農地法 第66条
クイックジャンプ
第四十二条第一項の規定による市町村長の命令に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第66条は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第66条の条文原文は「第四十二条第一項の規定による市町村長の命令に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 農地法第66条は第六章 罰則に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第66条の前の条は農地法第65条です。
- 農地法第66条の次の条は農地法第67条です。
- 農地法第66条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第66条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第66条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/66
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法66条は、同法42条1項に基づく市町村長の措置命令に違反した者を三十万円以下の罰金に処すると定める。罰金を払っても支障を除去する義務は残る。
Q · 農地の措置命令を無視したらどうなるの?
三十万円以下の罰金。罰金でも前科になる
農地法66条により、同法42条1項に基づく市町村長の措置命令に違反した者は三十万円以下の罰金に処されます。罰金も刑罰であり、確定すれば前科として残ります。また、罰金を払っても支障を除去する義務は消えず、42条の仕組みにより市町村長が自ら措置を講じた場合は、その費用を別途請求されることがあります。
解説
罰金は三十万円。数字だけ見ると、駐車違反の延長くらいに感じるかもしれない。だが農地法66条が罰しているのは「草を刈らなかったこと」ではない。市町村長が農地法42条1項に基づいて出した措置命令(役所があなた個人に宛てて「期限までにこれを片付けよ」と出す、拘束力のある具体的な決定)を無視したことである。順番はこうなる。耕作されていない農地で病害虫が湧く、土砂やがれきが積まれる。周りの農家の営農条件に著しい支障が出る、またはそのおそれがある。市町村長が所有者等に期限付きで支障の除去を命じる。それでも動かなければ刑事罰の対象になる。罰金も刑罰なので、確定すれば前科として残る。しかも罰金を払っても土地の問題は片付かない。同条の後段には、市町村長が自ら措置を講じ、その費用を所有者等に請求できる仕組みがある。命令書が届いた時点で、静観は最も高くつく選択肢になる。
法的な位置づけ
農地法66条は、農地法42条1項に基づき市町村長が発した措置命令に違反した者に対し、三十万円以下の罰金を科す罰則規定である。遊休農地等における病害虫の発生や土砂の堆積などにより周辺の営農条件に著しい支障が生じる場合の行政命令について、その履行を刑事罰によって担保する機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1農地法66条とは何ですか?
農地法42条1項に基づく市町村長の措置命令に違反した者を、三十万円以下の罰金に処すると定めた罰則規定です。
Q2耕作放棄地を放置すると罰金はいくら?
放置しただけでは罰金になりません。市町村長の措置命令が出され、それに違反した場合に三十万円以下の罰金の対象となります。
Q3農地の措置命令はいつ出される?
遊休農地等で病害虫の発生や土砂の堆積などが起き、周辺の営農条件に著しい支障が生じ、またはそのおそれがある場合に出されます。
Q4相続した農地の措置命令は誰に届く?
命令は所有者等に対して出されます。相続により名義を引き継いだ人は、現地を見たことがなくても名宛人になりえます。
Q5措置命令に従わないと市町村が代わりに作業する?
農地法42条には市町村長が自ら支障の除去等の措置を講じる仕組みがあり、その費用を所有者等に請求できる場合があります。
Q6農地法の罰金は前科になる?
なります。罰金も刑法上の刑罰であり、有罪が確定すれば前科として記録されます。金額の大小は関係ありません。
Q7措置命令に不服があるときはどうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、または処分を知った日から6か月以内に取消訴訟を検討できます。
Q8農地法66条違反の時効は何年?
罰金刑のみが定められた罪の公訴時効は3年で、違反行為が終わった時から起算されます(刑事訴訟法250条2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相続したけど一度も行ってない田んぼでも、命令を受けたら私が罰せられるんですか?
42条の命令は、所有者等に対して出される。相続した名義人であれば命令の名宛人になりうる。そのうえで期限内に措置を講じなければ、66条の罰金の対象になる。「行ったことがない」は免責の理由にならない。実務のポイント:相続人が複数いて名義が未整理のままだと、役場は誰に命令を出すべきか迷い、そのぶん手続が遅れる。その間に被害が広がり、最終的にはより重い対応を求められることがある
Q2罰金三十万円を払っちゃえば、もう草を刈らなくていいんですか?
そうはならない。罰金は命令違反に対する刑罰であり、措置を講じる義務は残る。42条には市町村長が自ら措置を講じて費用を請求できる仕組みもあるため、罰金と作業費用の両方を負う可能性がある。実務のポイント:実務では罰則までいく前に、農業委員会が中間管理機構への貸付けをあっせんする道がある。そこで手を挙げるかどうかが分かれ目になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金を払えば片付く」と考えがちだが、罰金は命令違反への制裁にすぎず、草もがれきも残る。市町村が自ら措置を講じた場合は、その費用も別途請求されうる。罰金は出費の一部でしかない
- 罰金三十万円が前科になることの重みは知られていない。罰金刑も刑罰であり、確定すれば検察庁の前科記録に残る。資格によっては登録や欠格事由に関わることもある。金額の小ささに目を奪われると、この点を見落とす
- 「耕作していない自分の土地なのだから、どう扱おうと自由だ」という問いの立て方そのものがずれている。農地法は周りの営農条件を守るため、所有権の行使に一定の制約を課している。問題は自分が使うかどうかではなく、周りに支障を出しているかどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 農地法66条:措置命令違反に対する罰則 | 農地法42条:市町村長による措置命令の根拠 農地法64条:無断転用等に対する罰則 |
| 処罰・規律の対象 | 42条1項の命令に違反した者 | 周辺の営農条件に支障を及ぼす遊休農地等の所有者等 許可を受けずに農地を転用するなどした者 |
| 制裁の重さ | 三十万円以下の罰金 | 刑罰ではなく行政上の命令(市町村による措置・費用請求の仕組みあり) 66条より重い罰則(最新の改正状況を要確認) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾にも農地の利用管理に関する規律があるが、日本の措置命令と罰金を直結させる構造との対応関係は個別に確認が必要
韓国は農地を耕作しない所有者に処分義務・処分命令を課し、履行強制金で担保する仕組みを持つ点で、刑事罰で担保する日本と手法が異なる
フランスは荒廃地・未利用地の活用を行政手続で促す制度を持ち、所有者の消極的放置に公的に介入する発想は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 三年前に父から相続した郡部の田んぼ。あなたは都内に住んでいて、一度も見に行っていない。ある日、町役場から「措置命令書」が届く。ススキと害虫が隣の水田に広がっているという。履行期限まで残り一か月。業者の見積もり、現地の写真、役場との連絡を、今週中に始める必要がある
- 命令の期限を過ぎても何もしなかったら、どうなるのか? 66条の罰金の対象になりうるうえ、市町村が自ら除草や撤去を行い、その費用を請求してくることも考えられる。罰金と原状回復費用の両方を負う可能性がある
- あなたは兼業農家の隣人として、放置された隣地から害虫が毎年入り込んでくる被害を受けている。所有者は県外にいて連絡がつかない。農業委員会に相談すれば、利用状況調査から始まる行政の手続を動かせることがある
- 知人に頼まれ、建設残土を「少しの間だけ」自分の農地に置かせた。気付けば山のように積み上がり、周りの用排水路を塞いでいる。命令を受ける立場になるのは、残土を持ち込んだ業者ではなく、あなたかもしれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 隣の遊休農地から害虫や雑草、土砂が入り込んでいる状況を、日付入りの写真で記録する2. 市町村の農業委員会に相談し、利用状況調査(農地法30条)や所有者への働きかけを求める3. 自分の作物の被害額を整理する。所有者には別途、民法709条に基づく損害賠償を求めうる4. 所有者が分からないときは、市町村が自ら措置を講じる仕組みがあることを伝え、対応を促す
訴えられた側:1. 命令書の期限と措置の内容を確認し、すぐ現地の状況を把握する2. 除草や撤去の業者に見積もりを依頼し、履行の計画を役場に書面で伝える3. 命令の内容に不服があれば、審査請求や取消訴訟の期限を確認したうえで弁護士に相談する4. 今後も管理できない場合は、農地中間管理機構への貸付けや売却を検討し、問題を根本から断つ
時効(請求できる期限):命令への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。66条違反の公訴時効は3年で、違反行為が終わった時から起算する(刑事訴訟法250条2項)
- 農地法 第42条本条の前提となる措置命令
- 農地法 第32条遊休農地の範囲と利用意向調査
- 農地法 第30条農業委員会の利用状況調査
- 農地法 第64条無断転用等へのより重い罰則
- 刑事訴訟法 第250条罰金刑の罪の公訴時効三年
- 行政不服審査法 第18条措置命令への審査請求期間
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める