国民健康保険法 第81条の2(財政安定化基金)
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- 都道府県は、国民健康保険の財政の安定化を図るため財政安定化基金を設け、次に掲げる事業に必要な費用に充てるものとする。
- 一当該都道府県内の収納不足市町村に対し、政令で定めるところにより、基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する額を基礎として、当該都道府県内の市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の範囲内の額の資金を貸し付ける事業
- 二基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足することにつき特別の事情があると認められる当該都道府県内の収納不足市町村に対し、政令で定めるところにより、基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する額を基礎として、当該都道府県内の市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の二分の一以内の額の資金を交付する事業
- 2.都道府県は、基金事業対象収入額が基金事業対象費用額に不足する場合に、政令で定めるところにより、当該不足額を基礎として、当該都道府県内の市町村による保険給付の状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の範囲内で財政安定化基金を取り崩し、当該不足額に相当する額を当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れるものとする。
- 3.都道府県は、前項の規定により財政安定化基金を取り崩したときは、政令で定めるところにより、その取り崩した額に相当する額を財政安定化基金に繰り入れなければならない。
- 4.都道府県は、第二項に規定する場合のほか、国民健康保険の医療に要する費用及び財政の見通しを勘案して国民健康保険事業費納付金の著しい上昇の抑制その他の都道府県等が行う国民健康保険の安定的な財政運営の確保のために必要があると認められる場合に、政令で定めるところにより、これに要する額として政令で定めるところにより算定した額の範囲内で財政安定化基金を取り崩し、当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れることができる。
- 5.都道府県は、財政安定化基金に充てるため、政令で定めるところにより、当該都道府県内の市町村から財政安定化基金拠出金を徴収するものとする。
- 6.市町村は、前項の規定による財政安定化基金拠出金を納付しなければならない。
- 7.都道府県は、政令で定めるところにより、第五項の規定により当該都道府県内の市町村から徴収した財政安定化基金拠出金の総額の三倍に相当する額を財政安定化基金に繰り入れなければならない。
- 8.国は、政令で定めるところにより、前項の規定により都道府県が繰り入れた額の三分の一に相当する額を負担する。
- 9.財政安定化基金から生ずる収入は、全て財政安定化基金に充てなければならない。
- 10.この条における用語のうち次の各号に掲げるものの意義は、当該各号に定めるところによる。
- 一収納不足市町村基金事業対象保険料収納額が基金事業対象保険料必要額に不足する市町村
- 二基金事業対象保険料収納額市町村が当該年度中に収納した保険料の額のうち、国民健康保険事業費納付金の納付に要した費用の額、財政安定化基金拠出金の納付に要した費用の額、第一項第一号に掲げる事業による都道府県からの借入金(次号において「財政安定化基金事業借入金」という。)の償還に要した費用の額その他政令で定める費用の額に充てたものとして政令で定めるところにより算定した額
- 三基金事業対象保険料必要額市町村が当該年度中に収納することが必要な保険料の額のうち、国民健康保険事業費納付金の納付に要する費用の額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の額、財政安定化基金事業借入金の償還に要する費用の額その他政令で定める費用の額に充てるものとして政令で定めるところにより算定した額
- 四基金事業対象収入額都道府県の国民健康保険に関する特別会計において当該年度中に収入した金額(第二項の規定により繰り入れた額を除く。)の合計額のうち、当該都道府県内の市町村による療養の給付に要した費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに当該都道府県内の市町村による入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要した費用の額の合計額(次号において「療養の給付等に要した費用の額」という。)、特別高額医療費共同事業拠出金、前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要した費用の額、第三項の規定による繰入金及び第七項の規定による繰入金(次号において「財政安定化基金繰入金」という。)の繰入れに要した費用の額その他政令で定める費用の額に充てるものとして政令で定めるところにより算定した額
- 五基金事業対象費用額都道府県の国民健康保険に関する特別会計において当該年度中に負担した国民健康保険保険給付費等交付金の交付に要した費用の額(療養の給付等に要した費用の額に係るものに限る。)、特別高額医療費共同事業拠出金、前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要した費用の額、第三項の規定による繰入金及び財政安定化基金繰入金の繰入れに要した費用の額その他政令で定める費用の額の合計額として政令で定めるところにより算定した額
この条文の基本情報
財政安定化基金とは何ですか?
定義財政安定化基金とは、国民健康保険法第81条の2に定められた規定で、「都道府県は、国民健康保険の財政の安定化を図るため財政安定化基金を設け、次に掲げる事業に必要な費用に充てるものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第81条の2(財政安定化基金)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第81条の2の条文原文は「都道府県は、国民健康保険の財政の安定化を図るため財政安定化基金を設け、次に掲げる事業に必要な費用に充てるものとする。」で始まります。
- 国民健康保険法第81条の2は第五章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第81条の2の前の条は国民健康保険法第81条です。
- 国民健康保険法第81条の2の次の条は国民健康保険法第81条の3です。
- 国民健康保険法第81条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第81条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第81条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/81_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法81条の2は、都道府県が財政安定化基金を設け、収納不足市町村への貸付・交付や納付金の急上昇抑制に充てると定める。財源は市町村拠出金の3倍で、うち3分の1は国が負担する。
Q · 国保料が上がりそうなとき、県の基金で抑えてもらえないんですか?
抑える基金はあるが、取り崩すかは都道府県の裁量です
国民健康保険法81条の2により、都道府県は財政安定化基金を設けます。市町村の保険料収納が不足したときは資金を貸し付け(1項1号)、特別の事情があると認められる場合に限り不足額の2分の1以内を交付します(1項2号)。財源は市町村から徴収する拠出金の3倍を都道府県が繰り入れ(7項)、その3分の1を国が負担します(8項)。4項は国民健康保険事業費納付金の著しい上昇を抑えるための取り崩しも認めていますが、これは「できる」規定であり、発動するかどうかは都道府県の判断に委ねられています。
解説
6月に届く国民健康保険料の決定通知を見て市役所に電話しても、返ってくるのは「県の納付金が増えたので」という一言である。その壁の向こう側に置かれているのが、81条の2の財政安定化基金だ。都道府県ごとに設けられ、財源は市町村が出す拠出金の3倍(7項)、そのうち3分の1を国が負担する(8項)。使い道は大きく三つ。市町村の保険料収納が足りないときの貸付(1項1号)、特別の事情がある場合の交付(1項2号、不足額の2分の1以内)、都道府県の会計が赤字になったときの穴埋め(2項)。さらに4項が、国民健康保険事業費納付金の著しい上昇を抑えるためにも取り崩せると定めている。保険料の急騰を抑える財源は、制度上すでに積まれている。取り崩すかどうかは都道府県の判断であり、そこは住民が問える場所である。
法的な位置づけ
国民健康保険法81条の2は、都道府県が国民健康保険の財政安定化を目的として設置する財政安定化基金について定める規定である。収納不足市町村への貸付および交付、都道府県の国民健康保険特別会計の不足額の補填、国民健康保険事業費納付金の著しい上昇の抑制を使途とし、市町村の拠出金、都道府県の繰入れ、国の負担により造成される。
手順
- 1.都道府県の運営方針と基金残高を確認する 都道府県が公表している国民健康保険運営方針と、国民健康保険特別会計の決算資料を開き、財政安定化基金の残高、自分の市町村の借入の有無、翌年度の国民健康保険事業費納付金の見込みを確認する。公表資料に載っていない場合は情報公開請求という手段がある
- 2.借入残高から翌年度の保険料上昇を試算する 市町村に財政安定化基金事業借入金の残高があれば、10項2号により償還費用が基金事業対象保険料収納額の計算に組み込まれ、翌年度以降の保険料に乗る。償還年度と金額を担当課に確認し、家計または事業の資金計画に先に織り込む
- 3.納付金が確定する前の窓で意見を出す 都道府県の国民健康保険運営方針の改定と翌年度の納付金額は例年秋から冬にかけて固まる。この確定前が唯一の窓である。意見募集(パブリックコメント)、県議会、市町村の国民健康保険運営協議会で、4項による取り崩しを検討したかを具体的に問う
- 4.支払いが厳しければ納期限前に減免・分納を相談する 災害、事業の廃止、所得の著しい減少などの事情があれば、市町村の減免制度の対象になる場合がある。納期限を過ぎてからでは選べる条件が狭まるため、必ず納期限前に相談する。放置が最も重い扱いを招く
よくある質問 AI による整理
Q1財政安定化基金とは
国民健康保険法81条の2に基づき都道府県が設ける基金です。市町村の保険料収納不足への貸付・交付、都道府県特別会計の不足補填、国民健康保険事業費納付金の著しい上昇の抑制に使われます。
Q2国民健康保険事業費納付金とは
2018年度の都道府県単位化に伴い、市町村が都道府県へ納める負担金です。市町村はこの納付金を賄うために保険料率を設定するため、保険料の骨格は県が決める納付金額で決まります。
Q3国保の都道府県単位化はいつから?
平成30年(2018年)4月からです。都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村から国民健康保険事業費納付金を徴収する二層構造になりました。財政安定化基金もこの改革で設けられた仕組みです。
Q4国保料が払えないときはどうすればいい?
納期限前に市町村の国保担当窓口へ減免・分納を相談してください。災害や所得の著しい減少などの事情があれば減免制度の対象になる場合があります。無連絡の滞納が最も重い扱いを招きます。
Q5国保料の時効は何年?
保険料その他の徴収金を徴収し、または還付を受ける権利は2年で時効消滅します(国民健康保険法110条)。ただし督促や差押えによって時効が更新される点に注意が必要です。
Q6財政安定化基金の財源は誰が出している?
市町村の財政安定化基金拠出金(5項・6項)を基礎に、都道府県がその3倍の額を繰り入れ(7項)、国がその3分の1を負担します(8項)。市町村・都道府県・国の三者で支える構造です。
Q7一般会計からの法定外繰入は違法?
違法ではありませんが、国は解消・削減すべき赤字として扱い、都道府県の国民健康保険運営方針で計画的な解消が求められています。繰入を減らせばその分は保険料に転嫁されます。
Q8介護保険にも財政安定化基金はある?
あります。介護保険法147条が都道府県に財政安定化基金を置き、市町村への貸付・交付を定めています。財源構成や仕組みは国民健康保険法81条の2とよく似ています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保料が上がったのって、結局どこのせいなんですか
2018年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村から国民健康保険事業費納付金を徴収する二層構造になりました。市町村は率を決めますが、納めるべき総額は県が決めます。実務のポイント:納付金の算定ルールは都道府県の国民健康保険運営方針に書かれており、改定時には意見募集がかかることが多い。窓口で怒鳴る場所ではなく、改定手続の場が実際に数字の動く場所です
Q2基金が積まれてるのに、なんで値上げされるんですか
1項の中心は返済義務のある貸付で、返さなくてよい交付は特別の事情がある場合に不足額の2分の1以内。2項の取り崩しには3項の繰り戻し義務が付き、4項の上昇抑制のための取り崩しは「できる」規定であって義務ではありません。実務のポイント:基金残高は公表資料で追えます。残高が厚いまま値上げする年は、4項を検討したかを議会で問える。検討していないとは答えにくい質問です
Q3保険料を滞納したら、困るのは自分だけですよね
違います。市町村が収納不足になると基金から借り、その償還費用は10項2号により翌年度以降の保険料収納額の計算に組み込まれます。つまり同じ市町村で払い続けている人の負担に回ります。実務のポイント:納期限前に分納や減免を相談すれば給付制限を避けられる余地がありますが、無連絡の放置が最も重い扱いを招く。2024年12月のマイナ保険証移行で運用が変わっているため、最新の取扱いをご確認ください
Q4うちの県の基金残高って、どこで調べられるんですか
都道府県の国民健康保険特別会計の決算資料と国民健康保険運営方針に記載されるのが通常で、載っていなければ情報公開請求という手があります。実務のポイント:厚生労働省は全国の国保財政状況を集計した資料を公表しており、他県と並べると自分の県が取り崩しに消極的かどうかが一目で分かる。比較の数字を持って質問に立つと、答弁の質が変わります
間違えやすい点 AI による整理
- 「国保料が高いのは市役所の決め方が悪いからだ」という問いの立て方そのものが、2018年度以降はずれている。都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村が納めるべき納付金の額を決める。市町村はその納付金を賄うために保険料率を設定する。窓口で怒っても、金額の骨格はすでに県レベルで固まっている。問う相手と問うタイミングを間違えると、どれだけ声を上げても一円も動かない
- 基金があること自体は知られているが、1項の柱が「貸付」であることまでは意識されていない。返済不要の交付は特別の事情が認められた場合に限られ、しかも不足額の2分の1以内が上限。残りは借金である。基金は赤字を消す装置ではなく、赤字の表面化を先送りする装置であり、先送りされた分は将来の保険料として必ず戻ってくる
- 住民から見れば基金は「いざというときの備え」だが、都道府県の会計から見ると2項の取り崩しには3項の繰り戻し義務がセットで付いている。取り崩せば同額を積み直さなければならず、その原資はまた市町村と国と県から出る。この落差が、基金残高があるのに使われないという現象の正体である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の目的 | 81条の2:財政安定化基金により貸付・交付・取り崩しで単年度の財政ショックを緩衝する | 4条:国・都道府県・市町村それぞれの財政運営責任の原則を宣言する 76条:市町村が被保険者に保険料を賦課徴収する根拠を定める |
| 資金の流れ | 市町村拠出金(5項・6項)+都道府県繰入(7項)+国負担(8項)→基金→市町村・都道府県特別会計 | 条文上の具体的な資金移動はなく、責務の配分を定めるにとどまる 被保険者→市町村(保険料) |
| 返済義務の有無 | 1項1号の貸付は償還義務あり、1項2号の交付は返済不要だが不足額の2分の1以内が上限、2項の取り崩しには3項の繰り戻し義務 | 該当なし 該当なし(賦課決定に不服があれば審査請求) |
| 住民が動かせる場面 | 都道府県の国民健康保険運営方針の改定時と納付金確定前(例年秋〜冬) | 制度設計論として議会質問・意見募集 保険料率を定める条例・規則の改正時、減免申請、審査請求 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央健康保険署による単一保険者制で、保険財務の収支平衡のために安全準備を積む。都道府県に相当する中間層がないため、日本のような市町村拠出金と地方単位の基金という構造自体が存在しない
韓国も 국민건강보험공단 による単一保険者制で、準備金の積立と国庫支援で財政を安定させる。地域ごとの収納格差を調整する基金ではなく、全国単位の準備金である点が日本と対照的
ドイツは疾病金庫ごとに Betriebsmittel と Rücklage の保有義務を課し、さらに Gesundheitsfonds を通じてリスク構造調整を行う。金庫の財政不足は保険料の追加徴収(Zusatzbeitrag)として加入者に転嫁される点は、日本の償還が保険料に乗る構造と似る
米国のメディケイドは連邦と州が一定比率で費用を分担し、州の財政力に応じて連邦負担率が変動する。景気後退期には時限立法で連邦負担率を引き上げる手法が取られ、貸付ではなく補助率調整で緩衝する点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの市町村が保険料の収納不足に陥って県から資金を借りたら、その返済はどこから出るのか。答えは翌年度以降のあなたの保険料である。10項2号は、財政安定化基金事業借入金の償還に要した費用を保険料収納額の計算に組み込んでいる。滞納で空いた穴は、真面目に払い続けている人の財布で塞がれる構造になっている
- 国保担当課の係長として、年度末に収納率が目標に届かないと分かった。県への国民健康保険事業費納付金は満額納めなければならない(6項)。残る選択肢は基金からの借入か、一般会計からの法定外繰入か。県への協議期限まで数週間、どちらを選んでも来年度の保険料説明会で住民の前に立つのは自分である
- 会社を辞めて国民健康保険に入った。初年度の保険料は前年所得を基礎に計算されるため、収入が消えた年にいちばん高い請求が来る。その金額の骨格は、県が決めた納付金から逆算されている
- 市の国民健康保険運営協議会に公募委員として選ばれた。配られた決算資料に「財政安定化基金借入金償還」という一行がある。この行を質問できるかどうかで、あなたが名簿を埋めるだけの委員か、保険料率の議論を動かせる委員かが分かれる
- 豪雨で市内が広域に被災し、保険料の減免申請が一気に積み上がった。収納額が必要額に届かない。1項2号の「特別の事情」に当たれば返済不要の交付を受けられるが、上限は不足額の2分の1以内で、残りは貸付として借りるしかない。借りた分は数年かけて保険料に乗っていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 都道府県が公表している国民健康保険運営方針と国保特別会計の決算資料で、財政安定化基金の残高と自分の市町村の借入状況を確認する2. 借入があれば、翌年度以降の保険料に償還分が乗ると想定して家計を組む3. 値上げに異議があるなら、運営方針の改定時期(例年秋から冬)の意見募集や県議会・市町村の国民健康保険運営協議会で、4項による取り崩しを検討したかを具体的に問う4. 支払いが厳しい場合は納期限前に市町村へ減免・分納の相談をする。放置が最も条件を悪くする
訴えられた側:1. 収納率が目標を割り込む見通しが立った時点で、基金からの借入(1項1号)と一般会計繰入の比較試算を早期に出す。借入は翌年度以降の保険料に確実に転嫁される2. 災害や大規模な事業所撤退など外的要因があるなら、1項2号の「特別の事情」による交付を県と協議する。上限は不足額の2分の1以内3. 拠出金の納付義務(6項)は収納状況にかかわらず動かないため、資金繰り計画に先に組み込む4. 住民説明では償還が保険料に乗る年度と金額を先に開示する。後出しは信頼を一度で失う
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし保険料その他の徴収金を徴収し、または還付を受ける権利は2年で時効消滅する(国民健康保険法110条)。実務上の期限は年度サイクルで、都道府県の納付金額と市町村の保険料率は例年秋から翌年3月にかけて確定するため、働きかけの起算点は前年秋である(最新の運用状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)国民健康保険法等改正、平成30年(2018年)4月施行 国保の財政運営責任主体を市町村から都道府県へ移す制度改革に伴い、都道府県が設ける財政安定化基金として新設された。市町村拠出金の3倍を基金に繰り入れ、うち3分の1を国が負担する財源構成が定められた
- その後の改正(年次要検証) 条文中に流行初期医療確保拠出金等および子ども・子育て支援納付金が算入対象として現れており、感染症対策および子ども・子育て支援の制度創設に伴う改正が入っていると読める。各項の追加時期と改正年次は確信が持てないため、人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成27年(2015年)成立・平成30年(2018年)4月施行 新設:国民健康保険の財政運営責任主体を市町村から都道府県へ移す制度改革に伴い、都道府県が設ける財政安定化基金として新設された。市町村拠出金の3倍を基金に繰り入れ、うち3分の1を国が負担する財源構成が定められた
- 2.令和期(年次要検証) 改正:条文中に流行初期医療確保拠出金等および子ども・子育て支援納付金が基金事業対象収入額・費用額の算入対象として現れており、感染症対策および子ども・子育て支援の制度創設に伴う改正が入っていると読める。各項の追加時期と改正年次は確信が持てないため、人的検証が必要
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