売春防止法 第13条(資金等の提供)
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- 情を知つて、第十一条第二項の業に要する資金、土地又は建物を提供した者は、五年以下の拘禁刑及び二十万円以下の罰金に処する。
- 2.情を知つて、前条の業に要する資金、土地又は建物を提供した者は、七年以下の拘禁刑及び三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
資金等の提供とは何ですか?
定義資金等の提供とは、売春防止法第13条に定められた規定で、「情を知つて、第十一条第二項の業に要する資金、土地又は建物を提供した者は、五年以下の拘禁刑及び二十万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 売春防止法第13条(資金等の提供)は、日本の売春防止法に含まれる条文です。
- 売春防止法第13条の条文原文は「情を知つて、第十一条第二項の業に要する資金、土地又は建物を提供した者は、五年以下の拘禁刑及び二十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 売春防止法第13条は第二章 刑事処分に置かれています。
- 売春防止法の公布日は昭和31年5月24日です。
- 売春防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 売春防止法第13条の前の条は売春防止法第12条です。
- 売春防止法第13条の次の条は売春防止法第14条です。
- 売春防止法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000118 - 本サイト収録
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/331AC0000000118/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点売春防止法13条は、売春の場所提供業や管理売春に要する資金・土地・建物を、事情を知って提供した者を処罰する。1項は5年以下、2項は7年以下の拘禁刑と罰金が必ず併科される。
Q · 売春をさせている店だと知っていて、お金や物件を出したら犯罪になるの?
なる。知って提供すれば拘禁刑と罰金が両方科される
売春防止法13条により、売春の場所提供業(11条2項)に資金・土地・建物を提供すれば5年以下の拘禁刑及び20万円以下の罰金、管理売春業(12条)に提供すれば7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金が科されます。どちらも拘禁刑と罰金が必ず併科されます。成立には「情を知つて」いることが必要ですが、相場からかけ離れた賃料や用途を確かめない姿勢が重なると、未必的な認識があったと推認されるおそれがあります。
解説
「金を出しただけ」「部屋を貸しただけ」という言い訳が通らない場面が、売春防止法には条文としてはっきり書かれている。13条が処罰するのは、売春の場所を提供することを業とする者(11条2項)や、女性を自分の管理する場所に住まわせて売春させることを業とする者(12条、いわゆる管理売春)に、事情を知ったうえで資金・土地・建物を出した人である。経営者とは別の、独立した犯罪として扱われる。刑法の幇助犯(62条)であれば、刑は正犯より必ず軽くなる(63条)。しかし本条では、その減軽を前提にした計算は成り立たない。しかも条文は「拘禁刑及び罰金」となっており、拘禁刑と罰金の両方が必ず科される(併科)。2項は7年以下の拘禁刑と30万円以下の罰金で、場所提供業の経営者本人(11条2項)と同じ重さである。分かれ目は「情を知つて」の一語にある。知らなければ罪にはならない。ただし、相場よりはるかに高い家賃、深夜の頻繁な出入り、不自然な名義を見て見ぬふりをすれば、「そうかもしれないと分かっていた」(未必的な認識)と認定されるおそれがある。
法的な位置づけ
売春防止法13条は、同法11条2項の売春場所提供業または12条の管理売春業に要する資金、土地または建物を、その情を知って提供する行為を処罰する規定である。刑法上は幇助にあたりうる行為を独立の犯罪として定めており、1項は5年以下の拘禁刑及び20万円以下の罰金、2項は7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金を併科する。
よくある質問 AI による整理
Q1売春防止法13条とは?
売春の場所提供業や管理売春業に、事情を知ったうえで資金・土地・建物を提供した者を処罰する規定です。経営者とは別の独立した犯罪として扱われます。
Q2売春防止法13条の罰則は?
場所提供業への提供(1項)は5年以下の拘禁刑及び20万円以下の罰金、管理売春業への提供(2項)は7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金で、両方が必ず科されます。
Q3「情を知つて」とはどういう意味?
提供先が売春の場所提供業や管理売春業だと認識していることです。確定的に知っている必要はなく、「そうかもしれない」という未必的な認識でも足りると解されるおそれがあります。
Q4売春防止法13条で会社も処罰される?
されます。従業員や代表者が会社の業務として資金や建物を提供した場合、両罰規定(14条)により、行為者本人とは別に法人にも罰金刑が科されます。
Q5売春防止法13条の時効はいつまで?
公訴時効は1項・2項とも5年です(刑事訴訟法250条2項5号)。建物を継続して提供している場合、起算点は提供が終わった時点とされる余地があります。
Q6一度だけ部屋を貸した場合も13条違反?
本条の対象は11条2項・12条の「業」に要する提供です。業にあたらない単発の場所提供は本条ではなく、11条1項(3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金)の問題になりえます。
Q7物件オーナーが逮捕されることはある?
あります。テナントが売春の場所提供業や管理売春を行っていると知りながら貸し続ければ、オーナー自身が13条の正犯として処罰の対象になります。
Q8売春防止法13条は懲役から変わった?
変わりました。刑法等の改正に伴い、2025年6月1日から「懲役」が「拘禁刑」に改められました。刑期の上限と罰金額は維持されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1テナントが風俗店っぽいけど、家賃はちゃんと払ってくれてる。貸してるだけで捕まるんですか?
風営法の届出をした合法な性風俗店に貸すこと自体は、本条の対象ではない。対象になるのは、売春の場所提供業(11条2項)や管理売春(12条)に、それを知ったうえで提供した場合である。ただし、届出があっても実態が売春の場所提供なら話は変わる。実務のポイント:摘発のとき捜査側が真っ先に見るのは、賃料と相場の差と契約書の用途欄である。用途を確認したやり取りを書面で残しておくだけで、防御の質が大きく変わる
Q2出資してた店が摘発されました。出したお金って取り返せますか?
かなり難しい。売春業のための出資や貸付は公序良俗違反(民法90条)で無効とされうるうえ、不法原因給付(民法708条)として返還請求が認められない可能性が高い。さらに、本条の罪に関わる資金は組織犯罪処罰法上の犯罪収益として没収の対象になりうる。実務のポイント:用途を知っていたうえで返還を求めて訴えを起こすと、その訴状そのものが自分の認識を示す証拠として使われかねない。動く前に刑事の弁護人に相談する
Q3普通の「手助け(幇助)」と13条って、何が違うんですか?
幇助犯(刑法62条)なら刑は必ず減軽され、上限は正犯の半分になる(63条・68条)。場所提供業(7年以下)の幇助なら上限は3年6月だが、本条1項は5年以下で、しかも罰金が必ず併科される。管理売春(10年以下)でも、幇助の上限5年に対して本条2項は7年以下である。実務のポイント:本条は「資金・土地・建物」に限った独立罪である。それ以外の手助けは一般の幇助で処理されるため、何を提供したかで適用される条文と刑の幅が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「経営に関わっていない出資者なら、せいぜい幇助犯で刑も軽くなる」と思われがちだが、本条は資金や建物の提供そのものを独立の犯罪にしている。幇助なら受けられる刑の減軽(刑法63条)はなく、拘禁刑と罰金が必ず両方科される。
- 「売春防止法は売春した女性を取り締まる法律だから、自分には関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。売春すること自体は3条で禁止されているが、罰則はない(公衆の目に触れる勧誘などは5条で処罰される)。処罰の重心は、周旋・場所提供・管理売春、そしてそれを金と場所で支える側に置かれている。
- 「知らなければ罪にならない」ことは多くの人が知っている。知られていないのは、「知らなかった」がどれほど簡単に崩されるかである。相場の倍の家賃を現金で受け取る、用途を一度も確認しない、近隣の苦情を放置する。こうした客観的な事情が積み重なれば、少なくとも「そうかもしれない」と認識していたと推認されうる。内心の言い分よりも、残っている記録のほうが重く見られる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰される行為 | 13条:場所提供業・管理売春業に要する資金・土地・建物を情を知って提供 | 11条:売春を行う場所を提供(1項)/それを業とする(2項) 12条:人を自己の占有・管理する場所に居住させ売春をさせることを業とする(管理売春) |
| 法定刑 | 1項:5年以下の拘禁刑及び20万円以下の罰金/2項:7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 | 1項:3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金/2項:7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 10年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 |
| 罰金の科し方 | 拘禁刑と罰金を必ず併科 | 1項は選択刑、2項は併科 拘禁刑と罰金を必ず併科 |
| 法人への波及 | 14条の両罰規定で法人にも罰金刑 | 14条の両罰規定で法人にも罰金刑 14条の両罰規定で法人にも罰金刑 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営利目的での容留・媒介を処罰する。資金提供そのものを独立罪とする明文はなく、共犯規定で処理される点が日本と異なる
韓国は売春に供されると知りながら資金・土地・建物を提供する行為を「性売買斡旋等行為」と定義し、日本の13条とほぼ同じ構造をとる
ドイツは売春自体を合法化しており、処罰は搾取的な経営に限られる。単なる資金・物件の提供を独立罪とする発想は日本と大きく異なる
フランスは売春施設の経営だけでなく、その資金提供(financer ou contribuer à financer)も明文で処罰し、日本と同様に兵站を断つ発想をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 知人から「店舗型リラクゼーション店の開業資金を出してくれたら月利3%で返す」と持ちかけられた。実態が個室で売春をさせる場所提供業なら、出資したあなたも13条1項の当事者になる。利回りが異常に高いこと自体が、事業の中身を問いただすべき合図である
- もし、あなたが所有するマンションの一室が、入居者が女性を住まわせて売春させる拠点として使われていたら、どうなる? 知らなかったなら本条は成立しない。しかし、管理会社から苦情の報告を受け、警察から照会が来た後も貸し続ければ、その時点からは「情を知って」貸している状態と評価されうる
- 社長が個人名義でビルを買い、知人の店に使わせた。経営は別会社が行っている。名義を分けても、建物を提供したこと自体が本条の実行行為にあたる
- ニュースで流れた摘発店舗の名前が、あなたのビルのテナントと同じだった。来週には次の家賃が振り込まれる。黙って受け取り続けるのか、すぐに解除通知を出して警察に相談した記録を残すのか。判断に使える時間は数日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:管理売春の場所に住まわされている女性本人なら、女性相談支援センター(困難な問題を抱える女性への支援に関する法律に基づく窓口)や警察に相談する。借金で縛られていても、売春を前提にした借金は公序良俗違反(民法90条)で無効とされうる。物件や資金を知らないうちに使われていたオーナーや出資者なら、気づいた日付・やり取り・入金記録を保存し、警察への相談と契約解除の通知を速やかに書面で行う。
訴えられた側:1. 取調べで「薄々知っていた」という趣旨の調書に安易に署名せず、黙秘権を意識して早めに弁護人を呼ぶ2. 争点は「情を知つて」の時期と内容である。契約時の事業計画、用途についての説明、賃料が相場相当だったことを示す資料を確保する3. 提供先が11条2項・12条の「業」にあたるかも争える(単発の場所提供は本条の対象外) 4. 会社として提供した場合は、両罰規定(14条)で法人も罰金の対象になる点を踏まえて対応方針を立てる
時効(請求できる期限):公訴時効は1項・2項とも5年(刑事訴訟法250条2項5号、長期10年未満の拘禁刑にあたる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条)。建物を継続して提供している場合は、提供が終わった時点から時効が進むと解される余地があり、扱いは事案によって異なる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は、管理売春や場所提供業を資金・物件の面で支える行為を、刑法総則の幇助犯とは別に独立罪として処罰するもの。資金・土地・建物以外の支援は、一般の共犯規定で処理されると解される
改正沿革 AI による整理
- 昭和31年(1956年)制定 売春防止法の制定時から置かれた資金等提供の処罰規定。刑事処分に関する規定は昭和33年(1958年)4月1日に施行された
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律により、「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和31年(1956年) 新設:売春防止法の制定とともに資金等の提供罪を規定。刑事処分に関する規定は昭和33年(1958年)4月1日に施行
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う整理法により、「懲役」が「拘禁刑」に改められた(2025年6月1日施行)
- 売春防止法 第11条場所提供業、本条1項の提供先の業
- 売春防止法 第12条管理売春業、本条2項の提供先の業
- 売春防止法 第14条両罰規定、法人への罰金刑
- 売春防止法 第1条目的規定、処罰の重心を示す
- 刑法 第62条幇助犯の一般規定、本条は独立罪化
- 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律 第2条本条の提供資金を犯罪収益と定義
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