定義利用状況調査とは、農地法第30条に定められた規定で、「農業委員会は、農林水産省令で定めるところにより、毎年一回、その区域内にある農地の利用の状況についての調査(以下「利用状況調査」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第30条(利用状況調査)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第30条の条文原文は「農業委員会は、農林水産省令で定めるところにより、毎年一回、その区域内にある農地の利用の状況についての調査(以下「利用状況調査」という。」で始まります。
- 農地法第30条は第四章 遊休農地に関する措置に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第30条の前の条は農地法第29条です。
- 農地法第30条の次の条は農地法第31条です。
- 農地法第30条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第30条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第30条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法30条は、農業委員会に毎年一回、区域内の農地の利用状況調査を義務づける規定。必要があればいつでも追加調査でき、遊休農地と判定されると利用意向調査や勧告へ進む。
Q · 農業委員会の農地パトロールって、法律で決まっているの?
はい。農地法30条で毎年一回の調査が義務です
農地法30条1項により、農業委員会は毎年一回、区域内の農地の利用状況調査を行わなければなりません。2項により、必要と認めるときはいつでも追加の調査ができます。調査で遊休農地と判定されると、32条の利用意向調査、36条の勧告へと手続が進みます。勧告を受けた遊休農地は固定資産税の評価で軽減が外れ、税負担が増える仕組みがあるため、調査は放置農地の所有者にとって最初の分岐点になります。
解説
毎年夏から秋にかけて、農業委員会の委員や農地利用最適化推進委員が地図を手に、地域の農地を一筆ずつ見て回っている。いわゆる「農地パトロール」である。根拠が農地法30条だ。1項は、農業委員会に毎年一回、区域内のすべての農地について利用状況調査(その農地が実際に耕作されているかを確認する調査)を行うよう義務づけている。2項により、必要と認めればいつでも追加で調査できる。所有者に事前の同意を取る手続はない。大事なのは、この調査が入口にすぎない点だ。調査で「遊休農地」(耕作されておらず、今後も耕作されないと見込まれる農地など)と判定されると、32条の利用意向調査、36条の勧告と手続が進む。勧告を受けると、固定資産税の評価で軽減が外れ、税負担が大きく増える仕組みが別に用意されている。相続した田畑を「とりあえず放置」している人にとっては、毎年一回、自分の土地が採点されていると知っているかどうかで打つ手が変わる。
法的な位置づけ
農地法30条は、農業委員会による利用状況調査を定める規定である。農業委員会は農林水産省令の定めに従い、毎年一回、区域内にある農地の利用の状況を調査する義務を負い、必要と認めるときは随時にも調査を行うことができる。本調査は遊休農地に関する措置(32条以下)の出発点として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.前年の判定結果と調査時期を確認する 地元の農業委員会に連絡し、自分の農地が前年の利用状況調査でどう判定されたか、今年の調査がいつ頃行われるかを確認する。
- 2.農地の今後の使い方を決める 自ら耕作を再開する、親族・知人に農地法3条の許可を得て貸す、農地中間管理機構に貸し付ける、のいずれかの方針を決める。口約束での貸し借りは避ける。
- 3.調査前に継続利用を示す材料を整える 草刈りだけでなく、作付け計画や貸出先との合意書など、今後も耕作が続くことを説明できる資料を用意しておく。
- 4.利用意向調査が届いたら期限内に回答する 遊休農地と判定され32条の利用意向調査が届いた場合、期限内に必ず回答する。機構への貸付け希望を表明すれば、機構との調整に進む道が開ける。
よくある質問 AI による整理
Q1農地の利用状況調査とは?
農業委員会が毎年一回、区域内の農地が実際に耕作されているかを一筆ごとに確認する調査です。農地法30条が根拠で、遊休農地対策の出発点になります。
Q2農地パトロール いつ行われる?
法律上は毎年一回の実施義務があり、時期は地域ごとに異なります。実務では夏から秋にかけて行う地域が多く、必要があれば随時の調査も可能です。
Q3利用状況調査は誰が行う?
農業委員会が行います。現場では農業委員や農地利用最適化推進委員が地図を手に巡回し、耕作状況を確認するのが一般的な運用です。
Q4利用状況調査 拒否できる?
農地法30条は農業委員会の義務として調査を定めており、所有者の同意を要件にしていません。争うなら調査そのものより、遊休農地という判定の中身です。
Q5遊休農地と判定されたらどうなる?
32条の利用意向調査が届き、自ら耕作するか、貸すか、農地中間管理機構に委ねるかなどの意向を問われます。放置や無回答が続くと36条の勧告に進みます。
Q6耕作放棄地 固定資産税 上がる?
調査や判定だけでは上がりません。36条の勧告を受けた遊休農地は、固定資産税の評価で通常の軽減が外れ、税負担がおよそ1.8倍になるとされます。
Q7利用状況調査の結果は確認できる?
所有地の判定状況は、地元の農業委員会に問い合わせて確認するのが確実です。前年の判定を知っておくと、次の調査までに取るべき手当てを決めやすくなります。
Q8相続した農地を放置すると違法?
放置自体に直ちに罰則があるわけではありません。ただし農地法2条の2の利用責務があり、毎年の調査で遊休農地と判定されれば意向調査や勧告の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1農地パトロールって、何を見て「遊休農地」って決めてるんですか?
大きく二つである。現に耕作されておらず、今後も耕作されないと見込まれる農地か、利用の程度が周辺の農地と比べて著しく劣っている農地か(32条1項)。毎年の利用状況調査(30条)でこの視点から一筆ごとに判定する。実務のポイント:一度刈っただけの草地は「引き続き耕作されない見込み」と判断されることがある。作付けの計画や貸出先との合意書など、継続性を示せる材料を用意しておくと説明が通りやすい
Q2遊休農地に認定されたら、すぐ税金が上がるんですか?
すぐには上がらない。調査で判定されたあと、利用意向調査(32条)、農業委員会による勧告(36条)という段階がある。税の評価が変わるのは勧告を受けてからである(地方税法上の特例。最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:利用意向調査で「農地中間管理機構に貸したい」と回答し、実際に機構と協議を進めていれば、勧告まで行かずに止まるケースが多い。回答一枚が分かれ道になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の土地なのだから、耕さないのは自由だ」と考える人は多い。だが農地法は2条の2で、農地について権利を持つ者に、適正かつ効率的な利用を確保する責務を課している。所有権はあっても、農地である限り「使わない自由」は宅地ほど広くない
- 調査が毎年行われていることは知っていても、それが税につながることまで知る人は少ない。36条の勧告を受けた遊休農地は、固定資産税の評価で通常の軽減が外れ、実務では税負担がおよそ1.8倍になるとされる(最新の改正状況をご確認ください)。年に一度の巡回が、家計に直接響くことがある
- 「調査員が勝手に自分の土地に入るのは違法ではないか」という問いは、そもそも前提がずれている。農地の利用状況はたいてい外から見て確認されるし、農業委員会法と農地法は調査の権限を前提に組み立てられている。争うべきなのは立ち入りではなく、判定の中身(再生可能か、利用の程度が周辺と比べてどうか)である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の段階 | 30条:毎年一回の利用状況調査(事実確認) | 32条:遊休農地所有者への利用意向調査 36条:農地中間管理機構との協議の勧告 |
| 主な対象 | 区域内のすべての農地 | 調査で遊休農地と判定された農地の所有者等 利用意向に沿った対応がなされない遊休農地の所有者等 |
| 所有者への影響 | 調査自体による直接の不利益はない | 意向の回答が求められる 勧告後、固定資産税の評価で軽減が外れうる |
| 始まり方 | 農業委員会の義務(毎年)+随時調査 | 調査結果を受けて農業委員会が実施 意向調査の結果等を踏まえ農業委員会が実施 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は私有の荒地について地政機関が期限を定めて使用を命じ、荒地税を課す仕組みを持つ。毎年の悉皆調査を義務づける日本の方式とは手法が異なる
韓国は農業経営に利用しない農地に処分義務を課す、より強い介入型の制度を持つ
フランスは耕作されていない、または明らかに過少利用の土地について、第三者に利用を認める手続を置いている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親から相続した郊外の畑を三年ほど放置していたら、ある日、農業委員会から「農地の利用意向調査」という封筒が届いた。開けずに放っておくとどうなる? その封筒は、前年の利用状況調査であなたの畑が遊休農地と判定された結果である。無回答のままだと、勧告に進み、固定資産税の評価が変わる流れに乗る
- 農業委員会から、来月の利用状況調査の前に草刈りだけでもしておいた方がよいと助言された。残りは約一か月。「草を刈れば合格」なのか「来年以降も耕作できる状態か」が見られるのか、判断の基準を知らないと、刈った労力が無駄になりかねない
- 隣の耕作放棄地から雑草の種と害虫が毎年あなたの畑に飛んでくる。所有者は東京に住んでいて連絡がつかない。31条の申出の仕組みを使えば、農業委員会に「あの農地を見てほしい」と申し出ることができる
- 都市部のサラリーマンのあなたが実家の田を地元の知人に「口約束で」耕してもらっている。調査では耕作されているので問題なしと判定される。だが3条の許可を取っていない貸し借りは、別の問題を抱えたままだ
取るべき行動
被害を受けた側:隣接地の耕作放棄で被害を受けている場合:1. 雑草・害虫・不法投棄の状況を日付入りで写真に残す2. 農業委員会に31条の申出として相談し、対象農地を特定して伝える3. 所有者が分かれば、まず書面で管理を求める4. 具体的な損害があれば民法709条の損害賠償も検討するが、因果関係の立証が難しいので記録が鍵になる
訴えられた側:自分の農地が遊休農地と判定されそうな場合:1. 農業委員会に調査の時期と、去年の判定結果を問い合わせる2. 自分で耕作する、親族や知人に3条許可を取って貸す、農地中間管理機構に貸し付ける、のどれかを決める3. 利用意向調査が届いたら必ず期限内に回答する。無回答が一番不利になる4. 再生がそもそも困難な荒廃地であれば、非農地の判断について相談する余地がある
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題になる場面でもない。実務上の期限は年一回の調査時期(地域によるが夏から秋が多い)である。勧告など行政処分にあたる決定に不服を申し立てる場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。勧告に処分性があるかは解釈が分かれるため、早めに専門家へ確認すること
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:農地法制定。当時の第30条は現在の利用状況調査とは別の内容であり、利用状況調査の規定は後の改正で整備された
- 2.平成21年(2009年) 改正:農地法の大幅改正により遊休農地に関する措置が再編され、農業委員会による農地の利用状況調査が条文上に位置づけられた(条番号・文言の詳細は e-Gov の改正履歴で要確認)
- 3.平成25年(2013年) 改正:農地中間管理事業の創設に伴い遊休農地措置が見直され、利用状況調査から利用意向調査、農地中間管理機構との協議の勧告へとつながる現行の手続体系が整えられた
- 農地法 第2条の2権利者の適正かつ効率的な利用の責務
- 農地法 第31条近隣者等による遊休農地措置の申出
- 農地法 第32条調査結果を受けた利用意向調査
- 農地法 第36条農地中間管理機構との協議の勧告
- 農業委員会等に関する法律 第6条農業委員会の所掌事務の根拠(現行効力を要確認)
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