利息制限法 第3条(みなし利息)
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前二条の規定の適用については、金銭を目的とする消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭は、礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、利息とみなす。ただし、契約の締結及び債務の弁済の費用は、この限りでない。
この条文の基本情報
みなし利息とは何ですか?
定義みなし利息とは、利息制限法第3条に定められた規定で、「前二条の規定の適用については、金銭を目的とする消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭は、礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 利息制限法第3条(みなし利息)は、日本の利息制限法に含まれる条文です。
- 利息制限法第3条の条文原文は「前二条の規定の適用については、金銭を目的とする消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭は、礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず…」で始まります。
- 利息制限法第3条は第一章 利息等の制限に置かれています。
- 利息制限法の公布日は昭和29年5月15日です。
- 利息制限法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 利息制限法第3条の前の条は利息制限法第2条です。
- 利息制限法第3条の次の条は利息制限法第4条です。
- 利息制限法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
利息制限法(昭和二十九年法律第百号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100 - 本サイト収録
利息制限法(昭和二十九年法律第百号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000100/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点利息制限法3条は、金銭の貸し借りで債権者が元本以外に受け取る礼金・手数料・調査料などを、名目を問わず利息とみなす。契約締結と弁済の費用は除外される。
Q · 借金のときに取られた事務手数料や調査料も、利息に含まれるの?
名目に関係なく利息として数え、上限超過分は無効
利息制限法3条により、お金の貸し借りで債権者が元本以外に受け取るお金は、礼金・手数料・調査料など名目にかかわらず利息とみなされます。手数料を利息に足して年率を計算し、1条の上限(元本10万円未満は年20%、100万円未満は年18%、100万円以上は年15%)を超えていれば、超過部分は無効です。印紙代など契約締結・弁済の費用は除外されますが、貸金業者などの営業的貸付では、除外できる費用が6条により税金やATM手数料などに限定されます。
解説
「表面金利は年15%、利息制限法の上限どおりです」。貸主にそう説明されても、まだ安心してはいけない。契約時に差し引かれた「事務手数料3万円」、毎月の「管理料」、更新のたびの「調査料」が残っているからだ。利息制限法3条は、お金の貸し借りで債権者が元本以外に受け取るお金を、どんな名目であっても利息とみなす。見るべきなのは契約書の金利欄ではない。実際に振り込まれた金額と、返した総額との差である。この差を年率に直し、上限(元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%)を超えていれば、超えた部分は無効になる(同法1条)。除外されるのは、印紙代や公正証書の作成費用のような、契約の締結と返済にかかる費用だけである。さらに貸金業者などの営業的な貸付では、この例外も6条によって、税金・公的手続の費用・ATM手数料など列挙されたものに絞られる。「手数料は利息ではありません」という説明は、計算すれば覆せる。
法的な位置づけ
利息制限法3条はみなし利息を定める規定である。金銭を目的とする消費貸借に関して債権者が受ける元本以外の金銭を、礼金・割引金・手数料・調査料など名義を問わず利息とみなし、同法1条の上限利率と2条の天引き規定の適用対象に含める。ただし、契約の締結および債務の弁済の費用は除外され、営業的金銭消費貸借では同法6条により除外範囲が限定される。
手順
- 1.取引の記録をすべて集める 契約書・振込記録・返済記録・手数料の領収書を揃える。相手が貸金業者なら、貸金業法19条の2に基づいて取引履歴の開示を請求する
- 2.元本以外に払ったお金を一覧にする 礼金・手数料・調査料・更新料など、名目を問わず元本以外に払ったものをすべて書き出す。印紙代など第三者に払った実費は別欄に分けて記録する
- 3.実質年率を計算して上限と比べる 天引きがあれば実際の受取額を元本とし(2条)、利息とみなし利息を合算して年率を出す。1条の上限(年15〜20%)を超える部分を特定する
- 4.超過分の充当・返還を求める 超過部分を元本に充当して残債を計算し直し、それでも払い過ぎがあれば不当利得として返還を請求する(民法703条・704条)。金額が大きい場合やヤミ金の疑いがある場合は、弁護士または認定司法書士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1みなし利息とは何ですか?
利息の名目でなくても、利息とみなして扱われるお金のことです。利息制限法3条により、債権者が元本以外に受け取る礼金・手数料・調査料などは利息とみなされ、上限利率の計算に含まれます。
Q2利息制限法の上限金利はいくら?
元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%です(1条)。手数料などのみなし利息も合算して判定します。
Q3事務手数料は利息に含まれる?
原則として含まれます。契約締結の実費として除外できるのは印紙代などに限られます。貸金業者の貸付では、6条で列挙された費用以外の事務手数料は利息に算入されます。
Q4天引きされた場合、元本はいくらになる?
契約書上の金額ではなく、実際に受け取った金額が元本として扱われます(2条)。天引き額を利息の前払とみなして、上限を超えた部分は元本の支払に充てたものとされます。
Q5過払金の請求はいつまでできる?
継続的な取引では、判例上、取引の終了から10年が目安です。2020年4月以降に発生した請求権は、知った時から5年の時効も適用されます。期限が近ければ早めに取引履歴を取り寄せてください。
Q6実質年率はどうやって計算する?
利息と手数料などのみなし利息の合計を、実際の受取額と借入日数で割って年率に換算します。式は(利息+手数料)÷受取元本÷日数×365です。
Q7利息制限法に違反すると罰則はある?
利息制限法そのものは民事上の規制で、超過部分が無効になる効果だけを定めています。刑事罰は出資法が定めており、業として年20%を超える利息を受け取ると処罰対象になります。
Q8給与ファクタリングの手数料は違法?
金融庁は給与ファクタリングを貸付にあたると整理しています。貸付であれば買取手数料は利息とみなされるため、上限を超える部分は無効になり、無登録営業の問題も生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1印紙代とか振込手数料も、利息に入っちゃうんですか?
印紙代、公正証書の作成費用、抵当権の設定登記費用のように、契約の締結と返済にかかる費用は3条ただし書で除外されます。ただし貸金業者などの営業的な貸付では、6条により、税金・公的手続の費用・政令で定める事務費用・ATM手数料などに限られます。実務のポイント:業者は「事務手数料は契約締結費用です」と主張しがちですが、営業的な貸付では列挙されていない費用は利息に算入されます。多くの業者の計算は、ここで崩れます
Q2友達との貸し借りでも、この条文って使えるの?
使えます。利息制限法は、貸主が業者かどうかを問いません。「謝礼」「お礼」の名目で上乗せを約束すれば利息とみなされ、上限を超えた部分は1条によって無効です。実務のポイント:注意が必要なのは、むしろあなたが貸す側に立ったときです。借用書に謝礼額をはっきり書いておくと、その全額が裁判で通らないことがあります。上限内の利率で書いておくほうが、結果的に確実に回収できます
Q3保証会社に払ってる保証料も利息扱いになりますか?
保証料を受け取るのは債権者ではなく保証人なので、3条が直接適用されるわけではありません。ただし営業的な貸付では、8条により利息と保証料の合計が上限内に制限されます。実務のポイント:保証会社が貸主のグループ会社で、実質的に一体として動いている場合は、保証料を貸主が受け取ったお金と評価して3条で争う余地があります。保証会社の資本関係は、最初に確認しておく価値があります
間違えやすい点 AI による整理
- 「礼金も利息とみなされるなら、賃貸住宅の礼金も取り戻せるのでは」という問いは、前提から誤っている。3条が適用されるのは金銭消費貸借(お金の貸し借り)だけで、不動産の賃貸借で払う礼金や更新料は対象外である。賃貸の更新料は消費者契約法10条の問題として別に争われ、最高裁は一定の範囲で有効と判断している(最判平成23.7.15)
- 手数料が利息に数えられることは知っていても、天引きと組み合わさったときの重さまで分かっている人は少ない。天引きされた場合は、契約書上の金額ではなく実際に受け取った額が元本とされる(2条)。分母が小さくなり、分子には手数料が加わる。両方が同時に効くため、実質年率は表面金利の2倍を超えることも珍しくない
- 貸主から見れば、調査料は審査にかかった実費を回収しているだけかもしれない。しかし法律から見れば、債権者が元本以外に受け取るお金にあたる。ただし書の「契約の締結の費用」に入るかどうかは、債務者のために第三者へ実際に支払われた費用かどうかなどで判断され、実務上も解釈が分かれている。審査担当者の人件費のような債権者自身のコストは、除外されにくい。貸主の感覚と法律の物差しのずれが、貸主にとって命取りになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 3条:元本以外に受け取る金銭を名目を問わず利息とみなす | 2条:天引き時は実際の受取額を元本とする 6条:営業的貸付でただし書の除外費用を限定 |
| 計算への影響 | 分子(利息額)が増える | 分母(元本)が減る 利息から除外できる費用が減る |
| 適用される貸主 | 業者・個人を問わずすべての金銭消費貸借 | 業者・個人を問わずすべての金銭消費貸借 業として行う営業的金銭消費貸借のみ |
| 除外される費用 | 契約の締結及び債務の弁済の費用 | (除外規定なし) 公租公課、公的手続の費用、政令で定める費用、ATM手数料等に限定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
債権者が上限利息のほかに、折扣その他の方法で利益を巧取することを禁止する。名目を問わず実質で判断するという点で、日本の3条と同じ発想である
礼金・割引金・手数料など、名目を問わず金銭貸借に関連して債権者が受け取ったものを利息とみなす。日本の3条とほぼ同じ構造である
ドイツには固定の上限金利がなく、給付と反対給付の著しい不均衡を暴利行為として無効にする。手数料を含めた実効年利率が判断材料になる
手数料などを finance charge として APR に算入させ、表示を規制する。上限金利は各州の usury law に委ねられている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 事業資金に困り、SNSで見つけた「即日融資」から300万円を借りた。ところが「審査料」「コンサル料」が差し引かれ、振り込まれたのは255万円だった。天引きがある場合は、実際に受け取った255万円が元本として扱われる(2条)。そのうえで手数料45万円を利息に足すと、表面上の年15%は1年目だけで上限を大きく超える
- 友人に50万円を貸し、1年後の返済時に「お礼」として10万円を上乗せしてもらう約束をしたら、どうなるか。年率にすると20%で、元本50万円の上限18%を超える。個人どうしの貸し借りでも3条は適用されるため、超えた1万円分は請求できない。困るのは、貸した側のあなたである
- 給料日前に給与ファクタリングを使った。名目は「買取手数料」でも、実質が貸付だと判断されれば、手数料は利息として上限の審査を受ける
- 取引を終えてから9年半になる、ノンバンクからの事業用借入。毎年払っていた「更新手数料」を利息に足して計算し直すと、払い過ぎが出るかもしれない。判例上、継続的な取引による過払金は、取引の終了から10年で時効になる。残りは半年しかない。取引履歴の開示請求は今週中に出すべきだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書、振込記録、返済記録、手数料の領収書を集める。相手が貸金業者なら取引履歴の開示を請求する(貸金業法19条の2)。2. 元本以外に払ったお金をすべて利息に足して実質年率を出す。天引きがあれば受取額を元本とする。3. 上限を超えた分は元本に充当し、それでも払い過ぎがあれば不当利得として返還を求める(民法703条、704条)。4. ヤミ金の疑いがある場合や金額が大きい場合は、弁護士または認定司法書士(140万円以下)に相談する
訴えられた側:1. 受け取っている名目をすべて洗い出し、契約締結や弁済の費用として除外できるものを証拠付きで区別する。2. 業として貸している場合は、6条によって除外できる範囲がさらに狭いことを前提にする。3. 超過分は早めに返還または充当して和解する。業として年20%を超える利息を受け取ると出資法違反で刑事罰の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。4. 今後の契約では手数料をなくすか、利率に組み込んで上限内に収める
時効(請求できる期限):3条そのものに期限はない。払い過ぎた利息の返還請求(民法703条)は、2020年4月1日以降に発生したものなら、知った時から5年、または権利を行使できる時から10年で時効になる(民法166条1項)。それ以前に発生したものは10年である。継続的な取引の場合、判例上は取引の終了時から起算する(最判平成21.1.22)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:ただし書の「契約の締結及び債務の弁済の費用」は、印紙代、公正証書作成費用、担保設定の登記費用など、債務者のために第三者へ実際に支払われる実費を指す。審査担当者の人件費など債権者自身のコストは含まれにくい。ただし、具体的な線引きには解釈の幅がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:利息制限法の制定により、旧利息制限法を引き継ぐ形でみなし利息の規定が置かれた
- 2.平成18年(2006年) 改正:貸金業制度改革の一環として改正。営業的金銭消費貸借の特則(6条など)が設けられ、ただし書で除外できる費用が業者の貸付では限定された。条文の表記も現代語化された
- 利息制限法 第1条上限利率と超過部分の無効
- 利息制限法 第2条天引き時は受領額を元本とする
- 利息制限法 第6条営業的貸付でただし書の除外を限定
- 利息制限法 第8条保証料と利息の合算制限
- 貸金業法 第12条の8上限超過利息の契約締結禁止とみなし利息
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第5条の4刑事規制上の利息計算のみなし規定(通称 出資法)
- 民法 第703条過払利息の不当利得返還
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