警察法 第71条(布告)
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- 内閣総理大臣は、大規模な災害又は騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。
- 2.前項の布告には、その区域、事態の概要及び布告の効力を発する日時を記載しなければならない。
この条文の基本情報
布告とは何ですか?
定義布告とは、警察法第71条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、大規模な災害又は騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域につい…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第71条(布告)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第71条の条文原文は「内閣総理大臣は、大規模な災害又は騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域につい…」で始まります。
- 警察法第71条は第六章 緊急事態の特別措置に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第71条の前の条は警察法第70条です。
- 警察法第71条の次の条は警察法第72条です。
- 警察法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法71条は、大規模な災害や騒乱の際、内閣総理大臣が国家公安委員会の勧告に基づき緊急事態の布告を発せると定める。布告には区域・事態の概要・効力発生日時の記載が必要。
Q · 警察法の「緊急事態の布告」って、何ができるようになるの?
首相が警察を一時統制できるようになる布告で、勧告が必要
警察法71条の緊急事態の布告は、大規模な災害や騒乱の際に、内閣総理大臣が国家公安委員会の勧告に基づいて発するものです。布告後は、首相が必要な限度で警察を一時的に統制し、警察庁長官を直接指揮監督します(72条)。市民を拘束する新たな権限が生まれるわけではありません。布告の日から20日以内に国会の承認を求める必要があり(74条)、不承認なら廃止しなければなりません(75条)。
解説
昭和29年(1954年)に現行の警察法ができてから今日まで、71条の「緊急事態の布告」は一度も発せられていない(ただし当局による公式の集計はない)。東日本大震災でも、コロナ禍の「緊急事態宣言」でも使われていない。コロナ禍の宣言は新型インフルエンザ等対策特別措置法という別の法律によるものだ。この条文で動かせるのは、あなたの行動ではなく警察の指揮系統である。ふだん日本の警察は都道府県ごとに置かれ、都道府県の公安委員会が管理している。首相であっても、個々の県警に直接命令することはできない。布告が出ると、首相が一時的に警察全体を統制し、警察庁長官を直接指揮監督する(72条)。ここに条件が二つ付いている。一つ目は、国家公安委員会の勧告がなければ布告できないこと。二つ目は、布告の日から20日以内に国会の承認を求めなければならないこと(74条)。「首相が治安を一手に握る」という事態に、二重のブレーキが掛けてある。ニュースで「緊急事態」という言葉が出たら、どの法律に基づくものかをまず確認する。それだけで、デマと現実を見分けられる。
法的な位置づけ
警察法71条は緊急事態の布告を定める規定であり、大規模な災害または騒乱その他の緊急事態に際して、内閣総理大臣が国家公安委員会の勧告に基づき、全国または一部の区域について布告を発することを認める。布告には区域、事態の概要および効力発生日時の記載を要し、都道府県警察を基本とする分権的警察制度に対する一時的な例外の起点となる。
よくある質問 AI による整理
Q1緊急事態の布告とは何ですか?
警察法71条に基づき、大規模な災害や騒乱の際に首相が発する布告です。これにより首相が警察を一時的に統制できる状態になります。
Q2緊急事態の布告は誰が出せますか?
内閣総理大臣だけです。ただし国家公安委員会の勧告が前提で、首相が単独の判断で発することはできません。
Q3緊急事態の布告は過去に出されたことがありますか?
現行警察法の施行以来、発せられた例は確認されていません。当局による公式の集計はありませんが、大震災の際にも使われていません。
Q4緊急事態の布告に国会の承認は必要ですか?
必要です。布告の日から20日以内に国会に付議して承認を求めなければなりません(警察法74条)。不承認なら布告は廃止されます。
Q5緊急事態の布告で外出禁止になりますか?
なりません。71条の布告が変えるのは警察内部の指揮命令系統で、市民に外出禁止を命じる権限を新たに生むものではありません。
Q6緊急事態の布告に書かなければならないことは?
区域、事態の概要、布告の効力を発する日時の三つです(警察法71条2項)。範囲と開始時点を明示させるための要件です。
Q7国家公安委員会の勧告とはどういうものですか?
首相が布告を発する前提となる、国家公安委員会からの意思表示です。警察の政治的中立を守るため、首相と警察の間に合議体を挟む仕組みです。
Q8緊急事態の布告は全国一律に出されますか?
全国一律とは限りません。71条1項は「全国又は一部の区域」と定めており、被災地や騒乱地域に限定して発することもできます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナのときの緊急事態宣言って、この警察法の布告のことですか?
違います。コロナ禍の宣言は新型インフルエンザ等対策特別措置法32条に基づくもので、外出自粛の要請や施設の使用制限が中心でした。警察法71条の布告は、警察の指揮系統を首相の統制下に移す制度で、根拠法も効果もまったく別です。実務のポイント:行政法や治安法制の専門家は、報道が「緊急事態」と一括りにした時点で根拠条文を確認します。条文が特定されない議論は、まず噛み合いません
Q2首相が勝手に布告して、警察を私物化するおそれはないんですか?
制度上は歯止めが三つあります。国家公安委員会の勧告が要件であること(71条1項)、20日以内に国会の承認を求めなければならないこと(74条)、国会が承認しなければ廃止しなければならないこと(75条)です。実務のポイント:国家公安委員会の委員は、任命前5年間に警察や検察の職業的公務員だった経歴がない者から選ぶことになっています(警察法7条)。首相と警察の間に「素人」の合議体を挟むこと自体が、政治的中立のための装置です
間違えやすい点 AI による整理
- 「緊急事態」と聞くと、どれも同じ一つの制度だと思いやすい。しかし法律上は、警察法71条の布告、災害対策基本法105条の災害緊急事態の布告、新型インフルエンザ等対策特別措置法32条の緊急事態宣言は、それぞれ別の制度である。要件も効果も違う。どの法律に基づくものかを確かめずに語る議論は、入口から的を外している
- 布告が出れば首相が警察を思いのままに動かせる、と考えるのは深刻度の見積もりを誤っている。統制は「緊急事態を収拾するため必要な限度」に限られる(72条)。国会が承認しなければ、首相は布告を廃止しなければならない(75条)。この布告の本当の論点は、首相の権限の強さではない。歯止めの効き方をどこまで信頼できるか、という点にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 警察法71条:緊急事態の布告の発出 | 警察法72条:布告後の首相による警察の一時統制 警察法74条:布告後20日以内の国会承認 |
| 主体 | 内閣総理大臣(国家公安委員会の勧告に基づく) | 内閣総理大臣が警察庁長官を直接指揮監督 内閣総理大臣が国会に付議し承認を求める |
| 歯止めの役割 | 勧告要件と区域・概要・日時の記載要件 | 統制を緊急事態収拾に必要な限度に限定 国会による事後の民主的統制(不承認なら75条で廃止) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では総統が行政院会議の決議を経て緊急命令を発し、10日以内に立法院の追認を求める。国会の事後統制という構造は日本の74条と共通する
韓国は自治警察制度導入後、非常事態時に警察庁長官が自治警察事務を直接指揮命令できる仕組みを設けており、分権と一元化の調整という点で日本と類似する
ドイツは州警察が原則だが、州が対処できない危険の際に連邦政府が州警察を指揮下に置ける。連邦参議院の要求で解除される点が日本の国会承認と対応する
米国は連邦制で警察は州・自治体中心。国家緊急事態の宣言制度はあるが、連邦が地方警察を一括統制する仕組みは日本ほど明確ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大地震の直後、SNSで「政府が緊急事態を布告した、外出したら警察に拘束される」という投稿が拡散された。本当にそうなるのか? 警察法の布告で変わるのは警察内部の指揮命令系統だけで、市民を拘束する新しい権限は生まれない。拡散する前に、根拠の法律名を確かめたほうがよい
- 大規模な騒乱が起き、隣の県の機動隊が次々とあなたの街に入ってきた。布告区域の外の警察に派遣を命じる仕組みが73条にある。見慣れない県警のパトカーは、指揮系統が切り替わったサインである
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法の制定に伴い、第6章「緊急事態の特別措置」の冒頭規定として設けられた。都道府県警察制度を基本としつつ、緊急時の指揮一元化の手続を定めた
- 警察法 第72条布告後の首相による警察の一時統制
- 警察法 第73条長官による区域警察への命令・派遣
- 警察法 第74条20日以内の国会承認義務
- 警察法 第75条不承認時等の布告廃止義務
- 警察法 第5条国家公安委員会の任務と所掌事務
- 災害対策基本法 第105条災害緊急事態の布告、別系統の緊急制度
- 自衛隊法 第78条警察力で足りない場合の治安出動
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