国民健康保険法 第105条(国及び地方公共団体の措置)
クイックジャンプ
国及び地方公共団体は、前条の規定により連合会又は指定法人が行う事業を促進するために必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
この条文の基本情報
国及び地方公共団体の措置とは何ですか?
定義国及び地方公共団体の措置とは、国民健康保険法第105条に定められた規定で、「国及び地方公共団体は、前条の規定により連合会又は指定法人が行う事業を促進するために必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずるよう努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第105条(国及び地方公共団体の措置)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第105条の条文原文は「国及び地方公共団体は、前条の規定により連合会又は指定法人が行う事業を促進するために必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずるよう努めなければならない。」で始まります。
- 国民健康保険法第105条は第九章の二に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第105条の前の条は国民健康保険法第104条です。
- 国民健康保険法第105条の次の条は国民健康保険法第106条です。
- 国民健康保険法第105条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第105条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第105条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/105
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法105条は、国と地方公共団体に、国保連や指定法人が行う保健事業の援助を促進するための助言・情報提供その他の措置を講ずる努力義務を課す規定である。
Q · 国民健康保険法105条って、結局だれに何をさせる条文なんですか?
国と自治体が国保連の保健事業を助言・情報提供で後押しする努力義務です
国民健康保険法105条は、国及び地方公共団体に対し、104条により国民健康保険団体連合会(国保連)又は指定法人が行う事業を促進するため、必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずるよう努める義務を課します。語尾は「講じなければならない」ではなく「講ずるよう努めなければならない」であり、住民が国を訴えて措置を強制できる条文ではありません。ただし厚生労働省の指針・通知や国の予算事業を組み立てる際の根拠として機能し、市町村が保健事業(82条)の支援を都道府県や国に求めるときの正面の足場になります。
解説
国民健康保険の保険料を払っているなら、その保険料が動かしている仕組みは市役所の窓口だけではないと知っておくといい。104条は、都道府県・市町村・国保組合が共同で設立する国民健康保険団体連合会(国保連、83条)と、厚生労働大臣が指定する法人(45条6項の指定法人)に対し、市町村の保健事業(82条1項の健康教育・健康相談・健康診査など)や医療費適正化の事業について、調査研究、市町村相互間の連絡調整、専門的な技術または知識を有する者の派遣、情報の提供、実施状況の分析と評価を行う努力義務を課している。105条はその一段上にあり、国と地方公共団体に、その事業を促進するための助言・情報提供その他の措置を講ずる努力義務を課す。押さえるべきは語尾だ。「講じなければならない」ではなく「講ずるよう努めなければならない」。国が動かなくても、あなたが訴えて勝てる条文ではない。だが自治体の保健事業が細るとき、どの層に問うべきかを示す見取り図にはなる。
法的な位置づけ
国民健康保険法105条は、国及び地方公共団体による支援措置を定める規定であり、同法104条に基づき国民健康保険団体連合会又は指定法人が行う事業を促進するために必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずる努力義務を課す。市町村・組合の保健事業(82条)を最上位から後押しする組織法上の支援規定であり、被保険者個人に具体的な請求権を付与するものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険法105条とは何ですか?
国と地方公共団体が、104条により国保連や指定法人が行う事業を促進するため、助言や情報提供その他の措置を講ずるよう努める義務を定める規定です。努力義務のため強制力はありません。
Q2国保の保健事業が縮小されたら誰に言えばいいですか?
まず市町村の国民健康保険事業の運営に関する協議会(11条)や市議会です。そのうえで104条・105条を根拠に、国保連の技術支援と都道府県・国の助言をどこまで求めたかを確認させる形が有効です。
Q3特定健診の案内が届かなくなったのはなぜですか?
健診の案内は82条の保健事業、104条の国保連による援助、105条の国と地方公共団体の支援措置が重なった末端の出力です。どの層が細っても案内は届かなくなるため、市役所だけの問題とは限りません。
Q4国保の健診データは誰が管理しているのですか?
市町村が保険者として保有し、国保連が審査支払業務とあわせて市町村単位でレセプト・健診・介護の情報を突合した基盤を運用しています。自治体の地域分析はこの基盤に依存します。
Q5国保の保健事業は誰が決めているのですか?
保健事業の中身は保険者である市町村・組合が地域の実情に応じて決めます(82条)。国保連と国・都道府県は104条・105条により援助と支援を行う立場で、内容を命令する権限はありません。
Q6国民健康保険の保険者は市町村ですか都道府県ですか?
2018年度以降、都道府県と市町村がともに保険者です。都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村が資格管理・保険料賦課徴収・保健事業など住民に近い実務を担います。
Q7自治体は国保連に技術支援を頼めますか?
104条が国保連と指定法人に、調査研究、市町村相互間の連絡調整、専門的な技術又は知識を有する者の派遣、情報提供などの努力義務を課しています。人を採用する前に外部から借りる道が条文にあります。
Q8104条の指定法人とは何ですか?
45条6項に基づき厚生労働大臣が指定する法人です。国保連とならび、市町村の保健事業や医療費適正化事業について調査研究や技術支援を行う主体として104条に位置づけられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保連って何をしてる団体なんですか?保険証には名前も出てこないですよね
国民健康保険団体連合会は、都道府県・市町村・国保組合が共同で設立する法人で(83条1項、2項)、診療報酬明細書の審査支払を担うほか、104条により市町村の保健事業に関する調査研究や技術支援を行う。実務のポイント:国保連が運用する国保データベース(KDB)システムには、レセプト・健診・介護の情報が市町村単位で突合されて入っている。自治体の保健師が「この地区は糖尿病の重症化が多い」と言えるのは、この基盤があるからだ
Q2「努めなければならない」と書いてあるだけの条文に、そもそも意味あるんですか?
訴訟で国に措置を強制することはできない。ただし努力義務規定は、国の指針・通知や予算事業を設計する際の根拠として使われ、自治体が国や都道府県に支援を求めるときの正面の足場になる(104条、105条)。実務のポイント:自治体職員が県に相談するとき、努力義務の条番号を引用した文書照会の形にすると扱いが変わる。記録に残る照会には、県側も記録に残る回答を返す必要が出るからだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから意味がない」ところまでは多くの人が知っている。知られていないのはその先だ。努力義務規定は裁判で国に措置を強制できない代わりに、厚生労働省の指針・通知や国の予算事業を組み立てるときの根拠として実際に機能する。強制力がないのではなく、強制の経路が訴訟ではなく予算と指針である。どこに金と人が流れるかを決める条文だと分かると、読み方が変わる
- 「国保連って要は市役所の下請けでしょ」という問いの立て方自体がずれている。国保連は都道府県・市町村・国保組合が共同で設立する法人(83条1項、2項)であり、市町村の上でも下でもなく横に並ぶ。だから104条は命令ではなく努力義務の形をとらざるを得ない。上下関係を前提に読む限り、なぜ強制力がないのかが永久に分からない
- あなたから見れば、健診の案内ハガキは市役所から届く一枚の通知でしかない。法律から見れば、82条の保健事業、104条の国保連・指定法人による援助、105条の国と地方公共団体の支援措置、この三段が重なった末端の出力である。三段のどこかが細れば案内は届かなくなるが、あなたの目には市役所の怠慢としか映らない。この落差が、改善を求める声を的外れな窓口に集めてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人(誰の義務か) | 105条:国及び地方公共団体 | 104条:国民健康保険団体連合会・指定法人 82条:保険者(市町村・国保組合) |
| 義務の中身 | 105条:助言、情報の提供その他の措置による促進 | 104条:調査研究、連絡調整、専門人材の派遣、情報提供、実施状況の分析評価 82条:健康教育・健康相談・健康診査等の保健事業の実施 |
| 義務の強さ | 105条:努力義務(講ずるよう努めなければならない) | 104条:努力義務(行うよう努めなければならない) 82条:保健事業の実施に関する努めの規定+指針による具体化 |
| 住民から見た位置 | 105条:最上位の後押し層、直接の請求権なし | 104条:市町村と横に並ぶ支援層、直接の請求権なし 82条:健診案内など住民が実際に受け取る出力層 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一保険者制のため、日本の国保連のような保険者共同組織を介した援助構造が存在しない。健康促進事業は国民健康署が中央から直接展開し、日本のような四層の支援構造をとらない
韓国は2000年の統合により単一保険者(国民健康保険公団)に一本化され、健康検診等の保健事業は公団が全国一律に実施する。国は公団を支援する立場であり、日本の105条に近い役割分担が見られる
ドイツは疾病金庫(Krankenkassen)が自治的に予防・健康増進事業を行い、法律が支出水準や重点分野の枠組みを定める。保険者自治を維持しつつ法が底上げする構造は日本の104条・105条と同型である
米国は公的医療保険の普遍的な保険者組織を欠くため、連邦の基金を通じた州・地域への資金配分という形で予防事業を支援する。日本のような保険者共同組織への援助構造は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 住んでいる市が特定健診の受診勧奨事業を来年度から縮小すると、あと2か月で決まるとしたら、あなたに何ができるか? 市町村には国民健康保険事業の運営に関する協議会が必置であり(11条2項)、そこや市議会の審議で「国保連からの技術支援と、都道府県・国の助言をどこまで求めたのか」を104条・105条を根拠に問える。予算がないから縮小、という結論を出す前に、外から引ける支援を棚卸しさせる一手になる。予算案が固まってから言っても、来年度分は動かない
- 市町村の国保担当になったあなたの手元には、健診データを分析できる人員が一人もいない。104条は国保連に「専門的な技術又は知識を有する者の派遣」を求める根拠になり、105条は都道府県と国にその後押しを求める根拠になる。人を採用するより先に、外から借りる道が条文に書いてある
学説
通説:努力義務規定は私人に具体的請求権を与えず裁判規範としての強制力を欠くが、行政指針・通知の授権根拠、国の予算事業の正当化根拠、自治体から国・都道府県への支援要請の法的足場として機能する行為規範であると理解されている
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める