農地法 第51条の2(農地に関する情報の利用等)
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- 都道府県知事、市町村長及び農業委員会は、その所掌事務の遂行に必要な限度で、その保有する農地に関する情報を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用し、又は相互に提供することができる。
- 2.都道府県知事、市町村長及び農業委員会は、その所掌事務の遂行に必要な限度で、関係する地方公共団体、農地中間管理機構その他の者に対して、農地に関する情報の提供を求めることができる。
この条文の基本情報
農地に関する情報の利用等とは何ですか?
定義農地に関する情報の利用等とは、農地法第51条の2に定められた規定で、「都道府県知事、市町村長及び農業委員会は、その所掌事務の遂行に必要な限度で、その保有する農地に関する情報を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のため…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第51条の2(農地に関する情報の利用等)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第51条の2の条文原文は「都道府県知事、市町村長及び農業委員会は、その所掌事務の遂行に必要な限度で、その保有する農地に関する情報を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のため…」で始まります。
- 農地法第51条の2は第五章 雑則に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第51条の2の前の条は農地法第51条です。
- 農地法第51条の2の次の条は農地法第52条です。
- 農地法第51条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第51条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第51条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/51_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法51条の2は、都道府県知事・市町村長・農業委員会が所掌事務に必要な限度で、保有する農地情報を目的外に内部利用し相互提供できると定める。
Q · 農業委員会や市役所が、自分の農地の情報を勝手に共有してもいいの?
必要な範囲なら合法。個人情報保護法の例外にあたる
農地法51条の2第1項により、都道府県知事・市町村長・農業委員会は、所掌事務の遂行に必要な限度で、保有する農地情報を本来の目的以外に内部利用し、相互に提供できます。2項では農地中間管理機構などへ情報提供を求めることも認められています。個人情報保護法69条は法令に基づく目的外利用を認めており、本条がその根拠です。ただし「必要な限度」を超える利用は許されず、開示請求や利用停止請求で争う余地があります。
解説
役所に出した書類は、出した窓口の中だけで使われる。多くの人はそう信じている。だが農地については、その前提が法律で外されている。農地法51条の2は、都道府県知事・市町村長・農業委員会が、仕事に必要な範囲であれば、集めたときの目的とは別の目的で農地情報を内部で使い回し、互いに渡し合ってよいと定める。さらに2項で、農地中間管理機構(農地の貸し手と借り手をつなぐ都道府県ごとの公的機関、通称 農地バンク)などに情報の提出を求めることもできる。個人情報保護法は本来、目的外の利用を原則として禁じている。しかし「法令に基づく場合」は例外になる(個人情報の保護に関する法律69条)。本条はまさにその「法令」にあたる。つまり、相続した田んぼを放置している事実、名義と実際の耕作者が違う事実、貸し借りの実態は、窓口ごとに分かれた点ではなく、一本の線としてつながりうる。知っている人は、役所から何か言われる前に自分から届出を済ませる。知らない人は「なぜバレたのか」と驚くことになる。
法的な位置づけ
農地法51条の2は、行政機関間の農地情報の利用と提供を定める規定である。都道府県知事・市町村長・農業委員会が、所掌事務の遂行に必要な限度で、保有する農地情報を特定された利用目的以外に内部利用し、相互に提供すること、ならびに関係地方公共団体・農地中間管理機構その他の者に情報提供を求めることを認める。個人情報保護法上の目的外利用制限の例外根拠として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1農地法51条の2とは何ですか?
都道府県知事・市町村長・農業委員会が、所掌事務に必要な限度で農地情報を目的外に利用し、相互に提供できると定めた規定です。
Q2農地の情報は役所間で共有されますか?
共有されえます。本条1項により、知事・市町村長・農業委員会は必要な限度で農地情報を相互に提供できます。窓口ごとに閉じているとは限りません。
Q3農業委員会が農地バンクに情報を求めることはできる?
できます。本条2項により、農業委員会などは農地中間管理機構その他の者に対し、所掌事務に必要な限度で農地情報の提供を求められます。
Q4役所の農地情報の目的外利用は違法?
所掌事務に必要な限度内なら違法ではありません。個人情報保護法69条の「法令に基づく場合」にあたり、本条がその根拠になります。
Q5自分の農地情報がどう使われたか確認できる?
個人情報保護法に基づき、行政機関等に保有個人情報の開示を請求できます。開示された記録で提供先や利用目的を確かめられます。
Q6固定資産税の情報も農業委員会に渡る?
税務情報には地方税法22条の守秘義務があり、本条だけで当然に共有できるとは限りません。扱いは個別の整理によるため専門家に確認が必要です。
Q7相続した農地の届出はいつまで?
農地法3条の3により遅滞なく届け出る必要があります。運用上は権利取得を知ってから10か月以内が目安とされます。無届けは過料の対象です。
Q8農地情報の利用停止は請求できる?
必要な限度を超えた利用・提供が疑われる場合、個人情報保護法に基づく利用停止請求を検討できます。まず開示請求で事実を確認するのが先です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市役所に出した書類の中身を、農業委員会が勝手に見ていいんですか?
農地に関する情報であれば、所掌事務の遂行に必要な限度で、内部での利用や相互の提供が認められています(農地法51条の2第1項)。個人情報保護法69条の「法令に基づく場合」の例外にあたるためです。実務のポイント:争点になるのは提供したかどうかではなく、「必要な限度」に収まっていたかどうかです。開示請求で、何がどの事務のために渡されたかを確かめるのが第一歩になります
Q2農地バンクに貸したら、その情報はどこまで広がるんですか?
都道府県知事・市町村長・農業委員会は、農地中間管理機構などに対して農地に関する情報の提供を求めることができます(農地法51条の2第2項)。行政の農地政策全体で使われうる、と考えておくのが現実的です。実務のポイント:契約時の書類と実際の耕作状況が食い違っていると、行政間の突き合わせで最初に浮かび上がります。書類と実態を一致させておくことが、いちばん効く予防策です
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所同士が勝手に個人情報をやり取りするのは違法だ」と思われがちだが、個人情報保護法は法令に基づく目的外利用・提供を認めており、本条がその根拠になる。ただし無制限ではなく、「所掌事務の遂行に必要な限度」という枠がある。争うなら、提供されたこと自体よりも、その必要性と範囲を問うことになる
- 「どうせ田舎の小さな畑だし、役所は把握していない」。この感覚の問題は甘さそのものより、ずれの深刻さにある。農地台帳(農地法52条の2)の整備と本条の情報共有が組み合わさり、所有者不明農地や遊休農地の洗い出しは行政の重点施策になっている。放置の期間が長いほど、説明を求められたときに出せる記録が少なくなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 農地法51条の2:行政機関間の農地情報の目的外利用・相互提供・提供要求 | 農地法52条の2:農業委員会による農地台帳の作成 農地法30条:農業委員会による農地の利用状況調査 |
| 主体 | 都道府県知事・市町村長・農業委員会 | 農業委員会 農業委員会 |
| 所有者から見た意味 | 別窓口に出した情報が行政内部でつながりうる | 農地ごとの権利・利用情報が台帳に整理される 毎年の調査で遊休化などが把握される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも公務機関の特定目的外利用は原則禁止され、「法律明文規定」がある場合などに例外が認められる。日本の本条と同様、個別法が例外根拠となる構造
韓国も目的外の利用・提供を原則禁止し、他の法律に特別な規定がある場合などを例外とする。公共機関の提供には追加の手続的要件がある
ドイツは公的機関による目的変更処理を、法定の要件を満たす場合に限って認める。GDPRの目的拘束原則を国内法で具体化している
米国連邦機関は本人同意なき記録の開示を原則禁止し、routine use など列挙された例外の範囲で認める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が亡くなり、実家の畑を相続した。登記も農業委員会への届出もしないまま2年が過ぎたある日、農業委員会から利用意向調査の書面が届いた。ばらばらの窓口に出したはずの情報が、すでにつながっていた
- 名義だけ貸して、近所の人に耕作を任せている。そんな「ヤミ小作」の状態で、相手が農地バンク経由の借り入れを申し込んだらどうなるか? 機構が持つ情報と農業委員会の台帳が突き合わされた瞬間、帳簿と実態のずれが表に出る
- あなたは市役所の農政担当として、農業委員会から所有者情報の照会を受けた。本条に基づく「所掌事務に必要な限度」か、それとも越えているか。判断を誤れば、提供した側も責任を問われうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 必要の範囲を超えて自分の農地情報が使われた・渡されたと感じたら、まず個人情報保護法に基づき、保有している個人情報の開示を請求する2. 開示された記録で、提供先・目的・時期を確かめる3. 「所掌事務の遂行に必要な限度」を超えている疑いがあれば、利用停止請求を検討し、行政不服審査の手続も視野に入れる4. 税情報が絡む場合は地方税法の守秘義務との関係が論点になる。実務上、整理が分かれうるため専門家に相談する
訴えられた側:1. 調査票や照会が届いたら、まず無視しない。期限内に事実を回答する2. 相続などで権利を取得したのに届出(農地法3条の3)をしていないなら、速やかに提出する。無届けは10万円以下の過料の対象(同69条) 3. 実際の耕作者と名義が違う場合は、農地バンクや正式な貸借(同3条許可)への切り替えを農業委員会に相談する4. やり取りはすべて書面で残す
時効(請求できる期限):本条に固有の期限はない。関連する期限として、相続等による農地の権利取得の届出(農地法3条の3)は遅滞なく行う必要がある(運用上は権利取得を知った時点からおおむね10か月以内が目安とされる。最新の運用をご確認ください)。相続登記は相続による取得を知った日から3年以内(不動産登記法76条の2)
- 農地法 第52条の2農地台帳の作成、共有情報の主な受け皿
- 農地法 第52条の3農地台帳等の公表
- 農地法 第30条農業委員会による利用状況調査
- 農地法 第3条の3相続等による権利取得の届出義務
- 農地法 第69条無届けに対する過料
- 個人情報の保護に関する法律 第69条目的外利用制限の例外を本条が充足
- 地方税法 第22条税務情報の守秘義務、共有範囲の限界
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