銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の17
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- 第三十一条の二第一項又は第二項の罪を犯す意思をもつて、拳銃等として交付を受けた物品又は拳銃等として取得した物品を輸入したときは、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 2.次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
- 一第三十一条の三の罪を犯す意思をもつて、拳銃等として交付を受けた物品又は拳銃等として取得した物品を所持したとき。
- 二第三十一条の四第一項又は第二項の罪を犯す意思をもつて、物品を拳銃等として譲り渡し、若しくは貸し付け、又は譲り受け、若しくは借り受けたとき。
- 三第三十一条の七第一項又は第二項の罪を犯す意思をもつて、拳銃実包として交付を受けた物品又は拳銃実包として取得した物品を輸入したとき。
- 3.次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
- 一第三十一条の八の罪を犯す意思をもつて、拳銃実包として交付を受けた物品又は拳銃実包として取得した物品を所持したとき。
- 二第三十一条の九第一項又は第二項の罪を犯す意思をもつて、物品を拳銃実包として譲り渡し、又は譲り受けたとき。
- 三第三十一条の十一第一項第二号の罪を犯す意思をもつて、拳銃部品として交付を受けた物品又は拳銃部品として取得した物品を輸入したとき。
- 4.次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
- 一前条第一項第二号の罪を犯す意思をもつて、拳銃部品として交付を受けた物品又は拳銃部品として取得した物品を所持したとき。
- 二前条第一項第三号の罪を犯す意思をもつて、物品を拳銃部品として譲り渡し、若しくは貸し付け、又は譲り受け、若しくは借り受けたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17は、日本の銃砲刀剣類所持等取締法に含まれる条文です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17の条文原文は「第三十一条の二第一項又は第二項の罪を犯す意思をもつて、拳銃等として交付を受けた物品又は拳銃等として取得した物品を輸入したときは、当該違反行為をした者は、三年以下…」で始まります。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17は第五章に置かれています。
- 銃砲刀剣類所持等取締法の公布日は昭和33年3月10日です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17の前の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の16です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17の次の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の18です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000006 - 本サイト収録
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000006/31_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銃刀法31条の17は、本来の拳銃犯罪を犯す意思で「拳銃等として」受け取った物品を輸入・所持等した者を、中身が偽物でも最大3年の拘禁刑または罰金に処する規定である。
Q · 密輸した拳銃が税関で偽物にすり替えられていたら、罪にならないの?
罪になりうる。本物のつもりで受け取れば中身は問わない
銃砲刀剣類所持等取締法31条の17により、31条の2以下の本来の拳銃犯罪を犯す意思で「拳銃等として」受け取った物品を輸入・所持・譲渡し等すれば、中身が偽物でも処罰されます。拳銃等の輸入は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で、所持・譲渡し等は2年以下、実包関係は1年以下、部品関係は6月以下と段階的です。模造品と分かって扱う行為は本条の対象外です。
解説
箱の中身が鉄くずでも、罪は成立する。密輸された拳銃を見つけた捜査機関は、中身を無害な物にすり替えたうえで荷物をそのまま配達させ、誰が受け取るかを見届けることがある(コントロールド・デリバリー、いわゆる泳がせ捜査)。ただし本物が抜き取られていると、本来の輸入罪や所持罪で処罰しようとしても、未遂なのか不能犯(そもそも結果が起こりえない行為)なのかという争いになりやすい。本条はその穴を埋める規定である。本来の拳銃犯罪を犯すつもりで、「拳銃等として」受け取った物品を輸入し、所持し、譲り渡しなどをすれば、中身が何であっても処罰される。刑は対象によって段階的に決まっている。拳銃等の輸入は3年以下、拳銃等の所持や譲渡しなど、それに拳銃実包(実弾)の輸入は2年以下、実包の所持・譲渡しや拳銃部品の輸入は1年以下、部品の所持・譲渡しなどは6月以下の拘禁刑(または罰金)である。あなたが押さえるべき争点は一つ、「本物を扱うつもりだったか」である。物の正体ではなく、頭の中が裁かれる
法的な位置づけ
銃砲刀剣類所持等取締法31条の17は、拳銃等・拳銃実包・拳銃部品に係る輸入罪、所持罪、譲渡し等の罪を犯す意思をもって、それらの物品として交付を受けまたは取得した物品を輸入・所持・譲渡し等する行為を、物品の実際の性質を問わず処罰する規定である。コントロールド・デリバリーで物品がすり替えられた場合の処罰の受け皿として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1銃刀法31条の17とは?
拳銃犯罪を犯す意思で「拳銃等として」受け取った物品を輸入・所持・譲渡し等した者を、中身が偽物でも処罰する規定です。泳がせ捜査の受け皿として置かれています。
Q2偽物の拳銃を輸入したら違法?
偽物と知って輸入したなら本条の対象外です。本物を輸入するつもりで「拳銃等として」受け取った物品を輸入した場合、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になりえます。
Q3拳銃偽装物品の所持の刑罰はどれくらい?
拳銃等として受け取った物品の所持は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。実包なら1年以下、部品なら6月以下と、対象によって軽くなります。
Q4コントロールド・デリバリーとは?
違法な物品の輸入を察知した捜査機関が、あえて荷物を配達させて受取人や流通ルートを特定する捜査手法です。中身を無害な物にすり替えて行う方式もあります。
Q5拳銃の偽装物品罪の時効はいつまで?
本条の罪は最長でも3年以下の拘禁刑なので、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。所持は継続犯とされ、所持をやめた時から進行します。
Q6拳銃部品として届いた金属片でも捕まる?
拳銃部品に係る罪を犯す意思で「拳銃部品として」受け取った物品なら、正体が金属片でも本条3項3号や4項の対象になりえます。刑は1年以下または6月以下です。
Q7偽物だと知らずに受け取った家族も処罰される?
本条は本来の拳銃犯罪を犯す意思を要件とします。事情を知らずに荷物を受け取っただけの人は、その意思を欠くため本条の処罰対象にはなりません。
Q8拳銃の偽装物品罪で前科はつく?
罰金刑でも有罪判決が確定すれば前科になります。銃砲所持許可の欠格事由の審査などで、判決後も長く影響が残ることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ネットで「本物の銃」って書いてあったから買ったら、届いたのはおもちゃ。これ詐欺で訴えられますか?
相手に詐欺が成立する余地はある。ただし本物の拳銃を輸入するつもりで受け取った以上、あなた自身が本条1項(3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)に当たりうる。実務のポイント:払った代金を民事で取り戻すのも難しい。違法な目的で渡した金は不法原因給付(民法708条)として返還請求が原則認められないからだ。被害を訴えるほど自分が不利になる構造である
Q2税関って、中身をすり替えて荷物をわざと届けたりするんですか?
コントロールド・デリバリーという捜査手法で、薬物については麻薬特例法に法的な根拠が整えられている。銃器事件でも使われるとされ、本物を抜き取った場合に受け取った者を処罰する受け皿が本条である。実務のポイント:泳がせ捜査の狙いは受取人とその先の流通ルートの特定にある。受け取った物をすぐ別の人に渡すと、2項2号の譲渡しとして別の罪が加わりうる。慌てて手放すほど罪が増えることがある
Q3模造の実弾を持ってるだけでも捕まるんですか?
模造品だと分かって集めているなら、本条の対象ではない。本条3項1号が罰するのは、拳銃実包の所持罪(31条の8)を犯すつもりで「拳銃実包として」取得した物品を所持した場合で、刑は1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金である。実務のポイント:本物のつもりだったかどうかは、本人の供述よりも購入時のやり取りや代金の額から推認されやすい。模造品にしては高すぎる支払いは、それだけで不利な事情になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「届いたのが偽物だったから、罪にはならない」と考えるのは自然だが、法律の設計は逆である。本物を扱う意思で「拳銃等として」受け取った時点で、本条は物品の正体に関係なく処罰の対象にしている。偽物だったという事実は、無罪の根拠ではなく、本条が適用される前提そのものである
- 「モデルガンを買ったら本条で捕まるのか」という問い自体がずれている。本条が罰するのは物の性質ではなく、31条の2以下の本来の拳銃犯罪を犯す意思である。模型だと分かって買う行為は本条の対象外。ただし銃刀法には模造けん銃などの所持を規制する別の規定があり、そちらで問題になることはある
- 本物の拳銃の輸入は3年以上の有期拘禁刑(31条の2第1項)なので、本条1項の「3年以下」は軽く見える。しかし有罪になれば前科として残り、銃砲所持許可の審査(同法5条参照)や就職・入国審査で長く尾を引く。法定刑の数字だけで重さを測ると、判決後の現実を見誤る(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰対象 | 31条の17:拳銃等「として」受け取った物品(正体は不問)の輸入・所持・譲渡し等 | 31条の2:本物の拳銃等の輸入 31条の3:本物の拳銃等の所持 |
| 主観的要件 | 本来の罪を犯す意思+「拳銃等として」の受領という二重の絞り | 拳銃等であることの故意 拳銃等であることの故意 |
| 法定刑(基本) | 輸入3年以下、所持・譲渡し等2年以下(拘禁刑または罰金) | 3年以上の有期拘禁刑 1年以上10年以下の拘禁刑 |
| 主な使われ方 | 中身をすり替えたコントロールド・デリバリー後の受取人処罰 | 本物の拳銃密輸の摘発 本物の拳銃の不法所持の摘発 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は2005年改正で「結果発生が不能で危険もない行為は罰しない」と不能犯不罰を明文化しており、すり替え後の受取人処罰は日本より難しくなりうる
ドイツは不能未遂(untauglicher Versuch)も原則として可罰とするため、日本のような独立の偽装物品罪を置く必要性が相対的に低い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外の闇サイトで「本物」と説明された拳銃を注文し、届いた箱を開けたら精巧なレプリカだった。詐欺の被害者として警察に駆け込めるだろうか? 本物を輸入するつもりで受け取った以上、本条1項で処罰されうるのはあなたの方である
- 知人から「預かるだけでいい、中身はチャカだ」と包みを渡された。翌朝、家宅捜索が入った。押収物は模造品と判明したが、31条の3の罪を犯すつもりで「拳銃等として」受け取り所持した事実は2項1号に当たりうる。逮捕から起訴・不起訴の判断まで最大23日、その間の供述が故意の認定を左右する
- 運び屋として、空港近くの倉庫で荷物を受け取った。中身はすでに税関がすり替えていた。それでも罪は消えない。
- あなたは部品単位なら大丈夫だと考え、「拳銃部品」として届いた物品を仲間に回した。実物はただの金属片だった。それでも4項2号で6月以下の拘禁刑の対象になりうる。刑は軽いが前科は前科である
- 友人がネットで「実弾」を買ったと自慢し、保管を頼んできた。中身が模造弾でも、友人本人は3項1号の対象になりうる。事情を知りながら受け取れば、あなたの受取も同じ項の2号(譲受け)として問題になる余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 身に覚えのない国際小包が自分や家族宛てに届き、中身が銃器類に見えたら、それ以上触らずに警察へ連絡する2. 送り状、追跡番号、受取時の状況を写真で残す3. 名義を勝手に使われた疑いがあれば経緯を時系列でメモしておく。本来の罪を犯す意思のない受取人は本条の処罰対象ではないが、それを示す材料は早く集めるほど強い4. 自分が本物を買うつもりで詐欺に遭った場合は、被害届を出す前に弁護士に相談する
訴えられた側:1. 任意同行や逮捕の段階で弁護人を依頼する。当番弁護士は初回無料2. 最大の争点は「拳銃等として」認識し、本来の罪を犯す意思があったかどうか。取引メッセージの文脈、代金の水準、相手の説明内容を弁護人と一つずつ検証する3. 誘導されて「本物だと思った」という調書に署名しない。黙秘権を使ってよい4. 対象が拳銃等・実包・部品のどれに当たるかで適用される項が変わり、法定刑は3年から6月まで幅がある。どの項で起訴されるかを必ず確認する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条1項)。所持は継続犯とされ、所持をやめた時から時効が進む。逮捕された場合は最大23日以内に起訴・不起訴が決まる
学説
通説的理解:本条は、中身がすり替えられた場合に未遂か不能犯かが争われる事態を避けるため、本来の罪を犯す意思と「拳銃等として」の受領を要件に独立の罪を設けたものと理解される。現実の危険を欠く分、法定刑は本来の罪より軽く設定されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、各項の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。本条の新設年とその後の改正経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、各項の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年(2025年)6月1日施行)。本条の新設年は要検証。
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の2本来の拳銃等輸入罪、1項の前提
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の3本来の拳銃等所持罪、2項1号の前提
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の4拳銃等譲渡し等の罪、2項2号の前提
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の8拳銃実包所持罪、3項1号の前提
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の16拳銃部品所持等の罪、4項の前提
- 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律 第8条薬物版の同構造規定(通称 麻薬特例法)
- 関税法 第109条輸入禁制品輸入罪との競合
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