要点特許法 184 条の 4 は、外国語特許出願の出願人が優先日から 2 年 6 月以内に明細書等の日本語翻訳文を提出すべきことを定め、未提出ならその国際特許出願は取り下げられたものとみなされる。
Q · PCTで英語の国際出願を出せば、日本でも自動で特許審査してもらえるの?
違う。優先日から2年6月以内に日本語翻訳文を出さないと取下げ扱い
外国語特許出願は、優先日から 2 年 6 月(国内書面提出期間)以内に明細書・請求の範囲・図面の説明・要約の日本語翻訳文を特許庁長官へ提出しなければなりません(特許法 184 条の 4 第 1 項)。明細書等翻訳文の提出がなければ、その国際特許出願は取り下げられたものとみなされます(同条 3 項)。ただし提出しなかったのが故意でないと認められれば、経済産業省令で定める期間内に追完できます(同条 4 項)。締切管理の一点で発明の日本での生死が決まります。
英語で書いたPCT国際出願を一本出した。それだけで日本でも特許の保護が走り出す、と多くの出願人は思い込む。事実は違う。外国語でされた国際特許出願は、優先日から2年6月(国内書面提出期間)以内に、明細書・請求の範囲・図面の説明・要約の日本語翻訳文を特許庁長官へ提出しなければならない。出さなければ、その出願は取り下げられたものとみなされる。審査されるどころか、最初から無かったことになる。救済はある。明細書等翻訳文を出さなかったのが「故意」でないと認められれば、経済産業省令の定める期間内に追完できる。だがこの「故意でない」という基準は、令和3年(2021年)改正で「正当な理由」から緩和されたとはいえ、単なる失念やうっかりが全部許される意味ではない。あなたの発明が日本で生き残るか消えるかは、技術の優劣ではなく、締切の管理一点で決まる。
特許法 184 条の 4 は、外国語でされた国際特許出願について、優先日から 2 年 6 月の国内書面提出期間内に明細書等の日本語翻訳文を特許庁長官へ提出すべき義務と、その不提出による出願のみなし取下げ、及び故意でない場合の翻訳文追完による救済を定める手続規定である。国際出願日における出願の効力を日本国内で維持するための言語要件として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
外国語特許出願で翻訳文を提出すべき期間で、優先日から 2 年 6 月を指します(特許法 184 条の 4 第 1 項)。この期間内に明細書等翻訳文がないと出願は取下げ扱いになります。
国内書面提出期間の満了前 2 月から満了日までに国内書面を出した外国語特許出願は、その提出日から 2 月以内に翻訳文を出せる特例期間です(同条 1 項ただし書)。
不提出が故意でないと認められれば、経済産業省令で定める期間内に翻訳文を追完でき、国内書面提出期間満了時に提出したものとみなされます(同条 4 項・5 項)。
令和 3 年改正で「正当な理由」から「故意でない」へ緩和されましたが、故意でないことの立証は出願人側の負担で、単なる失念が常に救われるわけではありません。
国内書面は移行手続の書面提出(次条)、翻訳文は言語要件の充足です。両者は締切が連動し、国内書面の提出時期が特例期間の起算点になります。
一定範囲で誤訳訂正は可能ですが、原文にない事項を加える新規事項は認められません。翻訳品質は後から取り返しがつきにくい点に注意が必要です。
国内書面提出期間の満了時(期間内に出願審査請求をしたときはその請求の時)を指し、補正後の請求の範囲の翻訳文を追加提出できる期限の基準になります(同条 6 項)。
実用新案法にも国際実用新案登録出願の翻訳文に関する並行規定があり、外国語出願の翻訳文提出と不提出時の取扱いは特許と類似の構造です。
されません。外国語でされた国際特許出願は、優先日から2年6月(国内書面提出期間)以内に日本語翻訳文を提出しなければ、取り下げられたものとみなされます(184条の4第1項・第3項)。業界裏話ヒント:国際出願で安心して国内移行の翻訳締切を失念する事故は実務で繰り返し起きる。優先日を基準に逆算した管理表を持つ事務所と持たない事務所で、出願の生存率が変わる(最新の改正状況をご確認ください)
一手だけ残っています。不提出が「故意」でないと認められれば、経済産業省令で定める期間内に翻訳文を追完できます(184条の4第4項)。業界裏話ヒント:この基準は令和3年(2021年)改正で「正当な理由」から「故意でない」へ緩和され、令和5年(2023年)から救済の間口が広がった。ただし故意でないことの立証は出願人側の負担で、平時の管理記録の有無が結論を分ける(最新の改正状況をご確認ください)
なり得ます。日本の審査は提出された翻訳文を基準に進むため、誤訳は権利範囲を左右します。一定の範囲で誤訳の訂正は可能ですが、原文にない事項の追加(新規事項)は認められません。業界裏話ヒント:翻訳の品質は出願後に取り返しがつきにくい。請求の範囲は条約19条補正の翻訳文(184条の4第2項・第6項)も含め、技術と日本の特許実務の両方が分かる訳者に任せるかどうかで、後の権利の幅が決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 定めている内容 | 184 条の 4:日本語翻訳文の提出義務と不提出時の効果 | — |
| 締切の基準 | 優先日から 2 年 6 月(国内書面提出期間) | — |
| 違反・不提出の効果 | 明細書等翻訳文の不提出で国際特許出願はみなし取下げ | — |
| 救済の可否 | 故意でない場合に経済産業省令の期間内で翻訳文追完(4 項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。