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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 9 分9 分9 分

国民健康保険法 第57条の3(高額介護合算療養費)

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  1. 市町村及び組合は、一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、世帯主又は組合員に対し、高額介護合算療養費を支給する。ただし、当該一部負担金等の額に係る療養の給付、保険外併用療養費の支給、療養費の支給、訪問看護療養費の支給若しくは特別療養費の支給又は第五十六条第二項の規定による差額の支給を受けなかつたときは、この限りでない。
  2. 2.前条第二項の規定は、高額介護合算療養費の支給について準用する。

この条文の基本情報

高額介護合算療養費とは何ですか?

定義高額介護合算療養費とは、国民健康保険法第57条の3に定められた規定で、「市町村及び組合は、一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第57条の3(高額介護合算療養費)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第57条の3の条文原文は「市町村及び組合は、一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第57条の3は第一節 療養の給付等に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第57条の3の前の条は国民健康保険法第57条の2です。
  7. 国民健康保険法第57条の3の次の条は国民健康保険法第58条です。
  8. 国民健康保険法第57条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第57条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第57条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/57_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法57条の3は、高額療養費控除後の医療自己負担と高額介護サービス費控除後の介護自己負担の年間合計が著しく高額な場合、世帯主に高額介護合算療養費を支給すると定める。申請が必要で時効は2年。

Q · 医療費と介護費の両方が高額なとき、まとめて戻ってくる制度はありますか?

国保57条の3の高額介護合算療養費で戻ります

国民健康保険法57条の3は、高額療養費を控除した後の医療自己負担と、高額介護サービス費等を控除した後の介護自己負担の年間合計額が著しく高額な場合に、高額介護合算療養費を世帯主または組合員へ支給すると定めます。計算期間は8月1日から翌年7月31日、単位は同一世帯かつ同一の医療保険です。条文は「支給する」と書くだけで自動振込を保証しておらず、申請が必要で、請求権は2年で時効にかかります(同法110条)。

解説

高額療養費で医療費の月ごとの上限は止まった。高額介護サービス費で介護費の上限も止まった。多くの世帯は、そこで計算を終えてしまう。だが国民健康保険法57条の3は、その二つで止めた後に残った自己負担をもう一度足し合わせ、年間の合計にさらにもう一段の上限を置いている。8月1日から翌年7月31日までの一年で、同じ世帯・同じ国保に属する人の医療自己負担と介護自己負担の合計が基準額(所得区分により年19万円から212万円程度。最新の改正状況をご確認ください)を超えれば、超えた分が世帯主または組合員に支給される。ただし条文は「支給する」と書いているだけで、役所が自動で振り込む仕組みではない。申請しなければ1円も動かず、しかも2年で時効にかかる給付である。

法的な位置づけ

高額介護合算療養費とは、国民健康保険法57条の3に基づき、高額療養費控除後の医療自己負担額と高額介護サービス費等控除後の介護自己負担額の年間合計が著しく高額となる場合に、世帯主または組合員へ支給される保険給付をいう。医療保険と介護保険それぞれの月単位の上限処理を経た残額を年単位で合算し、所得区分ごとの算定基準額を超えた部分を補填する制度である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.計算期間の自己負担を集計する 8月1日から翌年7月31日までの1年間について、同一世帯・同一の医療保険に属する人の医療自己負担額と介護自己負担額を集計する。高額療養費・高額介護サービス費・高額介護予防サービス費で既に戻った分は控除する(本条1項の括弧書き)
  2. 2.介護保険窓口で自己負担額証明書を取得する 市町村の介護保険担当課で「自己負担額証明書」の交付を申請する。医療保険側の審査にはこの証明書が前提となるため、必ず医療保険への申請より先に行う
  3. 3.市町村の国保担当へ支給申請する 自己負担額証明書を添えて、高額介護合算療養費の支給申請書を市町村の国保担当課(組合員の場合は国保組合)へ提出する。振込先口座は世帯主または組合員名義であることを確認する
  4. 4.保険者変更・転居があった期間を個別に確認する 計算期間の途中で転居、保険者変更、75歳到達による後期高齢者医療への移行があった場合、旧保険者と新保険者の双方に期間の取扱いを確認する。突合が切れて案内が届かない典型パターンであり、放置すると期間の一部が丸ごと抜ける
  5. 5.決定通知を受け取り、内容と時効を確認する 支給決定または不支給決定の通知書を受け取ったら、集計された費目の内訳を確認する。納得できない場合は通知書の「教示」欄を読み、処分を知った日の翌日から3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求する(同法91条、行政不服審査法18条)

よくある質問 AI による整理

Q1高額介護合算療養費とは何ですか?

医療と介護の自己負担を年単位で合算し、所得区分ごとの基準額を超えた分を払い戻す給付です。国民健康保険法57条の3が根拠で、月単位の高額療養費とは別の計算になります。

Q2高額介護合算療養費の計算期間はいつからいつまでですか?

毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間です。暦年でも年度でもないため、年末年始をまたぐ入院や介護サービスの集計時に取り違えが起きやすい区切りです。

Q3高額介護合算療養費は申請しないともらえませんか?

条文は「支給する」と定めるのみで、自動振込は義務づけられていません。実務では市町村が案内を送ることが多いものの、転居や保険者変更があった年は届かないことがあり、自分から確認するのが確実です。

Q4高額介護合算療養費の時効は何年ですか?

保険給付を受ける権利は2年で時効にかかります(国民健康保険法110条)。計算期間末日の翌日、8月1日を起算点として扱うのが実務の一般的な取扱いです。

Q5自己負担額証明書はどこでもらえますか?

介護保険の窓口(市町村の介護保険担当課)で交付を受けます。医療保険側へ支給申請する前に取得しておかないと審査が進まないため、取得の順番が重要です。

Q6世帯分離すると高額介護合算療養費はどうなりますか?

合算の単位は同一世帯かつ同一の医療保険です。介護保険料を下げる目的で世帯分離をすると、合算対象から外れて給付を失うことがあり、差引きで損をする場合があります。

Q775歳になって後期高齢者医療に移ったら合算はどうなりますか?

計算期間の途中で保険者が変わると、合算の計算単位も変わります。国保担当と後期高齢者医療担当の双方に取扱いを確認しないと、期間の一部が集計から抜け落ちるおそれがあります。

Q8高額介護合算療養費が不支給になったら争えますか?

支給・不支給決定は行政処分なので、国民健康保険審査会へ審査請求ができます(同法91条)。期間は処分を知った日の翌日から3か月です(行政不服審査法18条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1高額療養費はもう毎月もらってるんですけど、それとは別にまだ戻るお金があるんですか?

あります。高額療養費(57条の2)は医療費だけを月単位で見る計算、57条の3はそれで戻った分を差し引いた残りに介護の自己負担を足し、一年分でもう一度上限をかける計算です。実務のポイント:支給額が500円以下だと不支給になる運用があり、窓口で「対象外」と言われた理由がこれだけのこともある。理由まで聞かないと、翌年も同じ判断を鵜呑みにしてしまう(最新の改正状況をご確認ください)

Q2役所から何も通知が来ないんですが、こっちから言わないともらえないんですか?

条文は「支給する」と定めるだけで、自動振込を義務づけてはいません。実務では市町村が該当しそうな世帯に案内を送ることが多いものの、それは制度上の義務ではなく、漏れが起きます。実務のポイント:介護保険者と医療保険者が同じ市町村なら突合しやすいが、年度途中で転居や保険者変更があると突合が切れる。動きのあった年は、自分から国保担当に「合算の対象か確認したい」と持ちかけるのが一番確実

Q3夫は会社の健康保険、私は国保です。夫婦で払った分は合算できますか?

できません。この給付は同一世帯かつ同一の医療保険に属する人の負担を合算する仕組みで、加入制度が違えばそれぞれの保険者ごとに別計算になります(健康保険法側の対応規定は115条の2)。実務のポイント:定年退職で夫が国保に入る年は、途中から合算単位が変わる。退職した年と翌年で結果が大きく変わるので、退職年は必ず両方の保険者で確認する

Q4不支給と言われました。もう諦めるしかないんでしょうか?

諦める必要はありません。支給決定・不支給決定は行政処分なので、国民健康保険審査会への審査請求(国民健康保険法91条)ができ、期間は処分を知った日の翌日から3か月です(行政不服審査法18条)。実務のポイント:不支給の実質的な理由は、制度上の争いではなく集計漏れであることが多い。審査請求より先に、担当課に「どの費目をどう集計したか」の内訳開示を求めると、その場で再計算に至るケースがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「高額療養費をもらったから、もう戻る金はない」という問いの立て方そのものがずれている。高額療養費は月単位・医療だけの計算、こちらは年単位・医療プラス介護の計算。土俵の違う二つの計算が順番に走るのであって、片方をもらったことは他方をもらえない理由にならない
  • 申請主義であること自体は知っている人でも、その深刻さまでは見ていない。通知が届かない事態は、保険者が変わった年、転居した年、世帯構成が動いた年に起きやすい。つまり一番お金がかかり、一番慌ただしかった年ほど、案内が来ない可能性が上がる
  • あなたから見れば同じ家の同じ財布だが、制度から見れば「同一世帯かつ同一の医療保険」という単位でしか足し算しない。夫が勤務先の健康保険、妻が国保という世帯は、同じ屋根の下で医療費と介護費を払っていても合算できない。この落差が、助けを一番必要とする世帯を取りこぼす
比較の観点この条文ほかの条文
計算の単位57条の3:年単位(8月1日〜翌年7月31日)、医療+介護の合計57条の2(高額療養費):月単位、医療のみ
56条(他法令給付との調整):給付ごとの差額調整
控除の前後関係高額療養費・高額介護サービス費を控除した後の残額を合算する一部負担金(42条)を出発点として月ごとに上限を適用
他法令の給付が優先し、国保はその差額を支給
支給の相手方世帯主または組合員(被保険者本人ではない)世帯主または組合員(57条の2第2項を準用)
被保険者に係る給付の差額として支給
請求権の時効2年(110条)。計算期間末日の翌日を起算点とする実務2年(110条)。診療月の翌月1日を起算点とする実務
2年(110条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保險法第43條・第48條、長期照顧服務法

台湾は健保の部分負担上限と長照サービスの自付額が別建てで、日本の57条の3のように医療と長照の自己負担を年単位で合算して払い戻す給付は設けられていない。重度傷病免除や低収入戸免除という別ルートで負担軽減を図る設計であり、合算という発想自体が制度に組み込まれていない点が最大の相違である。

韓国
국민건강보험법 제44조의2(본인부담상한제)、노인장기요양보험법

韓国は健康保険に所得分位別の本人負担上限制を置き、超過額を事後精算する。ただし長期療養保険の自己負担との合算は日本ほど制度化されておらず、両制度をまたぐ年間上限という点では日本の方が踏み込んでいる。

ドイツ
SGB V § 62(Belastungsgrenze)、SGB XI

ドイツは医療保険の自己負担に年収の2%(慢性疾患は1%)という負担上限を置くが、介護保険(SGB XI)の自己負担は原則この上限の外にある。制度分立という出発点は日本と同じでありながら、合算する給付を設けていない点で日本と分岐する。

アメリカ
Medicare Part A/B、Medicaid long-term care

連邦レベルで医療と長期介護の自己負担を合算する年間上限給付は存在しない。長期介護費用は原則として自費または Medicaid による資力調査付き給付でまかなわれ、資産を使い果たすことが受給の事実上の前提となる点で、日本の社会保険方式と根本的に異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父は週三回の透析で医療費が毎月上限に張り付き、母は要介護3でデイサービスとショートステイを使い切っている。どちらも「もう上限です」と窓口で言われている。二人が同じ世帯・同じ国保なら、その二つの上限の上にもう一段の年間上限があり、超過分は世帯主に戻る。窓口は聞かれない限り、そこまで説明しないことがある
  • もし、親の介護保険料を下げるために世帯分離をしていたらどうなるか。保険料は確かに下がるかもしれない。だがこの合算は「同一世帯かつ同一の医療保険」を単位とする。分けた瞬間、合算の対象から外れることがある。片方の節約だけを見て動くと、もう片方で失う
  • 7月31日で計算期間が締まる。翌8月1日から2年で請求権は時効にかかる(国民健康保険法110条)。引っ越しのどさくさで出しそびれた申請書一枚が、そのまま消える
  • あなたがケアマネジャーで、担当する利用者の家族から「もう払えません」と相談を受けたとする。介護保険側の高額介護サービス費だけを見て「上限まで来ています」と答えるのは、半分の答えでしかない。医療保険の担当課につなぐ一言で、その世帯に数万円が戻る可能性がある
  • 計算期間の途中で75歳の誕生日を迎え、国保から後期高齢者医療制度へ移った。同じ人、同じ病気、同じ介護サービスなのに、保険者だけが入れ替わる。制度をまたぐと合算の計算単位も変わるため、市町村の国保担当と後期高齢者医療の担当の両方で取扱いを確認しないと、期間の一部がまるごと抜け落ちる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 8月1日から翌年7月31日の一年で、世帯の医療自己負担と介護自己負担の年間合計を集計する(高額療養費・高額介護サービス費で戻った分は差し引く) 2. 介護保険の窓口で「自己負担額証明書」を取得3. 市町村の国保担当に支給申請。所得区分ごとの基準額を超えていれば超過分が世帯主に支給される4. 通知が来ないから対象外だと決めつけない。転居・保険者変更・世帯変更があった年ほど、自分から確認する

訴えられた側:不支給決定や減額決定に納得できない場合。1. 決定通知書の「教示」欄を最初に読む2. 国民健康保険審査会への審査請求(国民健康保険法91条)。期間は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条) 3. 争点になりやすいのは世帯・保険者の同一性、計算期間の区切り、集計から除外された費目4. 取消訴訟は審査請求の裁決を経た後(審査請求前置)

時効(請求できる期限):保険給付を受ける権利は2年で時効(国民健康保険法110条)。計算期間の末日である7月31日の翌日、8月1日を起算点として扱うのが実務の一般的な取扱い。2年を過ぎると、要件をすべて満たしていても請求権は消える。不服申立ては処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)

学説

制度分立維持説(通説的理解):医療保険と介護保険の財源・保険者会計の独立性を維持したまま、各制度での上限処理後の残額のみを年単位で合算するという本条の構造は、制度の壁を壊さずに家計の実感へ補正を加える折衷的設計として理解される。

申請主義の限界を指摘する立場:受給要件を満たす世帯が通知の不到達により給付を受けられない事態は、保険者間の突合が切れる転居・保険者変更の年に集中する。職権による支給または勧奨の法的義務化を求める議論があるが、立法的解決を要する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成20年(2008年)4月施行 高額介護合算療養費として新設。後期高齢者医療制度の開始に合わせ、医療保険と介護保険の年間自己負担を合算して上限を設ける仕組みが医療保険各法に一斉に導入された。その後の所得区分細分化や基準額の見直しは主に施行令レベルで行われており、本条本体の改正回数は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.平成20年(2008年) 新設:後期高齢者医療制度の施行に合わせ、高額介護合算療養費として医療保険各法に一斉に導入された。医療保険と介護保険の年間自己負担を合算して上限を設ける仕組みが初めて法定化された。その後の所得区分細分化・算定基準額の見直しは主に施行令レベルで行われており、本条本体の改正回数は人的検証を要する。

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国民健康保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 療養の給付等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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