意匠法 第60条の21(国際意匠登録出願の個別指定手数料)
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- 国際意匠登録出願をしようとする者は、ジュネーブ改正協定第七条(2)の個別の指定手数料(以下「個別指定手数料」という。)として、一件ごとに、十万五百円を超えない範囲内で政令で定める額に相当する額を国際事務局に納付しなければならない。
- 2.国際意匠登録出願又は国際登録を基礎とした意匠権が基礎とした国際登録についてジュネーブ改正協定第十七条(2)の更新をする者は、個別指定手数料として、一件ごとに、八万四千五百円を超えない範囲内で政令で定める額に相当する額を国際事務局に納付しなければならない。
- 3.国際意匠登録出願及び国際登録を基礎とした意匠権については、第四十二条から第四十五条まで及び第六十七条第二項(別表第一号に掲げる部分に限る。)の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
国際意匠登録出願の個別指定手数料とは何ですか?
定義国際意匠登録出願の個別指定手数料とは、意匠法第60条の21に定められた規定で、「国際意匠登録出願をしようとする者は、ジュネーブ改正協定第七条(2)の個別の指定手数料(以下「個別指定手数料」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第60条の21(国際意匠登録出願の個別指定手数料)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第60条の21の条文原文は「国際意匠登録出願をしようとする者は、ジュネーブ改正協定第七条(2)の個別の指定手数料(以下「個別指定手数料」という。」で始まります。
- 意匠法第60条の21は第二節に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第60条の21の前の条は意匠法第60条の20です。
- 意匠法第60条の21の次の条は意匠法第60条の22です。
- 意匠法第60条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/60_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法60条の22は、日本を指定するハーグ国際意匠登録出願について、標準指定手数料に代わる個別指定手数料をWIPO国際事務局へ納付すべきことを定める。
Q · ハーグ協定で日本を指定して意匠を出願すると、手数料はどうなるの?
割高になることがあり、指定国次第で直接出願が得な場合もあります
意匠法60条の22により、日本を指定する国際意匠登録出願では、標準指定手数料に代えて個別指定手数料を納付します。出願時は一件あたり十万五百円を超えない範囲、更新時は八万四千五百円を超えない範囲で、実額は政令が定めます。納付先は特許庁ではなくスイスのWIPO国際事務局です。第3項により国内の登録料(42条〜45条)は適用除外となり二重払いは起きませんが、日本のような審査主義の国を指定すると手数料が割高に設計されているため、指定国が少数なら各国へ直接出願した方が安く済むこともあります。
解説
あなたのスタートアップが新作プロダクトのデザインを、日本だけでなくアメリカ、EU、韓国でも一気に守りたい。そこで登場するのが「ハーグ協定」、ひとつの国際出願で複数国に意匠登録を求められる仕組みだ。便利に聞こえる。だが落とし穴がここにある。日本を指定国に含めた瞬間、あなたは通常の「標準指定手数料」ではなく、この60条の22が定める「個別指定手数料」を払うことになる。一件あたり十万五百円を超えない範囲(実際の額は政令で決まる)、更新時は八万四千五百円を超えない範囲。しかもこの手数料は特許庁ではなく、スイスにあるWIPO国際事務局に直接納める。さらに第3項が効いてくる。国内出願なら別途かかる登録料(42条から45条)が、国際出願では適用除外になる。つまり二重払いはしないが、最初の個別手数料が割高に設計されている。守りたい国が一国だけなら、ハーグを使わず直接特許庁に出した方が安いことすらある。
法的な位置づけ
意匠法60条の22は、ハーグ協定のジュネーブ改正協定第七条(2)に基づき、日本を指定国とする国際意匠登録出願およびその更新について、標準指定手数料に代えて納付すべき個別指定手数料を定める規定である。納付先は国際事務局であり、金額は法定の上限内で政令が定める。同条第3項により、国内出願で課される登録料の規定は適用されない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.守りたい国を手数料体系で仕分ける 出願前に守りたい国を列挙し、日本・米国・韓国など「個別指定手数料」の審査主義国と、標準手数料で済む無審査国に分類する。この仕分けが総額を大きく左右する
- 2.ハーグ経由と直接出願の総額を比較する WIPOの手数料計算ツールでハーグ経由の総額を試算し、各国へ直接出願した場合の費用と並べて比較する。指定国が少数なら直接出願、多数なら国際出願が有利になりやすい
- 3.個別指定手数料の最新額を政令で確認する 個別指定手数料の実額は意匠法施行令(政令)で定まるため、出願直前に必ず現行の最新額を確認する。上限は出願一件十万五百円、更新一件八万四千五百円の範囲内
- 4.WIPOへの納付経路と期限管理を社内フローに組み込む 納付先が特許庁ではなくWIPO国際事務局である点を明記し、海外送金の担当者と期限を国内案件と別管理にする。更新期限を逃すと複数国の権利が同時に失効する
よくある質問 AI による整理
Q1ハーグ協定とは何ですか?
一つの国際出願で複数国に意匠登録を求められる制度です。窓口が一元化されますが、日本を指定すると意匠法60条の22の個別指定手数料がかかります。
Q2個別指定手数料はいくらですか?
出願時は一件あたり十万五百円を超えない範囲、更新時は八万四千五百円を超えない範囲で、実額は政令(意匠法施行令)が定めます。出願前に最新額の確認が必要です。
Q3個別指定手数料はどこに払いますか?
特許庁ではなく、スイスのWIPO国際事務局に直接納付します。国内の登録料とは納付経路が別系統なので、社内の支払いフローを分けて管理します。
Q4国際意匠登録の更新はいつまでですか?
存続期間は登録から5年で、ジュネーブ改正協定17条(2)により更新でき最長25年です。更新前に個別指定手数料をWIPOへ納付しないと指定国の権利が同時に失効します。
Q5ハーグ出願と各国直接出願はどちらが安いですか?
指定国が少数で審査主義の国(日本・米国・韓国等)が含まれる場合は、各国へ直接出願した方が安いことがあります。多数国なら国際出願が有利になりやすいです。
Q6標準指定手数料と個別指定手数料の違いは何ですか?
無審査の国は標準指定手数料で足りますが、実体審査をする国はこれに代えて審査コストに見合う個別指定手数料を設定できます。日本は後者を採用しています。
Q7日本を指定すると手数料は本当に上がりますか?
上がります。日本は実体審査をするため標準手数料でなく個別指定手数料を課します。ジュネーブ改正協定第七条(2)が各国にこの設定権を認めています。
Q8意匠の国際登録は何年間守れますか?
ジュネーブ改正協定に基づき、登録から5年ごとの更新で最長25年間保護されます。更新の都度、個別指定手数料の納付が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ハーグで出願すれば、各国に別々に出すより絶対に安いんですよね?
そうとは限りません。本条60条の22のとおり、日本を指定すると標準指定手数料ではなく個別指定手数料(一件十万五百円を超えない範囲、政令で定める額)がかかります。アメリカや韓国など審査主義の国も同様に割高な個別手数料を取ります。実務のポイント:弁理士は受任時にまず「指定国に審査主義の国がいくつ入るか」を数えます。それが2、3か国程度なら、ハーグより各国直接出願の方が安く上がるケースが珍しくない。一括=割安という思い込みのまま全部盛りで出すと、維持コストまで含めて損をする
Q2この個別指定手数料を払ったら、別に日本の登録料もまた取られるんですか?
取られません。本条第3項が、国内出願で必要な登録料の規定(意匠法42条から45条)と67条第2項の一部を、国際意匠登録出願には適用除外にしています。つまり個別指定手数料がその分を吸収しており、二重払いは起きません。実務のポイント:誤解しやすいのは納付先です。この手数料は特許庁ではなくスイスのWIPO国際事務局へ直接納めるため、国内案件と同じ感覚で支払いフローを組むと、誰がいつWIPOへ送金するかが抜け落ちて更新期限を逃しやすい。海外送金の担当と期限管理を最初に決めておくのが実務のコツ
間違えやすい点 AI による整理
- 「ハーグで一括出願すれば、国ごとにバラバラに出すより必ず安い」と思われがちだが、日本やアメリカのような実体審査をする国は標準手数料ではなく個別指定手数料を取る。指定国が少数なら、各国へ直接出した方が安く済むことすらある。一括=割安は、国の組み合わせ次第で逆転する
- 個別指定手数料を払えば、別途また日本の登録料がかかると考えている人が多い。実際は第3項が42条から45条の登録料を適用除外にしているので、二重払いは起きない。問題は手数料がそもそも割高に設計されている点であって、追加で取られる点ではない。心配する場所がずれている
- この手数料は特許庁に払うものだと思い込んでいると、納付先を間違える。納付先はスイスのWIPO国際事務局で、納める通貨も納付経路も国内の登録料とは別系統。社内の支払いフローを国内案件と同じに組むと、期限管理が崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手数料の性質 | 60条の22:個別指定手数料(ハーグ国際出願、WIPO納付) | 42条:国内登録料(本条3項で適用除外) 67条:手数料の一般規定(第2項一部を適用除外) |
| 納付先 | WIPO国際事務局(スイス) | 特許庁 特許庁 |
| 金額の定め方 | 出願十万五百円・更新八万四千五百円の上限内で政令が定める | 各年区分ごとに法定額 別表に基づく法定額 |
| 適用場面 | 日本を指定するハーグ国際意匠登録出願・更新 | 国内意匠出願の設定登録・存続期間更新 国内手続一般の手数料 |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国も実体審査主義であり、ハーグ経由で韓国を指定する場合は個別指定手数料を設定している。日本と同様、直接出願との総額比較が実務上のポイントになる
EUを一括指定すると加盟国全域をカバーできる。無審査(方式審査中心)のため個別指定手数料の負担構造が日本・米国とは異なる
米国は2015年にハーグに加盟。実体審査をするため個別指定手数料が高めで、審査官の拒絶理由通知への対応コストも別途かかる点で日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- クラウドファンディングで当たった新作ガジェット。模倣品が出回る前に、主要5か国でデザインを押さえたい。ハーグで一括出願したら費用はいくらになる? 実は指定国ごとに手数料体系が違い、日本やアメリカ、韓国のような審査主義の国は「個別手数料」で割高、無審査の国は安い。どの国を選ぶかで総額が倍近く変わる
- 国際登録の更新期限まであと2か月。WIPOに個別指定手数料を納め損ねると、指定した複数国の意匠権が同時に消える。一国ずつではなく、まとめて失う。社内のリマインダーを設定し忘れた、その一点が命取りになる
- 経理から「このスイス宛ての約10万円は何の支払いか」と問い合わせが来る。それがハーグの個別指定手数料だ。特許庁ではなくWIPOへ払うため、国内の登録料とは別の伝票になる
- あなたが家具メーカーの知財担当で、欧州市場に本気で出る。ハーグ経由で日本を含む数か国を指定したが、後から日本は不要と判明。指定国を絞れば個別手数料も更新費も丸ごと削れる。最初に全部盛りで出すか、戦略的に絞るかで、5年単位のコストが効いてくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず守りたい国を列挙し、日本・米国・韓国・EUなど「個別指定手数料」の国と、標準手数料で済む国に仕分ける2. WIPOの手数料計算ツールでハーグ経由の総額を試算し、各国へ直接出願した場合の費用と並べて比較する3. 指定国が少数なら直接出願、多数なら国際出願が有利になりやすい、その分岐点を案件ごとに確認する4. 個別指定手数料の実額は政令(意匠法施行令)で定まるため、出願前に最新額を必ず確認する(最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:1. 既存の国際登録を維持する立場なら、まず各指定国で実際に事業をしているかを棚卸しする2. 撤退済み・参入予定のない国の指定は更新前に外し、更新の個別指定手数料を発生させない3. 更新の納付先は特許庁ではなくWIPO国際事務局である点を社内フローに明記し、期限を国内案件と別管理にする4. 更新額の上限は一件八万四千五百円の範囲内で政令が定めるため、更新の都度、現行額を確認する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):国際登録に基づく意匠権の存続期間は登録から5年で、ジュネーブ改正協定第17条(2)により更新できる(最長で登録から25年)。更新には期限前に個別指定手数料をWIPO国際事務局へ納付する必要があり、納付を怠ると指定した複数国の権利が同時に失効する。具体的な更新期限は各国際登録ごとに異なるため、WIPOからの更新案内で起算点を確認すること
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年) 意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定への加入に伴い新設(平成27年(2015年)5月13日施行)。日本を指定国とする国際意匠登録出願について、標準指定手数料に代わる個別指定手数料の納付義務と、国内登録料規定の適用除外を定めた
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定への加入に伴い新設。平成27年(2015年)5月13日施行。日本を指定国とする国際意匠登録出願について、標準指定手数料に代わる個別指定手数料の納付義務と、国内登録料規定の適用除外を定めた
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