手続をする者の代理人が二人以上あるときは、特許庁に対しては、各人が本人を代理する。
要点特許法 12 条は、特許庁への手続で代理人が二人以上あるとき、各人が単独で本人を代理すると定める。共同代理を求める内部の約束は特許庁に対抗できない。
Q · 弁理士を二人つけたら、片方が勝手に手続を進めることはできないですよね?
できます。各代理人が単独で本人を代理します
特許法 12 条により、特許庁に対する手続で代理人が二人以上あるときは、各人が単独で本人を完全に代理します。片方の弁理士が他方に相談せず補正書・意見書・審査請求を出しても、特許庁は本人の正式な行為として受理します。「二人の連名でなければ動かさない」という社内や事務所間の約束は内部の話にすぎず、特許庁に対抗できません。ただし出願の取下げ・放棄など重大な行為には特許法 9 条の特別の授権が別途必要です。
重要な特許出願だからと、念のため弁理士を二人つけた。多くの社長はこう考える。二人いれば相互チェックが効く、勝手なことはされない、と。特許法 12 条はその安心を真正面から否定する。「手続をする者の代理人が二人以上あるときは、特許庁に対しては、各人が本人を代理する」。つまり片方の弁理士が、もう一方に相談せず単独で補正書を出し、意見書を提出し、審査請求をしても、それは全部あなたの正式な行為として特許庁に受理される。「うちは二人の連名でないと動かさない約束だった」と後から言っても、特許庁には通じない。社内や事務所間の取り決めは、あくまで内部の話。外(特許庁)に対しては、一人ひとりが完全な代理人だ。ただし出願の取下げ、放棄など重大な行為には別途「特別の授権」(その行為をしてよいという本人の個別の許可)が要る(特許法 9 条)。この線引きを知らないと、誰か一人の独走であなたの権利が思わぬ方向に動く。
特許法 12 条は個別代理の原則を定める規定であり、特許庁に対する手続をする者の代理人が二人以上あるときは、各人が単独で本人を完全に代理する旨を規律する。共同代理を求める内部の特約は特許庁に対して効力を持たず、出願の取下げ等の重大な行為には特許法 9 条の特別の授権を要する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
代理人が複数いても各人がそれぞれ単独で本人を完全に代理できる原則です。特許法 12 条が根拠で、他の代理人の同意なく補正や審査請求を有効に行えます。
人数の上限は定められていません。ただし何人つけても各人が単独で代理権を持つため、人数を増やしても相互牽制の効果は特許庁に対しては生じません。
できません。特許法 12 条は各代理人に単独の代理権を与える強行規定で、「二人の連名でしか動けない」という共同代理の特約を特許庁に対して登録する仕組み自体が存在しません。
出願の取下げ・放棄・請求の取下げ・出願の変更など重大な行為は、特許法 9 条により本人からの特別の授権がなければ単独では行えません。
個別代理は各人が単独で有効に手続できる仕組み、共同代理は全員そろわないと手続できない仕組みです。特許庁手続では 12 条により個別代理が強制されます。
同じ発想が民事訴訟法 56 条にもあり、弁護士を二人つけても各自が単独で本人を代理します。手続法一般に共通する個別代理の考え方です。
拒絶理由通知の応答期限が迫っても、メイン担当が不在のとき別の代理人が単独で対応できます。個別代理は危機時のバックアップとして機能します。
できません。取下げは重大な処分行為なので特許法 9 条の特別の授権が必要です。委任状にその旨の授権がなければ、代理人だけで取り下げることはできません。
特許庁に対しては有効な手続なので、出した事実そのものは取り消せません。ただし内容次第では、その後の再補正や意見書で実質的に戻せる場合があります(特許法 17 条の補正の制限内で)。業界裏話ヒント:複数事務所に同じ案件を委任するとき、実務では「主任代理人」を一人決め、他は連絡、受信のみとする運用をする弁理士が多い。だがこれはあくまで内部運用で、特許庁に対しては全員が単独代理権を持ったまま。本当に縛りたいなら、委任契約書に「○○の手続は依頼者の事前書面承認を要する」と明記し、違反時の賠償条項を入れておく
はい、特許庁への届出が必要です。届出が到達するまでは、解任したはずの代理人の手続も有効なものとして扱われます。業界裏話ヒント:解任の意思表示を本人と代理人の間でしただけでは足りず、特許庁の手続上は届出の到達時点が分かれ目になる。トラブルになりやすいのは事務所変更のタイミング。旧事務所への委任を解いたつもりでも届出が遅れ、その間に旧事務所が形式的に出した手続が残る。事務所を変えるときは、新委任状の提出と旧代理人の解任の手続を同時に動かすのが安全
それは別の条文の話です。代理人の個別代理は特許法 12 条ですが、複数の出願人自身が共同で手続をした場合は特許法 14 条(相互代表)が適用され、一定の重要な手続を除き各人が全員を代表します。業界裏話ヒント:共同出願では、一人が単独で出した補正が全員に効いてしまう一方、出願の放棄、取下げのような重大な手続は全員の同意(または特別の定め)が要る。共同研究や産学連携の出願で、相手方が単独で権利範囲を狭める補正を出せる点を見落とすと、あとで揉める。共同出願契約に手続権限の分担を明記しておくのが定石
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 特許法 12 条:代理人が複数のときの個別代理 | — |
| 誰が単独で動けるか | 各代理人が単独で本人を完全代理 | — |
| 牽制のかけ方 | 内部委任契約でしか縛れない(特許庁に対抗不可) | — |
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