警察法 第5条(任務及び所掌事務)
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- 国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関する調整を行うことにより、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持することを任務とする。
- 2.前項に定めるもののほか、国家公安委員会は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。
- 3.国家公安委員会は、前項の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとする。
- 4.国家公安委員会は、第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。
- 一警察に関する制度の企画及び立案に関すること。
- 二警察に関する国の予算に関すること。
- 三警察に関する国の政策の評価に関すること。
- 四次に掲げる事案で国の公安に係るものについての警察運営に関すること。
- 五第七十一条の緊急事態に対処するための計画及びその実施に関すること。
- 六次のいずれかに該当する広域組織犯罪その他の事案(以下「広域組織犯罪等」という。)に対処するための警察の態勢に関すること。
- 七全国的な幹線道路における交通の規制に関すること。
- 八犯罪による収益に関する情報の集約、整理及び分析並びに関係機関に対する提供に関すること。
- 九国際刑事警察機構、外国の警察行政機関その他国際的な警察に関する関係機関との連絡に関すること。
- 十国際捜査共助に関すること。
- 十一国際緊急援助活動に関すること。
- 十二所掌事務に係る国際協力に関すること。
- 十三犯罪被害者等基本計画(犯罪被害者等基本法(平成十六年法律第百六十一号)第八条第一項に規定する犯罪被害者等基本計画をいう。第二十一条第二十一号において同じ。)の作成及び推進に関すること。
- 十四債権管理回収業に関する特別措置法(平成十年法律第百二十六号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。
- 十五無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。
- 十六重大サイバー事案に係る犯罪の捜査その他の重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関すること。
- 十七皇宮警察に関すること。
- 十八警察教養施設の維持管理その他警察教養に関すること。
- 十九警察通信施設の維持管理その他警察通信に関すること。
- 二十犯罪の取締りのための電子情報処理組織及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の解析その他情報技術の解析に関すること。
- 二十一犯罪鑑識施設の維持管理その他犯罪鑑識に関すること。
- 二十二犯罪統計に関すること。
- 二十三警察装備に関すること。
- 二十四警察職員の任用、勤務及び活動の基準に関すること。
- 二十五前号に掲げるもののほか、警察行政に関する調整に関すること。
- 二十六前各号に掲げる事務を遂行するために必要な監察に関すること。
- 二十七前各号に掲げるもののほか、他の法律(これに基づく命令を含む。)の規定に基づき警察庁の権限に属させられた事務
- 5.前項に定めるもののほか、国家公安委員会は、第一項の任務を達成するため、法律(法律に基づく命令を含む。)の規定に基づきその権限に属させられた事務をつかさどる。
- 6.前二項に定めるもののほか、国家公安委員会は、第二項の任務を達成するため、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四条第二項に規定する事務のうち、第一項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどる。
- 7.国家公安委員会は、都道府県公安委員会と常に緊密な連絡を保たなければならない。
この条文の基本情報
任務及び所掌事務とは何ですか?
定義任務及び所掌事務とは、警察法第5条に定められた規定で、「国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第5条(任務及び所掌事務)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第5条の条文原文は「国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関…」で始まります。
- 警察法第5条は第二章 国家公安委員会に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第5条の前の条は警察法第4条です。
- 警察法第5条の次の条は警察法第6条です。
- 警察法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法5条は国家公安委員会の任務を定める。国の公安に係る警察運営をつかさどり、制度の企画立案や重大サイバー事案への対処などについて警察庁を管理する。
Q · 日本の警察庁を監督しているのは誰なの?
国家公安委員会が警察庁を管理している
警察法5条4項により、国家公安委員会が警察庁を管理します。国家公安委員会は国務大臣である委員長と5人の委員からなる合議体で(同法4条)、警察に関する制度の企画立案、国の予算、広域組織犯罪への対処態勢、重大サイバー事案への対処などの事務について大まかな方針を示し、監督します。個別事件の捜査を指揮するわけではありません。また、都道府県警察を管理するのは都道府県公安委員会です(同法38条)。
解説
日本の警察のトップは警察庁長官だと思われがちだが、法律の構造は違う。警察法5条によれば、警察庁を「管理」するのは国家公安委員会(国務大臣の委員長1人と委員5人でつくる合議体)である。委員には、過去5年間に警察や検察の職業公務員だった人はなれない(同法7条)。つまり、警察の外にいる人間が警察の手綱を握る仕組みになっている。戦前の内務省のように、警察が政治の道具になった経験への反省から生まれた構造だ。本条が並べる所掌事務は、中身を見ると生活に近い。高速道路の交通規制、銀行から届く疑わしい取引情報の分析、重大サイバー事案への対処、犯罪被害者等基本計画の作成まで入っている。ただし「管理」は大まかな方針を示して監督するという意味で、個別の捜査を指揮することではない。そのため、あなたが目の前の警察官の対応に不満を持ったとき、国家公安委員会に直接訴えても空振りに終わる。都道府県警察を管理しているのは、都道府県公安委員会だからだ。
法的な位置づけ
警察法第5条は、国家公安委員会の任務および所掌事務を定める規定である。国の公安に係る警察運営、警察教養・警察通信・情報技術の解析・犯罪鑑識・犯罪統計・警察装備の統轄、警察行政の調整を任務とし、制度の企画立案、予算、広域組織犯罪への対処態勢、重大サイバー事案への対処などの事務について警察庁を管理する。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公安委員会とは何ですか?
内閣府に置かれ、国務大臣の委員長と委員5人で構成される合議体です。警察法5条に基づき警察庁を管理し、警察行政の方針を決めます。
Q2国家公安委員会と警察庁の違いは?
国家公安委員会は方針を決めて監督する合議体、警察庁はその管理を受けて実際に事務を執行する行政機関です。長官は委員会の管理下にあります。
Q3国家公安委員長は誰がなる?
国務大臣が委員長に充てられます(警察法6条)。内閣の一員が委員長を務めることで、治安に関する内閣の責任とのつながりが保たれています。
Q4国家公安委員会は捜査を指揮できる?
できません。5条の「管理」は大綱方針を示して監督する意味とされ、個別事件の捜査を具体的に指揮することは含まれないと解されています。
Q5都道府県警察を管理するのはどこ?
都道府県公安委員会です(警察法38条)。国家公安委員会の管理対象は警察庁であり、都道府県警察は直接の管理対象ではありません。
Q6重大サイバー事案は誰が担当する?
警察法5条4項は重大サイバー事案への対処に関する事務を挙げ、国家公安委員会の管理のもとで警察庁が担います。国が直接捜査に関わる数少ない領域です。
Q7国家公安委員会の会議は公開されている?
定例会議は非公開ですが、議事概要が国家公安委員会のウェブサイトで公表されています。警察行政の重点を知る一次資料として使えます。
Q8国家公安委員会の委員になれる条件は?
任命前5年間に警察または検察の職業公務員の前歴がないことが要件です(警察法7条)。両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国家公安委員会って、結局なにをしてる組織なんですか?
警察法5条により、警察庁を管理して警察行政の大まかな方針を決め、監督する合議体である。委員長は国務大臣で、委員5人は警察・検察の職業公務員の前歴がないことが条件になっている(同法7条)。実務のポイント:委員会の定例会議の議事概要は公開されている。警察庁がいま何を重点にしているかは、ニュースより早くそこに表れることがある
Q2警察官の対応がひどかったら、国家公安委員会に言えば処分してもらえますか?
宛先が違う。都道府県警察の職員の職務執行に対する苦情は、文書で都道府県公安委員会に申し出る(警察法79条)。委員会は、法定の例外を除き、処理結果を文書で通知する。実務のポイント:日時、場所、警察官の氏名や所属、やり取りの内容を具体的に書いた申出ほど、処理が形式的に終わらない。口頭の抗議は記録にすら残らないことが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 国家公安委員会は全国の警察官に命令できる、と思われがちだが違う。管理の対象は警察庁であり、実際に現場で動く都道府県警察は都道府県公安委員会の管理下にある。日本の警察は、国と都道府県の二層構造になっている
- 「管理」という言葉は知っていても、その範囲の狭さは知られていない。国家公安委員会が示すのは大まかな方針と監督で、個別事件の捜査を逐一指揮するわけではないと理解されている。「委員会が捜査に口を出す」ことも「委員会に頼めば捜査が動く」ことも、制度の想定外である
- 「国家公安委員会は形だけの組織か、それとも強い組織か」という問いの立て方がそもそもずれている。問うべきは、警察の外の人間がどの配線上で警察を監督しているかだ。政治的中立を守る緩衝材として設計されているので、強さより、監督の経路が確保されていることに意味がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 管理する合議体 | 警察法5条:国家公安委員会 | 警察法38条:都道府県公安委員会 警察法4条:国家公安委員会の設置・構成 |
| 管理の対象 | 警察庁 | 都道府県警察 (組織規定であり管理対象は定めない) |
| 所属 | 内閣府(国の機関) | 都道府県知事の所轄 内閣総理大臣の所轄のもと内閣府に置く |
| 市民との接点 | 制度・政策レベル(パブリックコメント等) | 苦情申出の宛先(警察法79条) 委員の任命に国会同意が必要 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では内政部警政署が全国の警察行政を所掌し、日本の公安委員会のような合議制の外部監督機関は置かれていない。大臣系統の直接指揮が基本である。
韓国は行政安全部に国家警察委員会を置き、警察行政の重要事項を審議・議決させる。日本の国家公安委員会に近いが、権限は日本より限定的とされる。
ドイツでは警察権は原則として州に属し、連邦刑事庁は中央機関として情報集約や国際連絡を担う。日本の警察庁が担う情報集約機能と比較できる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 交番で被害届の受理を渋られ、担当者の態度にも納得がいかない。怒りのまま国家公安委員会宛てにメールを送るつもりか? 宛先が違う。都道府県警察の職員に対する苦情は、文書で都道府県公安委員会へ出すのが法律上の正規ルートである(警察法79条)
- 地方銀行のコンプライアンス担当として、疑わしい取引の届出書を作っている。月末の締めまであと2日。その届出は最終的に、国家公安委員会・警察庁のもとで集約・分析される。あなたの一枚が、全国の資金の流れの分析に組み込まれる
学説
通説:警察法上の「管理」とは、公安委員会が大綱方針を定めて警察機関の事務処理がこれに即して行われるよう監督することをいい、個々の事務執行について具体的に指揮監督することは含まないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正(要確認) 内閣の重要政策に関する事務の補助および総合調整の任務(2項・3項・6項相当)が加えられたとみられる。改正法の特定と施行日は人的検証が必要
- 令和4年(2022年)改正(要確認) 重大サイバー事案への対処に関する事務が所掌事務に加えられたとみられる。警察庁のサイバー関連組織の再編と連動している。号の番号と施行日は要検証
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法の制定。旧警察法(1947年)の国家地方警察・自治体警察の二本立てを廃し、警察庁と都道府県警察の体制へ再編。国家公安委員会が警察庁を管理する仕組みを定めた。
- 2.令和4年(2022年) 改正:重大サイバー事案への対処に関する事務が所掌事務に加えられ、警察庁の組織再編と連動した。号番号と施行日の詳細は原典で要確認。
- 警察法 第2条警察の責務と権限濫用の禁止
- 警察法 第4条国家公安委員会の設置と構成
- 警察法 第7条委員の任命要件、警察検察前歴者の排除
- 警察法 第38条都道府県公安委員会による都道府県警察の管理
- 警察法 第79条都道府県公安委員会への苦情申出制度
- 内閣府設置法 第4条内閣の重要政策に関する総合調整事務の根拠
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第8条疑わしい取引の届出、情報集約の入口
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