要点宅地建物取引業法 64 条の 11 は、保証協会が社員の地位喪失時に弁済業務保証金を取り戻す規定。取戻し前に 6 月を下らない公告が必要で、期間内に申出のない債権は認証されない。
Q · 契約した不動産屋が廃業した場合、預けたお金はいつまでに手続きすればいいの?
公告から 6 か月以上の申出期間内に動かないと請求できません
宅地建物取引業法 64 条の 11 第 4 項により、保証協会は社員が地位を失ったとき、6 月を下らない一定期間内に認証を申し出るべき旨を公告しなければなりません。この期間内に申出のなかった債権については、協会は認証をすることができません(5 項)。認証がなければ供託所からの還付も受けられないため、期間の起算点は「公告の日」であり、被害を知った日でも契約日でもない点が実務上の落とし穴です。まず所属協会と公告の有無・満了日を確認してください。
マンションの仲介で預けた手付金が戻らないまま、その業者が看板を下ろした。ここから先、あなたの回収可能性を握るのは相手の財布ではなく、宅地建物取引業保証協会が供託している弁済業務保証金である。64 条の 11 は、その金庫の開閉ルールを定めている。社員が地位を失えば協会は保証金を取り戻せる。ただし取り戻す前に、6 か月を下らない期間を定めて「被害があるなら申し出よ」と公告しなければならない(4 項)。そしてこの期間内に申し出のなかった債権について、協会は二度と認証できない(5 項)。認証がなければ弁済もない。つまりあなたの請求権は、法廷で負けて消えるのではなく、あなたが見ていない官報の紙面で静かに締め切られる。締切の存在を知っている者だけが、限度額が尽きる前に列に並ぶ。
宅地建物取引業法 64 条の 11 は、弁済業務保証金の取戻しと弁済業務保証金分担金の返還を定める規定である。保証協会は、社員の地位喪失時または一部事務所廃止による超過額について保証金を取り戻し、対応する分担金を返還する。返還は、地位喪失の場合は 4 項の公告期間経過後、かつ協会の債権および還付充当金の弁済完了後に行われる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保証協会の社員である宅建業者が協会に納付する金銭です。協会はこれに相当する額を弁済業務保証金として供託し、取引相手への弁済原資とします(64 条の 9)。
起算点は協会が公告を出した日です。被害を知った日でも契約日でもありません。期間は 6 月を下らない範囲で協会が定め、満了後は認証を受けられません(4 項・5 項)。
協会が債権の存在と額を確認する手続です(64 条の 8 第 2 項)。認証がなければ供託所からの還付は受けられないため、事実上の入口審査にあたります。
地位喪失なら 4 項の公告期間の経過後、さらに協会が持つ債権と還付充当金の弁済が全部完了した後です(3 項)。即時返還ではなく待機列の最後尾になります。
政令で定める額を超えることになった超過額に相当する分だけ取り戻され、返還されます(1 項後段)。返還時期は 3 項の順序に従い、協会への債務が残れば後回しです。
免許を維持して営業を続けるなら、社員の地位を失った日から 1 週間以内に営業保証金を供託する必要があります(64 条の 15)。怠れば監督処分の対象になります。
その業者が社員でなかったなら供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内です(64 条の 8 第 1 項)。納付済みの分担金の額が上限ではありません。
協会の認証は受けられなくなります(5 項)。ただし業者本人に対する債権自体が消えるわけではなく、通常の民事請求として別途追及する余地は残ります。
全額とは限りません。弁済を受けられるのは、その業者が社員でなかったなら供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内(64 条の 8 第 1 項)で、被害者が複数なら同じ枠を分け合います。業界裏話ヒント:実務上、認証は申出の順序に沿って処理されるため、枠が先に消える可能性があります。公告を待ってから動く人が大半なので、業者の異変を察知した段階で協会に相談を入れた人が結果的に前に並ぶことになります(協会の弁済業務規約の最新運用をご確認ください)。
官報のほか、各保証協会の公告掲載媒体で行われます。個別に通知が届くわけではないため、待っていても気付けません。業界裏話ヒント:確実なのは免許権者(国土交通大臣または都道府県知事)の宅地建物取引業者名簿で廃業や免許取消の記載を確認し、その足で所属協会に電話して係属中の公告の有無と期間満了日を直接聞くことです。電話一本で満了日が分かるという事実を、被害者の多くは知らないまま期間を消化します。
使えません。弁済を受ける権利を持つ者から宅地建物取引業者に該当する者は除かれています(64 条の 8 第 1 項)。営業保証金の還付(27 条)でも同じ扱いです。業界裏話ヒント:この除外は業者間取引には自衛能力があるという前提に立つもので、業者間の売買では手付金の保全を保証金に頼れません。だからこそ契約書の手付解除条項、決済と登記の同時履行、エスクローや保証委託の活用といった契約設計の側で守る必要があります(改正の経緯と施行時期は最新の状況をご確認ください)。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる金銭 | 64 条の 11:弁済業務保証金の取戻しと分担金の返還 | — |
| 手続の主体 | 宅地建物取引業保証協会(取戻し)→ 元社員へ返還 | — |
| 公告と期間 | 地位喪失時は 6 月を下らない公告が必要(4 項)、期間経過が返還の前提 | — |
| 金銭が動く順序 | 公告期間経過 → 協会の債権弁済 → 還付充当金弁済 → 分担金返還(3 項) | — |
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