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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

国民健康保険法 第63条

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市町村及び組合は、被保険者若しくは被保険者であつた者又は保険給付を受ける者が、正当な理由なしに、第六十六条の規定による命令に従わず、又は答弁若しくは受診を拒んだときは、療養の給付等の全部又は一部を行わないことができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第63条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第63条の条文原文は「市町村及び組合は、被保険者若しくは被保険者であつた者又は保険給付を受ける者が、正当な理由なしに、第六十六条の規定による命令に従わず、又は答弁若しくは受診を拒んだ…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第63条は第三節に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第63条の前の条は国民健康保険法第62条です。
  7. 国民健康保険法第63条の次の条は国民健康保険法第63条の2です。
  8. 国民健康保険法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第63条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/63

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法63条は、被保険者等が正当な理由なく保険者の文書提出命令・質問・受診に応じないとき、市町村・組合が療養の給付等の全部または一部を行わないことができると定める。

Q · 市役所から届いた負傷原因の照会を無視したら、健康保険はどうなるの?

正当な理由なく無視すると、保険給付を止められることがあります

国民健康保険法63条により、被保険者等が正当な理由なしに同法66条の文書提出命令に従わず、または答弁もしくは受診を拒んだとき、市町村・組合は療養の給付等の全部または一部を行わないことができます。過料や刑罰ではなく、保険給付そのものが制限される仕組みです。ただし「正当な理由」があれば制限されず、条文も「行わないことができる」という裁量表現のため、制限の有無と範囲は処分後も審査請求で争えます。

解説

引き出しの奥に、市区町村の国保担当課から届いた封筒が眠っていないか。「負傷原因についての照会」「第三者行為による傷病届の提出について」、そういう書面である。整骨院に長く通った、交通事故で治療を受けた、同じ月に何軒も受診した、そんなときに届く。多くの人は事務的な確認だと受け取って放置する。国民健康保険法63条は、その放置に値札を付けている。保険者(市町村・組合)が66条に基づいて文書の提出を命じ、職員が質問し、または指定した医師の診断を受けるよう求めたのに、あなたが正当な理由なく従わなかったとき、保険者は療養の給付等の全部または一部を行わないことができる。窓口3割負担が使えず全額自己負担になる、あるいは請求した療養費が支給されない、という形で効いてくる。ただし条文は「行わないことができる」と書く。義務ではなく裁量である。そしてもう一つ、「正当な理由なしに」という条件が先に立っている。この二語が、あなたの側に残された足場だ。

法的な位置づけ

国民健康保険法63条は、保険給付の裁量的制限を定める規定である。市町村および組合は、被保険者若しくは被保険者であった者または保険給付を受ける者が、正当な理由なしに同法66条による命令に従わず、または答弁もしくは受診を拒んだときに、療養の給付等の全部または一部を行わないことができる。義務的制限ではなく、比例原則による調整余地を残した裁量規定である。

よくある質問 AI による整理

Q1国民健康保険法63条とは何ですか?

被保険者等が正当な理由なしに同法66条の命令に従わず、答弁または受診を拒んだとき、市町村・組合が療養の給付等の全部または一部を行わないことができると定める給付制限の規定です。

Q2負傷原因照会に答えないとどうなりますか?

63条により給付の全部または一部が行われない可能性があります。過料や督促ではなく、不支給決定という形で一度に効いてくる点が特徴です。回答期限内の部分回答が最も有効な防御になります。

Q3給付制限における「正当な理由」とは何ですか?

入院や施設入所、転居による不着、DV 避難、認知症など、回答が事実上困難だった事情が典型です。条文上の定義はなく、保険者の判断を審査請求で争う余地が残されています。

Q4国保の給付制限は全部止まるのですか?

条文は「全部又は一部」と定めており、問題となった一回分に限られるとは限りません。その傷病に係る給付全体が射程に入りうるため、深刻度を低く見積もるのは危険です。

Q5第三者行為による傷病届はいつ出すのですか?

交通事故等で国保を使って治療を受けたときに、保険者へ速やかに提出します。届出がないと保険者は加害者側に求償できず(同法64条)、照会と63条の射程に入る入口になります。

Q6給付制限と過料の違いは何ですか?

63条は金銭の徴収ではなく保険給付そのものを制限する行政処分です。督促や納付書は届かず、不支給決定の通知だけが届くため、何が起きたか気づきにくい構造になっています。

Q7照会の回答期限を過ぎたら手遅れですか?

回答期限は法定ではなく保険者が定めるものなので、期限徒過が直ちに処分を意味しません。処分前に部分回答と理由を書面で残せば、判断が変わる余地は十分あります。

Q8給付制限の処分に不服があるときの手続きは?

国民健康保険審査会への審査請求を行います。期間は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)で、内容は後から補充できるため期限管理が最優先です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1整骨院から「照会が来ても部位と日数だけ書けばいい」と言われました。それで大丈夫ですか?

危ない。63条の名宛人は施術所ではなく被保険者本人であり、給付を止められるのもあなただ。負傷原因が空欄だと、保険者は業務上災害や第三者行為の疑いを消せず「命令に従わず」と評価しうる。実務のポイント:柔道整復の照会で保険者が本当に見ているのは部位数ではなく、原因欄と施術期間の整合性である。原因欄を埋めた回答は、多少不正確でも無回答より圧倒的に扱いが軽い

Q2もう不支給の通知が届いてしまいました。手遅れですか?

手遅れではない。63条は「行わないことができる」という裁量規定なので、正当な理由の存在や制裁の重さ(全部か一部か)は争える。国民健康保険審査会への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。実務のポイント:審査請求の前に担当課へ事情を書いた上申書を出すと、職権で処分を見直す例が実務上ある。審査会まで行かずに決着する道が一本ある

Q3仕事が休めなくて、役所が指定した医師の診察に行けませんでした。これも「拒否」になりますか?

条文は「正当な理由なしに」受診を拒んだ場合を要件とする。日程調整を申し出た記録があれば、拒否ではなく調整中である。何も言わずに行かなかったときだけが危ない。実務のポイント:保険者が求める診断は多くの場合、傷病の存否と施術の必要性の確認にすぎない。主治医の詳細な診断書を先に自分から提出すると、指定医受診そのものが不要になることがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「照会を無視したら罰金でも取られるのか」という問いの立て方自体が外れている。63条が取り上げるのは金ではなく、保険給付そのものだ。過料や刑罰の話ではないので督促も来ないまま、ある日「不支給決定」という一枚で完結する。罰を探している人は、最後まで自分に何が起きたのか分からない
  • 照会を無視すると不利になる、という程度のことは何となく知られている。知られていないのは、条文が「全部又は一部」と書いている点だ。問題になった一回分の施術費だけが対象とは限らず、その傷病に係る給付全体が射程に入りうる。深刻度の見積もりを一桁間違えている人が多い
  • あなたから見れば「たかが書類一枚」である。だが保険者から見れば、その書類は架空請求・水増し請求・第三者行為求償を洗い出す唯一の入口だ。回答しない人は、制度の側から見ると隠している人と同じ輪郭に見える。この見え方の落差が、悪意のない人を処分の側に押し出す
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割63条:調査不協力に対する給付制限(制裁側)66条:文書提出命令・質問・診断を求める調査権限(授権側)
64条:第三者行為の場合の求償権(費用回収側)
発動要件正当な理由なしに命令不服従・答弁拒否・受診拒否があったこと保険給付に関し必要があると保険者が認めること
第三者の行為によって保険給付事由が生じたこと
名宛人と効果被保険者等。療養の給付等の全部または一部が行われない被保険者等に協力義務が生じる。それ自体に給付効果はない
加害者等の第三者。保険者が支払額の限度で請求できる
争い方国民健康保険審査会への審査請求(行政不服審査法18条・3か月)命令の違法性は、後続の不利益処分を争う中で主張する
民事上の求償関係として、示談・訴訟の中で調整する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保険法(保険者の査核権および給付制限に関する規定)

台湾も単一保険者が査核権を持ち、不正・不協力に対して給付の不支給や費用返還を行う構造。ただし地域保険ではなく全国単一保険者である点が日本の国保と大きく異なる

韓国
대한민국 국민건강보험법 제53조(급여의 제한)

文書その他の物件の提出を拒否し、質問または診断を忌避した場合を給付制限事由とする点で、日本の63条とほぼ同型。日本法の構造を継受した痕跡が明確に残る条文である

ドイツ
SGB I § 66(Folgen fehlender Mitwirkung)

社会給付一般について、協力義務違反があり事実関係が解明できない場合に給付を拒否または停止できると定める。事前の書面警告(Hinweis)を手続要件とする点で、日本より手続的統制が明文化されている

アメリカ
連邦レベルの統一規定なし(Medicaid / Medicare の協力義務規則)

国民皆保険制度が存在しないため直接の対応条文はない。公的扶助型プログラムでは、資格審査や第三者賠償の情報提供への非協力が資格や支払に影響しうる枠組みが個別に置かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 腰痛で半年間、接骨院に通い続けた。ある日、市役所から「負傷原因照会」が届き、回答期限は二週間後と書いてある。仕事が立て込んで期限を過ぎ、督促も無視した。その先にあるのは請求書ではなく、その傷病に係る給付そのものの停止である。あと数日、動くかどうかで結論が変わる
  • もし交通事故で国保を使って治療を受け、第三者行為による傷病届も、その後の照会文書も出さないままでいたらどうなるか。保険者は加害者側に求償できず、給付の根拠も確認できない。63条はこの沈黙を制裁の対象にできると定めている
  • 入院中だった。郵便物は自宅の郵便受けに溜まっていた。退院後に開けたら、回答期限を一か月過ぎた照会状が出てきた。この場合に問うべきは「終わったか」ではなく、「正当な理由」をどう記録に残すかだ
  • 保険者から「当方が指定する医師の診断を受けてください」と通知が来た。平日の日中で、仕事を休めば日給が飛ぶ。断りの電話を一本入れただけで済ませた。条文が明記する「受診を拒んだとき」に、その一本の電話が当てはまりうる
  • 照会状の宛名は世帯主である父、実際に治療を受けたのは別居して仕送りを受けている大学生の子。父は内容が分からず放置、子は照会が来たことすら知らない。国保の書類は世帯単位で動くという構造が、そのまま制裁の引き金になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書を見て、根拠条文(63条か、療養費の不支給か)と理由の記載を確認する2. 理由が具体的に書かれていなければ、行政手続法14条違反を争点にできる3. 回答できなかった事情(入院、施設入所、転居による不着、DV 避難、認知症)を示す資料を集める。診療録、入院証明、転送届の控えが効く4. 国民健康保険審査会への審査請求を、処分を知った日の翌日から3か月以内に。期限管理が最優先で、内容は後から補充できる

訴えられた側:1. まだ処分前なら、期限内に「答えられる範囲だけでも」書面で返す。これが最大の防御になる2. 記憶が曖昧な負傷原因は、推測で書かず「施術所に記録を照会中」と書いて時間を確保する。虚偽記載は不正受給(国民健康保険法65条以下の返還・加算金)という別の重い問題を呼び込む3. 指定医の受診を求められた日程が動かせないなら、代替日を提示する。拒否と日程調整は法的に別物である4. 施術所や医療機関の言い分をそのまま転記しない。名宛人はあなただ

時効(請求できる期限):国民健康保険審査会への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条1項)。処分の日の翌日から1年を過ぎると、知らなかった場合でも原則として請求できない。保険給付を受ける権利自体の消滅時効は2年(国民健康保険法110条、最新の改正状況をご確認ください)。照会状自体の回答期限は法定ではなく保険者が定めるため、期限徒過が直ちに処分を意味するわけではない点も押さえておく

学説

通説:63条の給付制限は効果裁量を伴う不利益処分であり、調査の実効性確保という目的との関係で比例原則による統制に服する。制限の範囲を「全部」とするか「一部」にとどめるかの判断も、裁量審査の対象となると解されている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和13年(1938年) 新設:旧国民健康保険法が制定され、市町村を単位とする地域保険の枠組みが置かれた
  2. 2.昭和33年(1958年) 改正:全部改正により現行の国民健康保険法(昭和33年法律第192号)が成立。保険者の調査権とそれに対応する給付制限の構造が現行の形に整理された
  3. 3.昭和36年(1961年) 改正:全市町村での実施により国民皆保険体制が完成し、給付の適正化を担保する調査・制限規定の実務上の比重が高まった

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国民健康保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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