実用新案法 第1条(目的)
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この法律は、物品の形状、構造又は組合せに係る考案の保護及び利用を図ることにより、その考案を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
この条文の基本情報
目的とは何ですか?
定義目的とは、実用新案法第1条に定められた規定で、「この法律は、物品の形状、構造又は組合せに係る考案の保護及び利用を図ることにより、その考案を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第1条(目的)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第1条の条文原文は「この法律は、物品の形状、構造又は組合せに係る考案の保護及び利用を図ることにより、その考案を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」で始まります。
- 実用新案法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第1条の次の条は実用新案法第2条です。
- 実用新案法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法1条は、物品の形状・構造・組合せに係る考案を保護し、考案の奨励と産業の発達を目的とする。保護対象は有体の物品に限られ、方法や物質は対象外である。
Q · 実用新案法って、結局なにを守ってくれる法律なの?
物品の形状・構造・組合せの考案だけを守ります
実用新案法1条は、物品の形状、構造又は組合せに係る考案を保護し、考案の奨励と産業の発達を図ることを目的とすると定めます。守れる対象は『形のあるモノ』の形状・構造・組合せに限られ、製造方法・ソフトウェアのアルゴリズム・ビジネスモデル・化学物質は一切対象外です。これらを守りたい場合は特許法の検討になります。この1条が、あなたのアイデアが実用新案の入口に立てるかどうかを最初に振り分けています。
解説
町工場で働くあなたが、洗濯バサミのバネ構造を片手で開ける形に改良した。特許を取るほど大層な発明ではない。だが捨てるには惜しい。そのために用意されているのが実用新案だ。実用新案法1条は、この法律が守るのは『物品の形状、構造又は組合せに係る考案』だと宣言する。ここで決定的なのは、守れる対象が『形のあるモノ』に限られる点。製造方法、ビジネスモデル、ソフトウェアのアルゴリズム、化学物質、これらは一切対象外だ。あなたが思いついた便利なアプリの仕組みは、実用新案では一ミリも守れない。守れるのは、目に見え手で触れる物品の、形状か構造か組合せだけ。この一文が、あなたのアイデアがそもそも入口に立てるのかどうかを、最初に振り分けている。
法的な位置づけ
実用新案法1条は同法の目的を定める規定であり、物品の形状・構造・組合せに係る考案の保護及び利用を通じて、考案を奨励し産業の発達に寄与することを掲げる。保護対象を有体物たる物品に限定する点で、方法や物質も含む特許法と保護範囲を画する基底規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1実用新案の出願費用はいくらですか?
特許より格段に安く、出願料と登録料を合わせて数万円程度から可能です。無審査登録のため弁理士費用も抑えられますが、技術評価書(12条)を取る場合は別途費用がかかります。
Q2実用新案権の存続期間は何年ですか?
出願日から10年です。特許の20年の半分しかないため、製品ライフサイクルが長い分野では権利切れ後の模倣リスクを織り込む必要があります。
Q3実用新案は自分で出願できますか?
可能です。無審査登録制のため特許より手続きが簡素で、特許庁の様式に従えば本人出願もできます。ただし権利範囲を画す請求の範囲の記載は専門性が高く、弁理士への相談が無難です。
Q4実用新案のデメリットは何ですか?
無審査ゆえ権利が不安定で、行使前に技術評価書が事実上必須、存続も10年と短い点です。評価書なしで警告し後に無効となると逆に賠償責任を負う場合があります(29条の3)。
Q5実用新案技術評価書とは何ですか?
特許庁が登録実用新案の新規性・進歩性を客観評価する書面です(12条)。無審査で生まれた権利の有効性に『お墨付き』を与えるもので、侵害者への警告に実効性を持たせるために必要です。
Q6100円ショップの商品は実用新案で守られていますか?
多くがそうです。日用品や雑貨の『ちょっとした形の工夫』は、特許より早く安く取れる実用新案と相性がよく、1条が守る物品の形状・構造の考案そのものに当たります。
Q7実用新案の新規性はいつまで保てますか?
出願前に自分で公開すると原則新規性を失います。展示会やクラウドファンディングでの公開前に出願が必要です。新規性喪失の例外(救済)には期間と手続きの要件があります。
Q8実用新案登録に審査はありますか?
実体審査はありません。方式(書類の形式)審査のみで数か月で登録されます。新規性・進歩性の中身は審査されないため、権利の有効性は技術評価書で別途確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1実用新案と特許って、結局なにが違うんですか?
守る対象と取り方が違います。実用新案(1条)は物品の形状・構造・組合せの考案だけが対象で、製造方法や物質は守れません。特許(特許法)は方法や物質も含み範囲が広い。さらに実用新案は無審査で数か月・低コストで登録、存続期間は出願から10年。特許は実体審査があり1〜数年・高コスト、存続20年です。実務のポイント:実用新案は登録されても、いざ侵害者に警告する前に『実用新案技術評価書』(12条)を特許庁から取らないと、空砲に等しい。この一手間を知らずに権利を放置している中小企業は驚くほど多い
Q2ソフトウェアやアプリのアイデアは、実用新案で守れますか?
守れません。1条が要求するのは『物品の形状、構造又は組合せ』という物品性で、形のないソフトウェアやビジネス方法そのものは対象外です。アプリの仕組みを守るなら特許(特許法、ソフトウェア関連発明)の検討になります。実務のポイント:ただしソフトを組み込んだ『装置』としての構造に落とし込めれば、実用新案の土俵に乗る余地が出ることもある。『方法』を『物』として表現し直せるかが、弁理士の腕の見せどころです
間違えやすい点 AI による整理
- 「実用新案を取れば特許と同じように守られる」という前提自体が間違っている。実用新案は無審査で登録されるため、権利があること自体は侵害者を止める力を持たない。実用新案技術評価書(12条)で『この権利は有効だ』というお墨付きを得て初めて、警告に実効性が出る。問いを『どう取るか』ではなく『取った後どう使えるか』に立て直す必要がある
- 「実用新案は特許より格下で価値がない」と思われがちだが、形状・構造の改良という土俵では、無審査ゆえの速さと安さが武器になる。模倣サイクルの速い日用品・雑貨の分野では、2年審査を待つ特許より、数か月で登録される実用新案の方が実戦的なことがある
- 実用新案権の存続期間が出願から10年であることは知られているが、その短さの深刻度は意外と理解されていない。特許の20年の半分だ。製品ライフサイクルが長い分野では、権利が切れた後に堂々と模倣される。10年という数字を軽く見ると、長期商品の保護戦略を根本から誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保護対象 | 実用新案法1条:物品の形状・構造・組合せの考案 | 特許法1条:発明(製造方法・物質も含む) 意匠法1条:物品等の美的外観(デザイン) |
| 審査 | 無審査登録(方式審査のみ、数か月) | 実体審査あり(1〜数年) 実体審査あり |
| 存続期間 | 出願から10年 | 出願から20年 出願から25年 |
| 権利行使の前提 | 実用新案技術評価書が事実上必須(12条) | 評価書不要 評価書不要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は『新型専利』として専利法内に規定。形式審査のみで登録され、権利行使前に新型専利技術報告を要する点が日本の技術評価書と酷似する。
韓国も独立した実用新案法を持ち、目的規定の構造は日本に近い。日本法を経由した継受の影響が色濃い。
ドイツは1891年に世界初の実用新案制度を創設した起源国。無審査登録・短い存続期間という日本制度の基本設計はドイツ由来。
米国には独立した実用新案(petty patent)制度がなく、機能的には実用特許がカバーするが、無審査の小発明保護という発想は存在しない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが考えた新しいスマホアプリの操作方法を守りたいとしたら? 残念ながら実用新案の入口にすら立てない。1条が守るのは物品の形状・構造・組合せだけで、アプリの仕組みは特許法の世界、実用新案の管轄外だ。守りたい対象が『形』か『仕組み』かで、叩くべき扉が最初から分かれている
- 町工場で治具の形状を改良した。特許出願は費用も時間もかかる。実用新案なら無審査で数か月、費用も格段に安い。形状や構造のちょっとした工夫こそ、実用新案の本丸だ
- 展示会まであと30日。新製品の構造を公開する前に出願しないと、自分の公開で新規性を失う。1条が守る『考案』は、世に出す前に出願していなければ、入口で弾かれる
学説
通説:実用新案法は『無審査登録主義』を採り、早期・低廉な権利化という政策目的(1条の考案奨励・産業発達)を、権利の有効性検証を権利者側に委ねる仕組み(技術評価書・権利行使者の責任)で補完していると理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)改正・平成6年(1994年)施行 実用新案制度を実体審査制から無審査登録制へ転換した制度全体の大改革。早期登録と引き換えに実用新案技術評価書・権利行使者の責任の仕組みを導入。1条の目的規定自体の文言改正の有無は人的検証を要する
改正の年表
- 1.明治38年(1905年) 新設:ドイツの実用新案制度を範に、日本で初めて実用新案制度を導入。小発明(物品の形状・構造の考案)保護の枠組みが成立。
- 2.昭和34年(1959年) 改正:現行実用新案法(昭和34年法律第123号)を制定。特許法・意匠法・商標法とともに産業財産権法の体系を整備。
- 3.平成5年(1993年)改正・平成6年(1994年)施行 改正:実体審査制から無審査登録制へ転換する制度全体の大改革。早期登録と引き換えに実用新案技術評価書・権利行使者の責任の仕組みを導入。1条目的規定の文言自体の改正有無は人的検証を要する。
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