国民健康保険法 第59条
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- 被保険者又は被保険者であつた者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その期間に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給(以下この節において「療養の給付等」という。)は、行わない。
- 一少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき。
- 二刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第59条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第59条の条文原文は「被保険者又は被保険者であつた者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その期間に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看…」で始まります。
- 国民健康保険法第59条は第三節に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第59条の前の条は国民健康保険法第58条です。
- 国民健康保険法第59条の次の条は国民健康保険法第60条です。
- 国民健康保険法第59条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第59条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第59条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/59
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法59条は、少年院への収容や刑事施設・労役場への拘禁の期間について、療養の給付等を行わないと定める。資格は失われず、停止するのは給付のみである。
Q · 刑務所や労役場に入ったら、国民健康保険はどうなるの?
資格は続くが、その期間の療養の給付だけが止まる
国民健康保険法59条により、少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、又は刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたときは、その期間に係る療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費が行われません。ただし被保険者資格そのものは失われません。収容中の医療は刑事施設側の責任で提供されるため、同じ医療に公費を二重に投入しないための調整規定です。収容期間が終われば給付は再び行われますが、保険料の取扱いは自治体への届出が前提となる運用が一般的です。
解説
刑務所や少年院に入っている間、あなたの国民健康保険証は「持っているのに使えない紙」になる。国民健康保険法59条は、少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、そして刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき、その期間の療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費のすべてを「行わない」と定める。誤解しないでほしいのは、資格が消えるわけではないという点だ。被保険者の地位は残ったまま、給付だけが止まる。理由は単純で、収容中の医療費は国が刑事施設側の費用で負担するからだ。二重に公費を出さない、それだけの仕組みである。だがこの条文の本当の破壊力は、出所した瞬間ではなく、収容中に家族が保険料の扱いを誤ったとき、そして罰金を払えず労役場に留置されたときに現れる。「労役場」という三文字が、罰金未納という日常寄りの出来事を、この条文の射程に引き込んでいる。
法的な位置づけ
国民健康保険法59条は給付制限を定める規定であり、被保険者が少年院その他これに準ずる施設に収容され、又は刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された場合、その期間に係る療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費の支給を行わない旨を規定する。被保険者資格の喪失事由ではなく、給付の停止事由である。
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険法59条とは何ですか?
少年院等への収容、刑事施設・労役場等への拘禁の期間について、療養の給付等を行わないと定める給付制限規定です。資格喪失ではなく給付停止である点が要点です。
Q2給付制限と資格喪失の違いは何ですか?
資格喪失は被保険者の地位そのものが消え再加入が必要になります。59条の給付制限は地位を残したまま給付だけを止めるため、期間終了後はそのまま給付が再開します。
Q3少年院に入ったら保険証はどうなりますか?
59条1号により、収容期間に係る療養の給付等は行われません。保険証は失効しませんが、その期間は使えない状態になります。収容中の医療は施設側が担います。
Q4勾留中でも給付停止になりますか?
59条2号は「刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき」と定めており、未決勾留も拘禁に含まれると解されます。個別の扱いは自治体窓口で確認してください。
Q5収容中の医療費は誰が負担しますか?
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に基づき、国の責任で提供されます。国民健康保険からの給付を止めるのは、同じ医療に公費を二重投入しないためです。
Q6家族の収容を市役所に届け出る必要はありますか?
自治体は届出がなければ収容の事実を把握できません。給付制限期間の保険料の取扱い(賦課調整・減免)は届出が前提となる運用が一般的なので、速やかな届出が必要です。
Q7国民健康保険法60条との違いは何ですか?
59条は収容・拘禁という身体の所在に着目した給付制限です。60条は故意の犯罪行為や自己の故意の事故など、給付事由の発生態様に着目した制限で、判断軸が異なります。
Q8収容中に高額療養費は使えますか?
59条が停止するのは療養の給付等であり、その前提となる保険診療自体が行われないため、収容期間の医療について高額療養費の対象となる自己負担は原則生じません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1刑務所に入っている間、保険料って払わなきゃいけないんですか?
59条は給付を行わないと定めるだけで、保険料の免除を直接定めてはいない。実務上は自治体への届出により、収容期間について賦課の調整や減免が行われる運用が一般的だが、届出がなければ賦課され続ける。実務のポイント:窓口は届出がない限り収容の事実を把握できない。家族が代理で届け出られるかどうかは自治体で運用差があるので、電話で「代理届出の可否」と「必要書類名」の二点を先に聞くと一往復で済む。
Q2出所した日から、もう保険証は普通に使えますか?
59条の停止は収容されている期間に係るものなので、その期間が終われば療養の給付等は再び行われる。ただし自治体が収容終了を把握していないと窓口で確認に時間がかかる場合がある。実務のポイント:出所日が月をまたぐケースでは、レセプトの月単位処理と給付停止期間がずれて、医療機関側が一旦10割請求してくることがある。後から償還払いで戻せるので、その場で領収書と診療明細書を必ず受け取っておく。
Q3罰金を払えなくて労役場に入るのも、本当にこの条文の対象なんですか?
対象である。59条2号は「刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき」と明記しており、労役場留置は正面から条文に書かれている。実務のポイント:罰金は検察庁が徴収を担当しており、一括納付が困難な場合の分納相談に応じる運用がある。留置に至る前に相談すれば給付停止そのものが発生しないので、督促状を放置するのが最も高くつく選択になる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「収容されたら国民健康保険の資格を失う」と思われがちだが、59条は資格喪失の条文ではない。被保険者の地位は続き、給付だけが行われない。だから出所後に加入し直す手続きが必要とは限らず、逆に「資格がないと思い込んで何も届け出ない」ことで保険料の滞納や給付再開の遅れが起きる
- 「収容中は医療を受けられなくなる」という理解は、問いの立て方が間違っている。医療が受けられなくなるのではなく、費用を負担する主体が国民健康保険から刑事施設側へ切り替わるだけだ。正しい問いは「誰が払うか」であり、「受けられるか」ではない
- 刑務所という言葉に意識が向きすぎて、条文が「労役場」を並べていることを見落とす人が多い。罰金を完納できずに労役場に留置される事態は、交通違反や軽微な事件でも起こりうる。自分には縁がないと思っている範囲と、条文が実際に届く範囲には、そこそこの距離がある
- 「給付が止まるなら保険料も自動的に止まる」と考えるのは深刻さの読み違いである。給付停止と保険料賦課の扱いは連動が自明ではなく、自治体への届出が前提となる運用が一般的だ。届け出なければ、給付を受けられない期間の保険料が積み上がり、出所後に滞納として跳ね返る(自治体ごとの取扱いを必ず確認されたい)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制限の根拠となる事実 | 59条:少年院への収容、刑事施設・労役場への拘禁という身体の所在 | 60条:故意の犯罪行為等、給付事由の発生態様 6条:他制度加入等による適用除外(そもそも被保険者でない) |
| 被保険者資格への影響 | 資格は存続(給付のみ停止) | 資格は存続(当該給付が制限される) そもそも被保険者とならない |
| 停止・制限される範囲 | 期間に係る療養の給付・入院時食事療養費・入院時生活療養費・保険外併用療養費・訪問看護療養費・特別療養費・移送費 | 当該事由に係る保険給付の全部又は一部 国民健康保険の給付全体が適用されない |
| 終了後の扱い | 収容・拘禁期間の終了により給付が再び行われる | 個別事由ごとの判断、期間概念は必ずしも伴わない 除外事由の消滅により資格取得手続が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2013年の二代健保以降、矯正機関で刑の執行を受ける者を第4類被保険者として健保に組み入れ、矯正機関を投保単位とする。給付を止める日本とは逆方向の立法選択であり、出所後の医療の断絶を制度設計段階で消している
韓国も教도소その他これに準ずる施設への収容を급여 정지事由とし、日本と同じ給付停止型。資格を維持したまま給付のみを止める構造も共通する
ドイツは行刑法上の Gesundheitsfürsorge(保健配慮)請求権がある間、疾病保険の給付請求権が Ruhen(休止)すると構成する。日本の「行わない」より、請求権が眠るという法的性質が明示されている点が特徴
米国は Medicaid の inmate exclusion により公的施設収容者への連邦財政負担を除外する。近年は出所前の受給資格復活(pre-release enrollment)を各州が制度化する動きがあり、空白期間の是正が政策課題となっている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 交通違反の罰金20万円を払えないまま督促を放置し、労役場留置になった。1日5,000円換算で40日。その40日間、持病の薬をもらうために外の病院へ行くことはできず、国保からの給付も止まる。医療は刑事施設側が用意するものに切り替わる。「罰金を払わなかっただけ」のつもりが、医療の経路ごと切り替わっている
- 家族が勾留・受刑中で、世帯主のあなたが保険料の納付書を受け取り続けている。給付が止まるなら保険料も止まるはずだと考えて払わなかったら、滞納が積み上がっていた。給付停止と保険料の扱いは別の話であり、自治体への届出をしたかどうかで結論が変わる。届出の窓口と必要書類を、今日確認する必要がある
- もし出所の日が月末で、その足で持病の診察に行ったらどうなる? 給付が復活する起算点、保険証の有効性、そして自治体が把握しているかどうか。この三つがズレていると、窓口で10割負担を求められる。出所前後の数日が、この条文で最も事故が起きやすい区間である
- 友人が「刑務所に入ったら保険証は返すのか」とあなたに聞いてきた。答えは「資格は続くが、その期間の給付は行わない」。59条は資格喪失の条文ではなく給付制限の条文だ。この区別を三分で説明できる人は、周囲にほとんどいない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 収容の事実が判明したら、速やかに住所地の市区町村の国民健康保険担当窓口へ届け出る。収容を示す書面(在所証明・勾留に関する通知等)の入手方法も同時に相談する2. 給付停止期間中の保険料の取扱い(減免・賦課の有無)を必ず窓口で確認し、回答した職員名と日付を控える3. 収容中の医療は刑事施設側で対応されるため、持病・服薬内容を施設側に伝える経路を家族から確保する4. 出所日が決まったら事前に窓口へ連絡し、給付再開の手続と保険証の使用可否を確認する
訴えられた側:1. 罰金の納付が難しい場合、労役場留置を待つのではなく、検察庁の徴収担当へ分納・納付期限の延長を相談する。留置を回避できれば59条の給付停止自体が発生しない2. すでに留置・拘禁されている場合、持病があるなら施設の医務部門へ早期に申し出て、外部医療機関への移送の要否を判断してもらう3. 給付停止は期間に係るものであり、収容前後の受診分まで遡って否定されるわけではない。窓口で不利な扱いを受けたら、対象期間の始期と終期を条文どおりに確認させる
時効(請求できる期限):59条自体に固有の期間制限はない。給付停止は収容・拘禁されている期間に対応する。保険給付を受ける権利の時効は国民健康保険法110条により2年(起算点は各給付ごとに定まる)。自治体の処分に不服がある場合、審査請求は国民健康保険審査会に対し、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:59条は被保険者資格の喪失事由ではなく給付の停止事由であり、収容期間の終了により当然に給付が復活すると解される。制度趣旨は、刑事収容施設側が国の責任で提供する医療との間で公費の二重支出を回避する調整にあるとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和33年(1958年) 新設:国民健康保険法の全部改正(昭和33年法律第192号)に際し、収容・拘禁期間中の給付制限規定として現行体系に置かれた
- 2.平成17年(2005年)以降 改正:刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の制定に伴う一連の用語整理により、条文上の施設呼称が「刑事施設」を用いる現行表記となっている(施行日等の詳細は e-Gov の改正履歴で要確認)
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