宅地建物取引業法 第64条の11(弁済業務保証金の取戻し等)
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- 宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは当該社員であつた者が第六十四条の九第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する額の弁済業務保証金を、社員がその一部の事務所を廃止したため当該社員につき同条第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額が同条第一項の政令で定める額を超えることになつたときはその超過額に相当する額の弁済業務保証金を取り戻すことができる。
- 2.宅地建物取引業保証協会は、前項の規定により弁済業務保証金を取りもどしたときは、当該社員であつた者又は社員に対し、その取りもどした額に相当する額の弁済業務保証金分担金を返還する。
- 3.前項の場合においては、当該社員が社員の地位を失つたときは次項に規定する期間が経過した後に、宅地建物取引業保証協会が当該社員であつた者又は社員に対して債権を有するときはその債権に関し弁済が完了した後に、宅地建物取引業保証協会が当該社員であつた者又は社員に関し第六十四条の八第二項の規定による認証をしたときは当該認証した額に係る前条第一項の還付充当金の債権に関し弁済が完了した後に、前項の弁済業務保証金分担金を返還する。
- 4.宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは、当該社員であつた者に係る宅地建物取引業に関する取引により生じた債権に関し第六十四条の八第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に同条第二項の規定による認証を受けるため申し出るべき旨を公告しなければならない。
- 5.宅地建物取引業保証協会は、前項に規定する期間内に申出のなかつた同項の債権に関しては、第六十四条の八第二項の規定による認証をすることができない。
- 6.第三十条第三項の規定は、第一項の規定により弁済業務保証金を取りもどす場合に準用する。
この条文の基本情報
弁済業務保証金の取戻し等とは何ですか?
定義弁済業務保証金の取戻し等とは、宅地建物取引業法第64条の11に定められた規定で、「宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは当該社員であつた者が第六十四条の九第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第64条の11(弁済業務保証金の取戻し等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第64条の11の条文原文は「宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは当該社員であつた者が第六十四条の九第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する…」で始まります。
- 宅地建物取引業法第64条の11は第五章の二 宅地建物取引業保証協会に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第64条の11の前の条は宅地建物取引業法第64条の10です。
- 宅地建物取引業法第64条の11の次の条は宅地建物取引業法第64条の12です。
- 宅地建物取引業法第64条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/64_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法64条の11は、保証協会が社員の地位喪失時に弁済業務保証金を取り戻す規定。取戻し前に6月を下らない公告が必要で、期間内に申出のない債権は認証されない。
Q · 契約した不動産屋が廃業した場合、預けたお金はいつまでに手続きすればいいの?
公告から6か月以上の申出期間内に動かないと請求できません
宅地建物取引業法64条の11第4項により、保証協会は社員が地位を失ったとき、6月を下らない一定期間内に認証を申し出るべき旨を公告しなければなりません。この期間内に申出のなかった債権については、協会は認証をすることができません(5項)。認証がなければ供託所からの還付も受けられないため、期間の起算点は「公告の日」であり、被害を知った日でも契約日でもない点が実務上の落とし穴です。まず所属協会と公告の有無・満了日を確認してください。
解説
マンションの仲介で預けた手付金が戻らないまま、その業者が看板を下ろした。ここから先、あなたの回収可能性を握るのは相手の財布ではなく、宅地建物取引業保証協会が供託している弁済業務保証金である。64条の11は、その金庫の開閉ルールを定めている。社員が地位を失えば協会は保証金を取り戻せる。ただし取り戻す前に、6か月を下らない期間を定めて「被害があるなら申し出よ」と公告しなければならない(4項)。そしてこの期間内に申し出のなかった債権について、協会は二度と認証できない(5項)。認証がなければ弁済もない。つまりあなたの請求権は、法廷で負けて消えるのではなく、あなたが見ていない官報の紙面で静かに締め切られる。締切の存在を知っている者だけが、限度額が尽きる前に列に並ぶ。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法64条の11は、弁済業務保証金の取戻しと弁済業務保証金分担金の返還を定める規定である。保証協会は、社員の地位喪失時または一部事務所廃止による超過額について保証金を取り戻し、対応する分担金を返還する。返還は、地位喪失の場合は4項の公告期間経過後、かつ協会の債権および還付充当金の弁済完了後に行われる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.免許証番号から所属保証協会を特定する 契約書・重要事項説明書に記載された免許証番号を控え、免許権者(国土交通大臣または都道府県知事)の宅地建物取引業者名簿で廃業・免許取消の記載を確認したうえで、所属していた保証協会に電話し、係属中の公告の有無を尋ねる
- 2.公告の掲載日と申出期間の満了日を確定する 4項の公告は6月を下らない一定期間を定めて行われる。官報および協会の公告媒体で掲載日を確認し、満了日をカレンダーに記入する。起算点は公告の日であり、被害を知った日ではない点を必ず押さえる
- 3.認証の申出に必要な証拠を揃える 宅地建物取引業に関する取引により生じた債権であることを示すため、契約書、領収書、振込記録、業者とのやり取りの履歴を時系列で整理する。金額の精査に時間をかけて期間を消化しないよう、まず申出を通すことを優先する
- 4.期間内に認証の申出を提出する 所属協会の窓口へ64条の8第2項の認証を求める申出を行う。還付は営業保証金相当額の範囲内で他の被害者と枠を分け合うため、不足が見込まれる場合は業者本人への通常の請求も同時並行で準備する
よくある質問 AI による整理
Q1弁済業務保証金分担金とは何ですか?
保証協会の社員である宅建業者が協会に納付する金銭です。協会はこれに相当する額を弁済業務保証金として供託し、取引相手への弁済原資とします(64条の9)。
Q2保証協会の公告はいつから数えるのですか?
起算点は協会が公告を出した日です。被害を知った日でも契約日でもありません。期間は6月を下らない範囲で協会が定め、満了後は認証を受けられません(4項・5項)。
Q3認証とは何ですか?
協会が債権の存在と額を確認する手続です(64条の8第2項)。認証がなければ供託所からの還付は受けられないため、事実上の入口審査にあたります。
Q4分担金はいつ返ってきますか?
地位喪失なら4項の公告期間の経過後、さらに協会が持つ債権と還付充当金の弁済が全部完了した後です(3項)。即時返還ではなく待機列の最後尾になります。
Q5支店を閉じたら分担金は戻りますか?
政令で定める額を超えることになった超過額に相当する分だけ取り戻され、返還されます(1項後段)。返還時期は3項の順序に従い、協会への債務が残れば後回しです。
Q6保証協会をやめたら営業できませんか?
免許を維持して営業を続けるなら、社員の地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託する必要があります(64条の15)。怠れば監督処分の対象になります。
Q7還付の限度額はいくらですか?
その業者が社員でなかったなら供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内です(64条の8第1項)。納付済みの分担金の額が上限ではありません。
Q8公告期間を過ぎたらもう請求できませんか?
協会の認証は受けられなくなります(5項)。ただし業者本人に対する債権自体が消えるわけではなく、通常の民事請求として別途追及する余地は残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1業者が潰れたら、預けたお金は全額戻ってくるんですか?
全額とは限りません。弁済を受けられるのは、その業者が社員でなかったなら供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内(64条の8第1項)で、被害者が複数なら同じ枠を分け合います。実務のポイント:実務上、認証は申出の順序に沿って処理されるため、枠が先に消える可能性があります。公告を待ってから動く人が大半なので、業者の異変を察知した段階で協会に相談を入れた人が結果的に前に並ぶことになります(協会の弁済業務規約の最新運用をご確認ください)。
Q2その公告って、どこを見れば分かるんですか?
官報のほか、各保証協会の公告掲載媒体で行われます。個別に通知が届くわけではないため、待っていても気付けません。実務のポイント:確実なのは免許権者(国土交通大臣または都道府県知事)の宅地建物取引業者名簿で廃業や免許取消の記載を確認し、その足で所属協会に電話して係属中の公告の有無と期間満了日を直接聞くことです。電話一本で満了日が分かるという事実を、被害者の多くは知らないまま期間を消化します。
Q3うちも不動産会社なんですが、取引先の業者が飛んだ場合は使えますか?
使えません。弁済を受ける権利を持つ者から宅地建物取引業者に該当する者は除かれています(64条の8第1項)。営業保証金の還付(27条)でも同じ扱いです。実務のポイント:この除外は業者間取引には自衛能力があるという前提に立つもので、業者間の売買では手付金の保全を保証金に頼れません。だからこそ契約書の手付解除条項、決済と登記の同時履行、エスクローや保証委託の活用といった契約設計の側で守る必要があります(改正の経緯と施行時期は最新の状況をご確認ください)。
間違えやすい点 AI による整理
- 保証協会に加入している業者なら安心だ、というところまでは多くの人が知っている。知られていないのはその深刻度である。還付の限度額は納付済みの分担金60万円ではなく、その業者が社員でなかったなら供託すべき営業保証金の額(主たる事務所1000万円+従たる事務所500万円が基準)の範囲内(64条の8第1項)。被害者が何人もいれば、その枠を全員で分け合う。安心の正体は「無限の保証」ではなく「上限つきの共有財布」である
- 「いつまでに請求すればいいですか」という問いの立て方自体がずれている。起算点はあなたが被害を知った日でも、契約した日でもない。協会が4項の公告を出した日である。あなたが何も知らずに督促の電話をかけ続けている間に、他人の都合で始まった期間が進行している。問うべきは「公告はもう出ているのか、出ているならいつか」だ
- 業者の側は、分担金は自分が納めた自分の金だから脱退すれば返ってくる、と考えている。法律の側から見れば、それは取引相手への弁済原資として拘束された資金であり、返還は公告期間の経過、協会の債権の弁済、還付充当金の弁済、そのすべてが片付いた後の最後の順番に置かれている。この落差を読まずに脱退日を決めると、資金繰りが直撃を受ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる金銭 | 64条の11:弁済業務保証金の取戻しと分担金の返還 | 30条:宅建業者本人が供託した営業保証金の取戻し 64条の8:供託所からの弁済(還付)を受ける権利 |
| 手続の主体 | 宅地建物取引業保証協会(取戻し)→ 元社員へ返還 | 宅地建物取引業者本人(供託者) 取引の相手方(宅建業者に該当する者を除く) |
| 公告と期間 | 地位喪失時は6月を下らない公告が必要(4項)、期間経過が返還の前提 | 原則として6月を下らない公告後に取戻し(30条2項) 公告期間内の申出がなければ認証不可(64条の11第5項) |
| 金銭が動く順序 | 公告期間経過 → 協会の債権弁済 → 還付充当金弁済 → 分担金返還(3項) | 公告期間経過後に供託所から取戻し 認証 → 供託所への還付請求 → 弁済(限度額を被害者間で分有) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も経紀業者に営業保証金の預託を義務づけ、全国聯合会が管理する。日本のような保証協会社員制度と分担金の二層構造ではなく、業者ごとの預託が基本
韓国は개업공인중개사に손해배상책임の보증設定を義務づけ、協会の공제(共済)事業がその受け皿となる。日本の弁済業務保証金に機能的に近い
ドイツは業界共同の供託基金ではなく、受領した顧客資金に対する保証(Bürgschaft)や信託口座など個別の保全措置を義務づける方式を採る
米国は州ごとに免許者の負担で回復基金を設け、判決を得た被害者に上限付きで支払う。日本と異なり確定判決の取得を前提とする州が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、手付金300万円を預けた仲介業者が来月廃業したら、あなたの請求はどこへ行くのか。協会が公告を出した日からカウントダウンが始まり、定められた期間(6か月を下らない)を過ぎれば認証の窓口は閉じる。厄介なのは、被害者が事態に気付くのはたいてい期間の後半だという点である
- 協会を除名されて社員の地位を失った業者の側から見ると、風景は反転する。戻ると思っていた分担金60万円は、公告期間が終わり、協会に対する債務と還付充当金の弁済が全部済むまで一円も動かない(3項)。他方で免許を維持して営業を続けるなら、地位喪失から1週間以内に営業保証金を供託しなければならない(64条の15)。出ていく1000万円と、戻ってこない60万円が同じ月に重なる
- 支店を一つ閉じた。超過分の分担金30万円は戻ってくる、はずだった。返還されるのは同じ待機列の最後尾、協会が債権の弁済を確認し終えた後である
- 友人から「契約した不動産屋が飛んだ、どうすればいい」と LINE が来る。あなたが最初に聞くべきは被害額ではなく、その業者がハトマークかウサギマークか、つまりどちらの保証協会の社員だったかだ。申出の窓口も、還付の限度額も、そこで決まる。免許証番号を写真で送ってもらえば、その日のうちに確認できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 業者の免許証番号から所属協会(全国宅地建物取引業保証協会か不動産保証協会か)と、公告が既に出ているかを確認する2. 出ていれば期間の満了日を控え、契約書、領収書、振込記録、やり取りの履歴を揃えて認証の申出を行う(64条の8第2項) 3. 期間内の申出がなければ認証自体ができなくなる(5項)ため、金額の精査より先に申出を通す4. 還付は営業保証金相当額の範囲内で他の被害者と枠を分け合う。不足分は業者本人への通常の請求として別途進める
訴えられた側:1. 社員の地位を失う日を確定させ、営業を継続するなら1週間以内の営業保証金供託(64条の15)の資金を先に手当てする。怠れば監督処分の対象になる2. 分担金の返還は公告期間の経過後、かつ協会への債務と還付充当金の弁済完了後(3項)と理解し、返還金を運転資金にあてる前提の計画は組まない3. 一部事務所の廃止による超過額の返還も同じ待機列に入る4. 認証済みの案件があるなら、還付充当金の納付を先に片付けるほど返還は早く動く
時効(請求できる期限):社員の地位喪失の場合、協会は6月を下らない一定期間を定めて公告し(4項)、その期間内に申出のなかった債権は認証を受けられない(5項)。起算点は公告の日であり、被害を知った日ではない。分担金返還請求権そのものには本条固有の時効規定はなく、一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 昭和47年(1972年) 宅地建物取引業保証協会制度の創設に伴い、弁済業務保証金の取戻しと分担金返還の規律として設けられたとされる。その後の改正回数および各改正の内容は未検証であり、人的確認が必要
改正の年表
- 1.昭和47年(1972年) 新設:宅地建物取引業保証協会制度の創設に伴い、弁済業務保証金の取戻しおよび分担金返還の規律として設けられたとされる。制定年および以後の改正内容は未検証であり、人的確認が必要
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