農地法 第5条(農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限)
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- 農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。次項及び第四項において同じ。)にするため、これらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を設定し、又は移転する場合には、当事者が都道府県知事等の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
- 一国又は都道府県等が、前条第一項第二号の農林水産省令で定める施設の用に供するため、これらの権利を取得する場合
- 二農地又は採草放牧地を農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画に定める利用目的に供するため当該農用地利用集積等促進計画の定めるところによつて同条第一項の権利が設定され、又は移転される場合
- 三農地又は採草放牧地を特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律第九条第一項の規定による公告があつた所有権移転等促進計画に定める利用目的に供するため当該所有権移転等促進計画の定めるところによつて同法第二条第三項第三号の権利が設定され、又は移転される場合
- 四農地又は採草放牧地を農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律第九条第一項の規定による公告があつた所有権移転等促進計画に定める利用目的に供するため当該所有権移転等促進計画の定めるところによつて同法第五条第十項の権利が設定され、又は移転される場合
- 五土地収用法その他の法律によつて農地若しくは採草放牧地又はこれらに関する権利が収用され、又は使用される場合
- 六前条第一項第七号に規定する市街化区域内にある農地又は採草放牧地につき、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地及び採草放牧地以外のものにするためこれらの権利を取得する場合
- 七その他農林水産省令で定める場合
- 2.前項の許可は、次の各号のいずれかに該当する場合には、することができない。ただし、第一号及び第二号に掲げる場合において、土地収用法第二十六条第一項の規定による告示に係る事業の用に供するため第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとするとき、第一号イに掲げる農地又は採草放牧地につき農用地利用計画において指定された用途に供するためこれらの権利を取得しようとするときその他政令で定める相当の事由があるときは、この限りでない。
- 一次に掲げる農地又は採草放牧地につき第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合
- 二前号イ及びロに掲げる農地(同号ロ(1)に掲げる農地を含む。)以外の農地を農地以外のものにするため第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合又は同号イ及びロに掲げる採草放牧地(同号ロ(1)に掲げる採草放牧地を含む。)以外の採草放牧地を採草放牧地以外のものにするためこれらの権利を取得しようとする場合において、申請に係る農地又は採草放牧地に代えて周辺の他の土地を供することにより当該申請に係る事業の目的を達成することができると認められるとき。
- 三第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする者に申請に係る農地を農地以外のものにする行為又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のものにする行為を行うために必要な資力及び信用があると認められないこと、申請に係る農地を農地以外のものにする行為又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のものにする行為の妨げとなる権利を有する者の同意を得ていないことその他農林水産省令で定める事由により、申請に係る農地又は採草放牧地の全てを住宅の用、事業の用に供する施設の用その他の当該申請に係る用途に供することが確実と認められない場合
- 四申請に係る農地を農地以外のものにすること又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のものにすることにより、土砂の流出又は崩壊その他の災害を発生させるおそれがあると認められる場合、農業用用排水施設の有する機能に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合その他の周辺の農地又は採草放牧地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがあると認められる場合
- 五申請に係る農地を農地以外のものにすること又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のものにすることにより、地域における効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農地又は採草放牧地の利用の集積に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合その他の地域における農地又は採草放牧地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがあると認められる場合として政令で定める場合
- 六仮設工作物の設置その他の一時的な利用に供するため所有権を取得しようとする場合
- 七仮設工作物の設置その他の一時的な利用に供するため、農地につき所有権以外の第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合においてその利用に供された後にその土地が耕作の目的に供されることが確実と認められないとき、又は採草放牧地につきこれらの権利を取得しようとする場合においてその利用に供された後にその土地が耕作の目的若しくは主として耕作若しくは養畜の事業のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供されることが確実と認められないとき。
- 八農地を採草放牧地にするため第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合において、同条第二項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当すると認められるとき。
- 九認定経営発展法人から第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合(当該認定経営発展法人がその農業経営発展計画に記載する農業経営基盤強化促進法第十六条の二第二項第五号イ及びロに掲げる事項としてこれらの権利の設定又は移転について同条第一項又は同法第十六条の三第一項の認定を受けている場合を除く。)
- 3.第三条第六項並びに前条第二項から第五項まで及び第七項の規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「申請書が」とあるのは「申請書が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするためこれらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得する行為であつて、」と、「農地を農地以外のものにする行為」とあるのは「農地又はその農地と併せて採草放牧地についてこれらの権利を取得するもの」と、同条第七項中「する行為」とあるのは「する行為又は申請に係る採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にする行為」と、「当該行為」とあるのは「これらの行為」と読み替えるものとする。
- 4.国又は都道府県等が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得しようとする場合(第一項各号のいずれかに該当する場合を除く。)においては、国又は都道府県等と都道府県知事等との協議が成立することをもつて第一項の許可があつたものとみなす。
- 5.前条第九項及び第十項の規定は、都道府県知事等が前項の協議を成立させようとする場合について準用する。この場合において、同条第十項中「準用する」とあるのは、「準用する。この場合において、第四項中「申請書が」とあるのは「申請書が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするためこれらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得する行為であつて、」と、「農地を農地以外のものにする行為」とあるのは「農地又はその農地と併せて採草放牧地についてこれらの権利を取得するもの」と読み替えるものとする」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限とは何ですか?
定義農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限とは、農地法第5条に定められた規定で、「農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第5条(農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第5条の条文原文は「農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。」で始まります。
- 農地法第5条は第二章 権利移動及び転用の制限等に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第5条の前の条は農地法第4条です。
- 農地法第5条の次の条は農地法第6条です。
- 農地法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法5条は、農地を転用する目的で売買や賃貸借をする場合、当事者が都道府県知事等の許可を受けることを義務づける。無許可の契約は効力を生じない。
Q · 田んぼを買って家を建てたいけど、許可なしで買っても大丈夫?
許可が必要。無許可だと所有権は移らない
農地法5条により、農地を住宅や駐車場などにする目的で売買・賃貸借などをする場合、売主と買主の双方が当事者として都道府県知事等の許可を受ける必要があります。許可のない契約は効力を生じず(5条3項が準用する3条6項)、代金を払っても所有権は移りません。農用地区域内の農地や第1種農地は原則不許可です。一方、市街化区域内の農地なら農業委員会への事前届出で足ります。
解説
登記簿の地目が「宅地」でも、今まさに稲が植わっていれば、法律上その土地は農地である。農地法は登記ではなく、土地の現況(実際の使われ方)で判断する。農地を住宅、駐車場、資材置場、太陽光発電所などに変える目的で、売買や賃貸借によって権利を得るなら、都道府県知事等(指定を受けた市町村長を含む)の許可が必要である。許可がなければ契約は効力を生じない(5条3項が準用する3条6項)。代金を払い、引渡しを受けても、所有権は移らない。そして許可は、申請すれば必ず下りるものではない。農用地区域内の農地や第1種農地は原則として許可されない。資金計画が不十分な場合や、転用の妨げとなる権利者の同意がない場合も許可されない。一方、市街化区域内であれば、農業委員会への届出で足りる。だから最初に確かめるべきは価格ではなく、「その土地がどの区分の農地か」である。区分によって、数週間で済む届出になることもあれば、何年かけても実現しない計画になることもある。
法的な位置づけ
農地法第5条は、農地を農地以外のものにするため、又は採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について所有権・地上権・賃借権等の権利を設定又は移転する行為(転用目的の権利移動)について、都道府県知事等の許可を受けることを要件とする規定である。許可を受けない権利の設定・移転は効力を生じない。
手順
- 1.農地区分と農用地区域の該当性を確認 購入や賃貸の交渉前に、農業委員会の窓口で対象地が農用地区域内か、第1種・第2種・第3種・甲種農地のいずれか、市街化区域内かを確認する。区分によって届出・許可・原則不許可が分かれる
- 2.農用地区域内なら農振除外を申し出る 対象地が農用地区域内にある場合、5条許可の前に市町村へ農業振興地域整備計画の変更(農振除外)を申し出る。受付は年1〜2回の市町村もあるため締切を確認する
- 3.停止条件付きで売買・賃貸借契約を締結 5条許可(または届出受理)を停止条件とし、不許可時は白紙解約・手付金全額返還とする条項を契約書に明記する。必要に応じて条件付所有権移転仮登記を行う
- 4.農業委員会を経由して5条許可を申請 当事者双方が申請書を作成し、農業委員会の締切に合わせて提出する。資金計画、他法令の許可見込み、隣接地や権利者の同意など一般基準の資料を揃える
- 5.許可後に所有権移転登記と工事着手 許可書を受領したら、許可書を添付して所有権移転登記を申請し、計画どおりに転用工事を行う。工事完了後は農業委員会へ完了報告を行い、地目変更登記をする
よくある質問 AI による整理
Q1農地法5条許可とは何ですか?
農地を住宅や駐車場など農地以外にする目的で、売買・賃貸借などにより権利を取得する際に必要な都道府県知事等の許可です。売主と買主の双方が申請当事者になります。
Q2農地転用の4条と5条の違いは?
4条は所有者が自分の農地を自ら転用する場合、5条は転用目的で売買・賃貸借など権利の設定・移転を伴う場合の許可です。他人に売るか貸すかで5条になります。
Q3農地法5条の許可はどれくらいで下りる?
農業委員会の月1回程度の締切に合わせて申請し、許可まで通常1〜2か月程度が目安です。農振除外が必要な場合は、その前に半年から1年以上かかることがあります。
Q4市街化区域の農地を買うのに許可は必要?
市街化区域内の農地は、許可ではなく農業委員会への事前届出で足ります(5条1項6号)。ただし届出をせずに転用すれば違反となります。
Q5農地法5条の許可が下りないのはどんな場合?
農用地区域内農地・第1種農地など立地基準に該当する場合、資力・信用が不十分な場合、妨げとなる権利者の同意がない場合、周辺営農に支障がある場合などです(5条2項)。
Q6農地を無断で転用したらどうなる?
原状回復命令(51条)の対象となり、個人は3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金が科されうります(64条・67条)。
Q7農地法5条許可の申請は誰がする?
権利を設定・移転する当事者、つまり売主(貸主)と買主(借主)が共同で申請します。実務では行政書士に申請書類の作成を依頼することが多いです。
Q8太陽光発電で農地を貸すと5条許可は必要?
農地を太陽光発電用地として貸す場合は5条許可が必要です。営農型でも支柱部分は一時転用許可が必要で、期間に制限があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の田んぼに自分の家を建てたいんだけど、許可っているの?
必要である。子が親から土地を借りるか譲り受けて建てるなら5条許可、親が自分で転用するなら4条許可になる。市街化調整区域であれば、都市計画法の開発許可の要件も別に満たす必要がある。実務のポイント:農家の子が既存の集落に接して建てる「分家住宅」は、立地基準でも都市計画上も扱いが柔らかくなることがある。申請の筋書きを最初に決めるかどうかで、結果が変わる
Q2許可が出る前に売買契約して、手付金を払っても大丈夫?
許可を停止条件とする契約は有効であり、許可が出た時点で所有権が移る(5条3項が準用する3条6項)。危ないのは、不許可になったときの返金条項がない契約である。実務のポイント:買主は「条件付所有権移転仮登記」を入れておける。許可を待つ間に売主が別の人に売っても、順位で勝てる。仲介業者が自分から提案することは少ない
Q3太陽光パネルを置くだけなら、転用にはならないよね?
地面に架台を置いて農地として使わなくなるなら、明確に転用であり、借りるなら5条許可が必要になる。下で耕作を続ける営農型であっても、支柱の部分は一時転用許可が必要で、期間は原則3年以内、条件を満たせば10年以内とされる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:営農型は、下の農地の収量が著しく落ちると更新が認められない。地主は収量報告の責任を誰が負うか、契約書で確認しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記の地目が雑種地だから農地ではない」と考えて買う人は多い。しかし農地法の判断基準は現況である。耕作されている、またはすぐに耕作できる状態であれば農地として扱われ、5条許可なしの売買は効力を生じない
- 無許可で契約しても、後から許可を取れば済むと軽く考えられがちである。実際には、無許可の契約は効力を生じないうえ、違反転用には原状回復命令(51条)が出される可能性がある。個人には3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(64条)、法人には1億円以下の罰金(67条)が科されうる(最新の改正状況をご確認ください)。建物を取り壊し、元の農地に戻す費用まで負うことになる
- 「どうすれば許可が取れるか」と考える前に、確かめるべきことがある。その土地が農用地区域内なら、5条許可の前に、農業振興地域整備計画を変更する手続(いわゆる農振除外)を通らなければならない。こちらは市町村の計画変更であり、申請すれば許可されるという性質のものではない。最初に立てる問いを間違えると、何か月も空回りする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる行為 | 農地法5条:転用目的での権利の設定・移転(売買・賃貸借など) | 農地法3条:耕作目的での権利の設定・移転 農地法4条:所有者自身による転用(権利移動なし) |
| 許可権者 | 都道府県知事等(指定市町村長を含む) | 農業委員会 都道府県知事等(指定市町村長を含む) |
| 市街化区域内の扱い | 農業委員会への事前届出で足りる | 市街化区域でも許可が必要 農業委員会への事前届出で足りる |
| 無許可の効果 | 権利移動は効力を生じない+原状回復命令・刑事罰 | 権利移動は効力を生じない 原状回復命令・刑事罰(契約は伴わない) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では農業用地の変更使用は区域計画上の使用地変更編定として規制され、権利移動とは切り離して用途側で管理する点が日本と異なる
韓国も農地転用を許可制とし、農業振興区域内は原則制限する。日本の制度と構造が近い
中国では農用地の建設用地への転用は国務院・省級政府の審批を要し、総量規制と結びつく
ドイツは農地取引の許可制と、建築法上の外部区域規制の二本立てで農地を保全する
米国は連邦レベルの統一規制がなく、農業ゾーニングや保全地役権など州・郡ごとの制度で対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 格安の田んぼを買って、マイホームを建てるつもりだった。売主に手付金200万円を払った後で、その土地が農用地区域内にあり、5条許可は原則として出ないと分かった。契約書に「許可が下りなければ白紙解約」の条項がなければ、手付金の返還をめぐる争いが始まる
- 親の田んぼを借りて自宅を建てたら、どうなる? 親が自分で転用するなら4条、子が使用貸借で借りて建てるなら5条の許可が必要になる。家族間だから手続はいらない、という理屈は通らない
- あなたは建設会社の資材置場として、知人の畑を口約束で借り、砂利を敷いた。数か月後、農業委員会から違反転用として是正を求める指導が届いた。従わなければ、原状回復命令(51条)と刑事罰(64条)が視野に入る
- 太陽光事業者から「土地を20年貸してほしい、地代は年30万円」と持ちかけられた。5条の許可は「当事者」が受けるものであり、地主も申請当事者になる。業者が許可なしで工事を始めれば、地主も違反の当事者として扱われうる
- 農振除外の申出受付は、市町村によっては年に1、2回しかない。次の締切まで、あと3週間。これを逃すと、住宅着工は半年から1年遅れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 許可が下りる前に代金を払ってしまったら、まず契約書に停止条件や解除の条項があるか確認する2. 売主が許可申請への協力を拒むなら、許可申請協力請求権に基づいて請求する。協力を求める書面を内容証明郵便で送る3. 所有権移転の仮登記(条件付)で順位を確保し、二重譲渡に備える4. 不許可になったら、不当利得として手付金・代金の返還を請求する。不許可処分そのものに不服があれば、審査請求か取消訴訟を検討する
訴えられた側:1. 農業委員会から違反転用の指導を受けたら、無視せず、まず現況と経緯を記録して説明する2. 追認的な許可(いわゆる始末書付き許可)を受けられる余地があるか、行政書士を通じて確認する3. 許可の見込みがない場合は、自主的な原状回復の計画を示し、51条の命令や刑事告発に進むのを防ぐ4. 地主と借主の間で、原状回復費用を誰が負担するか、契約書に基づいて早めに整理する
時効(請求できる期限):許可申請協力請求権は債権として消滅時効にかかる(最判昭和50.4.11、旧法下では契約成立時から10年)。現行民法166条のもとでは、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年。不許可処分に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
学説
現況主義(通説):農地か否かは登記地目ではなく現況で判断する。耕作されている土地、または現に耕作されていなくても容易に耕作可能な状態の土地は農地として扱われる
許可の法定条件説(通説・判例):5条許可は権利移動の効力発生要件(法定条件)であり、許可前の売買契約は債権契約として有効に成立するが、物権変動は許可の時点まで生じない
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)改正 国・都道府県による学校、病院などへの転用を許可(協議)の対象とし、違反転用への罰則を強化(法人罰金1億円以下)したと理解されるが、人的検証が必要
- 平成27年(2015年)改正・平成28年(2016年)施行 4ha 超の転用に必要だった農林水産大臣の許可を都道府県知事等に移譲し、指定市町村制度を導入したと理解されるが、人的検証が必要
- 令和期の改正 認定経営発展法人からの権利取得に関する不許可事由(2項8号)が加わった。改正年は要確認
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:農地法制定。戦後農地改革の成果を維持するため、転用目的の権利移動を許可制とした
- 2.平成21年(2009年) 改正:農地転用規制の厳格化。国・都道府県による学校・病院等への転用を協議の対象とし、違反転用の罰則を強化
- 3.平成27年(2015年) 改正:地方分権改革により、4ha 超の転用に係る農林水産大臣の許可権限を都道府県知事等に移譲し、指定市町村制度を導入(平成28年施行)
- 農地法 第3条耕作目的の権利移動許可、無許可無効を準用
- 農地法 第4条所有者自身の転用許可、手続を準用
- 農地法 第51条違反転用への原状回復命令
- 農地法 第64条無許可転用の刑事罰
- 農地法 第67条法人に対する1億円以下の罰金
- 農業振興地域の整備に関する法律 第13条農用地区域からの除外(計画変更)
- 都市計画法 第29条開発許可、転用と並行して必要
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