要点意匠法 60 条の 10 は、国際意匠登録出願について優先権証明書類の提出規定を適用除外し、優先権主張の期間を経済産業省令で定める期間に読み替える特例規定である。
Q · ハーグ制度で意匠を海外出願したら、優先権の書類は日本の特許庁に出さなくていいの?
国際意匠登録出願では優先権証明書の提出は不要です
意匠法 60 条の 10 第 1 項により、国際意匠登録出願については国内出願で必要な優先権証明書類の提出規定(15 条で準用する特許法 43 条系)が適用除外されます。優先権は国際登録の願書段階で主張しておく必要があり、後から国内の感覚で書類を追完しても受け皿がありません。さらに第 2 項で、優先権主張の期間が「1 年 4 月以内」から経済産業省令で定める期間に読み替えられます。意匠の優先権はパリ条約で 6 か月と短いため、起算日の数え間違いが権利消失に直結します。
海外でヒット商品のデザインを守りたい。WIPO のハーグ制度を使えば、一度の手続で複数国に意匠を出願できる。便利だ。だがここで多くの出願人が国内出願の感覚を持ち込んで足をすくわれる。国際意匠登録出願(WIPO の国際登録を経由して日本を指定した意匠出願)では、国内出願なら当然行う優先権証明書類の提出ルール(意匠法 15 条で準用する特許法 43 条系)が、第 1 項によってまるごと適用除外される。さらに第 2 項では、優先権主張の期間が「1 年 4 月以内」ではなく「経済産業省令で定める期間内」に置き換わる。意匠の優先権はそもそもパリ条約で 6 か月(特許の 12 か月ではない)。この短さに、国際手続特有の期間ルールが重なる。優先日を 1 日でも落とせば、その間に出た他社の類似デザインや自社の先行公開で、せっかくの意匠登録が無効になりうる。あなたが守っているのは図面ではない、優先日という時間の旗だ。
意匠法 60 条の 10 は、国際意匠登録出願に係る優先権主張の特例を定める規定である。第 1 項は国内出願で必要となる優先権証明書類の提出規定の適用を除外し、第 2 項は優先権主張の手続期間を「1 年 4 月以内」から経済産業省令で定める期間に読み替える。ハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づく国際手続との調和を図る特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
WIPO の国際事務局を経由し、ハーグ協定に基づいて日本を指定して行う意匠出願です。一度の手続で複数国に意匠を出願でき、日本国内では意匠登録出願とみなして審査されます。
意匠の国際登録制度を定めるハーグ協定の 1999 年改正版です。日本は 2015 年に加入し発効しました。優先権主張は同協定 6 条(1)(a)に基づいて行われます。
国際登録の願書段階で主張します。意匠法 60 条の 10 第 1 項が国内型の証明書類提出を適用除外しているため、後から国内の感覚で書類を追完しても受け付けられないことがあります。
第 2 項により、特許法 43 条 2 項の「1 年 4 月以内」が「経済産業省令で定める期間内」に読み替えられます。具体的な日数は意匠法施行規則で定まります。
原則として WIPO の国際事務局を通じて手続します。日本の特許庁は国際登録を経由して指定官庁として審査を行う立場になり、国内出願とは窓口が異なります。
優先権証明書類の提出ルール(60 条の 10 第 1 項で適用除外)と主張期間の定め方(第 2 項で省令に読み替え)が異なります。国内の感覚をそのまま持ち込むと手続を取り違えます。
最先の基礎出願日から起算します。意匠はパリ条約 4 条 C(1)で 6 か月であり、当日から数えるか翌日から数えるかで締切が 1 日ずれる事故が実在します。
相手の優先権主張がジュネーブ改正協定 6 条(1)(a)に基づき期間内に正しくなされたかを崩せば、優先日より前の公知資料が新規性喪失の証拠になり、無効審判(意匠法 48 条)につなげられます。
出さなくてよい場合が多いです。第 1 項が、国内出願で必要な優先権証明書類の提出規定(意匠法 15 条で準用する特許法 43 条系)を国際意匠登録出願について適用除外しているからです。業界裏話ヒント:「適用除外=何もしなくていい」ではありません。国際登録の願書段階で優先権を正しく主張しておく必要があり、後から国内と同じ感覚で書類を追完しようとしても受け付けられないことがある。入口の主張がすべてです。
違います。意匠の優先権はパリ条約 4 条 C(1)で 6 か月、特許の 12 か月より短いです。さらに国際意匠登録出願では、第 2 項により期間が「経済産業省令で定める期間内」に読み替えられます。業界裏話ヒント:6 か月を「最初の出願日当日から」数えるか「翌日から」数えるかで締切が 1 日ずれ、それで優先権を落とす事故が実在します。期間計算は必ず代理人と二重確認を。最新の改正状況をご確認ください。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 優先権証明書類の提出 | 60 条の 10 第 1 項:適用除外(提出不要) | — |
| 優先権主張の期間 | 第 2 項:経済産業省令で定める期間内に読み替え | — |
| 手続の窓口 | WIPO 国際事務局経由(日本は指定官庁) | — |
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