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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第58条

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  1. 市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。
  2. 2.市町村及び組合は、前項の保険給付のほか、条例又は規約の定めるところにより、傷病手当金の支給その他の保険給付を行うことができる。
  3. 3.市町村及び組合は、第一項の保険給付及び前項の傷病手当金の支払に関する事務を国民健康保険団体連合会又は支払基金に委託することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第58条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第58条の条文原文は「市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。た…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第58条は第二節に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第58条の前の条は国民健康保険法第57条の3です。
  7. 国民健康保険法第58条の次の条は国民健康保険法第59条です。
  8. 国民健康保険法第58条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第58条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第58条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/58
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法58条は、出産育児一時金と葬祭費を条例・規約に基づく必要的給付とし、傷病手当金は「行うことができる」任意給付と定める。多くの市町村は実施していない。

Q · 国民健康保険だと、出産や葬式のお金は出るの? 病気で働けないときはどうなるの?

出産育児一時金と葬祭費は出ますが、傷病手当金は原則ありません

国民健康保険法58条1項により、市町村・国保組合は出産育児一時金の支給、葬祭費の支給または葬祭の給付を条例・規約の定めに従って行う義務があります。一方、同条2項は傷病手当金その他の保険給付を「行うことができる」と定めるにとどまり、条例・規約で実施していない保険者では支給されません。会社員が加入する健康保険では傷病手当金が法定給付であるのに対し、多くの市町村国保では平時に実施されていない点が最大の差です。

解説

国民健康保険に入っているあなたが出産したとき、50万円前後の出産育児一時金が出る。家族が亡くなったとき、葬祭費が出る。ここまでは知っている人も多い。だがこの条文の本当の顔は第2項にある。「傷病手当金の支給その他の保険給付を行うことができる」。会社員が入る健康保険では傷病手当金は法定給付、つまり必ずもらえる。ところが国保では「できる」、つまり市町村や国保組合が条例・規約で決めなければ一円も出ない。そして日本のほぼすべての市町村は、これを平時には実施していない。フリーランス、個人事業主、自営業者、無職期間中のあなたが病気で三か月働けなくなったとき、収入はゼロのまま落ちていく。会社員の隣人は給料の三分の二を最長1年6か月受け取る。同じ病気、同じ日本、違う制度。この差は法律のミスではなく、58条1項と2項の書き分けが意図した設計である。葬祭費の金額も自治体ごとに条例で決まるので、隣の市に住んでいたら倍もらえた、が普通に起きる。

法的な位置づけ

国民健康保険法58条は、保険者である市町村及び国民健康保険組合が行う出産・死亡関係の保険給付の根拠規定である。1項は出産育児一時金及び葬祭費等を条例・規約に基づく必要的給付とし、2項は傷病手当金その他の給付を保険者の裁量による任意給付とする。3項は支払事務の国保連合会・支払基金への委託を認める。

手順

  1. 1.加入先と給付内容を特定する 自分が市町村国保か国保組合かを保険証で確認し、住所地の市区町村ホームページまたは組合規約で「出産育児一時金」「葬祭費」「傷病手当金」の実施有無と金額を確認する。金額は条例・規約で決まるため自治体差がある
  2. 2.出産の場合:直接支払制度の利用可否を確認 出産予定の医療機関に直接支払制度が使えるか確認し、使える場合は合意文書を取り交わす。使えない場合は出産後に領収書・明細書を添えて保険者へ請求する。退職後6か月以内の出産なら前職の健康保険からの受給と選択可能なので、両方の金額と手続を比較する
  3. 3.死亡の場合:葬祭費を2年以内に申請 喪主が市区町村国保窓口または国保組合に申請する。自動では支給されない申請主義であり、葬祭を行った日の翌日から2年で時効消滅する(同法110条)。故人ではなく喪主名義の口座に振り込まれるため、預金凍結中でも受給できる
  4. 4.働けない場合:傷病手当金がなくても別ルートを探す 国保に傷病手当金がないことを前提に、窓口で「保険料の減免制度はありますか」と必ず確認する。あわせて障害年金、生活福祉資金貸付、傷病による国保料減免(条例)を検討し、将来に備えて就業不能保険・所得補償保険・小規模企業共済で穴を埋める
  5. 5.不支給なら3か月以内に審査請求 不支給決定を受けたら、根拠条例・規約の条番号と事実認定を書面で求める。納得できなければ処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求する(同法91条、行政不服審査法18条)

よくある質問 AI による整理

Q1出産育児一時金とは何ですか?

被保険者が出産したときに支給される現金給付です。国民健康保険法58条1項が根拠で、支給額の基準は政令で定められ全国ほぼ一律です。申請先は住所地の市区町村または加入する国保組合です。

Q2国民健康保険の任意給付にはどんなものがありますか?

58条2項の「傷病手当金の支給その他の保険給付」が任意給付です。傷病手当金のほか、人間ドック費用助成、はり・きゅう施術補助などが条例・規約で設けられることがあります。

Q3葬祭費の申請方法は?

住所地の市区町村国保窓口(国保組合の場合は組合)に、喪主が申請します。自動支給ではなく申請主義です。葬儀の領収書、会葬礼状、喪主名義の口座情報、保険証などが必要になります。

Q4葬祭費はいつまでに申請すればいいですか?

葬祭を行った日の翌日から2年で時効消滅します(国民健康保険法110条)。出産育児一時金も出産日の翌日から2年です。期限を過ぎると請求権そのものが消えます。

Q5出産育児一時金の直接支払制度とは?

医療機関が被保険者に代わって保険者へ一時金を請求し、出産費用に充当する仕組みです。窓口での高額な立替えが不要になります。利用可否は医療機関により異なるため事前確認が必要です。

Q6国保組合と市町村国保はどう違いますか?

国保組合(医師国保・建設国保・文芸美術国保など)は同業者が作る保険者で、規約で独自に傷病手当金や付加給付を設けている組合があります。同じ「国民健康保険」でも給付内容は別物です。

Q7給付を行わない「特別の理由」とは何ですか?

58条1項ただし書きの例外です。実務上は保険料の長期滞納による給付差止め(同法63条の2)や、故意の犯罪行為・故意の事故による場合などが典型とされます。

Q8給付を拒否されたらどうすればいいですか?

まず根拠となる条例・規約の条番号を書面で示すよう求めます。納得できなければ、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求できます(同法91条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1フリーランスがコロナで休んだとき、傷病手当金が出たって聞いたんですが?

多くの市町村が新型コロナ特例として条例を制定し、国保にも傷病手当金を臨時に設けました。まさに58条2項の「条例の定めるところにより」を使った運用です。ただし対象は給与所得者に限る自治体が大半で、事業所得のみの人は対象外でした。実務のポイント:特例の適用期間は自治体ごとに終了時期が異なり、現在も続いているかは条例次第です。制度の有無が条例改正で動くため、必ず最新の条例を窓口で確認してください(最新の改正状況をご確認ください)

Q2葬祭費って、市によって金額が違うんですか?

違います。58条1項が「条例又は規約の定めるところにより」と書いているため、金額の決定権は各市町村・国保組合にあります。3万円から7万円程度の幅で分布しているのが実情です。実務のポイント:葬祭費は喪主または葬祭を執り行った人に支給されます。故人の口座ではなく申請者の口座に入るため、故人の預金が凍結されていても受け取れる。葬儀直後の資金繰りで効いてくる点です

Q3会社を辞めて国保に入ったら、出産育児一時金はもらえなくなりますか?

国保からもらえます(58条1項)。加えて、退職前の健康保険に継続1年以上加入していて資格喪失後6か月以内に出産した場合は、前の健康保険から受ける選択も可能です(健康保険法106条)。二重受給はできません。実務のポイント:どちらを選ぶかは本人の選択で、市役所も前職の健保組合も、もう一方の存在を積極的には教えてくれません。両方に電話して条件を確認してから選ぶのが正解です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「国民健康保険も健康保険も、名前が違うだけで中身は同じ」と考えている人が非常に多い。医療費7割給付と高額療養費はほぼ共通なので、そう見える。だが働けなくなったときの所得保障(傷病手当金)と出産で休んだときの所得保障(出産手当金)は、国保では原則存在しない。健康なうちは差が見えず、倒れた瞬間に差が全額として現れる
  • 「出産育児一時金は国が一律に決めた金額だから、どこに住んでも同じ」と理解している人へ。出産育児一時金は政令基準で全国ほぼ統一だが、葬祭費は条例で決まるので自治体差がある。同じ58条1項の中に、全国統一の給付と自治体裁量の給付が同居している
  • 「傷病手当金がないのは国保の欠陥だ、いずれ是正される」という問いの立て方自体が現実とずれている。国保の被保険者は自営業者・農林水産業者など、そもそも『欠勤』という概念が成立しにくい層を想定して設計された。所得減少の立証が困難という制度上の理由がある。是正を待つのではなく、民間の就業不能保険・小規模企業共済・所得補償制度で自分で穴を埋めるのが実務の答えである
  • 「特別の理由があるときは行わないことができる」という1項ただし書きを、役所の気まぐれと読む人がいる。実務上は、被保険者が保険料を長期滞納している場合の給付差止め(国民健康保険法63条の2)や、故意の犯罪行為による場合などが典型。あなたの側の事情が引き金になる
比較の観点この条文ほかの条文
給付の性質国保法58条:1項は必要的給付(条例・規約で内容決定)、2項は任意給付国保法36条:療養の給付(法定必須の現物給付)
健康保険法99条:傷病手当金(被用者保険では法定給付)
金額の決まり方出産育児一時金は政令基準で全国ほぼ一律、葬祭費は条例・規約で自治体差あり自己負担割合が法定(原則3割)、全国一律
標準報酬日額の3分の2、最長1年6か月(法定)
保険者の裁量1項は「特別の理由」があれば不支給可、2項は実施自体が裁量裁量なし、要件を満たせば必ず給付
裁量なし、要件を満たせば必ず支給
実務上の落とし穴申請主義で自動支給されない、請求権は2年で時効(同法110条)保険料滞納で資格証明書化すると窓口10割負担
国保加入者には原則適用されない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保険法/労工保険条例/国民年金法

台湾は全民健康保険を医療の現物給付に純化させ、生育給付・喪葬津貼は労工保険、喪葬給付は国民年金が担う。日本が同一法内で1項・2項に書き分けた区別を、台湾は制度そのものの分離で処理している

韓国
국민건강보험법(国民健康保険法)

韓国は1999年の統合で単一保険者体制となり、健康保険は療養給付(現物給付)中心。出産・死亡に関する現金給付は縮小され、出産前後休暇給付等は雇用保険が担う構造となっている

ドイツ
SGB V § 24i(Mutterschaftsgeld)、§ 44(Krankengeld)

ドイツは公的疾病保険の中に Krankengeld(傷病手当金)を法定給付として組み込み、自営業者も任意加入で選択できる。他方 Sterbegeld(葬祭費相当)は2004年に廃止された。日本とは逆に、所得保障を残して葬祭給付を切った

アメリカ
Affordable Care Act(essential health benefits)/Social Security Act

米国には連邦統一の傷病・葬祭現金給付がなく、出産は保険の必須給付項目として医療面のみカバーされる。所得保障は州の disability insurance と民間商品に委ねられ、日本の58条2項と同様に「穴」が民間商品で埋められている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • フリーランスのあなたが椎間板ヘルニアで三か月入院した。治療費は7割給付されるが、その間の生活費は一円も出ない。国保に傷病手当金がないからだ。ここで初めて、就業不能保険や所得補償保険という民間商品が存在する理由を理解する。あと30日で家賃と国保料の引き落とし日が来る
  • 親が亡くなり、葬儀費用に150万円かかった。市役所で申請すれば葬祭費が出るが、金額は自治体の条例次第で3万円から7万円程度と幅がある。しかも申請しなければ自動では出ない。申請期限は葬祭を行った日の翌日から2年(国民健康保険法110条)。忙しさで放置しているうちに消える
  • もし、あなたが会社を辞めて国保に切り替えた直後に出産したらどうなる? 実は退職前の健康保険に1年以上継続加入していて資格喪失後6か月以内の出産なら、前の健康保険から出産育児一時金をもらえる選択肢がある。どちらか一方しか受けられないので、金額と手続きを比べて選ぶ場面が現実に発生する
  • 国保組合(医師国保、建設国保、文芸美術国保など)に加入している個人事業主。ここは市町村国保と違い、規約で傷病手当金や付加給付を独自に用意している組合がある。同じ「国民健康保険」という名前でも、中身は組合ごとに別物
  • 市役所の窓口で「傷病手当金はありますか」と聞いたら「うちは新型コロナのときだけでした」と言われた。それは嘘ではない。多くの自治体が特例として期間限定で条例を作り、その期限が切れたら元に戻った。制度の有無そのものが、条例改正で動く

取るべき行動

被害を受けた側:1. 出産・死亡が発生したら、まず住所地の市区町村国保窓口(または加入する国保組合)に給付の有無と金額を確認、条例・規約次第で金額が違う2. 出産育児一時金は医療機関への直接支払制度が使えるか確認、使えば窓口で立て替えずに済む3. 葬祭費は申請主義、自動では支給されない。葬儀の領収書と会葬礼状を保管4. 病気で働けない場合、国保に傷病手当金がなくても、障害年金・生活福祉資金貸付・傷病による国保料減免(条例)という別ルートがある。窓口で「減免制度はありますか」と必ず聞く

訴えられた側:1. 市町村・国保組合の側として給付を行わない判断(1項ただし書き)をする場合、条例・規約上の根拠と事実認定を明示する義務がある2. 被保険者として給付を拒否されたら、その根拠条例の条番号を書面で示すよう求める3. 納得できなければ都道府県の国民健康保険審査会へ審査請求(国民健康保険法91条)、処分を知った日の翌日から3か月以内4. 保険料滞納が理由なら、分納誓約で給付差止めが解除される運用が一般的、窓口で相談する

時効(請求できる期限):保険給付を受ける権利は2年で時効消滅(国民健康保険法110条)。出産育児一時金は出産日の翌日から、葬祭費は葬祭を行った日の翌日から起算。給付の不支給決定に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(同法91条、行政不服審査法18条)

学説

通説:58条1項の「行うものとする」は保険者の実施義務、2項の「行うことができる」は実施自体の裁量を意味すると解される。2項の傷病手当金は条例・規約による具体化がなければ被保険者に具体的請求権が生じず、国保の所得保障機能の限界を画する規定と位置づけられる。

立法政策論:国保の被保険者は自営業者・農林水産業者など「欠勤」概念が成立しにくい層を想定して設計されており、所得減少の立証が困難であることが傷病手当金を任意給付とした主要な理由とされる。近年は雇用類似の働き方の拡大を理由に制度見直しを求める議論がある。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和13年(1938年) 新設:旧国民健康保険法制定。被用者保険の対象外である農山漁村住民等を組合方式で包摂する制度が発足
  2. 2.昭和33年(1958年) 改正:現行国民健康保険法(昭和33年法律第192号)制定。市町村を保険者とする体制へ移行し、昭和36年(1961年)の国民皆保険達成につながる。出産・死亡に関する給付と任意給付の二層構造が置かれた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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