警察法 第7条(委員の任命)
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- 委員は、任命前五年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のない者のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。
- 2.委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。
- 3.前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。
- 4.次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。
- 一破産者で復権を得ない者
- 二拘禁刑以上の刑に処せられた者
- 5.委員の任命については、そのうち三人以上が同一の政党に所属することとなつてはならない。
この条文の基本情報
委員の任命とは何ですか?
定義委員の任命とは、警察法第7条に定められた規定で、「委員は、任命前五年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のない者のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第7条(委員の任命)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第7条の条文原文は「委員は、任命前五年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のない者のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。」で始まります。
- 警察法第7条は第二章 国家公安委員会に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第7条の前の条は警察法第6条です。
- 警察法第7条の次の条は警察法第8条です。
- 警察法第7条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第7条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第7条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法7条は、国家公安委員を内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命すると定める。任命前5年間に警察・検察の職業的公務員だった者は就任できない。
Q · 国家公安委員は誰がどうやって選ぶの?
総理大臣が衆参両院の同意を得て任命する
警察法7条1項により、国家公安委員は内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命します。候補者は、任命前5年間に警察や検察の職業的公務員だった経歴がない人に限られます。破産者で復権を得ない者と拘禁刑以上の刑に処せられた者は就任できず(4項)、同じ政党から3人以上を任命することもできません(5項)。国会の閉会中や衆議院の解散中は同意なしで任命できますが、最初の国会で事後承認が得られなければ直ちに罷免されます。
解説
警察を監督する国家公安委員会の委員5人は、「警察を知らない側の人間」から選ばれるように法律で決められている。任命前の5年間に警察官や検察官などとして働いていた人は委員になれない。任命には内閣総理大臣だけでなく、衆参両院の同意が必要になる。さらに、5人のうち3人以上が同じ政党に所属してはならない。つまり、1つの政党から入れるのは最大2人までだ。警察の中の論理と与党の多数派、この二つのどちらにも委員会を独占させない作りである。国会の閉会中や衆議院の解散中には、同意なしで任命できる抜け道がある。ただしその場合も、次の国会で事後承認が得られなければ、総理は直ちに罷免しなければならない。ニュースで「国会同意人事」という言葉を聞いたら、それは警察権力の監督者を選ぶ場面かもしれない。そこは市民が口を出せる数少ない入口でもある。
法的な位置づけ
警察法第7条は、国家公安委員会委員の任命要件を定める規定である。委員は、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴がない者から、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。国会閉会中等の例外的任命と事後承認、欠格事由、同一政党所属3人以上の禁止をあわせて規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公安委員会とは何ですか?
警察庁を管理する内閣府の合議制機関です。委員長(国務大臣)と委員5人で構成され、警察行政の政治的中立と民主的管理を担います。
Q2国家公安委員の任期は何年ですか?
任期は5年で、再任は1回までに限られます(警察法8条)。衆議院議員の任期より長く、時の政権から距離を置いた監督が期待されています。
Q3国家公安委員長は誰がなるのですか?
委員長には国務大臣が充てられます(警察法6条)。7条の任命要件が適用されるのは委員長を除く委員5人です。
Q4国家公安委員は同じ政党から何人までなれる?
最大2人です。警察法7条5項により、委員のうち3人以上が同一の政党に所属することとなってはならないとされています。
Q5前科があると国家公安委員になれない?
拘禁刑以上の刑に処せられた者は就任できません(7条4項2号)。執行猶予付き判決も含まれますが、刑の消滅(刑法34条の2)後は欠格が外れます。
Q6自己破産した人は国家公安委員になれる?
復権を得ていればなれます。欠格は「破産者で復権を得ない者」に限られ、免責許可決定が確定すれば当然に復権します(破産法255条)。
Q7国家公安委員を罷免できるのはどんな場合?
欠格事由に該当した場合や、任命後に同一政党の所属者が3人以上になった場合などに罷免されます(警察法9条)。事後承認が得られない場合も同様です。
Q8国会閉会中に国家公安委員は任命できる?
できます。閉会中や衆議院解散中で両院の同意を得られないときは総理が任命でき、任命後最初の国会で事後承認を得る必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国家公安委員って結局どんな人がなってるの?元警察官は絶対ダメ?
警察法7条1項が排除するのは、任命前5年間に警察または検察の職務に就いていた職業的公務員だけです。つまり、5年以上の空白があれば、法文上は元警察官僚も元検察官も排除されません。実際には財界、学界、報道、法曹などから選ばれることが多いです。実務のポイント:要件は形式的な年数だけなので、独立性が本当に保たれているかは、国会同意の段階で経歴を読み解くしかありません。
Q2国会の閉会中に任命された委員が、あとで事後承認されなかったら、その人が関わった決定は全部無効になるの?
警察法7条3項は「直ちに罷免しなければならない」と定めるだけで、在任中の議決をさかのぼって無効にする規定はありません。罷免は一般に将来に向かって効力を生じると解されます。実務のポイント:無効にならないからこそ、事後承認の否決は「今後は関わらせない」という政治的なけじめの意味合いが強いです。争点は過去の決定よりも、次の人選に移ります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「公安委員会は結局、警察の身内の集まりだろう」と思われがちだが、法律はむしろ逆方向に設計されている。任命前5年以内に警察や検察で働いた職業公務員は、最初から候補者名簿に載れない。警察の論理に染まっていない目で見ることが、制度の出発点になっている
- 政党2人上限のルールは知っていても、それが任命の瞬間だけの話だと思っていないか。就任後に委員の党籍が変わり、同じ党に3人以上がそろった場合には、両院の同意を得て罷免できる仕組みがある(警察法9条)。さらに委員は政党の役員になることも、積極的な政治運動をすることも禁じられている(同10条)。党派の均衡は任期中ずっと監視される
- 「警察のトップは警察庁長官だから、委員の人選はたいした話ではない」という問いの立て方自体がずれている。警察庁長官は国家公安委員会が内閣総理大臣の承認を得て任免する(警察法16条)。長官を選ぶ側の顔ぶれを決めるのが本条なので、本条を押さえることは警察の人事権の源流を押さえることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 警察法7条:国家公安委員の任命要件 | 警察法39条:都道府県公安委員の任命 警察法9条:国家公安委員の罷免 |
| 決定権者と同意機関 | 内閣総理大臣が任命し、両議院の同意が必要 | 都道府県知事が任命し、都道府県議会の同意が必要 内閣総理大臣が罷免(党派偏重の場合は両議院の同意を得て罷免) |
| 警察の身内の排除 | 任命前5年間に警察・検察の職業的公務員だった者は除外 | 同趣旨の前歴制限あり 欠格事由に該当した委員は罷免 |
| 党派の均衡 | 任命の時点で同一政党3人以上を禁止 | 同一政党所属者の人数制限あり 任期中に党派が偏った場合に是正する |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では内政部警政署が警察行政を担い、日本の公安委員会に当たる合議制の独立監督機関は置かれていない。監督は主に内政部と立法院を通じて行われる
韓国の国家警察委員会は、日本の公安委員会制度に近い合議制の監督機関である。委員の任命や資格の制限が法律で定められている
米国では連邦レベルの統一機関はなく、市ごとに文民の警察委員会を設け、市長の任命と市議会の承認で委員を選ぶ例がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 衆議院の解散中に国家公安委員が急に辞任したら、警察の監督は空白になるのか? ならない。2項により、総理は両院の同意なしで後任を任命できる。代わりに最初の国会で事後承認を得る必要があり、否決されれば3項で即罷免となる。解散明けの国会はこの人事の審判の場でもある
- あなたは県警を定年退職して3年、地域防犯NPOの代表として顔が知られている。公安委員就任の打診が来ても、退職から5年たつまでは受けられない。都道府県公安委員にも同じ趣旨の制限があるからだ(警察法39条)。人柄や実績は関係なく、暦が基準になる
学説
通説(行政委員会合憲論):憲法65条は行政権を内閣に帰属させるが、国家公安委員会のような独立行政委員会も、内閣による任命権や予算を通じた統制と、国会同意による民主的統制が確保されていれば合憲と解される。本条の両院同意はその統制の要となる
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等一部改正に伴う整理により、4項2号の欠格事由「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法の制定により、国家公安委員の任命要件(前歴制限、両院同意、欠格事由、政党所属の制限)が定められた
- 2.令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)施行 改正:刑法等一部改正に伴う整理により、4項2号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた
- 警察法 第4条国家公安委員会の設置と委員長・5人構成
- 警察法 第8条委員の任期5年と再任1回の制限
- 警察法 第9条欠格該当・党派偏重時の罷免
- 警察法 第10条政党役員就任・積極的政治運動の禁止
- 警察法 第39条都道府県公安委員の任命、同趣旨の資格制限
- 破産法 第255条当然復権による欠格事由の解消
- 刑法 第34条の2刑の消滅による「処せられた者」の解消
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