要点意匠法44条の2は、追納期間を過ぎて消滅した意匠権を、原意匠権者が納付可能日から2か月かつ追納期間経過後1年以内に追納すれば、さかのぼって回復できると定める。故意の不払いは除く。
Q · 登録料を払い忘れて消滅扱いになった意匠権は、もう戻らないの?
故意でなければ2か月+1年の窓内で回復できる
意匠法44条の2により、追納期間を過ぎて消滅したとみなされた意匠権も、原意匠権者が登録料及び割増登録料を納付できるようになった日から2か月以内、かつ追納期間の経過後1年以内であれば、両者を追納して回復できます。回復した意匠権は消滅時点にさかのぼって存続していたものとみなされます(2項)。ただし故意に納付しなかったと認められる場合は回復できません。また空白期間中に善意で実施を始めた第三者には44条の3の中用権が生じ、権利が及ばないことがあります。
登録料の納付をうっかり忘れた。その瞬間、あなたの意匠権は死んだ、と多くの人は思い込む。だが意匠法44条の2は、死んだはずの権利を生き返らせる蘇生装置だ。割増登録料の追納期限すら過ぎて消滅扱いになった意匠権でも、原権利者であるあなたは、その登録料と割増登録料を納付できるようになった日から2か月以内、かつ追納期間の経過後1年以内であれば、両方を払って権利を回復できる。しかも2項の効果が強烈だ。回復した意匠権は、消滅したとされた時点までさかのぼって、ずっと存続していたものとみなされる。空白期間がなかったことになる。ただし一つだけ封じられた道がある。「うっかり」ではなく「わざと」払わなかったと認められた場合、この蘇生装置は作動しない。故意の不払いに、救済の扉は開かない。
意匠法44条の2は意匠権の回復を定める規定であり、登録料の追納期間経過により消滅したとみなされた意匠権について、原意匠権者が納付可能となった日から2か月以内かつ追納期間経過後1年以内に登録料及び割増登録料を追納した場合に、その意匠権を消滅時点にさかのぼって存続させる効果を認めるものである。故意の不払いには適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録料の追納期間を過ぎて消滅したとみなされた意匠権を、原意匠権者が登録料と割増登録料を追納して復活させる制度です。意匠法44条の2が根拠で、回復すると消滅時点までさかのぼって存続したとみなされます。
特許庁からの登録料未納・消滅通知や、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の経過情報で確認できます。消滅扱いでも44条の2の回復窓が開いている場合があるため、まず起算日を特定してください。
割増登録料は本来の登録料と同額を上乗せするのが原則です(意匠法43条の2)。回復時は登録料と割増登録料の両方をまとめて追納する必要があり、片方だけでは回復できません。
特許庁に対し、経済産業省令で定める手続に従って登録料及び割増登録料を追納します。専門的な判断を伴うため、弁理士に依頼して期限内に処理するのが安全です。
意匠権が消滅したと信じて善意で同じ意匠の実施や準備をしていた第三者に、回復後も継続実施を認める権利です(意匠法44条の3)。回復した意匠権はその第三者には及びません。
できます。特許法112条の2、実用新案法、商標法21条に同じ構造の回復規定があり、いずれも故意でないことと期限内の追納が要件です。産業財産権4法に共通する救済ロジックです。
「登録料及び割増登録料を納付できるようになった日」です。資金不足が原因ならその解消日、見落としなら認識日が起算点になり得ます。この日から2か月の窓が始まります。
気づいた当日が理想です。回復窓は日ごとに狭まり、空白期間が長いほど第三者の中用権リスクも高まります。起算日と残り日数の確定は早いほど有利です。
44条の2第2項により、回復した意匠権は消滅したとされた時点までさかのぼって存続していたとみなされ、空白期間は法的になかったことになります。ただし完全に元通りとは限りません。業界裏話ヒント:空白期間中に善意の第三者がその意匠を実施していると、44条の3で中用権が発生し、その相手にはあなたの権利が及ばない。回復は早ければ早いほど穴が小さい。弁理士が「気づいたその日に動け」と言うのはこのためだ
厳密には、あなたが故意でないことを証明するのではなく、特許庁側が「故意に納付しなかった」と認める場合にのみ回復が否定される建て付けです(44条の2第1項ただし書)。令和3年改正でPLTに合わせ基準が緩和されました。業界裏話ヒント:以前は「正当な理由」という厳しいハードルでしたが、現在は「故意でなければ救済」が原則。旧基準の体験談や古い解説を鵜呑みにすると、回復できる案件まで諦めてしまう。必ず現行基準で判断すること(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機能 | 44条の2:消滅した意匠権を追納により回復 | — |
| 期間 | 納付可能日から2か月かつ追納期間経過後1年以内 | — |
| 主体 | 原意匠権者 | — |
| 効果 | 消滅時点にさかのぼって存続とみなす | — |
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