農地法 第28条(都道府県知事による和解の仲介)
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- 都道府県知事は、第二十五条第一項ただし書の規定による申出があつたときは、和解の仲介を行う。
- 2.都道府県知事は、必要があると認めるときは、小作主事その他の職員を指定して、その者に和解の仲介を行なわせることができる。
- 3.前条の規定は、前二項の規定による和解の仲介について準用する。
この条文の基本情報
都道府県知事による和解の仲介とは何ですか?
定義都道府県知事による和解の仲介とは、農地法第28条に定められた規定で、「都道府県知事は、第二十五条第一項ただし書の規定による申出があつたときは、和解の仲介を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 農地法第28条(都道府県知事による和解の仲介)は、日本の農地法に含まれる条文です。
- 農地法第28条の条文原文は「都道府県知事は、第二十五条第一項ただし書の規定による申出があつたときは、和解の仲介を行う。」で始まります。
- 農地法第28条は第三章 利用関係の調整等に置かれています。
- 農地法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 農地法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 農地法第28条の前の条は農地法第27条です。
- 農地法第28条の次の条は農地法第29条です。
- 農地法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229 - 本サイト収録
農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000229/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点農地法第28条は、第25条第1項ただし書の申出があったとき、都道府県知事が農地紛争の和解の仲介を行うと定める。知事は小作主事などの職員に仲介を行わせることもできる。
Q · 農地の貸し借りのトラブル、地元の農業委員会ではなく県に仲介してもらえる?
第25条ただし書の申出があれば、県知事が仲介する
農地法第28条により、第25条第1項ただし書の規定による申出があった場合、農業委員会に代わって都道府県知事が和解の仲介を行います。実際には、知事が指定した小作主事などの職員が担当することもできます(同条2項)。手続は農業委員会による仲介の規定(第27条)を準用します。仲介は判決ではないため、当事者が合意しなければ和解は成立しません。
解説
農地の貸し借りで揉めたとき、選択肢は裁判だけではない。農地法には、行政が無料で間に入る「和解の仲介」(話し合いをまとめるための手伝い。結論を押し付ける判決ではない)の仕組みがある。窓口の原則は市町村の農業委員会だ。ただ、地元の委員会は相手方と顔見知りであることも多い。第25条第1項ただし書の申出があれば、都道府県知事が仲介を引き受ける。これを定めたのが本条である。実際に交渉の席に着くのは知事本人ではない。小作主事(農地の利用関係をめぐる紛争を担当する県の専門職員)などの指定職員が務める。手続の進め方は第27条を準用し、農業委員会が仲介する場合とそろえている。村の人間関係から一歩離れた場所で、農地の専門家に話を聞いてもらえる。この道を知っているかどうかで、親の代から続く貸し借りの揉め事を穏便に収められるかが変わってくる。
法的な位置づけ
農地法第28条は、都道府県知事による和解の仲介を定める規定である。第25条第1項ただし書の規定による申出があった場合に、市町村の農業委員会に代わって都道府県知事が農地等の利用関係に関する紛争の和解の仲介を行う。知事は小作主事その他の職員を指定して仲介を行わせることができ、手続は第27条を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.争点と証拠を整理する 賃貸借契約書、小作料の領収書、耕作の記録など手元の資料を集め、何について争っているのか(返還、小作料、契約条件など)を一枚の紙に整理する
- 2.農業委員会の事務局に相談する 農地がある市町村の農業委員会事務局に、和解の仲介を利用したいと相談する。地元での処理が難しい事情があれば、県知事による仲介(第25条第1項ただし書の申出)について確認する
- 3.申立て・申出の手続を行う 担当窓口の案内に従い、和解の仲介の申立てと、知事による仲介を求める申出を行う。様式や必要書類は窓口で確認する
- 4.時効の手当てを並行して行う 賃料債権など時効が迫っている請求がある場合は、相手方と書面で協議を行う旨の合意(民法151条)をしておくなど、仲介とは別に時効の対策をとる
- 5.仲介の席で条件を詰め、合意を書面化する 小作主事などの担当職員の進行のもとで条件を調整する。合意できたら必ず書面にし、農地法18条の許可が必要かどうかを担当職員に確認する。合意できなければ農事調停や訴訟を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1農地法の和解の仲介とは何ですか?
農地や採草放牧地の利用関係をめぐる紛争について、農業委員会または都道府県知事が当事者の間に入り、話し合いによる解決を手伝う制度です。結論を強制するものではありません。
Q2小作主事とはどんな人ですか?
都道府県に置かれ、農地の利用関係に関する紛争などを担当する職員です。農地法第28条2項により、知事の指定を受けて和解の仲介を担当することがあります。
Q3農地の仲介はどこに申し込めばいいですか?
窓口の原則は、農地がある市町村の農業委員会です。第25条第1項ただし書の申出がある場合は、都道府県知事が仲介を担当します。事前に委員会の事務局へ相談すると流れがつかめます。
Q4農地の小作料トラブルは誰に相談できる?
市町村の農業委員会、都道府県の農地担当部署、弁護士が主な相談先です。話し合いで解決したい場合は、農地法第25条以下の和解の仲介を利用できます。
Q5農地の和解の仲介はどれくらいかかる?
法律上の標準期間は定められていません。事案や当事者の対応によって期間は変わります。作付け時期などの期限がある場合は、申出のときに担当職員へ伝えておくのが現実的です。
Q6農地の仲介を相手が拒否したらどうなる?
仲介は当事者の合意を前提とする手続なので、相手方が応じなければ和解は成立しません。その場合は、裁判所の農事調停や訴訟など別の手続を検討することになります。
Q7農地の仲介中に弁護士をつけてもいい?
法律上の禁止はなく、弁護士に相談しながら仲介に臨むことができます。代理人の同席が認められるかは、事前に担当窓口へ確認しておくと安心です。
Q8農地の仲介で決まった内容を書面に残すべき?
残すべきです。合意内容を書面にしておけば、後の紛争の予防や、農地法18条の許可手続が必要かどうかを確認するときの資料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県に仲介を頼むと、お金はかかるんですか?
行政が行う和解の仲介で、申出の手数料を求められることは通常ない。農地法第25条以下は、農業委員会と都道府県知事が公的な役割として仲介を担う仕組みである。実務のポイント:弁護士に依頼すれば着手金が発生するが、こちらは費用をかけずに農地の専門職員の見立てを聞ける。訴訟の見通しを立てる情報収集の場としても使える。
Q2仲介で決まったことに、強制力はあるんですか?
和解の仲介で成立した合意は当事者間の契約にとどまり、判決のような執行力はない。本条も、知事が仲介を行うと定めているだけで、裁定の権限は与えていない。実務のポイント:強制執行まで見据えるなら、合意内容を公正証書にするか、民事調停法の農事調停で調停調書にしておく。調停調書は確定判決と同一の効力を持つ。
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政の仲介なのだから、出た結論には従うしかない」と考える人がいる。だが前提が違う。和解の仲介は判決でも処分でもなく、当事者が合意しなければ何も成立しない。合意できなければ打ち切りとなり、民事調停や訴訟に進むことになる。
- 仲介は知っていても、仲介中に時間が過ぎていく危険を軽く見ている人は多い。行政による和解の仲介を申し出ただけでは、消滅時効の完成は猶予されないと解するのが一般的である。賃料債権などの時効が近い場合は、民法151条の書面による協議の合意などで別途手当てしておく必要がある(実務上、個別の確認を要する)。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 仲介・調停を行う主体 | 農地法28条:都道府県知事(小作主事等の指定職員に担当させることも可) | 農地法25条:市町村の農業委員会 民事調停法25条以下:裁判所の農事調停 |
| 利用の入口 | 第25条第1項ただし書の申出があったとき | 当事者からの和解の仲介の申立て 裁判所への調停の申立て |
| 成立した合意の効力 | 当事者間の契約にとどまる(執行力なし) | 当事者間の契約にとどまる(執行力なし) 調停調書は裁判上の和解と同一の効力 |
| 手続規定 | 第27条を準用し、農業委員会による仲介とそろえる | 第26条・第27条 民事調停法・非訟事件手続法 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では耕地の賃貸借紛争について、まず郷鎮市区の耕地租佃委員会が調解し、不成立なら直轄市・県市レベルで調處する二段構造をとる。地元の機関から一段上の行政に移す発想は日本の第25条・第28条と共通する
中国では村民委員会や郷鎮政府による調停に加え、農村土地請負仲裁委員会による仲裁の道が設けられている。合意が前提の日本の仲介より、手続の選択肢が多い
フランスでは農地賃貸借の紛争を専門の同数構成裁判所(Tribunal paritaire des baux ruraux)が扱い、手続の中で調停が試みられる。行政による仲介ではなく、裁判所の手続に組み込まれている点が異なる
米国では連邦農務省が認証した州の農業調停プログラムが、農業関係の紛争を任意の調停で扱う。行政が関与する非強制の仲介という点で日本の制度に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 祖父の代から近所の農家に貸している田んぼを返してほしい。しかし地元の農業委員には借り手の親戚がいる。こういう場合、県に仲介を頼めるのか?
- あなたは借り手側である。地主の息子が都会から戻ってきて「来年から自分で使う」と一方的に告げてきた。賃貸借を解約するには原則として知事の許可が要る(農地法18条)。黙って畑を明け渡す前に、県の仲介の席で条件を詰める余地がある。
- 作付けの時期まであと二か月しかない。小作料の改定で地主と折り合いがつかず、どの畑に種を播けばいいか決められない。裁判では間に合わない。
- 農地を相続した兄弟のうち一人が、耕作者と契約条件をめぐって対立している。家族の中でも意見が割れているため、地元で話し合いを続けるほど関係がこじれる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書・小作料の領収書・耕作の記録を集め、争点を一枚の紙に整理する2. 市町村の農業委員会に和解の仲介を申し立てる。地元で処理するのが難しい事情があれば、第25条第1項ただし書の申出で知事による仲介を求める3. 時効が迫っている請求があれば、相手方と書面で協議の合意をしておく(民法151条) 4. 仲介で合意できなければ、簡易裁判所の農事調停や訴訟に切り替える
訴えられた側:1. 仲介の席に応じる義務はないが、欠席すれば相手は調停や訴訟に進むだけだと考えておく2. 解約を求められている借り手であれば、知事の許可なしに賃貸借は原則として解約できない(農地法18条)ことを前提に交渉する3. 離作料や明渡し時期など、譲れる条件を事前に決めておく4. 合意内容は必ず書面にし、許可手続の要否を担当職員に確認する
時効(請求できる期限):仲介の申出そのものに期限はない。ただし一般消滅時効(民法166条、債権は知った時から5年または権利を行使できる時から10年)は仲介中も進行すると解される。書面による協議の合意(民法151条)での手当てを検討する(最新の改正状況をご確認ください)
- 農地法 第25条農業委員会の仲介と知事仲介への申出
- 農地法 第26条農業委員会側の仲介の担い手
- 農地法 第27条知事仲介に準用される手続規定
- 農地法 第18条賃貸借解約の知事許可制、紛争の主戦場
- 民事調停法 第25条裁判所の農事調停、仲介不調後の受け皿
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