売春防止法 第1条(目的)
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この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることに鑑み、売春を助長する行為等を処罰することによつて、売春の防止を図ることを目的とする。
この条文の基本情報
目的とは何ですか?
定義目的とは、売春防止法第1条に定められた規定で、「この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることに鑑み、売春を助長する行為等を処罰することによつて、売春の防止を図る…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 売春防止法第1条(目的)は、日本の売春防止法に含まれる条文です。
- 売春防止法第1条の条文原文は「この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることに鑑み、売春を助長する行為等を処罰することによつて、売春の防止を図る…」で始まります。
- 売春防止法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 売春防止法の公布日は昭和31年5月24日です。
- 売春防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 売春防止法第1条の次の条は売春防止法第2条です。
- 売春防止法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000118 - 本サイト収録
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/331AC0000000118/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点売春防止法第1条は、売春が人としての尊厳を害し性道徳と善良の風俗に反するとして、売春を助長する行為等を処罰し売春の防止を図ることを目的とする規定である。
Q · 売春防止法って、結局だれを罰するための法律なの?
売る本人ではなく、周旋・場所提供・管理売春など助長する側
売春防止法第1条は、売春を助長する行為等を処罰することによって売春の防止を図ることを目的としています。3条は売春を禁止していますが罰則がなく、刑罰の対象は周旋(6条)、前貸し等(9条)、場所の提供(11条)、管理売春(12条)など、売春から利益を得る側です。売る本人が処罰されるのは、公衆の目に触れる方法での勧誘や客待ち(5条)にほぼ限られます。
解説
罰せられるのは、お金と引き換えに性交した本人ではない。第1条を読み直してほしい。目的として掲げられているのは「売春を助長する行為等を処罰すること」であり、売春そのものを処罰することではない。実際、3条は「何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない」と禁じながら、罰則を一つも置いていない。刑罰が向けられているのは、周旋する者(6条)、前貸しで縛る者(9条)、場所を貸す者(11条)、管理して稼ぐ者(12条)である。つまり、売春から利益を吸い上げる側だ。売る本人が罰せられるのは、公衆の目に触れる方法で勧誘や客待ちをした場合(5条)にほぼ限られる。見逃せない変化がもう一つある。かつて本条には「売春を行うおそれのある女子」に対する補導処分と保護更生の措置が並んでいた。現行の条文からはその部分が消え、女性への支援は別の法律に移った。売る側を矯正の対象として見る発想は、条文の上では退場している。この構図が頭に入っていれば、目の前の事件で誰が加害者で、誰が守られるべき側なのかを見誤らない。
法的な位置づけ
売春防止法第1条は同法の目的規定であり、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであるとの評価を前提に、売春を助長する行為等の処罰を通じて売春の防止を図ることを定める。周旋・場所提供・管理売春等の罰則規定を解釈する際の指針として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1売春防止法とはどんな法律ですか?
売春を助長する行為等を処罰し、売春の防止を図る法律です(1条)。昭和31年(1956年)に制定され、周旋・場所提供・管理売春などを罰します。
Q2売春防止法で一番重い罪は何ですか?
人を自己の占有・管理する場所に住まわせて売春をさせることを業とする管理売春(12条)で、10年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金です。
Q3売春防止法の「売春」の定義は?
2条により、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいいます。性交に至らない行為や特定の相手との関係は定義の外です。
Q4売春防止法はいつから施行されていますか?
昭和31年(1956年)に公布され、昭和32年(1957年)4月に施行、罰則部分は昭和33年(1958年)4月から適用されました。
Q5買春した客は売春防止法で処罰される?
成人同士の単純な売春なら、本法上、買う側に罰則はありません。ただし相手が18歳未満の場合は児童買春・児童ポルノ禁止法4条で処罰されます。
Q6売春のために部屋を貸すと違法?
売春に使われると知りながら場所を提供すると11条1項で処罰されます。業として行えば同条2項でさらに重く罰せられます。
Q7パパ活は売春防止法違反になる?
対価を得て不特定の相手と性交すれば2条の売春に当たりえますが、成人同士なら本人は処罰されません。仲介して稼ぐ者は周旋罪の対象になりえます。
Q8売春を強要されたときの相談先は?
警察のほか、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律に基づく女性相談支援センターが窓口です。借金を盾にした強要は前貸し等(9条)の問題にもなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1売春って、やった本人も捕まるんですか?
原則として捕まらない。3条は売春を禁じているが罰則がなく、本法が罰するのは周旋(6条)、場所の提供(11条)、管理売春(12条)など、売春を助長する側である。例外は、公衆の目に触れる方法での勧誘や客待ち(5条)で、6月以下の拘禁刑または1万円以下の罰金となる。実務のポイント:路上で客待ちをしていた女性が摘発されるニュースは5条の事案であり、売春行為そのものが罰されているわけではない。どの条文で摘発されたかによって、法の評価はまったく違う
Q2目的の条文なんて、実際の裁判で意味あるんですか?
意味はある。罰則条文の文言が曖昧なとき、裁判所は第1条の目的に照らして処罰の範囲を決める。「周旋」(6条)や「場所の提供」(11条)にどこまでの行為が含まれるかは、売春の助長を防ぐという目的から逆算して判断される。実務のポイント:弁護側は「目的に照らせば、処罰に値する助長行為ではない」と主張して処罰範囲を絞りにかかる。目的規定は検察だけの道具ではなく、防御の足場にもなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「売春は犯罪だから、売った本人も買った客も逮捕される」と思われがちだが、3条の禁止規定には罰則がない。成人同士の単純な売春であれば、本法上、売る側も買う側も処罰されない。ただし相手が18歳未満なら、児童買春・児童ポルノ禁止法4条によって買う側が処罰される
- 「風俗店は売春防止法のグレーゾーンで黙認されている」という問いの立て方そのものがずれている。本法の「売春」は2条で「不特定の相手方と性交すること」に限定されており、性交に至らないサービスはそもそも定義の外にある。性風俗店は風営法の届出制という別の制度に乗っている。黙認されているのではなく、定義の線引きの問題である
- 目的規定は前置きの飾りだと読み飛ばされやすいが、罰則条文の解釈が割れたとき、裁判所が立ち返る基準になる。冒頭に「人としての尊厳」が置かれていることの意味は重い。売春を前提とした前借金契約を公序良俗違反として無効にした判例(最判昭和30.10.7、民法90条)と同じ価値判断の上に立っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 売防法1条:目的規定(処罰の方向性を示す) | 売防法3条:売春の禁止を宣言する規定 売防法12条:管理売春の処罰規定 |
| 名宛人 | 売春を助長する行為等をする者 | 何人も(売る者・買う者の双方) 人を住まわせて売春をさせることを業とする者 |
| 罰則 | なし(解釈の指針) | なし(宣言規定) 10年以下の拘禁刑及び30万円以下の罰金 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営利目的の媒介を刑法で処罰し、性交易自体は社会秩序維護法で行政罰の対象としつつ、専区内の取引を除外する制度を設けている
韓国は売る側・買う側の双方を原則処罰の対象とし、日本より刑罰介入の範囲が広い
ドイツは売春を合法な職業として登録制で規制し、搾取やヒモ行為を刑法で処罰する
米国は多くの州で売る側・買う側ともに犯罪とし、州際移送は連邦法で処罰する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 交際相手のホストから「売掛を返すために店を紹介する」と言われたら、どうなる? 紹介する行為は周旋(6条)に、借金を盾に働かせる行為は前貸し等(9条)や売春をさせる契約(10条)に当たりうる。法が最初に疑いの目を向けるのは、あなたではなく彼の側である
- あなたはワンルームを数室貸すオーナーで、ある部屋に出入りする男性が毎日違うと管理会社から報告を受けた。売春に使われると知りながら貸し続ければ、場所の提供(11条1項)として3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金の対象になる。「家賃さえ入れば」という態度が、事情を知っていた証拠に変わる
- 友人が「今月中に50万円返さないと実家に行く」と脅され、知らない男性とホテルに行くよう指示されている。女性相談支援センターか警察につなぐなら、今週中が勝負だ。
学説
通説:本法は成人間の売春そのものへの刑罰介入を避け、売春を助長し利益を得る行為を重点的に処罰する構造をとる。目的規定は周旋・場所提供等の構成要件を、売春助長の防止という観点から解釈する指針となる
改正沿革 AI による整理
- 要人的検証 制定当初の本条は「売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置」も目的に掲げていた。現行の条文では処罰のみが残っている。保護更生の部分は、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(令和6年4月1日施行)への移行に伴うものとみられるが、補導処分の部分が削られた時期と改正法は要確認
改正の年表
- 1.昭和31年(1956年) 新設:売春防止法制定。目的として売春を助長する行為等の処罰に加え、売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置を掲げた
- 売春防止法 第2条売春の定義、性交と不特定性に限定
- 売春防止法 第3条売春の禁止、罰則のない宣言規定
- 売春防止法 第5条公然勧誘等、売る本人を罰する例外
- 売春防止法 第9条売春目的の前貸し等の処罰
- 売春防止法 第12条管理売春、本法最重の処罰類型
- 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 第4条18歳未満相手は買う側を処罰
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第2条性風俗関連特殊営業を別制度で規制
- 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律 第1条旧保護更生を引き継ぐ支援法
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