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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

自衛隊法 第79条の2(治安出動下令前に行う情報収集)

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防衛大臣は、事態が緊迫し第七十八条第一項の規定による治安出動命令が発せられること及び小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持した者による不法行為が行われることが予測される場合において、当該事態の状況の把握に資する情報の収集を行うため特別の必要があると認めるときは、国家公安委員会と協議の上、内閣総理大臣の承認を得て、武器を携行する自衛隊の部隊に当該者が所在すると見込まれる場所及びその近傍において当該情報の収集を行うことを命ずることができる。

この条文の基本情報

治安出動下令前に行う情報収集とは何ですか?

定義治安出動下令前に行う情報収集とは、自衛隊法第79条の2に定められた規定で、「防衛大臣は、事態が緊迫し第七十八条第一項の規定による治安出動命令が発せられること及び小銃、機関銃(機関けん銃を含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 自衛隊法第79条の2(治安出動下令前に行う情報収集)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
  2. 自衛隊法第79条の2の条文原文は「防衛大臣は、事態が緊迫し第七十八条第一項の規定による治安出動命令が発せられること及び小銃、機関銃(機関けん銃を含む。」で始まります。
  3. 自衛隊法第79条の2は第六章 自衛隊の行動に置かれています。
  4. 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
  5. 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 自衛隊法第79条の2の前の条は自衛隊法第79条です。
  7. 自衛隊法第79条の2の次の条は自衛隊法第80条です。
  8. 自衛隊法第79条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第79条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165
  • 本サイト収録自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第79条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/79_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点自衛隊法79条の2は、治安出動前に武装集団の不法行為が予測される場合、防衛大臣が総理の承認を得て武器携行部隊に情報収集を命じられる規定。権限は情報収集に限られる。

Q · 武器を持った自衛隊が近所にいたら、もう治安出動が始まっているの?

出動前の情報収集段階の可能性があり、職務質問の権限はない

必ずしも治安出動とは限りません。自衛隊法79条の2は、治安出動命令が予測される段階で、重武装した者の所在が見込まれる場所とその近傍に武器を携行する部隊を送り、情報収集をさせる制度です。防衛大臣が国家公安委員会と協議し、内閣総理大臣の承認を得て命じます。この段階では警察官職務執行法の準用(89条)がなく、職務質問や立入りの権限はありません。武器使用も92条の4の自己防護に限られます。

解説

自衛隊が正式に治安出動していない段階でも、武器を持った部隊が特定の場所の周辺に入ることがある。その法的な根拠が本条である。発動には次の条件がすべてそろう必要がある。事態が緊迫していること、78条1項の治安出動命令が出される見込みがあること、小銃・機関銃・砲・化学兵器・生物兵器と同程度の殺傷力を持つ武器を持った者が不法行為に及ぶと予測されること、そして情報収集の特別な必要があること。さらに防衛大臣は国家公安委員会と協議したうえで、内閣総理大臣の承認を得なければならない。見落とされやすい点がある。警察官職務執行法を自衛官に準用する規定(89条)は、治安出動命令を受けた自衛官を対象としており、この段階の部隊には職務質問も立入りの権限もない。仕事はあくまで状況の把握、つまり「見て、集める」ことに限られる。武器の使用も92条の4が定める自分たちの身を守る範囲に絞られている。迷彩服の隊員を見かけたとき、何ができて何ができないかを知っていれば、必要以上に怯えることも、甘く見ることもない。

法的な位置づけ

自衛隊法79条の2は治安出動下令前の情報収集を定める規定であり、治安出動命令及び重火器・化学兵器・生物兵器等で武装した者による不法行為が予測される場合に、防衛大臣が国家公安委員会との協議及び内閣総理大臣の承認を経て、武器を携行する部隊に対し、当該者の所在見込み場所及びその近傍での情報収集を命ずることができる旨を規定する。

よくある質問 AI による整理

Q1自衛隊法79条の2とは?

治安出動命令が出る前の段階で、武装した者がいると見込まれる場所とその周辺に、武器を携行する部隊を送って情報収集させる制度を定めた条文です。

Q2治安出動前の情報収集は誰が命令する?

防衛大臣が命じます。ただし事前に国家公安委員会と協議し、内閣総理大臣の承認を得ることが条件です。防衛大臣の単独判断では発動できません。

Q3情報収集中の自衛官に職務質問の権限はある?

ありません。警察官職務執行法を準用する89条は治安出動命令を受けた自衛官が対象で、79条の2の段階の部隊には職務質問や立入りの権限がありません。

Q479条の2の発動に国会の承認は必要?

条文上は不要です。治安出動(78条)では命令から20日以内に国会の承認を求める必要がありますが、本条にはその手続がありません。

Q5自衛隊法79条の2はいつできた?

2001年(平成13年)の米国同時多発テロ後の自衛隊法改正で新設された規定です。武装工作員やテロへの対応強化が背景にあります。

Q6化学兵器テロのおそれがあれば自衛隊は事前に動ける?

条文は化学兵器・生物兵器を明記しており、治安出動命令が予測されるなど他の要件もそろえば、出動前に情報収集部隊を送る根拠になります。

Q7情報収集部隊はどこで活動できる?

武装した者が所在すると見込まれる場所とその近傍に限られます。全国どこでも自由に展開できるわけではなく、場所の限定が条文に組み込まれています。

Q8情報収集部隊の活動で損害を受けたら賠償請求できる?

違法な職務執行による損害であれば、国家賠償法1条に基づき国に請求できる可能性があります。日時・場所・損害の記録が立証の鍵になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自衛隊が町に来たってことは、戒厳令みたいなものなんですか?

違います。日本国憲法のもとには戒厳令の制度がありません。本条は治安出動の前段階の情報収集で、国会承認の手続も警察官職務執行法の準用もない、最も抑制された段階です(78条・89条と比較)。実務のポイント:本条が実際に発動されたという公表例は見当たりません(要確認)。そのため、発動されれば初の事例として国会で必ず追及されるはずで、政府にとって発動の政治的なハードルは条文以上に高いのです

Q2情報収集中の自衛官は、撃つことができるんですか?

限られた場面でのみ可能です。92条の4により、自分や一緒に任務に就いている隊員の生命・身体を守るためにやむを得ない場合に、必要な限度で武器を使えます。人に危害を与えてよいのは、正当防衛・緊急避難(刑法36条・37条)にあたる場合だけです。実務のポイント:条文上、武器使用の目的は隊員の防護に限られています。周囲の住民を守るための武器使用をどう位置づけるかは、実務上、解釈が分かれています

Q3国家公安委員会と「協議」するって、警察の許可がないと動けないってことですか?

協議は同意とは違い、最終的な判断は内閣総理大臣の承認です。ただし治安を守る第一次的な責任は警察にあるので、協議は役割分担を調整する実質的な手続になります。実務のポイント:防衛省と国家公安委員会の間には、治安出動の際の治安維持に関する協定があり、警察と自衛隊の分担は、この協定や地域ごとの取決めで細かく詰められています(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「武器を持った部隊が町に来た=治安出動」と考えられがちだが、本条による情報収集は出動命令より前の段階である。命令による治安出動なら、命令から20日以内に国会の承認を求める必要がある(78条2項)。本条にはその手続がなく、警察官職務執行法の準用もない。見た目は似ていても、法的にはまったく別のものである
  • 文民統制という言葉は知っていても、その厚さが段階ごとに違うことはあまり知られていない。本条の発動に、法律上は国会の事前承認も事後承認も求められていない。歯止めは国家公安委員会との協議と総理大臣の承認の二つだけである。後から国会が検証する手段は、質疑や資料要求に限られる。この二つの歯止めが実際にどう機能したかは、外からほとんど見えない
  • 「非常時に自衛隊はどこまでやってよいのか」という問い方は、そもそも順序が逆である。自衛隊の行動は、法律が個別に許可したことだけができる仕組み(いわゆるポジティブリスト方式)で組み立てられている。本条で許されているのは「情報収集」だけであり、書かれていない拘束や捜索は、非常時であっても権限の外にある
比較の観点この条文ほかの条文
命令権者と手続79条の2:防衛大臣が国家公安委員会と協議し、内閣総理大臣の承認を得て命令78条:内閣総理大臣が治安出動を命令
79条:防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て出動待機命令
発動要件出動命令の予測+重武装者による不法行為の予測+情報収集の特別の必要間接侵略その他の緊急事態で、一般の警察力では治安維持ができないと認められる場合
事態が緊迫し、治安出動命令が発せられることが予測される場合
国会の関与条文上の承認手続なし命令から20日以内に国会に付議し承認を求める
条文上の承認手続なし
部隊の権限所在見込み場所とその近傍での情報収集のみ、武器使用は92条の4の自己防護に限定89条により警察官職務執行法を準用、90条の武器使用権限あり
出動に備えた待機が中心

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
国防法・戒厳法

台湾では平時の治安は警察・海巡が担い、軍が治安出動前に情報収集部隊を展開することを個別に授権する条文は確認できない。

韓国
통합방위법

韓国は統合防衛事態の宣布により軍・警察・予備軍を統合運用する制度を持ち、日本の治安出動系統より軍の関与が制度化されている。

ドイツ
Grundgesetz Art. 87a Abs. 4

ドイツは基本法で国内出動の要件を厳格に限定し、警察力で対処できない場合に限り連邦軍の投入を認める。

アメリカ
Posse Comitatus Act(18 U.S.C. § 1385)

米国は連邦軍の国内法執行を原則禁止し、例外は反乱法など議会の明示的授権による。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 港湾地区の倉庫に機関銃で武装した工作員が潜んでいるという情報が入る。警察だけでは対処しきれないおそれがあり、治安出動も検討され始めた。命令が出るまでの数十時間、情報がないまま待つのか。その空白の時間を埋めるために、まず状況を把握する部隊を送る。本条が想定しているのはまさにこの場面である
  • 自宅の近くに武器を持った自衛隊員が現れ、「どちらへ行かれますか」と声をかけられたら、答える義務はあるのか? この段階の自衛官には警察官職務執行法が準用されておらず、職務質問の権限もない。問いかけは任意のお願いにとどまる。ただし、近くにいる警察官が自ら質問してきた場合は話が別である
  • あなたは情報収集の任務に就いている自衛官である。不審な人物が走って逃げても、本条を根拠に身柄を押さえることはできない。武器を使えるのは、自分や一緒に任務に就いている隊員の生命・身体を守るためにやむを得ない場合に限られる(92条の4)
  • 町内会の LINE に「駅前に銃を持った自衛隊がいる、戒厳令か」という投稿が流れてきた。家族は荷物をまとめ始めている。慌てる前に確認すべきは、治安出動命令が出たのか、まだ出動前の情報収集の段階なのか、という一点である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 部隊の展開で自宅や店舗に損害が出たら、日時、場所、部隊の様子、損害の状況を写真と動画で残す2. 避難などの指示は警察官が警察官職務執行法4条に基づいて出すものなので、まず警察の指示に従い身の安全を確保する3. 事態が収まったら、防衛省と自治体に経緯を書面で照会する4. 違法な職務執行による損害であれば、国家賠償法1条に基づく請求を検討する。故意・過失と違法性の立証が必要になるため、記録が勝負を分ける

訴えられた側:1. 現場近くで隊員から声をかけられても、本条には職務質問や身柄拘束の権限がない。落ち着いて任意であることを確認してよい2. ただし挑発的な言動や急な接近は、隊員の自己防護のための武器使用(92条の4)を誘発しかねない。両手を見える位置に置き、距離をとる3. 現行犯逮捕は私人にも認められている(刑事訴訟法213条)。それを超える拘束を受けたら、日時と相手を記録し、弁護士に相談する

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。国家賠償請求は国家賠償法4条により民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)、不法行為の時から20年で消滅する。行政文書の開示請求に期限はないが、保存期間が過ぎれば廃棄されうる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

政府解釈・通説(ポジティブリスト方式):自衛隊の権限は法律の個別授権に限られるため、本条の部隊が行えるのは情報収集のみであり、身柄拘束・捜索・立入りなど条文にない強制措置は許されないと解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年) 米国同時多発テロを受けた自衛隊法改正で新設されたとみられる。その後の文言改正の有無と内容は要人的検証

改正の年表

  1. 1.平成13年(2001年) 新設:米国同時多発テロを受けた自衛隊法改正により、治安出動下令前の情報収集として新設。あわせて同任務中の武器使用を定める92条の4が整備された。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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