国民健康保険法 第32条の9(債権の申出の催告等)
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- 清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
- 2.前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
- 3.清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
- 4.第一項の公告は、官報に掲載してする。
この条文の基本情報
債権の申出の催告等とは何ですか?
定義債権の申出の催告等とは、国民健康保険法第32条の9に定められた規定で、「清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第32条の9(債権の申出の催告等)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第32条の9の条文原文は「清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。」で始まります。
- 国民健康保険法第32条の9は第三節 解散及び合併に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第32条の9の前の条は国民健康保険法第32条の8です。
- 国民健康保険法第32条の9の次の条は国民健康保険法第32条の10です。
- 国民健康保険法第32条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第32条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第32条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/32_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法32条の9は、清算人が就職の日から二箇月以内に三回以上官報公告し、二箇月を下らない期間で債権申出を催告すべきと定める。知れている債権者は除斥できない。
Q · 取引先の国保組合が解散したけど、官報を見落としたら未収金はもう回収できないの?
知れている債権者なら除斥されず回収できる
国民健康保険法32条の9は、清算人が就職の日から二箇月以内に少なくとも三回官報公告を行い、二箇月を下らない期間内に債権の申出をするよう催告すべきことを定めます。期間内に申し出なければ清算から除斥されますが、二項但書により知れている債権者は除斥できず、三項により清算人は各別に催告する義務を負います。相手の帳簿や契約書にあなたの名が残っていれば、官報を読んでいなくても守られます。期間後の申出は、債務完済後の未引渡財産にしか及びません(32条の10)。
解説
医師国保、歯科医師国保、建設国保、文芸美術国保。会社員でも公務員でもない人たちの医療を支えてきた国民健康保険組合も、組合会の議決や知事の解散命令で解散することがある(32条)。そこから動き出すのがこの手続である。清算人は就職の日から二箇月以内に、官報で少なくとも三回公告し、二箇月を下らない期間を切って債権者に申出を促す。期間内に申し出なければ清算から除斥され、他の債務を全部弁済した後にまだ帰属権利者へ引き渡されていない財産、つまりほぼ空になった箱にしか手を入れられない(32条の10)。だがあなたが握るべきは二項但書と三項である。清算人は知れている債権者を除斥できず、しかも一件ずつ個別に催告する義務を負う。官報を一度も開かなくても、相手の帳簿や契約書にあなたの名前が残っていれば、あなたは門の外に出されない。
法的な位置づけ
国民健康保険法32条の9は、解散した国民健康保険組合の清算手続における債権申出の催告を定める規定である。清算人は就職の日から二箇月以内に少なくとも三回の官報公告を行い、二箇月を下らない申出期間と、期間内に申し出ない債権者が清算から除斥される旨を付記する。ただし知れている債権者は除斥できず、各別の催告を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公告日と申出期間の末日を特定する インターネット版官報で組合名を検索し、一回目から三回目の公告掲載日と、指定された申出期間の末日を特定する。末日の一週間前を自分の締切としてカレンダーに入れる
- 2.債権の根拠資料を揃える 契約書・納品書・請求書・入金履歴・督促メールなど、債権の発生と残額を示す資料を時系列で揃える。過去のやり取りは自分が知れている債権者であることの立証材料にもなる
- 3.清算人宛に債権申出書を送付する 債権の発生原因・金額・根拠資料を記載した申出書を作成し、同じ書面で知れている債権者である旨を明記する(二項但書、三項)。配達記録の残る方法で清算人の届出住所へ送り、控えを保存する
- 4.清算人側は三回公告と各別催告を設計する 清算人の立場なら、就職の日を確定して二箇月以内に一回目の公告を出し、三回分の掲載日と二箇月以上の申出期間を先に設計する。公告文に除斥される旨の付記を必ず入れ、帳簿から洗い出した債権者へ各別に催告して発送記録を残す
- 5.清算人が動かないときは裁判所へ申し立てる 清算人が申出を無視する、または一部の債権者だけに弁済するなど重要な事由があれば、利害関係人として清算人の解任を裁判所に申し立てる(32条の6)。解散及び清算は裁判所の監督に属する(32条の11)
よくある質問 AI による整理
Q1清算からの除斥とは何ですか?
清算手続で定められた申出期間内に債権を申し出なかった債権者を、通常の弁済の対象から外す扱いです。除斥されると、他の債務を全部弁済した後にまだ帰属権利者へ引き渡されていない財産にしか請求できません(32条の10)。
Q2知れている債権者とは誰のことですか?
清算人の主観ではなく、組合の帳簿・契約書・未払一覧など客観的資料から存在と内容が把握できる債権者を指します。該当すれば二項但書により除斥されず、三項の各別催告の対象になります。
Q3国民健康保険組合の解散はどうやって決まりますか?
32条が解散事由を定め、組合会の議決や都道府県知事の解散命令などにより解散します。解散すると32条の4により原則として理事が当然に清算人となり、本条の公告義務が発生します。
Q4債権の申出はいつまでにすればいいですか?
公告で指定された期間の末日までです。その期間は二箇月を下ることができません(一項後段)。末日を一日でも過ぎると、通常の弁済の列から32条の10の劣後扱いへ移ります。
Q5官報公告は何回必要ですか?
少なくとも三回です(一項、四項)。株式会社の清算が原則一回である会社法499条と比べて重い要件で、回数や期間を満たさない公告は除斥の効力を争う足場になります。
Q6清算人が個別催告を怠ったらどうなりますか?
怠っても、その知れている債権者を除斥することはできません(二項但書)。解散と清算は裁判所の監督に属し(32条の11)、重要な事由があれば利害関係人の請求で清算人を解任できます(32条の6)。
Q7組合が解散したら保険証はどうなりますか?
被保険者としての立場と債権者としての立場は別の軌道です。解散後は住所地の都道府県等が行う国民健康保険へ移ります(5条、6条)。切替手続が必要で、本条が扱うのは金銭債権の整理のみです。
Q8債権の申出はどんな書面で送ればいいですか?
法定の様式はありませんが、債権の発生原因・金額・根拠資料を記載し、配達記録の残る方法で清算人宛に送ります。自分が知れている債権者である旨も同じ書面に明記しておくと有利です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1官報なんて誰も読んでませんよ。見落としたら、うちの未収金は消えるんですか?
消えるとは限らない。清算人は知れている債権者を除斥できず、一件ずつ個別に催告する義務を負う(本条二項但書、三項)。相手の帳簿や契約書にあなたの名が残っていれば、官報を読んでいなくても守られる。実務のポイント:知れている債権者かどうかは清算人の主観ではなく、帳簿や過去の請求など客観的資料で判断される。未収金は口頭で催促せず、必ず紙かメールで痕跡を残すこと
Q2清算人が個別の催告をサボったら、どうなるんですか?
怠っても、その債権者を除斥することはできない(本条二項但書)。つまり後から請求できる。解散と清算は裁判所の監督に属し(32条の11)、重要な事由があれば利害関係人の請求で清算人を解任できる(32条の6)。実務のポイント:株式会社の清算は官報公告が原則一回だが(会社法499条)、国保組合は最低三回、期間も二箇月以上。回数や期間を満たさない公告は、除斥の効力を争う足場になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「官報を見落としたら終わりか」という問いの立て方が、そもそもずれている。分かれ目はあなたが官報を読んだかどうかではなく、清算人の手元の資料にあなたが知れている債権者として現れるかどうかだ(二項但書、三項)。効くのは読む努力ではなく、相手の帳簿に痕跡を残す努力である
- 三回の公告という要件を知っていても、その重さは見誤られやすい。株式会社の清算は官報公告が原則一回(会社法499条)、国保組合は最低三回で、しかも申出期間は二箇月を下れない。手続が重い分、回数や期間を満たさない公告で除斥を主張されたとき、その効力を争う足場が残る
- 組合員の側から見ると「組合が解散したら保険証も払った保険料も紙くずになる」と映る。しかし法律から見れば、被保険者としての立場と債権者としての立場は別の軌道だ。解散すれば組合員は住所地の都道府県等が行う国民健康保険へ移り(5条、6条、切替手続は必要)、本条が扱うのはあくまで金銭債権の整理である。この落差を混同すると、本当に急ぐべき手続を取り違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 32条の9:申出期間内に申し出るべき旨の催告と除斥の予告 | 32条の10:期間経過後に申し出た債権者の取扱い 32条の4:解散時に理事が当然に清算人となること |
| 手続のタイミング | 清算人就職の日から二箇月以内に公告開始、申出期間は二箇月以上 | 申出期間の経過後 解散の時点 |
| 債権者への効果 | 期間内に申し出れば通常の弁済対象。知れている債権者は除斥されない | 他の債務を全部弁済した後にまだ引き渡されていない財産にのみ請求可 催告の名宛人となる清算人が誰かが確定する |
| 救済・争い方 | 公告回数・期間・付記の不備、二項但書の該当性を争う | 残余財産の有無を確認し劣後請求する 32条の6により清算人の解任を申し立てる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も清算人による債権申報の公告と期間設定を要求し、期限内に申報しない債権者は清算から除外される。既知債権者への個別催告を要する点も日本と共通する
韓国民法も清算人に債権申告の公告を義務づけ、二箇月以上の申告期間と、知れている債権者への各別催告・除斥禁止を定める。日本法と極めて近い構造
ドイツは社団清算で Gläubigeraufruf(債権者呼出)と Sperrjahr(1年の待機期間)を課す。既知債権者には別途通知を要し、待機期間の長さでは日本より重い
米国では既知の請求権者には直接通知、未知の請求権者には新聞公告という二層構造が一般的で、通知の有無で除斥(bar date)の効力が分かれる点は本条二項但書と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、半年前に取引を終えた建設国保組合が解散していて、官報の三回目の公告がもう出ていたと今日知ったとしたら? 申出期間の末日まであと十日。契約書と請求書の控えを掘り起こし、届出情報から清算人の氏名と住所を確認し、書面を送る。ここで一日遅れると、通常の弁済の列から残り物だけの列へ移る
- 組合の理事だったあなたは、解散の議決と同時に自動的に清算人になっている(32条の4)。就職の日から二箇月以内に一回目の公告を出し、三回分の掲載日と二箇月以上の申出期間を自分で設計しなければならない。公告文に除斥される旨の付記を落とせば、その公告は除斥を主張する足場を失う
- 健診を請け負った未収金が残ったまま、組合が解散した。事務長から一本の電話。「官報、ご覧になりましたか」
取るべき行動
被害を受けた側:1官報の公告日と申出期間の末日を特定し、末日の一週間前を自分の締切とする2契約書・納品書・請求書・入金履歴を揃え、債権の内容と金額を書面で清算人に申し出る。配達記録の残る方法で送り、控えを保存する3同じ書面で、過去のやり取りを示し自分が知れている債権者である旨を明記する(二項但書、三項) 4清算人が無視する、または一部の債権者だけに弁済するなら、利害関係人として裁判所に清算人の解任を申し立てる(32条の6)
訴えられた側:1就職の日を確定し、二箇月以内に一回目の公告を出す。三回分の掲載日と二箇月以上の申出期間を先に設計する2公告文に、期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を必ず付記する(二項)。この一行を落とせば除斥を主張する足場を失う3帳簿・契約書・未払一覧から債権者を洗い出し、各別に催告して発送記録を残す(三項) 4清算人と解散の届出(32条の7)、清算結了の届出(32条の12)を都道府県知事へ
時効(請求できる期限):清算人就職の日から二箇月以内に公告を開始しなければならない(一項)。申出期間は二箇月を下れない(一項後段)。期間経過後の申出は、債務完済後にまだ引き渡されていない財産にしか及ばない(32条の10)。なお本条は債権そのものの消滅時効を止めるものではなく、一般消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から五年または権利行使できる時から十年)は別途進行する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の除斥は手続の早期確定のための制度であり、その効果は清算人が把握しえなかった債権者に限定される。二項但書と三項は一体として、既知債権者への個別催告を除斥効の前提条件とする趣旨と解される
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