意匠法 第60条の4(意匠登録出願に関する規定の準用)
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第六十八条第二項において準用する特許法第十七条第三項(第三号に係る部分に限る。)及び第十八条第一項の規定は、国際登録出願に準用する。
この条文の基本情報
意匠登録出願に関する規定の準用とは何ですか?
定義意匠登録出願に関する規定の準用とは、意匠法第60条の4に定められた規定で、「第六十八条第二項において準用する特許法第十七条第三項(第三号に係る部分に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第60条の4(意匠登録出願に関する規定の準用)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第60条の4の条文原文は「第六十八条第二項において準用する特許法第十七条第三項(第三号に係る部分に限る。」で始まります。
- 意匠法第60条の4は第一節に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第60条の4の前の条は意匠法第60条の3です。
- 意匠法第60条の4の次の条は意匠法第60条の5です。
- 意匠法第60条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/60_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法60条の4は、ハーグ協定の国際登録出願について特許法17条3項・18条1項を準用し、特許庁が補正を命じ、従わなければ日本部分の手続を却下できると定める。
Q · ハーグ経由で国際登録したのに、なぜ日本の特許庁から補正命令が来るの?
日本を指定した部分は特許庁が独自に手続審査するためです
意匠法60条の4は、ハーグ協定に基づく国際登録出願について、特許法17条3項と18条1項を準用します。これにより、日本を指定した出願に方式上の不備があれば、特許庁長官は日本語で補正命令を出せます。指定された期間内に応答しなければ、手続却下により日本部分の権利取得の道が閉ざされます。WIPOでの国際登録が有効でも、日本の手続は別軌道で進むため、特許庁からの通知の監視が欠かせません。
解説
ハーグ協定を使い、一度の手続で日本を含む複数国に製品のデザインを国際登録出願した。WIPOから受理の通知が届き、これで世界をまとめてカバーできたと胸をなで下ろす。だが、そこに落とし穴がある。日本を指定した瞬間、その出願は日本の特許庁(JPO)の手続ルールにも服する。意匠法60条の4は、国際登録出願に対して、特許法17条3項(補正命令の一部、役所が書類の不備を直すよう命じる仕組み)と18条1項(手続の却下、命令に従わない場合に手続を打ち切る仕組み)を準用すると定める。つまりJPOは、あなたの国際登録出願に不備があれば日本語で補正命令を出し、指定期限までに従わなければ日本部分の手続を却下できる。WIPO側の国際登録は生きているのに、日本での権利取得だけが静かに消える。国際手続は一本道に見えて、日本という指定国では日本独自の手続が走っている。それを知らずにJPOからの通知を放置した者が、最も痛い目を見る。
法的な位置づけ
意匠法60条の4は、ハーグ協定に基づく国際登録出願に対する特許法規定の準用を定める手続規定である。特許法17条3項(第3号に係る部分の補正命令)および18条1項(手続の却下)を準用し、指定国である日本の特許庁長官が、方式上の不備について補正を命じ、命令に従わない場合に手続を却下する権限を根拠づける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.特許庁からの通知を出願段階から監視する 国際登録出願で日本を指定したら、WIPOの管理画面だけでなく、特許庁から届く個別通知を受け取れる連絡体制を整える。国際登録の受理通知だけを見て安心せず、日本側の手続が別途進むことを前提に監視する
- 2.補正命令の内容と応答期間を正確に把握する 特許庁から補正命令が届いたら、指定された応答期間と、補正すべき方式上の不備の内容を正確に確認する。期間は命令ごとに特許庁長官が定めるため、命令書記載の期限を基準に期限管理を行う
- 3.意匠に強い国内代理人(弁理士)に直ちに依頼する 補正命令は日本語で来るため、意匠の国際出願に精通した国内代理人(弁理士)に直ちに依頼する。命令の趣旨、必要な補正書の内容、期限内提出の可否を代理人と詰める
- 4.指定期間内に補正書を提出する 指定された期間内に補正書を特許庁へ提出する。間に合わない恐れがあれば、期間内に対応可否と延長の余地を代理人と確認する。徒過すると特許法18条1項の準用により手続が却下され、日本での権利取得の道が閉ざされる
よくある質問 AI による整理
Q1意匠 国際登録出願とは何ですか?
ハーグ協定を利用し、一度の手続で日本を含む複数国にデザインの保護を求める出願です。WIPOに出願し、各指定国が独自に審査します。日本では意匠法60条の3以下が規律します。
Q2ハーグ協定の意匠登録でも日本の補正命令はありますか?
あります。意匠法60条の4が特許法17条3項を準用し、特許庁は方式上の不備があれば補正命令を出せます。国際登録だからといって日本の手続審査を免れるわけではありません。
Q3国際意匠登録の補正命令はいつまでに応答すべきですか?
補正命令に記載された指定期間内です。期間は特許庁長官が命令ごとに定めます。徒過すると特許法18条1項の準用により手続が却下されるため、命令書の期限管理が重要です。
Q4意匠の国際登録出願に国内代理人は必要ですか?
法律上必須とは限りませんが、補正命令は日本語で届くため、実務では意匠に強い国内代理人(弁理士)の確保が強く推奨されます。命令到達後に慌てないための備えになります。
Q5国際登録出願が却下されたら回復できますか?
手続却下後の救済は極めて限定的で、原則はその出願をやり直すことになります。だからこそ、補正命令への期限内応答や、出願段階での不備予防が最も重要です。
Q6意匠法60条の4はどの特許法規定を準用しますか?
特許法17条3項(第3号に係る補正命令の部分)と18条1項(手続の却下)を、国際登録出願に準用します。補正命令と、その不履行時の却下がセットで及びます。
Q7意匠の国際登録出願はどこに手続しますか?
出願自体はWIPO国際事務局に対して行い、そこで日本を指定します。ただし指定後は日本の特許庁が方式審査を行い、必要に応じて補正命令を発します。窓口が二段構えである点が要点です。
Q8国際意匠出願の補正命令は何語で届きますか?
日本を指定した部分の補正命令は日本語で届きます。WIPOへの出願を英語等で行っても、特許庁からの命令は日本語のため、日本語での対応体制が必要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1WIPOで国際登録が完了したのに、なぜ日本の特許庁から別途連絡が来るんですか?
ハーグ経由の国際登録出願でも、指定国である日本は独自に審査するからです。意匠法60条の4が特許法17条3項・18条1項を準用し、JPOは不備があれば補正を命じ、従わなければ手続を却下できます。実務のポイント:WIPOの国際登録と日本での権利取得は別物です。WIPO通知だけ見て『完了』と判断すると、日本のJPO通知を見落とす。実務では、出願時点でJPOからの通知を受け取る国内代理人を立てておくかどうかで、その後の明暗が分かれます
Q2補正命令に従えなかった場合、もう日本では権利を取れないんですか?
指定期間内に補正命令に応答しなければ、特許法18条1項の準用により日本部分の手続が却下され、その出願での権利取得の道は原則閉ざされます。実務のポイント:却下後の救済は極めて限定的で、原則は出願のやり直しになります。だからこそ、命令が来てから慌てるのではなく、出願段階で日本の記載要件に合わせて補正命令自体を受けにくくしておくことが、最も安く効く防御です
間違えやすい点 AI による整理
- WIPOで国際登録できれば日本でも自動的に意匠権が取れると思いがちだが、日本は指定国として独自に審査し、補正命令・手続却下の規定が準用される。国際登録は到達点ではなく出発点にすぎない
- 「英語で手続すれば足りる」という前提そのものが誤っている。日本を指定した部分については、JPOからの補正命令は日本語で来る。問いを『どの言語で対応するか』から『誰が日本側の手続窓口になるか』へ立て直す必要がある
- 準用規定があること自体は知っていても、それが『手続却下』という最も重い帰結まで含むと理解している人は少ない。補正命令の不履行は単なる警告ではなく、日本での権利取得そのものの終了を意味する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 意匠法60条の4:国際登録出願への特許法準用(補正命令・手続却下) | 意匠法68条:意匠法全般が前提とする特許法準用の一般規定 意匠法60条の3:国際登録出願の基本手続に関する規定 |
| 準用される特許法条文 | 17条3項(第3号に係る補正命令)・18条1項(手続の却下) | 各種規定(出願・手続一般に係る特許法条文) (準用ではなく国際出願の枠組みを規律) |
| 適用場面 | 国際登録出願に方式上の不備がある場合 | 国内出願を含む意匠手続一般 国際登録出願の日本での取扱いの開始時 |
| 帰結 | 補正命令 → 不履行なら手続却下(日本部分の権利取得終了) | 各準用先の効果に従う 国際登録出願を日本の出願として取り扱う |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国もハーグ協定加盟国であり、国際디자인등록출원について国内手続の特例を設ける。日本と同様に指定官庁として独自の審査を行う
中国は2022年にハーグ協定が発効。外観設計の国際出願を国内審査に接続し、方式・実体の審査を行う
米国はハーグ国際意匠出願をTitle 35 Chapter 38に取り込み、USPTOが指定官庁として審査する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外向けに新製品のデザインをハーグ経由で国際登録出願し、日本も指定した。三か月後、見覚えのない日本語の補正命令がJPOから届く。指定期間内に応答しなければ、日本部分の手続が却下される。WIPOの登録通知だけを見て安心していると、日本の権利だけが抜け落ちる
- もし、JPOからの補正命令を見落としたまま指定期間を過ぎたら? 国際登録自体は他の指定国で有効でも、日本での意匠権取得の道は閉ざされる。回復の余地は極めて限定的で、原則やり直しを覚悟することになる
- 国内代理人を立てずに自社だけで国際出願した中小企業が、英語のWIPO通知は読めても日本語のJPO補正命令を理解できず放置し、最重要市場である日本の権利を失う
取るべき行動
被害を受けた側:1. JPOから補正命令が届いたら、まず指定された応答期間と補正すべき不備の内容を正確に把握する2. 日本語での手続が必要なため、意匠に強い弁理士(国内代理人)に直ちに依頼する3. 指定期間内に補正書を提出、間に合わない恐れがあれば期間内に対応可否を代理人と詰める4. WIPO側の国際登録と日本側の手続は別軌道であることを前提に、日本部分の権利維持を最優先で動く
訴えられた側:1. 国際登録出願で日本を指定する段階で、日本の意匠審査基準・記載要件を事前確認し、補正命令を受けにくい書類を作る2. 出願時点でJPO対応ができる国内代理人を確保しておく3. WIPOの通知だけに頼らず、JPOからの個別通知を受け取れる連絡体制を整える4. 万一補正命令が来ても即応できるよう、応答手順と期限管理を仕組み化する
時効(請求できる期限):補正命令に対する応答期間は、特許庁長官がその命令で指定する(特許法17条3項準用)。法定の固定期間ではなく命令ごとに定まるため、命令書記載の指定期間が基準となる。期間徒過は手続却下(特許法18条1項準用)に直結する(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:意匠法60条の4の準用は、ハーグ協定による国際出願の統一手続と、日本の方式審査権限を接続するための技術的規定と解される。実体審査ではなく方式面の是正・選別を担い、不備ある出願を日本の手続に乗せて是正させる余地を残す
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正 日本の意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定への加入に伴い、第6章の2(ジュネーブ改正協定に基づく特例)が新設され、本条もその一部として国際登録出願への特許法手続規定の準用を定めた。協定は平成27年(2015年)5月13日に日本について発効
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定への加入に伴い第6章の2(ジュネーブ改正協定に基づく特例)が新設され、本条も国際登録出願への特許法手続規定の準用を定めた。協定は平成27年(2015年)5月13日に日本について発効
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