警察法 第9条(委員の失職及び罷免)
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- 委員は、第七条第四項各号の一に該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。
- 2.内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。
- 3.内閣総理大臣は、両議院の同意を得て、左に掲げる委員を罷免する。
- 一委員のうち何人も所属していなかつた同一の政党に新たに三人以上の委員が所属するに至つた場合においては、これらの者のうち二人をこえる員数の委員
- 二委員のうち一人がすでに所属している政党に新たに二人以上の委員が所属するに至つた場合においては、これらの者のうち一人をこえる員数の委員
- 4.内閣総理大臣は、委員のうち二人がすでに所属している政党に新たに所属するに至つた委員を直ちに罷免する。
- 5.第七条第三項及び前三項の場合を除く外、委員は、その意に反して罷免されることがない。
この条文の基本情報
委員の失職及び罷免とは何ですか?
定義委員の失職及び罷免とは、警察法第9条に定められた規定で、「委員は、第七条第四項各号の一に該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第9条(委員の失職及び罷免)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第9条の条文原文は「委員は、第七条第四項各号の一に該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。」で始まります。
- 警察法第9条は第二章 国家公安委員会に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第9条の前の条は警察法第8条です。
- 警察法第9条の次の条は警察法第10条です。
- 警察法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法9条は国家公安委員の失職と罷免を定める。欠格事由に該当すれば当然に失職する。首相による罷免は心身の故障・非行の場合に限られ、両議院の同意を要する。
Q · 国家公安委員は、首相の判断で自由に辞めさせられるの?
できない。心身の故障か非行に限られ、両議院の同意が必要
警察法9条2項により、内閣総理大臣が国家公安委員を罷免できるのは、心身の故障で職務を執れない場合と、職務上の義務違反などの非行がある場合に限られます。いずれも両議院の同意が必要です。同条5項は、列挙された場合を除いて委員は意に反して罷免されないと定めています。例外として、同じ政党の委員が三人以上になった場合は罷免が義務になり、すでに二人が所属する政党に三人目が加わった場合は国会の同意なしに直ちに罷免されます(同条4項)。
解説
日本の警察の頂点にいるのは、警察庁長官ではない。警察庁を管理する国家公安委員会であり、国務大臣の委員長と五人の委員で構成される(警察法4条、5条)。本条は、その五人を「辞めさせる」ときのルールを定めている。ポイントは三つある。第一に、復権していない破産者や拘禁刑以上の刑に処せられた者など、第7条第4項の欠格事由(委員になれない条件)に当てはまった委員は、誰の判断も待たずに自動的に職を失う。第二に、首相が罷免できるのは、心身の故障で職務を執れない場合か、職務上の義務違反などの非行がある場合に限られる。しかも衆参両院の同意が必要になる。気に入らないから外す、という手は使えない。第三に、同じ政党の委員が三人以上になったときは、罷免によって必ず二人以下に戻される。すでに二人が所属する政党に三人目が入った場合は、国会の同意も待たずに直ちに罷免となる。警察という実力組織を時の政権の道具にさせないための仕組みが、この一条に集まっている。公安委員の人事ニュースを見るとき、「誰が選ばれたか」だけでなく「誰なら外せないか」まで読み取れるようになる。
法的な位置づけ
警察法9条は、国家公安委員会の委員の失職と罷免を定める規定である。第7条第4項の欠格事由に該当した委員は当然に失職する。罷免は、心身の故障または非行がある場合に内閣総理大臣が両議院の同意を得て行う。同一政党に所属する委員が三人以上となった場合には罷免を義務付け、列挙事由以外による意に反する罷免を禁止している。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公安委員の罷免とは?
内閣総理大臣が国家公安委員をその意に反して職から外すことです。警察法9条が要件を限定しており、原則として両議院の同意が必要です。
Q2国家公安委員が失職するのはどんなとき?
警察法7条4項の欠格事由(復権していない破産者、拘禁刑以上の刑に処せられた者など)に該当したときです。首相の判断を待たず、当然に職を失います。
Q3国家公安委員の罷免に国会の同意は必要?
9条2項と3項の罷免には両議院の同意が必要です。ただし、すでに二人が所属する政党に新たに所属した委員を罷免する4項の場合は、同意なしに直ちに罷免されます。
Q4国家公安委員は政党に入れる?
入党そのものは直ちに禁止されていません。ただし同じ政党の委員は二人までで、三人目になると罷免の対象になります。政党役員への就任や積極的な政治運動は10条で禁じられています。
Q5国家公安委員 任期途中で辞めさせられる?
9条の列挙事由に当たる場合に限られます。心身の故障、非行、政党所属数の超過、欠格事由への該当などです。それ以外の理由では任期途中でも罷免されません(5項)。
Q6国家公安委員が不祥事を起こしたらどうなる?
職務上の義務違反など委員にふさわしくない非行があると首相が認めた場合、両議院の同意を得て罷免できます(9条2項)。世論の辞任要求だけでは罷免されません。
Q7国家公安委員が病気で職務を執れない場合は?
心身の故障のため職務を執れないと首相が認めれば、両議院の同意を得て罷免できます(9条2項)。一時的な体調不良は想定されていません。
Q8国家公安委員の身分保障はなぜ強い?
警察という実力組織を時の政権から切り離し、管理の政治的中立を守るためです。罷免事由を限定し、国会の同意を条件にして首相の裁量を縛っています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国家公安委員って、首相が気に入らなければクビにできるの?
できない。首相が罷免できるのは、心身の故障で職務を執れない場合と、職務上の義務違反などの非行がある場合に限られる。しかも両議院の同意が要る(警察法9条2項)。それ以外は同条5項が意に反する罷免を禁じている。実務のポイント:衆参で多数派が異なる「ねじれ」国会では、非行があっても同意が得られない場合がある。身分保障の強さは、国会の勢力図によって実質的に変わる。
Q2公安委員が入党しただけで罷免されるなんて、政治活動の自由の侵害じゃないの?
委員は、政党の役員になることも積極的な政治運動も禁じられている(警察法10条)。そのうえで本条3項と4項は、同じ政党の委員を二人までに抑える。個人の政治的自由より、警察を管理する側の党派的中立を優先した設計である。実務のポイント:制限されるのは「同じ党の三人目」であって、入党そのものではない。二人までなら所属は罷免事由にならない。党派性は禁止ではなく人数で管理されている。
間違えやすい点 AI による整理
- 「首相が任命したのだから、首相が自由に辞めさせられるはずだ」という問いの立て方そのものがずれている。本条5項は、列挙した場合を除き、委員は意に反して罷免されないと明言している。さらに2項と3項の罷免には両議院の同意が要る。任命権と罷免権は、はじめから別物として設計されている。
- 同じ政党の委員は「二人まで」という上限は知られていても、その執行の厳しさはあまり知られていない。三人目が出たときの罷免は、首相の裁量ではなく義務である(3項と4項は「罷免する」と言い切っている)。とくに4項の場面では両議院の同意すら要らない。党派のバランスが崩れた状態は、一日も放置されない仕組みになっている。
- 国民から見ると、公安委員は「警察の身内」に見えるかもしれない。法律上はその逆である。第7条第1項は、任命前五年間に警察や検察の職務を行う職業的公務員だった者を委員から外している。外部の目であることが、資格の前提になっている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 警察法9条:国家公安委員の失職・罷免 | 警察法7条:国家公安委員の任命要件・欠格事由 警察法41条:都道府県公安委員の失職・罷免 |
| 決定権者 | 内閣総理大臣(両議院の同意) | 内閣総理大臣(両議院の同意を得て任命) 都道府県知事(都道府県議会の同意) |
| 政治的中立の担保 | 同一政党三人以上の場合に罷免を義務付け | 任命段階で同一政党の人数を制限 都道府県公安委員にも同趣旨の政党所属制限を適用 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には警察を管理する合議体はない。独立機関の委員について同一黨籍の人数を制限し、中立性を担保する発想は共通している
韓国の国家警察委員会も合議制で、委員の政治的中立と身分保障を定める。日本の公安委員会制度に近い構造を持つ
米国の独立規制委員会(FTC 等)は、同一政党の人数制限と正当事由に限った罷免を組み合わせる。日本の公安委員会の政党制限と同型の設計である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 国家公安委員の一人が自己破産し、破産手続開始の決定を受けたらどうなるか。首相の判断も国会の同意も要らない。第7条第4項の欠格事由に当たった時点で、その委員は職を失う。
- あなたが民間出身の国家公安委員だとする。在任中に知人に誘われ、ある政党に入党届を出した。同じ党の委員がすでに二人いれば、首相はあなたを直ちに罷免する(本条4項)。もともと委員は、政党の役員になることも、積極的に政治運動をすることも禁じられている(警察法10条)。入党届一枚で、五年の任期が途中で終わる。
学説
通説:国家公安委員会は内閣から一定の独立性を持つ行政委員会である。本条による罷免事由の限定と両議院同意の要件は、職権行使の独立を保障しつつ国会による民主的統制を確保するものと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:旧警察法(昭和22年法律第196号)を全面的に改める現行警察法(昭和29年法律第162号)の制定により、国家公安委員の失職・罷免規定として設けられた
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