意匠法 第60条の11(意匠登録を受ける権利の特例)
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- 国際意匠登録出願についての第十五条第二項において準用する特許法第三十四条第四項の規定の適用については、同項中「相続その他の一般承継の場合を除き、特許庁長官」とあるのは、「意匠法第六十条の七第二項に規定する国際事務局」とする。
- 2.国際意匠登録出願については、第十五条第二項において準用する特許法第三十四条第五項及び第六項の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
意匠登録を受ける権利の特例とは何ですか?
定義意匠登録を受ける権利の特例とは、意匠法第60条の11に定められた規定で、「国際意匠登録出願についての第十五条第二項において準用する特許法第三十四条第四項の規定の適用については、同項中「相続その他の一般承継の場合を除き、特許庁長官」とあ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第60条の11(意匠登録を受ける権利の特例)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第60条の11の条文原文は「国際意匠登録出願についての第十五条第二項において準用する特許法第三十四条第四項の規定の適用については、同項中「相続その他の一般承継の場合を除き、特許庁長官」とあ…」で始まります。
- 意匠法第60条の11は第二節に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第60条の11の前の条は意匠法第60条の10です。
- 意匠法第60条の11の次の条は意匠法第60条の12です。
- 意匠法第60条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/60_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法60条の11は、ハーグ協定経由の国際意匠登録出願について、意匠登録を受ける権利の承継の届出先を特許庁長官からWIPO国際事務局に読み替える特例を定める。
Q · ハーグ経由で出した意匠の権利を売るとき、届出先は特許庁でいいの?
国際(ハーグ)出願の権利移転は特許庁ではなくWIPO国際事務局に届け出る
意匠法60条の11により、国際意匠登録出願では、意匠登録を受ける権利の承継の届出先が、特許法34条4項の「特許庁長官」から意匠法60条の7第2項に定めるWIPO国際事務局に読み替えられます。国内出願の感覚で特許庁に移転届を出しても対抗要件を満たしません。加えて、同日二重譲渡の優先ルール(特許法34条5項・6項)は国際出願には適用されないため、登録前の権利移転はWIPO国際事務局への記録で一意に管理する必要があります。
解説
自社プロダクトのデザインを海外まとめて守ろうとハーグ制度(国際意匠登録出願)を使ったとする。その後、事業売却や共同開発で「意匠登録を受ける権利」を他社へ譲る場面が来る。ここであなたが日本の常識のまま特許庁長官に譲渡を届け出ても、第三者に対抗できない。意匠法60条の11は、国内出願なら特許庁が担う届出の受付窓口を、国際出願ではジュネーブのWIPO国際事務局に置き換えると定めている。さらに、同じ権利が同日に二重譲渡されたときの優先ルール(特許法34条5項・6項)は、国際出願では丸ごと適用されない。窓口を取り違えると、登録前に権利を二重に売られても気付かず、あなたの投資が宙に浮く。たった一つの読替え条文が、グローバル展開する企業の権利移転の生死を分けている。
法的な位置づけ
意匠法60条の11は、国際意匠登録出願に関する読替え特例を定める規定である。意匠登録を受ける権利の承継について、国内出願では特許庁長官が担う届出の受付を、国際出願ではWIPO国際事務局に置き換える。加えて、同日二重譲渡の優先順位を定める特許法34条5項・6項の準用を国際出願について適用除外する。
よくある質問 AI による整理
Q1国際意匠登録出願とは?
ハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づき、WIPO国際事務局を通じて複数国に一括して意匠登録を出願できる制度です。日本では意匠法60条の3以下が規律します。
Q2ハーグ制度とは?
意匠の国際登録に関するハーグ協定のこと。一つの出願で複数の締約国に意匠を出願できます。日本は2015年に加盟し、意匠法にその特例が置かれています。
Q3意匠登録を受ける権利は譲渡できる?
できます。登録前でも譲渡・承継が可能ですが、対抗要件を備える窓口が国内出願(特許庁)と国際出願(WIPO国際事務局)で異なる点に注意が必要です。
Q4WIPO国際事務局とは?
世界知的所有権機関(WIPO)の国際事務局。ハーグ制度の国際登録簿を一元管理し、意匠の名義変更などの記録を担います。意匠法60条の7第2項が定義します。
Q5国際意匠出願の権利移転の対抗要件は?
特許庁への届出ではなく、WIPO国際事務局への名義変更記録が対抗要件になります。特許庁に届け出ても第三者に対抗できません。
Q6特許法34条の読替えとは?
意匠法15条2項が準用する特許法34条4項の「特許庁長官」を、国際出願では意匠法60条の11によりWIPO国際事務局に読み替える技術的な規定です。
Q7国際意匠出願の名義変更手続きは?
WIPO国際事務局に対して名義変更を記録します。国内出願の特許庁届出とは系統が分かれるため、混在するポートフォリオは二系統で管理します。
Q8意匠登録を受ける権利を二重譲渡したらどうなる?
国際出願では特許法34条5項・6項の同日二重届出の優先ルールが適用されないため、国内的な救済が効かず、WIPO記録の一意性管理が重要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ハーグ経由で出した意匠の権利を売るとき、いつも通り特許庁に移転届を出せばいいんですよね?
それが落とし穴です。意匠法60条の11により、国際意匠登録出願では特許法34条4項の「特許庁長官」が「WIPO国際事務局」に読み替えられ、特許庁に届け出ても対抗要件を満たしません。実務のポイント:国内出願と国際出願を同じ感覚で処理すると、ベテラン担当者でも窓口を取り違えます。ポートフォリオを国内・国際で物理的に分けた管理表を作るのが、事故を防ぐ実務の知恵です。
Q2同じ権利を別々の相手に二重に譲ってしまったら、先に届け出た方が勝つんですよね?
国内出願ならその発想は概ね正しいですが、国際出願では違います。意匠法60条の11第2項が、同日二重届出の優先ルール(特許法34条5項・6項)を国際出願に適用除外しているからです。実務のポイント:このため国際出願の権利移転は「先に届け出た者勝ち」の国内的救済が効かず、WIPO記録の一意性管理がより重要になります。譲り受ける側は、記録完了まで対価の一部を留保する条項で身を守るのが賢明です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「意匠の権利譲渡は特許庁に届け出ればいい」という問いの立て方そのものが、国際出願では崩れる。国内出願と国際出願で届出先が割れていることを知らないと、正しい問いにすらたどり着けず、手続を終えた気でいるうちに対抗要件が欠けたままになる。
- 国際出願に特許法34条5項・6項が適用されないことは、条文を読めば分かる。だがその意味の深刻さ、つまり「同日二重譲渡の優先順位を国内法のルールで救済できない」という穴の大きさまでは、多くの人が想像していない。
- 「ハーグ制度を使えば手続が一本化されて楽になる」と思われがちだが、権利移転の対抗要件については国内と国際で窓口が割れる。一本化されるのは出願の入口の話で、権利の移転管理はむしろ複線化する。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権利承継の届出先 | 国際出願(本条):WIPO国際事務局(意匠法60条の7第2項) | 国内出願(特許法34条4項):特許庁長官 |
| 同日二重譲渡の優先ルール | 国際出願:適用除外(特許法34条5項・6項不適用) | 国内出願:特許法34条5項・6項が適用 |
| 対抗要件を備える場所 | 国際出願:WIPO国際事務局への記録 | 国内出願:特許庁への届出 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾はハーグ協定に加盟していないため、WIPO経由の国際意匠登録の特例規定は存在しない。設計専利の権利移転は専利法の国内手続によるのみである。
韓国は2014年にハーグ協定に加盟。디자인보호법に国際디자인등록출원の特例が置かれ、日本と同様に国際登録簿を前提とした手続調整が行われている。
ドイツはハーグ協定加盟国であり、EUの共同体意匠制度とも併存する。国際意匠登録はWIPO国際事務局を経由し、名義変更も同事務局が記録する。
米国は2015年にハーグ協定に加盟。Patent Law Treaties Implementation Actにより国際意匠出願の手続が定められ、WIPO国際事務局を通じた出願・記録が可能となった。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、ハーグ経由で出した意匠の「権利」を投資家へ譲渡する契約を来週結ぶとしたら? あなたが慣れた特許庁あての移転届を用意しても無駄になる。WIPOへの名義変更記録を手配しないと、登録前の権利移転は第三者に対抗できないまま放置される。残り時間は契約締結日まで。
- デザイン主導のスタートアップを売却。買い手のデュー・デリジェンスで「国際意匠出願中の権利、特許庁に移転届を出してますね、これでは対抗要件を満たさないのでは」と指摘される。窓口違いで譲渡が宙に浮く。
- あなたが意匠の権利を買い取る側。相手が国内出願と国際出願を混ぜて持っている。国内分は特許庁、国際分はWIPO、と届出先を分けて確認しないと、買ったはずの権利の一部が他人にも主張されうる隙が残る。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取得する意匠の権利が国内出願由来か国際(ハーグ)出願由来かを、契約締結前に切り分ける2. 国際出願分は、特許庁への届出ではなくWIPO国際事務局への名義変更記録を手配する3. 登録前の権利は記録が完了するまで第三者対抗力が不安定なので、譲渡人に記録完了の証跡提出を契約条件にする4. 国内分と国際分が混在するポートフォリオは、移転手続を二系統で並行管理する
訴えられた側:1. 自社の意匠ポートフォリオを国内出願と国際出願に仕分け、それぞれの移転手続の窓口を明確化2. 国際出願分は特許庁に届け出ても対抗要件を満たさない前提で、WIPO記録を譲渡実務に組み込む3. M&Aや出資では、過去の権利移転がWIPO側で正しく記録されているかを事前に自己点検し、表明保証リスクを潰す4. 同日二重譲渡の優先ルール(特許法34条5項・6項)が国際出願では使えないため、譲渡先の一意性を契約と記録で厳格に担保する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。ただし意匠登録を受ける権利の移転は、登録前であれば対抗要件(国際出願はWIPO国際事務局への記録、特許法34条4項の読替え)を備えるまで第三者対抗力が不安定なため、譲渡合意後すみやかに記録手続を行うべきである。記録の遅れが二重譲渡リスクの起算点になる
学説
通説:本条はハーグ協定ジュネーブ改正協定への加入に伴う技術的読替え規定であり、国内出願向けの権利承継届出ルール(特許法34条の準用)を国際出願用に調整するものと理解されている。WIPO国際事務局が国際登録簿を一元管理する仕組みと国内対抗要件制度の整合を図る趣旨とされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)5月13日施行 ハーグ協定ジュネーブ改正協定への加入に伴い、国際意匠登録出願に関する第6条の2章が新設され、本条もその一部として設けられた。国内出願向けの権利承継届出ルールを国際出願用に読み替え、一部を適用除外する技術的規定として成立した
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:ハーグ協定ジュネーブ改正協定への加入に伴い、国際意匠登録出願に関する章が新設され、本条もその一部として設けられた。国内出願向けの権利承継届出ルールを国際出願用に読み替え、一部を適用除外する技術的規定として成立(平成27年5月13日施行)。
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