警察法 第74条(国会の承認及び布告の廃止)
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- 内閣総理大臣は、第七十一条の規定により、緊急事態の布告を発した場合には、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会においてすみやかにその承認を求めなければならない。
- 2.内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があつたとき、国会が緊急事態の布告の廃止を議決したとき、又は当該布告の必要がなくなつたときは、すみやかに当該布告を廃止しなければならない。
この条文の基本情報
国会の承認及び布告の廃止とは何ですか?
定義国会の承認及び布告の廃止とは、警察法第74条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、第七十一条の規定により、緊急事態の布告を発した場合には、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第74条(国会の承認及び布告の廃止)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第74条の条文原文は「内閣総理大臣は、第七十一条の規定により、緊急事態の布告を発した場合には、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会…」で始まります。
- 警察法第74条は第六章 緊急事態の特別措置に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第74条の前の条は警察法第73条です。
- 警察法第74条の次の条は警察法第75条です。
- 警察法第74条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第74条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第74条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/74
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法74条は、首相が緊急事態の布告を発した日から二十日以内に国会の承認を求め、不承認や廃止の議決があれば速やかに布告を廃止する義務を定める。
Q · 首相が警察の「緊急事態の布告」を出したら、国会は何もできないの?
二十日以内に国会の承認が必要で、国会は廃止も議決できる
警察法74条1項により、内閣総理大臣は緊急事態の布告を発した日から二十日以内に国会に付議し、承認を求めなければなりません。国会が閉会中又は衆議院の解散中であれば、その後最初に召集される国会で速やかに承認を求めます。同条2項により、国会が不承認とした場合や布告の廃止を議決した場合、又は布告の必要がなくなった場合、首相は速やかに布告を廃止する義務を負います。承認は発動の前提ではなく、事後の統制です。
解説
首相が警察庁長官を直接指揮し、全国の警察を一本の命令系統にまとめる。警察法には、そのためのスイッチ「緊急事態の布告」(71条)がある。本条は、そのスイッチに付けられた時限装置だ。布告を出した首相は、発した日から二十日以内に国会へ付議し、承認を求めなければならない。国会が閉会中や衆議院の解散中なら、その後最初に召集される国会で速やかに承認を求める。国会が不承認とした場合、国会が廃止を議決した場合、布告の必要がなくなった場合、首相は速やかに布告を廃止する義務を負う。押さえておくべき点は二つある。一つ目は、国会の承認が発動の条件ではなく、事後チェックとして設計されていること。二つ目は、廃止の引き金を首相だけでなく国会も引けることだ。警察の指揮権が首相一人に集まる状態を、選挙で選ばれた議員が期限付きで検証する。「警察が首相の私兵になるのでは」という不安に対する、法律上の答えがこの二項に書かれている。
法的な位置づけ
警察法74条は、緊急事態の布告に対する国会の事後統制を定める規定である。内閣総理大臣は布告を発した日から二十日以内に国会の承認を求める義務を負い、国会閉会中又は衆議院解散中は次に召集される国会で速やかに承認を求める。不承認、廃止の議決又は必要の消滅があれば、布告を速やかに廃止しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.官報で布告の発令日を確認する 緊急事態の布告が報じられたら、まず官報や首相官邸の公表資料で布告を発した日と対象区域を確認する。報道の日付ではなく、布告を発した日が期限計算の起点になる
- 2.二十日の期限と国会の開会状況を確認する 布告日から二十日後の日付をカレンダーに記録する。あわせて国会が開会中か、閉会中か、衆議院の解散中かを確認する。閉会中や解散中なら、次に召集される国会で速やかに承認が求められるかを見る
- 3.国会への付議と審議の状況を追う 期限が近づいたら、衆議院・参議院の議案情報や国会会議録で、布告の承認案件が付議されたか、どのように審議・議決されたかを確認する
- 4.期限徒過や廃止の遅れを議員に伝える 期限内の付議がない場合や、不承認・廃止議決後も布告が廃止されない場合は、地元選出の議員事務所に質疑を要請する。日付と出典を添えた短い文書で伝えると効果的である
よくある質問 AI による整理
Q1警察法の緊急事態の布告とは?
大規模な災害や騒乱などの際、首相が国家公安委員会の勧告に基づき発する布告です(警察法71条)。発せられると首相が一時的に警察を統制します。
Q2緊急事態の布告 国会承認 いつまで?
布告を発した日から二十日以内に国会に付議して承認を求めます(警察法74条1項)。閉会中や衆議院解散中は、次の国会で速やかに求めます。
Q3緊急事態の布告は国会が止められる?
止められます。国会が不承認とするか布告の廃止を議決すれば、首相は速やかに布告を廃止しなければなりません(警察法74条2項)。
Q4国会の承認がないと布告は出せない?
出せます。承認は事前の条件ではなく事後の手続です。首相は先に布告を発し、その後二十日以内に国会の承認を求めます。
Q5衆議院解散中に布告が出たらどうなる?
承認の求めは、総選挙後に最初に召集される国会まで先送りされます(74条1項ただし書)。その間は国会の承認なしで布告が続く点が論点です。
Q6緊急事態の布告はいつ終わる?
国会の不承認、国会による廃止の議決、又は布告の必要がなくなったとき、首相が速やかに廃止します(74条2項)。条文上、固定の有効期間はありません。
Q7布告中に首相は警察をどう指揮する?
首相は一時的に警察を統制し、必要な限度で警察庁長官を直接指揮監督します(警察法72条)。長官は布告区域の警察本部長などに命令できます(73条)。
Q8日本に戒厳令はある?
現行の日本国憲法の下に戒厳の制度はありません。警察法の緊急事態の布告は警察の指揮系統を一元化する制度で、人権を停止する規定は置かれていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察法の緊急事態の布告って、これまで出たことあるんですか?
警察法の制定(昭和29年)以来、71条の布告は一度も発せられていないとされる(最新の状況をご確認ください)。そのため本条の手続も実際に使われたことがなく、解釈の多くは理論上のものにとどまる。実務のポイント:実例がないため、二十日の数え方(初日を算入するか)や承認審議の手順は、政府内でも詰め切れていない可能性がある。有事の国会質疑では、まずこの点が争点になりうる
Q2国会が「承認しない」と決めたら、布告中に警察がやったことは全部無効になるんですか?
本条2項が定めるのは、不承認のとき首相が速やかに布告を廃止する義務だけだ。それまでの措置を遡って無効にする規定はない。一つひとつの警察活動の適法性は、警察官職務執行法などの要件に照らして個別に判断される。実務のポイント:布告が不承認になった事実は、個別の措置が違法だったと直ちに証明するものではない。ただし国家賠償訴訟では、当時の必要性判断を争う事情として使える余地がある(実務上解釈が分かれる)
間違えやすい点 AI による整理
- 「緊急事態の布告=戒厳令」と受け止める人が多い。しかし警察法の布告が変えるのは主に警察内部の指揮系統(72条・73条)であり、市民の基本的人権を停止する条文はない。職務質問や保護などの権限は、布告後も警察官職務執行法の要件に縛られる
- 国会の承認は、布告の効力を発生させる前提条件ではない。首相は布告を先に出し、二十日以内に事後の承認を求める。つまり承認前の最長二十日間(国会閉会中や解散中はさらに長くなりうる)は、国会の承認なしで布告が動く。この期間の長さをどう評価するかが、本条をめぐる本当の論点である
- コロナ禍の「緊急事態宣言」と同じものだと思われがちだが、両者はまったく別の制度だ。あちらは新型インフルエンザ等対策特別措置法32条による宣言で、国会への義務は「報告」にとどまる。警察法の布告は国会の「承認」を要し、不承認なら廃止しなければならない。報告と承認の一語の違いが、国会の持つ力を大きく変える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 警察法74条:布告後の国会承認と布告の廃止 | 警察法71条:緊急事態の布告の発令 警察法72条:布告中の首相による警察の統制 |
| 主体 | 内閣総理大臣(付議・廃止)と国会(承認・廃止議決) | 国家公安委員会の勧告に基づく内閣総理大臣 内閣総理大臣(警察庁長官を直接指揮監督) |
| 要件・期限 | 発した日から二十日以内(閉会中・解散中は次の国会で速やかに) | 大規模な災害又は騒乱その他の緊急事態で、治安維持のため特に必要があるとき 統制に必要な限度に限る |
| 制度上の役割 | 例外状態の事後統制と終了(歯止め) | 例外状態の開始(スイッチ) 例外状態の中身(指揮系統の一元化) |
他国ではどう定めているか 4 か国
総統の緊急命令は発布後十日以内に立法院の追認を要し、不同意なら直ちに失効する。事後承認型である点は共通だが、期限が短く失効が自動的な点で日本より統制が強い
大統領は戒厳宣布後、国会に遅滞なく通告し、国会が在籍議員過半数で解除を要求すれば解除しなければならない。国会側から終了させる仕組みは本条2項と類似する
内的緊急事態で連邦政府が州警察を指揮下に置けるが、連邦参議院の要求があればいつでも解除しなければならない。警察の指揮一元化と議会側の解除権という構造が近い
大統領の国家緊急事態宣言に対し、議会は合同決議で終了させることができる。ただし大統領の拒否権が及ぶため、実際の終了は難しいと指摘される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 首都直下地震の後に大規模な暴動が広がり、首相が警察法上の緊急事態の布告を発した。ニュースは「戒厳令か」と騒ぐが、法律家が最初に数えるのは布告日からの日数だ。二十日以内に国会付議がなければ、本条違反として政治責任を追及する材料になる
- 布告が出た翌週に衆議院が解散していたら、国会承認はどうなる? 本条ただし書きにより、承認の求めは総選挙後の最初の国会に先送りされる。解散で生じるこの空白期間を誰が監視するのか、有権者として問う価値がある
- 野党議員の秘書として働くあなたに、布告の廃止決議案を三日で作れという指示が来た。根拠条文は本条2項だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 布告の期間中に警察の措置で身体や財産に損害を受けたら、日時・場所・警察官の所属・現場の映像を記録する2. 布告は警察官職務執行法の要件を緩めない。違法だと考えられる措置には、国家賠償法1条に基づく請求を検討する3. 布告の発布日と国会付議日を官報や国会会議録で確認し、本条の期限が守られたかを証拠として残す4. 地元の議員に、承認審議での質疑を要請する
訴えられた側:1. 布告の期間中に逮捕や職務質問を受けても、黙秘権や弁護人選任権(刑事訴訟法30条)は停止されない2. その場では抵抗せず、所属と氏名を尋ねて記録する3. 身柄を拘束されたら当番弁護士を呼ぶ4. 捜査手続の違法は通常の刑事手続の中で争う。布告の存在自体は違法収集証拠の主張を妨げない
時効(請求できる期限):内閣総理大臣の国会付議期限は、布告を発した日から二十日以内。国会閉会中または衆議院解散中は、その後最初に召集される国会で速やかに承認を求める。市民の救済手段には本条独自の時効はない。国家賠償請求は損害及び加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、国家賠償法4条・民法724条・724条の2)。処分の取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 昭和29年(1954年) 現行警察法の制定に伴い、第6章「緊急事態の特別措置」の一条として置かれた。その後の改正の有無と内容は、人による検証が必要である
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法の制定に伴い、第6章「緊急事態の特別措置」の一条として置かれた。その後の改正の有無は e-Gov 法令検索の沿革で要確認
- 警察法 第71条緊急事態の布告の発令要件
- 警察法 第72条布告時の内閣総理大臣による警察の統制
- 警察法 第73条布告時の警察庁長官の命令と応援派遣
- 警察法 第2条警察の責務と権限濫用の禁止
- 災害対策基本法 第106条災害緊急事態の布告に対する国会承認
- 自衛隊法 第78条治安出動の二十日以内の国会付議
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第32条国会報告型の緊急事態宣言(比較対象)
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