受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第50条(拒絶理由の通知)

クイックジャンプ

審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、特許出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、第十七条の二第一項第一号又は第三号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知をした場合に限る。)において、第五十三条第一項の規定による却下の決定をするときは、この限りでない。

この条文の基本情報

拒絶理由の通知とは何ですか?

定義拒絶理由の通知とは、特許法第50条に定められた規定で、「審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、特許出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第50条(拒絶理由の通知)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第50条の条文原文は「審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、特許出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただ…」で始まります。
  3. 特許法第50条は第三章 審査に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第50条の前の条は特許法第49条です。
  7. 特許法第50条の次の条は特許法第50条の2です。
  8. 特許法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第50条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/50

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法50条は、審査官が拒絶査定をする前に、拒絶の理由を通知し相当の期間を指定して意見書提出の機会を与えることを義務づける規定。出願人は意見書と補正で反論できる。

Q · 特許庁から拒絶理由通知が届いたら、もう特許は取れないの?

いいえ、意見書と補正で反論でき登録の可能性は十分あります

特許法50条により、審査官は拒絶査定をする前に必ず拒絶の理由を通知し、相当の期間(国内出願は原則60日)を指定して意見書提出の機会を与えなければなりません。指定期間内に意見書と補正(17条の2)で理由を解消できれば特許は登録されます。日本で登録される特許の大半は、審査の過程で少なくとも一度は拒絶理由通知を受けています。通知は「不合格」ではなく、審査官と正式に対話できる窓口が開いた合図です。放置して期間を徒過すると拒絶査定が確定します。

解説

特許庁から届いた書面に「拒絶理由通知」とある。その瞬間、多くの出願人は『うちの発明は落ちた』と肩を落とす。だが、これは判決ではない。特許法50条は、審査官が拒絶の査定を下そうとするときは、その前に必ず拒絶の理由を出願人に通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えなければならないと定める。あなたには反論する権利が法律で保障されている。しかもこの通知が届いた時点は、明細書や特許請求の範囲を補正(17条の2)できる数少ない正式な機会と重なる。期間内に意見書と補正で理由を解消できれば、特許は登録される。逆に、ここで何もせず期間を徒過すれば、次に来るのは拒絶査定だ。届いた通知は終わりの合図ではなく、あなたが審査官と一度だけ正式に対話できる窓口が開いた合図である。

法的な位置づけ

特許法50条は拒絶理由通知の手続を定める規定であり、審査官が拒絶査定をしようとする場合に、査定に先立って拒絶の理由を出願人へ通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えることを義務づける。出願人の弁明権を保障する適正手続の一環であり、意見書と補正による反論の前提となる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書の「理由」と引用文献を特定する どの請求項が、どの引用文献の何条(進歩性なら29条2項、新規性なら29条1項)で否定されたかを切り分ける。拒絶の根拠となった先行技術を正確に把握することがすべての出発点
  2. 2.指定期間から応答締切を逆算しカレンダーに固定する 指定期間(国内出願は原則60日、在外者は原則3か月)を通知の到達日から起算し、応答締切を確定する。徒過は拒絶査定へ直行するため、真っ先にスケジュールを固定する
  3. 3.意見書+補正(17条の2)の二段構えを設計する 弁理士と協議し、特許請求の範囲を限定して引用文献との差異を際立たせる補正を設計する。意見書では審査官の論理の穴(組み合わせの動機づけの欠如など)を一点突破で突く
  4. 4.期間内応答が厳しければ期間延長の可否を早期確認する 物理的に期間内応答が難しい場合、所定の手続による指定期間の延長が可能な運用があるため早期に確認する。放置による徒過だけは避ける

よくある質問 AI による整理

Q1拒絶理由通知とは何ですか?

審査官が拒絶査定をする前に、拒絶の理由と根拠となった引用文献を出願人へ知らせる通知です。特許法50条が根拠で、相当の期間を指定し意見書提出の機会を与えることが義務づけられています。

Q2拒絶理由通知が来たら何日以内に対応が必要ですか?

国内出願は原則60日、在外者は原則3か月が指定期間の運用目安です。この期間内に意見書と補正を提出しないと拒絶査定へ進みます。通知の到達日を起点に逆算スケジュールを引きましょう。

Q3意見書と補正はどちらが重要ですか?

多くの事案では補正(17条の2)が主戦場です。請求項を限定して引用文献との差異を際立たせ、意見書でその論理を説明する二段構えで初めて拒絶理由が解消されることが多く、意見書単独では覆りにくいのが実務です。

Q4拒絶理由通知を無視するとどうなりますか?

指定期間を徒過すると拒絶査定(49条)が確定します。その後は査定謄本の送達日から3か月以内に拒絶査定不服審判(121条)という重い手続で争うしかなくなります。まず期間内に応答するのが鉄則です。

Q5最後の拒絶理由通知とは何ですか?

補正後に新たに生じた拒絶理由に対して発される通知で、これに対する補正は請求項の限定的減縮などに制限されます。最初の通知より補正の自由度が下がるため、初回応答での作り込みが重要になります。

Q6拒絶査定になったらもう特許は取れませんか?

取れる余地があります。査定謄本の送達日から3か月以内に拒絶査定不服審判(121条)を請求でき、前置審査で補正が認められる場合もあります。ただし拒絶理由通知段階での対応より負担は重くなります。

Q7拒絶理由通知の対応は自分でできますか?

制度上は本人対応も可能ですが、引用文献の分析・請求項の補正設計・進歩性の反論は専門性が高く、権利範囲を左右します。特に事業上重要な出願は弁理士に依頼するのが安全です。

Q8進歩性欠如の拒絶理由にはどう反論しますか?

引用文献を組み合わせる動機づけの欠如や、本願発明の予測できない効果を主張します。全論点に総花的に反論するより、最も弱い拒絶理由に火力を集中させると審査官は方針を変えやすくなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1拒絶理由通知が来たら、もう特許は諦めるしかないんですか?

諦める必要はありません。特許法50条は審査官に、拒絶査定の前に必ず理由を通知し意見書提出の機会を与えることを義務づけています。指定期間内に意見書と補正(17条の2)で理由を解消できれば登録されます。実務のポイント: 登録される特許の大半は一度は拒絶理由通知を受けています。通知が来た=失敗ではなく、審査が動いている証拠です。慌てず引用文献との違いを丁寧に詰めるのが勝ち筋です。

Q2指定された期間に間に合いそうにありません。延長できますか?

可能な場合があります。指定期間(国内出願は原則60日)は所定の手続で延長を請求できる運用があります。放置して徒過すると拒絶査定が確定し、その後は拒絶査定不服審判(121条)という重い手続に移ります。実務のポイント: 期間の扱いは出願人が国内か在外者かで違い、在外者は当初から3か月など長めです。通知の到達日を起点に逆算スケジュールを今すぐ引くこと。(最新の運用・期間はご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 拒絶理由通知が来た=特許は取れない、と思い込む人が大半だ。実際は逆で、日本で登録される特許の大多数は、審査の過程で少なくとも一度は拒絶理由通知を受けている。通知は審査が正常に進んでいる証拠であって、終了の宣告ではない。
  • 意見書を出せば反論できることは知っていても、その意見書だけで戦おうとする人が多い。本当の主戦場は補正(17条の2)だ。特許請求の範囲を限定して引用文献との違いを際立たせる、この補正と意見書の二段構えで初めて拒絶理由は解消されることが多く、意見書単独では覆りにくい。
  • 『この拒絶理由は不当だから無視して放置すればいい』という発想自体が誤っている。期間を徒過すれば、不当かどうかを論じる前に拒絶査定が確定し、争う土俵は拒絶査定不服審判(121条)へ移ってしまう。納得できなくても、まず期間内に応答する。これが鉄則だ。
比較の観点この条文ほかの条文
手続の位置づけ50条:拒絶査定の前段階、反論の機会を与える通知49条:拒絶査定そのもの(結論)
121条:拒絶査定後の不服審判(争う土俵)
出願人ができること意見書+補正(17条の2)で理由を解消できる査定確定、この段階では補正不可
審判請求+前置審査での補正
期間の起算指定期間(原則60日、在外者3か月)査定謄本の送達で効力発生
査定謄本送達日から3か月以内に審判請求
徒過・失敗の帰結無応答なら49条の拒絶査定へ直行121条の審判で争うほかない
審決取消訴訟(知財高裁)へ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
専利法第46条第2項

台湾も専利専責機関が審定前に申請人へ通知し限期申復(期間を限って反論・補正)の機会を与える点で日本と同構造

韓国
특허법 제63조(거절이유통지)

韓国も拒絶査定前に拒絶理由を通知し意見書提出の機会を与える。運用・期間の設計は日本法に近い

ドイツ
Patentgesetz § 45・§ 48

ドイツも審査(Prüfung)段階で Bescheid(通知)を発し、拒絶(Zurückweisung)前に応答機会を与える審査主義を採る

アメリカ
35 U.S.C. § 132

米国は Office Action で拒絶理由を通知し応答機会を与える。継続審査請求(RCE)等の柔軟な応答手続がある点で運用が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • スタートアップでコア技術を出願した。3か月後、特許庁から拒絶理由通知が届く。指定期間は60日。この60日で意見書と補正を仕上げなければ拒絶査定が来る。引用された先行文献を分析し、請求項をどこまで限定するか、残り時間で決めきれるか?
  • 個人で出願した発明者。専門用語だらけの通知書を前に、何を求められているのか分からないまま机に放置。気づけば指定期間が過ぎていた。
  • 知財担当として、海外本社から日本出願の進捗を聞かれている。拒絶理由通知が来たと報告したら『もう終わりか』と誤解された。指定期間内に意見書と補正で対応すれば挽回できると、その場で説明できるか。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書の『理由』と引用文献(拒絶の根拠となった先行技術)をまず特定する。どの請求項が、どの文献の何条(進歩性なら29条2項、新規性なら29条1項)で否定されたかを切り分ける2. 指定期間(通常60日)を起算点から逆算し、応答締切をカレンダーに固定3. 弁理士と意見書+補正(17条の2)の二段構えを設計し、請求項を限定して文献との差異を際立たせる4. 期間内の応答が物理的に厳しければ、期間延長の可否を早期に確認。徒過は厳禁

訴えられた側:1. 競合の出願に拒絶理由が通知された段階は、まだ権利が確定していない好機。公開公報と審査経過(J-PlatPatで閲覧可)を追う2. 自社に不利な広い請求項のままなら、刊行物等提出(情報提供制度)で先行文献を審査官に提供し、拒絶理由を補強できる3. 補正で請求項がどう限定されるかを監視し、限定後の権利範囲が自社製品に及ぶかを再評価4. 登録後の異議申立・無効審判に備え、審査経過を保存しておく

時効(請求できる期限):意見書提出の期間は審査官が『相当の期間』を指定する(50条)。国内出願は原則60日、在外者は原則3か月が運用上の目安。徒過すれば拒絶査定へ進み、その不服は査定謄本の送達日から3か月以内の拒絶査定不服審判(121条)による(起算点・最新の運用・期間はご確認ください)

学説

通説:拒絶理由通知は審査官の職権による事前告知であり、出願人の意見書・補正による弁明権を保障する適正手続の一環と解される。通知に示された引用文献と拒絶の論理が特定されていることが、実質的な反論機会の前提となる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 制定:現行特許法(昭和34年法律第121号)制定時に、拒絶査定前の理由通知と意見書提出機会の付与を規定

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第三章 審査

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›