国際意匠登録出願の出願人については、第十四条の規定は、適用しない。
要点意匠法60条の9は、ハーグ協定に基づく国際意匠登録出願には秘密意匠(14条)を適用しないと定める。国際登録はWIPOが国際公表するため、日本だけで意匠を秘密にできない。
Q · デザインを海外へ一括出願したいけど、発売前だから中身は秘密にできますか?
国際出願を選ぶと秘密意匠は使えず国際公表される
意匠法60条の9により、ハーグ協定に基づく国際意匠登録出願の出願人には、秘密意匠を定める意匠法14条が適用されません。国際意匠登録はWIPO(世界知的所有権機関)が国際公表するため、日本国内でのみ意匠を非公開にする秘密意匠を併用できないからです。発売前のデザインを秘密に保ちたい場合は、国際一括出願ではなく、国内出願で秘密意匠を確保してから海外展開を設計する必要があります。
新製品のデザインを特許庁に登録するとき、日本には「秘密意匠」という制度がある(意匠法14条)。登録から最長3年間、その意匠の中身を意匠公報に載せず秘密にできる仕組みだ。発売前のデザインをライバルに見せずに権利だけ先に確保する、攻めの一手である。ところが、ハーグ協定を使って一度に複数国へ意匠を出願する「国際意匠登録出願」を選んだ瞬間、この秘密意匠は使えなくなる。それを定めるのが60条の9だ。理由は単純で、国際登録はWIPO(世界知的所有権機関、各国の知的財産を国際的に管理する国連の専門機関)が国際公表してしまうから、日本だけ秘密にしても意味がない。つまりあなたが海外展開を急いで国際ルートを選ぶと、まだ店頭に並んでいないデザインが世界中のデータベースで丸見えになる。国内ルートなら隠せたものが、だ。便利な国際出願の裏に、こういう代償が隠れている。
意匠法60条の9は、ハーグ協定に基づく国際意匠登録出願について、秘密意匠制度(意匠法14条)の適用を除外する規定である。国際意匠登録はWIPOによる国際公表を前提とするため、日本国内でのみ意匠内容を非公開とする秘密意匠を併用することができない旨を定める。
登録から最長3年間、意匠の内容を意匠公報に掲載せず秘密に保てる制度です(意匠法14条)。発売前のデザインを競合に見せずに権利だけ先取りできます。
ハーグ協定を使い、WIPOへの一件の手続で複数国に同時に意匠を出願できる制度です。各国個別出願より速く広く権利を取得できます。
できません。意匠法60条の9により、国際意匠登録出願の出願人には秘密意匠(14条)が適用されません。両立させたいなら国内出願を選ぶ必要があります。
WIPOによる国際公表で公開されます。日本国内でのみ非公開にはできないため、発売前のデザインでも出願後にデータベースで閲覧可能になります。
国際ルートでは秘密にできません。日本は国内出願+秘密意匠で秘匿を確保し、他国は個別に出願する分け方なら秘匿と海外保護を両立できます。
登録日から最長3年間です(意匠法14条)。出願と同時、または第一年分の登録料納付と同時に請求する必要があります。
秘密意匠が使えない点が代表的です(60条の9)。速さと広さの代わりに、国内なら確保できた最長3年の秘匿期間を失います。
国内出願は秘密意匠で最長3年秘匿できますが日本のみ。国際出願は複数国を一括で守れますがWIPOが国際公表し秘密にできません。
残念ながら、国際意匠登録出願(ハーグ協定ルート)を選ぶと秘密意匠(意匠法14条)は使えません(60条の9)。両立させたいなら、日本は国内出願+秘密意匠で秘匿を確保し、他国はそれぞれ個別に出願する、という分け方になります。業界裏話ヒント:弁理士は『一括で速い国際出願』を勧めがちですが、秘匿性が事業の鍵になる意匠では、あえて手間のかかる国別個別出願を選ぶ判断がある。コストと秘匿性のどちらを優先するかは、出願前に必ず自分で線引きする
国際意匠登録はWIPO(世界知的所有権機関)が国際公表する仕組みで、日本だけ非公開にしても情報は世界に出てしまうからです。制度の整合性として秘密意匠の適用を外したのが60条の9です。業界裏話ヒント:ハーグ協定には出願人が公表を一定期間繰り延べる『公表の延期』制度が条約上あり、指定国によっては数十か月遅らせられる。ただし日本を含め延期を認めない、または期間を限定する国があるので、各国の対応を出願前に確認すると秘匿の余地が見つかることがある(最新の制度運用をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 秘密意匠の可否 | 60条の9:適用除外(秘密にできない) | — |
| 公表の主体・時期 | WIPOが国際公表する | — |
| 対象国 | ハーグ協定加盟国を一括指定できる | — |
| 適した意匠 | 早期の多国展開を優先する意匠 | — |
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