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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第48条の3(出願審査の請求)

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  1. 特許出願があつたときは、何人も、その日から三年以内に、特許庁長官にその特許出願について出願審査の請求をすることができる。
  2. 2.第四十四条第一項の規定による特許出願の分割に係る新たな特許出願、第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係る特許出願又は第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願については、前項の期間の経過後であつても、その特許出願の分割、出願の変更又は実用新案登録に基づく特許出願の日から三十日以内に限り、出願審査の請求をすることができる。
  3. 3.出願審査の請求は、取り下げることができない。
  4. 4.第一項の規定により出願審査の請求をすることができる期間内に出願審査の請求がなかつたときは、この特許出願は、取り下げたものとみなす。
  5. 5.前項の規定により取り下げられたものとみなされた特許出願の出願人は、経済産業省令で定める期間内に限り、経済産業省令で定めるところにより、出願審査の請求をすることができる。ただし、故意に、第一項に規定する期間内にその特許出願について出願審査の請求をしなかつたと認められる場合は、この限りでない。
  6. 6.前項の規定によりされた出願審査の請求は、第一項に規定する期間が満了する時に特許庁長官にされたものとみなす。
  7. 7.前三項の規定は、第二項に規定する期間内に出願審査の請求がなかつた場合に準用する。
  8. 8.第五項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により特許出願について出願審査の請求をした場合において、その特許出願について特許権の設定の登録があつたときは、その特許出願が第四項(前項において準用する場合を含む。)の規定により取り下げられたものとみなされた旨が掲載された特許公報の発行後その特許出願について第五項の規定による出願審査の請求があつた旨が掲載された特許公報の発行前に善意に日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許権について通常実施権を有する。

この条文の基本情報

出願審査の請求とは何ですか?

定義出願審査の請求とは、特許法第48条の3に定められた規定で、「特許出願があつたときは、何人も、その日から三年以内に、特許庁長官にその特許出願について出願審査の請求をすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第48条の3(出願審査の請求)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第48条の3の条文原文は「特許出願があつたときは、何人も、その日から三年以内に、特許庁長官にその特許出願について出願審査の請求をすることができる。」で始まります。
  3. 特許法第48条の3は第三章 審査に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第48条の3の前の条は特許法第48条の2です。
  7. 特許法第48条の3の次の条は特許法第48条の4です。
  8. 特許法第48条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第48条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第48条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/48_3
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法48条の3は、特許出願について何人も出願日から3年以内に出願審査の請求ができ、請求がなければ出願は取り下げたものとみなされると定める。

Q · 特許って出願しておけば、特許庁が勝手に審査してくれるんですよね?

いいえ、3年以内に審査請求しないと取下げ扱いです

特許法48条の3により、特許出願は自動的には審査されません。出願日から3年以内に「出願審査の請求」(1項)をして初めて審査官が動きます。期間内に請求がなければ、その出願は取り下げたものとみなされます(4項)。しかも請求は何人でもでき(1項)、いったんした請求は取り下げられません(3項)。期限を過ぎても、故意でなければ経済産業省令で定める期間内に救済請求ができます(5項)が、範囲は狭いのが実情です。

解説

特許を出願しただけでは、特許庁は審査を一切始めない。あなた、もしくは誰かが「出願審査の請求」をして初めて審査官が動き出す。期限は出願日から3年。この3年を1日でも過ぎると、あなたの発明は審査されないまま「取り下げたものとみなす」(4項)。出願公開ですでに技術を世界中に晒した後で、特許権だけはゼロという最悪の状態に落ちる。さらに見落としがちなのが1項の「何人も」という三文字だ。ライバル企業が、あなたの出願に対して審査請求できる。あなたが「まだ事業化が見えないから請求料を払いたくない」と様子見しているあいだに、競合が請求を入れて審査の時計を強制的に回せる。しかも一度した請求は取り下げられない(3項)。3年の沈黙、何人もの介入、撤回不能。この三つが、特許戦略の土俵そのものを規定している。

法的な位置づけ

特許法48条の3は出願審査の請求制度を定める規定である。特許出願は自動的に審査されず、出願日から3年以内に何人かが出願審査の請求をして初めて審査官による審査が開始される。期間内に請求がなければ当該出願は取り下げたものとみなされ、いったんした請求は取り下げることができない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.全出願の「出願日+3年」期限を一覧化する 自社の全特許出願について、出願日から逆算した審査請求期限を発明名称より先に管理する列を作る。これが取下げ擬制を防ぐ第一の防衛線となる
  2. 2.3年の猶予を使い事業性を見極める 事業性が不透明な案件は3年の猶予をフルに使い、十数万円規模の出願審査請求料を払う価値があるかを市場性から判断する。捨てる案件と請求する案件を仕分ける
  3. 3.期限直前は請求優先、ただし撤回不能を織り込む 期限直前で迷うなら、いったん請求して審査を受ける方が安全。ただし一度請求すれば取り下げられない(3項)ことと、審査が必ず進む副作用を織り込んで判断する
  4. 4.期限徒過時は5項の救済を直ちに検討する 万一期限を過ぎ取下げ擬制になったら、経済産業省令で定める期間内に限り救済請求できる(5項)。故意でないことの疎明資料を早急に揃える。ただし『うっかり忘れ』は認められにくい

よくある質問 AI による整理

Q1特許の審査請求はいくらかかりますか?

出願審査請求料は十数万円規模で、基本額に請求項数に応じた加算があります。見込みの薄い出願はあえて請求せず捨てるのが実務の常識で、正確な料額は特許庁の最新料金表を確認してください。

Q2審査請求しないとどうなりますか?

出願日から3年以内に出願審査の請求がなければ、その特許出願は取り下げたものとみなされます(4項)。出願公開で技術は開示済みなのに特許化できないという二重の損失になります。

Q3特許の審査請求は誰でもできますか?

できます。1項は「何人も」と定め、出願人以外の第三者も請求できます。競合が先に請求を入れ、あなたの審査の時計を意思と無関係に回すことも可能です。

Q4審査請求の期限はいつまでですか?

原則、出願日から3年以内です(1項)。分割出願・変更出願・実用新案登録に基づく特許出願は、その出願日から30日以内なら3年経過後でも請求できます(2項)。

Q5審査請求は取り下げられますか?

取り下げられません(3項)。一度請求すると審査は必ず進むため、請求のタイミングは事業性を見極めてから慎重に判断する必要があります。

Q6出願公開と審査請求は違うものですか?

別の手続です。出願公開は通常1年6か月で自動的に行われ技術が開示されますが、審査請求をしなければ審査官は審査しません。公開されても特許化されない状態が起こり得ます。

Q7分割出願の審査請求期限はいつですか?

元の出願日からの3年が経過していても、分割・変更・実用新案基づく出願の日から30日以内に限り請求できます(2項)。分割のタイミングで期限が延びるわけではありません。

Q8早期審査と審査請求はどう違いますか?

審査請求は審査を開始させる前提手続で、早期審査は請求済みの案件の審査順位を運用上早める制度です。まず48条の3の審査請求をしないと早期審査の対象になりません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1特許って出願したら、あとは審査結果を待つだけじゃないんですか?

違います。出願しただけでは審査は始まりません。出願日から3年以内に別途『出願審査の請求』(48条の3第1項)をして、はじめて審査官が動きます。請求しないまま3年が過ぎると、その出願は取り下げたものとみなされます(同4項)。実務のポイント:この3年の猶予は、企業が『この発明は本当に事業になるか』を見極める公式な様子見期間として使われています。請求料が高いため、見込みの薄い出願はあえて請求せず捨てるのが実務の常識。出願件数と審査請求件数の差は、各社の取捨選択の結果そのものです

Q2うっかり審査請求の期限を過ぎたら、もう特許は諦めるしかないですか?

完全に諦める必要はありません。令和3年改正後は、故意に請求しなかったのでない限り、経済産業省令で定める期間内なら救済の道があります(48条の3第5項)。ただし『忙しくて忘れた』程度では認められにくいのが実情です。実務のポイント:救済が認められても、取下げ擬制の公報発行から救済請求の公報発行までの間に、善意で同じ発明の事業を始めた第三者には通常実施権が発生します(同8項)。つまり救済されても、その隙間に参入した競合は排除できない。期限管理を怠ったツケは、救済後も消えません(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許は出願すれば、あとは特許庁が自動で審査してくれる」と思い込んでいる人が多い。だが審査請求をしなければ審査官は一指も動かさない。出願と審査請求は、まったく別の手続だ
  • 期限切れで「取下げ擬制」になること自体は知っていても、その深刻度を取り違えている。出願は通常1年6か月で出願公開され、技術はすでに世界に開示済み。そこで取下げ擬制になれば、他人は自由に使えるのにあなたは特許化できない、という二重の損失になる。ただ権利を失うのではなく、自分で公開した技術を競合に献上する構図だ
  • 「期限を過ぎても救済制度があるから大丈夫」という問いの立て方そのものが危うい。令和3年改正後の救済基準は『故意でないこと』だが、実務で『うっかり忘れた』『担当者が引き継ぎを怠った』が救済される範囲は狭い。救済を前提に管理を緩める発想が、最も損失に近い
比較の観点この条文ほかの条文
手続の役割48条の3:出願審査の請求(審査を開始させる引き金)48条:審査官による審査(請求後に進む審査そのもの)
64条:出願公開(請求と無関係に技術を開示)
誰が動かすか何人も(出願人・第三者いずれも請求可)審査官(特許庁の職権)
特許庁(原則自動、1年6か月経過で公開)
怠った場合の帰結3年で取下げ擬制(4項)、救済は故意でない場合のみ(5項)拒絶査定(49条)または特許査定へ進む
公開による技術開示で新規性喪失リスク
撤回の可否取り下げ不可(3項)審査は職権で進行
公開は撤回不可

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法第38条

台湾も発明専利について出願から3年以内の実体審査請求を要件とし、何人でも請求できる点で日本と近い

韓国
대한민국 특허법 제59조

韓国も出願から3年以内の審査請求制度を採用(2017年に5年から3年へ短縮)。第三者請求も可能で日本と類似

ドイツ
Patentgesetz § 44

ドイツは遅延審査制度の発祥国の一つで、審査請求は出願から7年以内と日本より長い。何人でも請求できる点は共通

アメリカ
35 U.S.C. §131

米国は審査請求制度を持たず、出願すれば審査官が職権で審査を開始する。日本型の遅延審査とは構造が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 自社の特許出願、出願日からもう2年11か月。あと1か月以内に審査請求しなければ、出願は自動的に取下げ擬制(4項)。請求料を払って審査へ進むか、ここで捨てるか。判断のタイムリミットが目前に迫っている。どちらに転んでも、決めるのは今夜だ
  • あなたの会社の出願をライバルが見つけ、何人も請求できる制度(1項)を使って先に審査請求を入れてきた。あなたの審査時計は、あなたの意思とは無関係に回り始める。事業性を見極めてから動こうとしていた様子見の戦略が、外部の一手で崩れる瞬間
  • 大学の研究室で生まれた発明を出願したが、誰も期限を管理していなかった。3年後、技術は出願公開で世界に開示済み、しかし特許権はゼロ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自社の全特許出願について「出願日+3年」の審査請求期限を一覧で管理する、これが第一の防衛線2. 事業性が不透明な案件は3年の猶予をフルに使い、出願審査請求料(十数万円規模、請求項数で変動)を払う価値があるか見極める3. 期限直前で迷うなら、いったん請求して審査を受ける方が安全。ただし一度請求すれば取り下げられない(3項)ことは織り込む4. 万一期限を過ぎたら5項の救済(経済産業省令で定める期間内)を直ちに検討し、故意でないことの疎明資料を早急に揃える

訴えられた側:1. 競合の出願が事業の障害になりそうなら、何人も請求できる制度(1項)でこちらから審査請求を入れ、相手の権利範囲を早期に確定させる選択肢がある2. ただし請求は取り下げられない(3項)ため、相手の権利化を早める副作用も同時に背負う、タイミングは慎重に3. 相手の出願が3年で取下げ擬制になりそうなら、あえて請求せず期限切れを待つ手もある4. 取下げ擬制後に相手が救済請求しても、その公報発行前から善意で実施していれば通常実施権を得られる(8項)。実施の事実と開始時期の証拠を残しておく

時効(請求できる期限):出願日から3年以内(1項)。分割出願、変更出願、実用新案登録に基づく特許出願は、その出願日から30日以内なら3年経過後でも請求できる(2項)。期限を過ぎて取下げ擬制になった場合、経済産業省令で定める期間内に限り救済請求できるが、故意に請求しなかったと認められる場合は不可(5項、令和3年改正後の基準、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:48条の3の審査請求制度は、全件自動審査による審査負担と、事業化しない出願の権利化を回避する趣旨とされる。3年の猶予は出願人に事業性を見極める選別の自由を与え、何人も請求できる仕組みと取下げ擬制は権利の存否が長期間宙に浮くのを防ぐ調整装置と説明される。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和45年(1970年) 出願審査請求制度を導入。全件自動審査をやめ、請求のあった出願のみを審査する方式へ転換し、審査負担の集中と権利化の選別を可能にした
  • 平成11年(1999年) 審査請求期間を出願日から7年以内から3年以内へ短縮(平成13年・2001年10月1日以降の出願に適用)。権利の存否を早期に確定させる方向へ強化
  • 平成26年(2014年) 特許法条約(PLT)対応として、期間内に請求できなかった場合の救済規定を整備(当初基準は『正当な理由があるとき』)
  • 令和3年(2021年) 救済の要件を『正当な理由』から『故意でないこと』へ緩和し、利用者保護を拡充(令和5年・2023年施行)

改正の年表

  1. 1.昭和45年(1970年) 改正:出願審査請求制度を導入。全件自動審査をやめ、請求のあった出願のみを審査する方式へ転換し、審査負担の集中と権利化の選別を可能にした
  2. 2.平成11年(1999年) 改正:審査請求期間を出願日から7年以内から3年以内へ短縮(平成13年・2001年10月1日以降の出願に適用)。権利の存否を早期に確定させる方向へ強化
  3. 3.平成26年(2014年) 改正:特許法条約(PLT)対応として、期間内に請求できなかった場合の救済規定を整備(当初基準は『正当な理由があるとき』)
  4. 4.令和3年(2021年) 改正:救済の要件を『正当な理由』から『故意でないこと』へ緩和し、利用者保護を拡充(令和5年・2023年施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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