売春防止法 第11条(場所の提供)
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- 情を知つて、売春を行う場所を提供した者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
- 2.売春を行う場所を提供することを業とした者は、七年以下の拘禁刑及び三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
場所の提供とは何ですか?
定義場所の提供とは、売春防止法第11条に定められた規定で、「情を知つて、売春を行う場所を提供した者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 売春防止法第11条(場所の提供)は、日本の売春防止法に含まれる条文です。
- 売春防止法第11条の条文原文は「情を知つて、売春を行う場所を提供した者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 売春防止法第11条は第二章 刑事処分に置かれています。
- 売春防止法の公布日は昭和31年5月24日です。
- 売春防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 売春防止法第11条の前の条は売春防止法第10条です。
- 売春防止法第11条の次の条は売春防止法第12条です。
- 売春防止法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000118 - 本サイト収録
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/331AC0000000118/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点売春防止法11条は、情を知って売春を行う場所を提供した者を3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処し、業とした者には7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金を併科する。
Q · 入居者が部屋で売春をしていたら、貸している大家も罪になるの?
知って貸せば処罰される。知らずに貸しただけなら罪にならない
売春防止法11条1項により、売春に使われると知りながら(情を知って)部屋などの場所を提供した者は、3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処されます。知らずに貸しただけなら罪にはなりません。ただし、苦情や警察からの照会などで気づいた後も貸し続けると、「知っていた」と認定される危険が高まります。場所の提供を業として行うと、2項により7年以下の拘禁刑と30万円以下の罰金が併科されます。
解説
日本の法律は、売春をした本人を処罰していない。売春防止法3条は「何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない」と禁止するが、これに違反しただけで科される刑罰の規定はない。では、刑罰はどこに向かうのか。その答えの一つが11条である。売春が行われると知っていながら、部屋・店舗・ホテルの客室などの場所を提供した者が処罰される。1回でも知っていて貸せば3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金。それを商売(業)にすれば7年以下の拘禁刑「及び」30万円以下の罰金となる。「及び」なので、拘禁刑と罰金が両方科される。分かれ目は「情を知つて」の四文字だ。知らずに貸しただけなら罪にならない。ただ、怪しいと気づいた後も貸し続ければ、「知っていた」と認定される危険が出てくる。大家、民泊ホスト、ホテル経営者にとっては、気づいた後の最初の1週間に何をしたかで、自分が単なる貸主のままでいられるか、共犯の側に入るかが決まる。
法的な位置づけ
売春防止法11条は、売春の場所提供を処罰する規定である。1項は、情を知って売春を行う場所を提供した者を3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処し、2項は、場所の提供を業とした者を7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金に処する。売春をした本人を処罰しない同法の構造の下で、売春を支える場所的基盤を断つ機能を担う。
よくある質問 AI による整理
Q1売春防止法11条とは?
売春に使われると知りながら部屋や客室などの場所を提供した者を処罰する規定です。1回の提供は1項、商売として行うと2項で重く処罰されます。
Q2売春の場所提供 罰則はどのくらい?
1項は3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金、2項(業として)は7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金で、拘禁刑と罰金が両方科されます。
Q3売春した本人は罰せられないって本当?
本当です。売春防止法3条は売春を禁止していますが、違反した本人への罰則はありません。罰則は勧誘・周旋・場所提供・管理売春など周辺の行為に向けられています。
Q4民泊で売春に使われたらホストは違法?
知らなければ罪になりません。ただ、レビューやメッセージで気づいた後も予約を受け続けると「情を知って」提供したと評価されるおそれがあります。
Q5場所提供罪 時効は何年?
公訴時効は1項が3年、2項が5年です(刑事訴訟法250条2項)。犯罪行為が終わった時から数え、業として続けていた場合は原則として最後の行為の終了時からです。
Q6ラブホテルの経営は売春防止法違反になる?
客室を貸すこと自体は違法ではありません。売春に使われると知りながら提供した場合、特にそれを営業として続けた場合に11条の対象になりえます。
Q7場所提供で法人も処罰される?
されえます。両罰規定(売春防止法14条)により、従業員や代表者が業務に関して違反すると、行為者に加えて法人にも罰金刑が科されます。
Q8売春に使われていると気づいた大家は何をすべき?
気づいた日のうちに借主へ書面で使用状況を照会し、是正を求め、改善がなければ解除に進む旨を通知します。日付入りの記録が「黙認していない」証拠になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入居者が中で何してるかなんて、大家に分かるわけなくないですか?
分からない段階なら罪にならない。11条は「情を知つて」提供した場合に限って処罰するからだ。問題は、苦情や警察からの照会で気づいた後である。実務のポイント:摘発の現場では、捜査側は「いつ気づいたか」を、管理会社とのメールや苦情記録から逆算して組み立てる。記録が残っている日以降に家賃を受け取り続けていると、そこが「知っていた」起点として扱われやすい
Q21回貸しただけと、商売としてやってたのじゃ、そんなに違うんですか?
大きく違う。1項は3年以下の拘禁刑「又は」10万円以下の罰金なので、罰金だけで終わる余地がある。2項の「業とした」場合は7年以下の拘禁刑「及び」30万円以下の罰金で、拘禁刑と罰金が両方科される。実務のポイント:「業」は反復継続する意思があれば足りると解されており、最初の1件でも、継続を前提とした料金体系や設備があれば業と認定されうる。件数より仕組みが見られる
Q3雇われ店長なんですけど、オーナーじゃなくても捕まるんですか?
捕まりうる。11条2項は「場所を提供することを業とした者」を処罰し、現場で営業を回していた店長や従業員も、共同正犯や幇助として問われる余地がある。法人が経営していれば両罰規定(14条)で法人も罰金刑を受ける。実務のポイント:店舗型性風俗店の摘発では、オーナーが表に出ず、店長名義で営業届が出されていることが多い。逮捕されるのは届出に名前がある人間であることを、名義を貸す前に知っておくべきだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「売春は違法だが、実際に捕まるのは売った女性」と思われがちだが、法律の構造は逆である。単純売春そのものに罰則はなく、売春防止法の刑罰は勧誘(5条)、周旋(6条)、場所提供(11条)、管理売春(12条)など、売春を成り立たせる周辺の行為に集中している。罰せられないのは本人の側で、罰せられるのは場所を貸した側だ
- 「知らなかったと言えば済む」という感覚は危ない。「情を知つて」は確定的な認識に限らず、売春に使われているかもしれないと認識しながら容認する未必的な認識でも足りると解されるのが一般的だ。近隣からの苦情、管理会社の報告、口コミ、警察からの照会など、気づくきっかけが記録に残るたびに、「知らなかった」という言い分は通りにくくなっていく
- 法人で物件を持っていれば個人は安全だという発想は、二重の意味で外れている。実際に貸した担当者や代表者が行為者として処罰されるうえ、両罰規定(14条)によって法人も罰金刑を受ける。さらに2項の業態では、資金や建物を提供した者を処罰する13条まで視野に入る。会社という盾は、むしろ処罰の対象を増やす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰対象の行為 | 売春防止法11条:売春を行う場所の提供(1項)/その業(2項) | 売春防止法12条:人を自己の管理する場所等に居住させ売春をさせることを業とする(管理売春) 売春防止法13条:情を知って場所提供業・管理売春業に資金・土地・建物を提供 |
| 法定刑 | 1項:3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金/2項:7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 | 10年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 1項(11条2項の業へ):5年以下の拘禁刑及び20万円以下の罰金/2項(12条の業へ):7年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 |
| 売春をする者への関与の度合い | 場所を貸すだけで、売春をする者を支配しない | 居住させて管理・支配する(最も重い) 業者の背後で資金・物件を供給する |
| 典型的な行為者 | 大家、民泊ホスト、ホテル・個室店舗の経営者や店長 | 寮や住居を用意して売春をさせる業者 出資者、物件オーナー |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は営利目的で性交・猥褻のために人を容留・媒介する行為を刑法で処罰し、場所の提供(容留)もその中に含まれる。本人の売春は原則として行政罰の対象とされる点で日本と構造が異なる
韓国は売春の場所を提供する行為を「성매매알선 등 행위」に含めて処罰する。売春をした本人も処罰対象となる点で日本と異なる
中国は他人の売春のために場所を提供する行為を容留卖淫罪として処罰する。営利目的を要件としない
ドイツは売春自体が合法で、営業は許可制。場所の提供は原則適法で、売春従事者を従属・搾取する形態のみを処罰する
フランスは施設の経営者が売春を常習的に容認し、または場所を提供する行為を「proxénétisme hôtelier」として重く処罰する
米国は州法で規律され、多くの州で売春のために場所を提供・許容する行為を promoting prostitution として処罰する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 所有しているワンルームの借主のもとに、深夜になると毎晩違う男性が出入りしている。隣の住人から苦情が来たが、家賃はきちんと振り込まれる。このまま黙って家賃を受け取り続けたら、どうなる? 苦情を受けた時点で「情を知つて」いたと評価される材料ができてしまう
- 民泊ホストとして運営している部屋で、同じゲストが一週間に何度も短時間の予約を入れ、毎回違う同伴者を連れてくる。レビュー欄にはそれをほのめかすコメントまで付いた。プラットフォームのメッセージ履歴は、あなたが気づいていた証拠として残る
- あなたは店舗型の風俗店で店長を任されている。オーナーからは「個室を貸しているだけ、中で何が起きても店は関係ない」と言われてきた。摘発されたとき、その理屈は通らない。個室で性交が行われていると知りながら営業を続けていれば、11条2項の場所提供業として、雇われ店長自身も被疑者になる
- 警察から「お宅の物件について話を聞きたい」と電話が来た。任意の事情聴取は明後日。それまでに、借主とのやり取り、苦情記録、契約解除に向けて動いたかどうかを整理しておかないと、「知っていて放置した貸主」という見立てを覆す材料がない
- ビジネスホテルのフロント係として、毎日同じ女性が別々の男性とチェックインしていることに気づいた。上司に報告しても「客のプライバシーだ」と流された。従業員であるあなたにも責任が及ぶのか?
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣住民として被害を受けている場合は、出入りの時間帯・頻度・騒音を日付入りで記録する2. 管理会社や大家に書面で報告し、受け取った記録を残す。これで貸主側は「知らなかった」と言いにくくなり、対応を迫れる3. 改善がなければ最寄りの警察署の生活安全課に相談する4. 部屋が売春に使われる場面で強要や搾取を受けている当事者は、女性相談支援センターなどの公的窓口に相談できる。売春をした本人に対する罰則はない
訴えられた側:1. 警察から連絡が来たら、事情聴取の前に弁護士に相談する。争点は「情を知つて」いたかどうかに集中する2. 契約書、入居審査の記録、苦情を受けた日付、その後に取った対応(照会・警告・解除通知)を時系列で整理する3. 気づいた後に家賃を受け取り続けたか、賃料が相場より不自然に高くなかったかが不利な材料になる。事実を正直に整理し、都合の悪い部分を隠さない4. 業として行っていたとされた場合は7年以下の拘禁刑と罰金の併科になるため、「業」に当たるかどうかも争点になる
時効(請求できる期限):公訴時効は、1項(3年以下の拘禁刑又は罰金)が3年、2項(7年以下の拘禁刑及び罰金)が5年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条)。業として継続していた場合は、原則として最後の行為が終わった時から数える(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(故意の内容):「情を知つて」は確定的認識に限らず、売春に使われる可能性を認識しつつ容認する未必的な認識で足りる。貸主に入居者の監視義務を課すものではなく、気づいた後の黙認を処罰対象とする
通説(業の意義):「業とした」は反復継続の意思をもって行えば足り、実際の行為回数が少なくても、継続を前提とした料金体系や設備の存在から業と認定されうる
改正沿革 AI による整理
- 昭和31年(1956年)制定 売春防止法の制定とともに新設。刑事処分に関する第2章は昭和33年(1958年)4月1日から施行された
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。罰金額の過去の改定経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和31年(1956年) 新設:売春防止法の制定とともに新設。刑事処分を定める第2章は昭和33年(1958年)4月1日から施行
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」を「拘禁刑」に改正。令和7年(2025年)6月1日施行
- 売春防止法 第2条「売春」の定義(対償・不特定・性交)
- 売春防止法 第3条売春の一般的禁止、本人への罰則なし
- 売春防止法 第12条管理売春、場所提供を超える支配の重罰
- 売春防止法 第13条場所提供業への資金・土地建物提供の処罰
- 売春防止法 第14条両罰規定、法人・事業主への罰金
- 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 第5条児童買春周旋の重罰特則(通称 児童買春・児童ポルノ禁止法)
- 旅館業法 第8条売春防止法違反と営業許可取消等の連動(現行効力を要確認)
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