意匠法 第71条(虚偽表示の罪)
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第六十五条の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
虚偽表示の罪とは何ですか?
定義虚偽表示の罪とは、意匠法第71条に定められた規定で、「第六十五条の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第71条(虚偽表示の罪)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第71条の条文原文は「第六十五条の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 意匠法第71条は第八章に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第71条の前の条は意匠法第70条です。
- 意匠法第71条の次の条は意匠法第72条です。
- 意匠法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法71条は、意匠登録がないのに「意匠登録済み」等の虚偽表示を付した者を、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処すると定める罰則規定である。
Q · 出願していないのに『意匠登録済み』と商品ページに書いたら、罪になりますか?
はい。意匠法65条違反として71条で処罰されます。
意匠法65条は、意匠登録がないのに「意匠登録済み」やこれと紛らわしい表示を付すこと等を禁じ、71条がその罰則として1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を定めます。被害者の告訴が不要な非親告罪のため、競合他社などが通報すれば捜査が動きえます。法人の場合は両罰規定(74条)により会社本体も処罰対象となります。
解説
Amazon や楽天、メルカリの商品ページに「意匠登録済み」「登録デザイン」と書いて、模倣されないよう牽制する。出願すらしていないのに。あなたがやっているそれは、意匠法65条が禁じる虚偽表示にあたり、71条がその刑罰を定める。一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金だ。怖いのは二点。第一に「意匠登録」と正確に書かなくても、それと紛らわしい表示で足りること。「登録済デザイン」「Registered Design」風の曖昧な表記も射程に入る。第二に、これは被害者の告訴が要る犯罪ではなく、誰でも警察に通報できる類型だということ。ライバルがあなたの商品ページのスクショを撮って通報すれば、それだけで捜査は動きうる。さらに、特許や商標の虚偽表示が三年以下の拘禁刑・三百万円以下の罰金なのに対し、意匠は一年・百万円と軽い。だが法人には両罰規定(74条)が別途かかり、会社本体も処罰される。
法的な位置づけ
意匠法71条は、同法65条が禁じる意匠登録表示等の虚偽表示に違反した者に対する罰則を定める規定である。意匠登録または意匠登録出願がない商品等に「意匠登録済み」やこれと紛らわしい表示を付す行為を処罰対象とし、法定刑は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1意匠法の虚偽表示の罪とは何ですか?
意匠登録がないのに「意匠登録済み」等の表示を付す行為を処罰するものです。意匠法65条が表示を禁じ、71条が1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を定めます。
Q2意匠登録済みと嘘を書くとどうなりますか?
意匠法71条により1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されます。有罪なら前科がつき、法人なら両罰規定(74条)で会社も処罰されます。
Q3意匠の虚偽表示は誰が通報できますか?告訴は必要ですか?
非親告罪のため被害者の告訴は不要で、競合他社や第三者を含め誰でも警察に通報できます。商品ページのスクリーンショットだけで捜査が動く可能性があります。
Q4意匠の虚偽表示で法人も処罰されますか?
されます。意匠法74条の両罰規定により、行為者個人だけでなく会社本体にも罰金が科されます。社内の表示ルールの整備が再発防止策として重要です。
Q5意匠登録があるかどうかはどこで確認できますか?
特許庁の J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で意匠登録・出願の有無を無料で検索できます。登録番号が確認できなければ「登録済み」表示は危険です。
Q6競合が虚偽の意匠登録を主張して警告してきたら?
J-PlatPat で登録の有無を確認します。登録が存在しなければ、相手の表示こそ虚偽表示にあたり、登録不存在を指摘する内容証明で表示撤回を求められます。
Q7意匠の虚偽表示の罪に時効はありますか?
長期1年の拘禁刑にあたる罪のため、公訴時効は原則3年です(刑事訴訟法250条)。継続販売の場合は最後の販売時から進行しうるとされます。
Q8OEM で発注元の指示どおり「登録済」表示を貼った場合は?
表示を付した製造側も65条違反に問われうるため、下請でも安全ではありません。発注元に登録番号の提示を求め、確認できなければ表示しない運用が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1「意匠登録済み」じゃなくて「デザイン登録済」ならセーフですか?
セーフになりません。65条は「意匠登録表示又はこれと紛らわしい表示」を禁じており、正式な文言でなくても、消費者が登録済みと誤認する表記は紛らわしい表示として71条の処罰対象になります。実務のポイント:実務では「Registered Design」「意匠登録 No.◯◯」風の体裁を真似た表記も狙われやすい。逆に言えば、登録があるなら正確な登録番号を併記するのが最も安全。番号を書けない時点で、その表示は危ういと考えるべきです。
Q2出願しただけで「意匠登録出願中」と書くのは大丈夫ですか?
実際に特許庁へ出願していれば「出願中」表示は適法です。問題は出願もしていないのに書く場合で、65条3号がこれを明示的に禁じ、71条で処罰されます。実務のポイント:出願から登録までは半年から一年以上かかり、その間「出願中」と書けるのは強力な牽制になる。ただし出願が拒絶・取下げになった後も「出願中」を残すと、その時点から虚偽表示に転じる。結果が出たら表示を更新する運用が要ります。
Q3特許の虚偽表示と意匠の虚偽表示で、罰則は違うんですか?
違います。意匠法71条は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金ですが、特許法198条と商標法80条の虚偽表示は三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金と重い。実務のポイント:「Patent」「特許」を軽い気持ちで使うと、意匠より重い刑が待っている。さらに法人には両罰規定で別途高額の罰金が科されるため、会社の表示を個人の感覚で決めてはいけません。
間違えやすい点 AI による整理
- 「実際にいいデザインで実質オリジナルなら、登録済みと書いても問題ない」と思いがちだが、65条が問うのは表示の真偽であって、デザインの良し悪しではない。どれだけ独創的でも、登録という事実がなければ「登録済み」表示は虚偽になる
- 「バレても役所から注意される程度だろう」と軽く見ている人が多いが、これは行政指導ではなく刑罰法規だ。71条が定めるのは拘禁刑または罰金であり、有罪なら前科がつく。問題の深刻度を一段見誤っている
- 「出願中と書いておけばセーフだろう」という問いの立て方そのものが誤っている。出願もしていないのに「意匠登録出願中」と書く行為こそ、65条が三号で名指しで禁じている類型。出願していない以上、どんな言い回しでも逃げ道はない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制対象行為 | 71条(虚偽表示の罪):登録がないのに登録済み等と表示する行為 | 69条(侵害の罪):他人の意匠権・専用実施権を侵害する行為 70条(詐欺の行為の罪):詐欺により意匠登録等を受ける行為 |
| 法定刑 | 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 10年以下の拘禁刑又は1000万円以下の罰金(重い) 3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金 |
| 親告罪か | 非親告罪(誰でも通報可) | 非親告罪(平成26年改正で親告罪規定を削除) 非親告罪 |
| 保護法益 | 意匠登録表示制度への公的信頼 | 意匠権者の独占的利益 登録手続の適正・国家の審査作用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では設計(意匠)の標示義務は専利法が定めるが、虚偽の標示は主に公平交易法の虚偽不実表示として規律され、日本のような専用の刑罰規定とは構造が異なる。
韓国はデザイン保護法が虚偽表示の禁止と罰則を定め、登録がないのに登録済みと表示する行為を処罰する点で日本と類似する。
ドイツは意匠(DesignG)に専用の虚偽表示罰則を置かず、保護権の虚偽表示は不正競争防止法(UWG)の誤認惹起表示として民事・差止で処理する傾向が強い。
米国は特許の虚偽表示を連邦法で規律し、意匠特許も対象に含む。民事制裁(qui tam を経て損害要件へ変遷)が中心で、刑罰中心の日本と制裁構造が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、模倣品に売上を削られた腹いせに「当社デザインは意匠登録済み」と商品説明へ書き足したら、どうなる? 出願していなければ、その一文が今度はあなた自身を被疑者にする。守りの表示が、攻められる証拠に変わる
- ハンドメイド作家として作品を売るあなたが、コピー対策に「意匠登録済」と添えた。趣味の延長のつもりでも、警察から見れば65条違反の現行行為。出品ページがそのまま証拠物になる
- 競合が「うちは意匠登録済みだ、模倣をやめろ」と警告してきた。J-PlatPat で調べると登録が存在しない。今度は相手が虚偽表示の側だ。攻守が一瞬で入れ替わる
- OEM 生産を請け負い、発注元から渡されたデザインに「登録済み」表示を付けて出荷。発注元が虚偽表示だった場合、表示を貼った製造側のあなたも65条違反に問われうる。下請だから関係ない、では済まない
- ライバルから通報され、捜査が始まった。あと数日で在庫が押収されるかもしれない。今夜のうちに全ページの表示を消し、是正の記録を残せるかどうかが分かれ道になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手の表示が虚偽か確認:J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で意匠登録・出願の有無を検索し、登録番号の有無を押さえる2. 商品ページ・包装・広告のスクリーンショットと URL、確認日時を証拠保全3. 虚偽表示で営業上の損害を受けたなら、警察への通報・告発と並行し、不正競争防止法や民法709条での損害賠償も検討4. 競合からの虚偽の模倣警告なら、登録不存在を指摘する内容証明で表示撤回を求める
訴えられた側:1. まず自社の表示が65条のどの類型に当たるか確認、「意匠登録済み」「登録済デザイン」「出願中」など紛らわしい表示も対象になる2. 該当する表示は直ちに全商品ページ・在庫・包装から削除し、是正の経緯を記録に残す3. 故意の有無が争点、誤解や担当者の独断であれば事情を整理4. 法人なら両罰規定(74条)で会社も処罰対象、社内の表示ルールを見直し再発防止策を文書化して情状に備える
時効(請求できる期限):虚偽表示の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期1年の拘禁刑にあたる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時で、虚偽表示を付した商品を継続的に販売している場合は最後の販売時から進行しうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:意匠法65条・71条の「これと紛らわしい表示」は、正式な「意匠登録」という文言でなくても、一般需要者が登録済みと誤認するおそれのある表記を広く含むと解されている。表示の真偽が処罰の基準であり、意匠の独創性の有無は構成要件に影響しない。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に統合する刑法改正に伴い、本条の刑種が「一年以下の懲役」から「一年以下の拘禁刑」へ改められた。罰金額・罪の構成自体は維持
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:意匠法全部改正により制定。意匠登録表示制度への信頼を保護するため、虚偽表示の禁止(65条)に対応する罰則として置かれた。
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に統合する刑法改正に伴い、本条の刑種が「1年以下の懲役」から「1年以下の拘禁刑」へ改められた。罰金額・罪の構成自体は維持。
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