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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

自衛隊法 第91条

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  1. 海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官(主として海において行動する共同の部隊の使用する船舶に乗り組んでいる三等陸曹、三等海曹又は三等空曹以上の自衛官を含む。以下この章において同じ。)の職務の執行について準用する。
  2. 2.海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官(主として海において行動する共同の部隊の使用する船舶に乗り組んでいる自衛官を含む。以下この章において同じ。)の職務の執行について準用する。この場合において、同法第二十条第二項中「前項において準用する警察官職務執行法第七条」とあるのは「第八十九条第一項において準用する警察官職務執行法第七条及び前条第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。
  3. 3.第八十九条第二項の規定は、前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 自衛隊法第91条は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
  2. 自衛隊法第91条の条文原文は「海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛…」で始まります。
  3. 自衛隊法第91条は第七章 自衛隊の権限に置かれています。
  4. 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
  5. 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 自衛隊法第91条の前の条は自衛隊法第90条です。
  7. 自衛隊法第91条の次の条は自衛隊法第91条の2です。
  8. 自衛隊法第91条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第91条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165
  • 本サイト収録自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第91条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/91

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点自衛隊法91条は、治安出動を命じられた海上自衛官に海上保安庁法の協力要請・立入検査・強制措置と停船射撃の規定を準用し、射撃要件の認定者を防衛大臣とする。

Q · 治安出動した自衛隊は、逃げる不審船を撃って止められるの?

防衛大臣の認定など厳格な要件を満たせば可能

自衛隊法91条2項は、治安出動を命じられた海上自衛官に海上保安庁法20条2項を準用します。停船命令に繰り返し応じず逃走する外国船舶と思料される船が、領海内で無害通航でない航行をし、重大凶悪犯罪の準備の疑いが払拭できないなどの要件をすべて満たすと防衛大臣が認めた場合に限り、停船のための射撃が許されます。3項により部隊指揮官の命令も原則として必要です。軍艦や非商業目的の政府船舶は対象外です。

解説

自衛隊法91条には、自衛官自身の権限がほとんど書かれていない。書かれているのは「海上保安庁法のどの条文を借りてくるか」だけである。治安出動(78条1項の命令による出動、81条2項の要請による出動)で海に出た海上自衛官は、91条を通じて海上保安官と同じ道具を持つ。付近の人や船に協力を求める権限(海上保安庁法16条)、船長に書類を出させて立入検査や質問をする権限(17条1項)、停船や航路変更などを命じる強制措置の権限(18条)である。ただし1項の権限は三等海曹以上に限られる。核心は2項にある。停船命令を繰り返しても従わずに逃げる外国船舶について、重大凶悪犯罪の準備の疑いが払拭できないなど厳しい要件を満たすと防衛大臣が認めれば、正当防衛の場面でなくても船を止めるための射撃が許される。その結果、乗組員に危害が生じても違法性が阻却されると一般に解されている。判断する人が「海上保安庁長官」から「防衛大臣」に読み替えられる、その一点に91条の重みがある。

法的な位置づけ

自衛隊法91条は、同法78条1項または81条2項により治安出動を命じられた海上自衛隊の自衛官の職務執行について、海上保安庁法の協力要請(16条)、立入検査・質問(17条1項)、強制措置(18条)および停船のための武器使用(20条2項)の各規定を準用する規定である。20条2項の要件認定者は防衛大臣に読み替えられる。

よくある質問 AI による整理

Q1自衛隊法91条とは何ですか?

治安出動を命じられた海上自衛官に、海上保安庁法の協力要請・立入検査・強制措置・停船射撃の規定を借りて使わせる準用規定です。

Q2三等海曹とはどのくらいの階級?

海上自衛隊の曹の最下位の階級です。91条1項の協力要請・立入検査・強制措置は三等海曹以上に限られ、士の階級の隊員は使えません。

Q3海上保安庁法20条2項とは?

停船命令に応じず逃走する外国船舶と思料される船を止めるための射撃要件を定めた規定です。要件を満たせば人への危害も違法性が阻却されると解されています。

Q4治安出動は過去に発令されたことがある?

自衛隊発足以来、治安出動は一度も発令されていません。そのため91条も実際に適用された例はありません。

Q5自衛隊の武器使用の根拠は何条?

治安出動時は89条1項(警察官職務執行法7条の準用)、90条、海上では91条2項(海上保安庁法20条2項の準用)が根拠です。

Q6能登半島沖不審船事件とは?

1999年に能登半島沖で不審船が発見され、初の海上警備行動が発令された事件です。警告射撃にとどまり取り逃がしたことが、停船射撃の要件整備につながりました。

Q7陸上自衛官も91条の対象になる?

主として海において行動する共同の部隊の船舶に乗り組んでいる陸・空の自衛官も対象に含まれます。1項の権限は三等陸曹・三等空曹以上に限られます。

Q891条の射撃で乗組員がけがをしたら違法?

要件と手続をすべて満たしていれば違法性が阻却されると一般に解されます。要件や命令系統に欠ける点があれば、国家賠償法1条で争う余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1治安出動と海上警備行動って、何が違うんですか?

治安出動は、間接侵略その他の緊急事態で一般の警察力では治安を維持できない場合の出動である(78条・81条)。海上警備行動は、海上の人命・財産・治安を守るための特別の行動である(82条)。91条は前者に適用され、後者には93条が同じように海上保安庁法を準用する。実務のポイント:海上警備行動は能登半島沖やソマリア沖で発令例があるが、治安出動は一度も発令されたことがない

Q2停船命令を無視したら、すぐに撃たれるんですか?

すぐではない。2項が準用する海上保安庁法20条2項は、次の要件をすべて満たすと防衛大臣が認めた場合に限って射撃を許す。停船命令を繰り返しても応じずに抵抗や逃亡をすること、外国船舶と思料される船が領海内で無害通航でない航行をしていること、重大凶悪犯罪の準備の疑いが払拭できないこと、などである。実務のポイント:まず警告射撃、次に船体射撃と段階を踏むのが実務の型とされる

Q3日本の漁船が相手でも、2項の射撃はあり得ますか?

海上保安庁法20条2項1号は「外国船舶と思料される船舶」を要件にしているため、日本船舶であることが明らかな相手には使えない。その場合の武器使用は警察官職務執行法7条の準用(89条1項)の範囲にとどまり、人に危害を与えてよいのは正当防衛や緊急避難などに限られる。実務のポイント:「思料される」で足りるため、外観を偽装した船では判断がずれる余地があり、事後の検証で争点になりうる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自衛隊は海で自由に撃てるのか、撃てないのか」という問い方そのものがずれている。治安出動時の海上自衛官が武器を使う根拠は、警察官職務執行法7条と海上保安庁法20条2項という警察権の枠組みである。防衛出動の武力行使とは土俵が違い、同じ物差しでは比べられない
  • 「海上保安庁と同じ権限を持つ」とだけ理解している人は多い。だが1項の協力要請・立入検査・強制措置を使えるのは三等海曹以上に限られる。2項の射撃には、防衛大臣の認定と、原則として部隊指揮官の命令(3項による89条2項の準用)という二重の関門がある。道具は同じでも、使える人と使える条件は大きく絞られている
  • ニュースを見る側には「日本の海を守るための射撃」に見える。だが法律上、2項の対象は外国船舶と思料される船舶であり、軍艦や各国政府が非商業目的で運航する船舶は除かれる。相手が軍艦なら2項の射撃は使えない。報道から受ける印象と法律が実際に届く範囲との落差が、議論をすれ違わせる
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面自衛隊法91条:治安出動(78条1項・81条2項)時の海上自衛隊法93条:海上警備行動(82条)時
自衛隊法89条:治安出動時の一般的な職務執行
借りてくる権限海上保安庁法16条・17条1項・18条・20条2項海上保安庁法の関連規定を同様に準用
警察官職務執行法(7条の武器使用等)の準用
射撃・武器使用の判断者要件の認定は防衛大臣、原則として部隊指揮官の命令海上警備行動の枠組みで防衛大臣等が関与
原則として部隊指揮官の命令(89条2項)
人への危害が許される範囲海保法20条2項の要件充足時は停船射撃で違法性阻却準用規定の要件の範囲内
正当防衛・緊急避難等に限定(警職法7条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
海岸巡防法・警械使用條例

台湾では海巡署という文民の海上法執行機関が停船・検査・武器使用を担い、軍への準用という構造はとらない

韓国
해양경비법

韓国も海洋警察が海上の検問検索と武器使用を担う。軍の治安出動と海上警察権限の準用を組み合わせる日本型とは異なる

ドイツ
Grundgesetz Art. 87a Abs. 4

ドイツは基本法で連邦軍の国内出動を内部緊急事態などに厳しく限定し、警察支援としての位置づけを明記する

アメリカ
14 U.S.C. § 526 / Posse Comitatus Act(18 U.S.C. § 1385)

米国は沿岸警備隊に停船射撃の権限を与える一方、軍の国内法執行は Posse Comitatus Act で原則制限される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし国内で大規模なテロが起き、治安出動が命じられた海域で、あなたの漁船に護衛艦から「協力を求める」と無線が入ったら、どうなる? 根拠は海上保安庁法16条の準用で、あくまで協力の要請である。ただし18条準用の停船命令や航路変更命令なら話は別で、強制措置として扱われる
  • あなたは護衛艦に乗る三等海曹である。停船命令を無視して逃げる船を前に、艦橋では撃つか撃たないかで意見が割れている。防衛大臣の認定は出ているか。部隊指揮官の命令は下りているか(89条2項の準用)。この二つを確かめずに引き金を引けば、正当防衛や緊急避難の場面でない限り、責任を問われるおそれがある
  • 共同の部隊の船に乗る三等陸曹も1項の対象に入る。陸自の制服を着ていても、海の上では海上保安庁法の権限を借りることになる
  • 逃走する不審船が領海の外に出るまで、残りはおよそ20分。海上保安庁法20条2項の射撃要件の一つは、我が国の内水または領海で無害通航でない航行を現に行っていることである。境界線を越えた瞬間から、この根拠で射撃を正当化するのは難しくなる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自船の航跡、無線の交信記録、AIS データ、船体の損傷写真をその日のうちに保全する2. 受けたのが協力要請(16条準用)、立入検査(17条1項準用)、強制措置(18条準用)のどれかを記録で区別する3. 損害の請求は国家賠償法1条に基づき国を相手に行う。自衛官個人ではない4. 武器が使われていれば、防衛大臣の認定と部隊指揮官の命令があったかを情報公開請求などで確かめる

訴えられた側:1. 停船命令には直ちに応じ、無線で意思を伝える。繰り返しの命令に応じないことと逃走が射撃要件の入り口になる2. 立入検査では書類の提出と質問に落ち着いて対応し、やり取りを記録に残す3. 外国籍の乗組員は領事への通報を求められる(領事関係に関するウィーン条約36条) 4. 措置が不当だと考えるなら、弁護士を通じて記録の開示と国家賠償で争う

時効(請求できる期限):91条自体に特定の期限はない。武器使用や強制措置による損害を国家賠償で請求する場合、国家賠償法4条により民法724条が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条の2)、行為の時から20年で消滅する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的解釈:91条2項が準用する海上保安庁法20条2項の要件をすべて満たし、防衛大臣の認定と部隊指揮官の命令を経た停船射撃により乗組員に危害が生じても、違法性が阻却されると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年)改正(要検証) 海上保安庁法20条2項の新設に合わせ、同項の準用(2項)と部隊指揮官命令の準用(3項)が整備されたとみられる。能登半島沖不審船事件(1999年)が背景とされる
  • 改正時期要確認 「主として海において行動する共同の部隊」の船舶に乗り組む陸・空の自衛官を対象に加えた改正。共同の部隊の新編に伴うものとみられるが、年次と内容は人手での検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成13年(2001年) 改正:能登半島沖不審船事件を背景に海上保安庁法20条2項が新設されたことに合わせ、同項の準用(2項)と部隊指揮官命令の準用(3項)が整備されたとされる(要検証)

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自衛隊法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章 自衛隊の権限

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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