農地法 第2条(定義)
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- この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。
- 2.この法律で「世帯員等」とは、住居及び生計を一にする親族(次に掲げる事由により一時的に住居又は生計を異にしている親族を含む。)並びに当該親族の行う耕作又は養畜の事業に従事するその他の二親等内の親族をいう。
- 一疾病又は負傷による療養
- 二就学
- 三公選による公職への就任
- 四その他農林水産省令で定める事由
- 3.この法律で「農地所有適格法人」とは、農事組合法人、株式会社(公開会社(会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第五号に規定する公開会社をいう。)でないものに限る。以下同じ。)又は持分会社(同法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)で、次に掲げる要件の全てを満たしているものをいう。
- 一その法人の主たる事業が農業(その行う農業に関連する事業であつて農畜産物を原料又は材料として使用する製造又は加工その他農林水産省令で定めるもの、農業と併せ行う林業及び農事組合法人にあつては農業と併せ行う農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第七十二条の十第一項第一号の事業を含む。以下この項において同じ。)であること。
- 二その法人が、株式会社にあつては次に掲げる者に該当する株主の有する議決権の合計が株主総会(会社法第百八条第一項第八号に掲げる事項についての定めがある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会を含む。)における総株主(当該種類株主総会にあつては、当該種類の株式の総株主)の議決権の過半を、持分会社にあつては次に掲げる者に該当する社員の数が社員の総数の過半を占めているものであること。
- 三その法人の常時従事者たる構成員(農事組合法人にあつては組合員、株式会社にあつては株主、持分会社にあつては社員をいう。以下同じ。)が理事等(農事組合法人にあつては理事、株式会社にあつては取締役、持分会社にあつては業務を執行する社員をいう。次号において同じ。)の数の過半を占めていること。
- 四その法人の理事等又は農林水産省令で定める使用人(いずれも常時従事者に限る。)のうち、一人以上の者がその法人の行う農業に必要な農作業に一年間に農林水産省令で定める日数以上従事すると認められるものであること。
- 4.前項第二号ホに規定する常時従事者であるかどうかを判定すべき基準は、農林水産省令で定める。
この条文の基本情報
定義とは何ですか?
定義定義とは、農地法第2条に定められた規定で、「この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供され…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第2条(定義)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第2条の条文原文は「この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供され…」で始まります。
- 農地法第2条は第一章 総則に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第2条の前の条は農地法第1条です。
- 農地法第2条の次の条は農地法第2条の2です。
- 農地法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法2条は、「農地」を耕作の目的に供される土地と定義する。登記の地目ではなく現況で判断され、休耕中でも直ちに耕作可能な土地は農地に含まれる。
Q · 登記の地目が「宅地」なら、農地法の許可なしで売買できるの?
できるとは限らない。現況が畑なら農地として許可が要る
農地法2条1項は農地を「耕作の目的に供される土地」と定義しており、判断基準は登記簿の地目ではなく土地の現況です。地目が宅地でも継続的に作物を栽培していれば農地と判断されうるため、売買には3条の許可、転用目的なら5条の許可が必要になります。許可のない農地の権利移動は効力を生じません。契約前に所在地の農業委員会で農地該当性を確認するのが確実です。
解説
登記簿に「宅地」と書いてあっても、そこで稲が育っていれば法律上は農地である。逆に地目が「田」でも、二十年放置されて竹林になっていれば、農地でなくなっている可能性がある。農地法2条の「耕作の目的に供される土地」は、紙ではなく地面の現況で決まる(現況主義)。今は耕していなくても、耕そうと思えばすぐ耕せる休耕地は、なお農地に含まれる。この判断ひとつで、売買に農業委員会の許可(3条)が要るか、太陽光パネルを置くのに転用許可(4条・5条)が要るかが決まる。許可を取らずに結んだ農地の売買契約は、効力を生じない。代金を払ったのに所有権が移らない、という事態がありうる。同じ条文は、株式会社が農地を買える条件も定めている。非公開会社であること、主たる事業が農業であること、議決権の過半を農業関係者が握ること、役員の過半が常時従事者であること。条件を一つでも欠けば、どれほど資金があっても農地は所有できない。上場企業が農業に参入するとき、まず借りる形から入るのはこのためである
法的な位置づけ
農地法2条は同法の基本概念を定める定義規定である。「農地」は耕作の目的に供される土地をいい、登記上の地目ではなく現況により判断される。「採草放牧地」は農地以外で主に採草・放牧に供される土地、「世帯員等」は住居及び生計を一にする親族等をいう。「農地所有適格法人」は、非公開の株式会社等のうち事業・議決権・役員の各要件を満たし、農地の所有が認められる法人をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1農地法上の農地とは何ですか?
農地法2条1項がいう「耕作の目的に供される土地」です。登記の地目ではなく現況で判断され、休耕中でも直ちに耕作できる土地は含まれます。
Q2地目が宅地でも農地になることはある?
あります。農地法は現況主義をとるため、地目が宅地でも継続的に作物を栽培していれば農地と判断されうるため、売買や建築に許可が必要になります。
Q3耕作放棄地は農地ではなくなりますか?
耕作をやめただけでは農地のままです。元に戻すのが困難なほど荒廃し、農業委員会が非農地と判断した場合に初めて農地から外れるのが実務です。
Q4農地かどうかは誰が判断するの?
所有者や不動産業者ではなく、土地所在地の市町村農業委員会が現況を確認して判断します。取引前に農業委員会へ照会するのが確実です。
Q5農地を許可なしで売買したらどうなる?
農地法3条の許可を受けない売買は効力を生じず、代金を払っても所有権は移りません。契約は許可を停止条件として結ぶのが通例です。
Q6相続した農地の届出はいつまで?
相続による農地取得は3条の許可は不要ですが、3条の3により農業委員会への届出が必要です。実務上は取得を知ってからおおむね10か月以内が目安です。
Q7農地に太陽光パネルを設置できる?
農地に設置するには転用許可(4条・5条)が必要です。営農を続けるソーラーシェアリングでも支柱部分について一時転用許可を受ける必要があります。
Q8農地法の世帯員等とは誰のこと?
住居と生計を一にする親族と、その耕作に従事する二親等内の親族です。療養・就学・公職就任で一時的に別居している親族も含まれます(2条2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1庭の一角で家庭菜園をしてるんですけど、それも農地になっちゃうんですか?
通常はなりません。国の処理基準では、宅地の一部を家庭菜園として使っている程度の土地は農地に当たらないとされている。2条1項がいう「耕作の目的に供される」とは、継続的に作物を栽培する土地の利用を指す。実務のポイント:注意すべきは逆のパターンである。宅地として買った土地に、前の所有者が何年も本格的な畑を作っていた場合、農業委員会が農地と判断して建築が止まることがある。購入前に現地を見に行く価値はここにある
Q2株式会社で農地を買いたいんですが、普通の会社じゃダメなんですか?
所有するには、2条3項の農地所有適格法人になる必要がある。株式会社は非公開会社に限られる。さらに主たる事業が農業であること、農業関係者が議決権の過半を持つこと、役員の過半が農業の常時従事者(原則年間150日以上)であること、役員か重要な使用人の1人以上が年間60日以上農作業に従事することが求められる(日数は農林水産省令。最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:要件を満たせない企業は賃借で参入するのが定石で、最初の数年を借地で実績づくりに充てる企業が多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記簿の地目を見れば農地かどうかわかる」と思われがちだが、法律が見るのは現況である。地目「雑種地」の家庭菜園的利用と、地目「宅地」上の本格的な畑とでは、後者の方が農地と判断されうる。地目は出発点の資料にすぎない
- 耕作をやめれば農地ではなくなる、と考える人は多い。だが休耕地・不耕作地も、耕そうと思えばすぐ耕せる状態なら農地のままである。放置年数より「元に戻せるか」が基準で、非農地として扱われるには農業委員会の判断(いわゆる非農地証明など)を経るのが実務である
- 「法人は農地を持てない」は半分だけ正しい。問題はそもそも「所有」にこだわることにある。農地所有適格法人の要件を満たさない一般企業でも、賃借であれば3条の許可を受けて農業参入できる道がある(解除条件付きの貸借)。所有か賃借か、問いの立て方を変えれば参入ルートは開く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 農地法2条:農地・採草放牧地・世帯員等・農地所有適格法人の定義 | 農地法3条:農地等の所有権移転・賃借権設定等の許可制 農地法4条・5条:農地転用(自己転用・転用目的の権利移動)の許可制 |
| 判断・許可の主体 | 許可制度ではない。農地該当性は農業委員会が現況で判断 | 農業委員会 都道府県知事または指定市町村の長 |
| 違反時の効果 | 該当性の判断を誤ると3条〜5条の許可漏れに直結する | 許可を受けない権利移動は効力を生じない 原状回復命令(51条)の対象、罰則あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も耕地・農業用地を定義し、私法人の耕地取得を原則制限、農企業機構に限って許可制で認める点で日本と近い
韓国も農地を現況(実際の耕作利用)で判断し、農業法人に限り所有を認める構造で、日本法との類似性が高い
ドイツは農林地の譲渡に行政許可を要求し、非農業者による取得が農業構造を害する場合に許可を拒否できる
米国は連邦レベルの農地法を持たず、中西部の一部の州が法人による農地所有を州法で制限している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の畑を相続した。登記の地目は「畑」だが、十年以上誰も耕しておらず雑草だらけ。これはまだ農地なのか? 答えは現況次第で、決めるのはあなたではなく農業委員会である。相続そのものに3条の許可は要らないが、農業委員会への届出(3条の3)が必要になる。届出期限はおおむね10か月以内。相続税の申告期限と同じ時期に重なる
- あなたは不動産業者で、地目「宅地」の土地を仲介した。ところが買主が引渡し後に現地を見ると、売主の祖母が十年来の野菜畑にしていた。現況が農地なら転用許可の問題が浮上し、買主の建築計画は止まる。重要事項説明で地目だけを見ていた責任を問われうる
- 遊休農地に太陽光パネルを並べた。届出も許可もなし。農地法違反の転用として、原状回復命令の対象になる
- スタートアップが農業参入のため株式会社を設立、VC から出資を受けた。議決権の過半を外部投資家が持った時点で、農地所有適格法人の要件を外れる。来月に予定していた農地購入の許可申請は、このままでは通らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 農地の購入・相続を考えているなら、まず登記事項証明書と現地写真を用意し、所在地の市町村農業委員会で農地該当性を確認する2. 売買なら契約書に「農地法3条(または5条)許可を停止条件とする」旨を入れ、許可が出なければ白紙解除・手付金返還とする3. 法人で取得するなら、議決権・役員・事業の各要件を設立前に設計する4. 相続で取得したら届出期限(3条の3)を手帳に書く
訴えられた側:1. 無許可転用で農業委員会から指導を受けたら、まず現況写真と利用経緯の記録(いつから耕作していないか)を整理する2. 長期にわたり耕作不能な状態なら、非農地の判断を求める余地があるか相談する3. 原状回復命令(51条)に従わないと罰則が重くなるため、命令前の行政指導の段階で是正計画を出す4. 行政書士など農地手続に詳しい専門家に早めに相談する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。違反転用への原状回復命令には期間制限が定められておらず、何年経っても是正を求められうる。相続等で許可なく農地の権利を取得した場合の農業委員会への届出(3条の3)は、取得を知った時点からおおむね10か月以内、怠ると10万円以下の過料(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・行政実務:農地該当性は現況により客観的に判断し、休耕地も直ちに耕作可能なら農地に含める。家庭菜園程度の宅地の一部利用は継続的な耕作に当たらず、農地に該当しないとするのが実務の扱いである。
改正沿革 AI による整理
- 昭和27年(1952年) 農地法制定。農地・採草放牧地の定義を置く
- 平成27年(2015年)改正、平成28年(2016年)4月施行 「農業生産法人」を「農地所有適格法人」に改称し、議決権要件(農業関係者の過半)と役員要件(農作業従事者は役員または重要な使用人1人以上)を緩和する改正
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:農地法制定。農地改革の成果を維持する目的で、農地・採草放牧地等の定義を置く
- 2.平成27年(2015年) 改正:農業生産法人を農地所有適格法人に改称し、議決権要件と役員の農作業従事要件を緩和(平成28年4月施行)
- 農地法 第1条耕作者の地位安定という目的規定
- 農地法 第3条農地の権利移動の許可制
- 農地法 第4条自己所有農地の転用許可
- 農地法 第5条転用目的の権利移動の許可
- 農地法 第3条の3相続等による取得の届出義務
- 農業経営基盤強化促進法 第4条農業経営基盤強化における定義
- 会社法 第2条公開会社の定義を借用
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